まだ見ぬ世界のポケモン達   作:雪見柚餅子

70 / 100
今回は2話同時投稿。
こちらはスカーレット版をベースとしています。


月刊オーカルチャー特別号 古代の神秘!? パルデア地方の謎に挑む!!

 先日、読者の一人から編集部に一通のメールが届いた。そこには「今まで見たことが無いポケモンを発見したので調べてほしい」という内容が記されており、添付されていた動画は振動が激しく、細かく判別が難しい部分も有ったが、「枝葉を切り裂きながらこちらに向かってくる鋭い爪」、「2体のウソッキーを纏めて薙ぎ払う逞しい尻尾」、「太陽を背負い羽搏く雄々しい翼」が映し出されていた。

 もしこれらが本当に未発見のポケモンであるとするなら、大発見である。我々は真相を求め、この読者とコンタクトを取ることとした。

 

 投稿してくださったのはオレンジアカデミーの生徒であるブッシュさん。彼女は動画を撮った時の状況を詳しく教えてくれた。

 約一か月前。彼女はアカデミーの課外活動でオージャの湖でポケモンの観察を行いながらスマホロトムを用いて動画を撮影していた。そんな時、見知らぬ3種類のポケモンを発見。謎のポケモンに緊張しながらも撮影を続けていたが、それをそのポケモン達に気付かれ襲われたとのことだ。何とか逃げ切ることには成功したものの、青い鳥のようなポケモンの攻撃が足に掠ったとのことで、左足には確かに切り傷の痕が残っていた。

 我々はブッシュさんの案内で、そのポケモン達を発見した場所へと向かった。普段、オージャの湖には多くのポケモンが思い思いに暮らしている姿を見ることが出来るそうだが、ここ最近は様子がおかしいとのことで、妙にポケモン達が緊張しているようだった。我々を遠目に見つつ、こちらが視線を向けると慌てて姿を隠す。ノノクラゲは怯えたように慌ただしく走り回り、ヘラクロスとカイロスは喧嘩するどころか二匹揃って何かを警戒しているかのように辺りを見回す。

 森の奥へ足を踏み入れるごとに、我々も警戒を強くする。そんな時だった。ふと周囲の木々が激しく揺れだした。周囲に居たポケモン達も、何かに気付いたように走って逃げだす。しかしそんなポケモン達に紛れ、大きな影が我々の周りをぐるりと囲むように走っているのが見えた。すぐさま我々はカメラでその影を捕らえようとしたが、あまりのスピードで目で追うことすら困難。しかしそんな中、カメラマンの一人が捕らえた姿がこれだ。

 

 

 

『深緑色の体と漆黒の頭巾を被ったような頭部が特徴的な何かが、両腕を大きく広げて跳躍する写真』

 

 

 

 一見するとこれはマジシャンポケモンのマスカーニャに似ている。しかし体が二回りほど大きく、口元からは鋭い牙が覗く。また両腕からは鋭い二本の爪が伸びているのが確認でき、異なるポケモンであることがよく見るとわかるだろう。

 幸運にも我々は目的のポケモンの一匹を写真に収めることに成功した。しかしながら当のポケモンは非常に興奮し、苛烈な攻撃を仕掛けてきたため、危険を感じた我々はすぐにその場から退散することとなった。木々が倒れる音やポケモン達の悲鳴が聞こえ、背筋に冷たいものが走ったが、情けないことに背後を見る余裕などなく、我々はただ逃げ惑うことしか出来なかった。

 

 謎のポケモンから何とか逃げ延びた我々は、湖の一角で休憩を取ることとした。息を切らし、腰を下ろしながら撮影した画像をブッシュさんと確認する。彼女曰く、あのポケモンと初めて出会った時も、このようにいきなり襲い掛かってきたため、戦闘を行ったらしいが、目にも止まらぬスピードに翻弄され、手も足も出ずに手持ちを倒されてしまったらしい。

 そんな謎のポケモンの恐ろしさについて聞いていると、不意にどこからか地響きのような背筋を震わせる音が聞こえ出す。その音がした方向へ視線を向けると、そこにはまた見知らぬポケモンが姿を現した。

 

 

 

『背中から炎を噴き出し、大きな顎を開いて遠吠えを挙げる真っ赤なポケモンの写真』

 

 

 

 こちらも一見、ラウドボーンに見えるが、背中からはラウドボーンには無い背鰭が有り、また白っぽい体色のラウドボーンに対し、黒い鱗が生えているのが分かる。また写真からは分かりづらいだろうが、その大きさは通常のラウドボーンより二回りほど大きかった。

 獲物を探しているのか、逞しい四足で地面を踏みしめながらのしのしと歩くポケモン。我々は気づかれないようにそのポケモンの後を追うこととした。

 その堂々とした佇まいに、近くに居たポケモン達は慌てて逃げ出す。縄張り意識の強いスカタンクやドンカラスまでも、争うことなくその場を去ろうとするのだから、その異常性は明らかだろう。

 

 そんな姿を追うこと30分ほど経った頃だろうか。ふとそのポケモンが頭上を見上げる。我々も視線を挙げると、逆光でよく見えなかっただ、何かが太陽を背に羽ばたいているのが分かった。

 その何かは急降下したかと思うと、赤いポケモンへ飛び掛かる。だが赤いポケモンは怯むことなく、逆に反撃と言わんばかりに口から火炎を放って応戦した。それを回避した襲撃者が地面に降り立った瞬間をカメラに収めたものが、下記の写真だ。

 

 

 

『冠羽を逆立たせ、尾羽を大きく広げて威嚇する、群青色の羽毛に包まれた鳥のようなポケモンの写真』

 

 

 

 このポケモンもまた、顔つきや尾羽がウェーニバルに似ているが、地上での格闘戦に優れた人型の体を持つウェーニバルと異なり、こちらは細い胴体や足を持ち、どちらかというとひこうタイプのポケモンのそれに似た姿をしている。そしてその姿に違わず飛行能力に優れているようで、その青いポケモンは空へ飛びあがっては、空中から赤いポケモンに対し攻撃を仕掛ける。

 対する赤いポケモンも口から火炎や強烈な音波を放って反撃し、その余波で周囲の木々が次々と倒れていった。

 この未知のポケモン達が争う姿に、恐怖を感じながらも興奮を覚えていた取材班。だがそんな時、背後からガサガサと草木を掻き分ける音が聞こえる。こんな激しい争いに自ら首を突っ込もうとするものが居るのか。そんな疑念を感じながら、背後へ視線を向けると、何かが飛び出した。それは緑色の体と黒い頭部を持った存在。そう、このオージャの湖に入った時に我々を襲ってきたポケモンである。

 その緑のポケモンは我々に目もくれず、赤と青のポケモンの争いに飛び込んでいく。突然に闖入者。しかしそれに僅かな驚きを見せたものの、2匹のポケモンはさらに激しさを増して争いだした。

 

 

 

『緑色のポケモンが鋭い爪で飛び掛かり、赤いポケモンが尻尾を激しく振り回し、青いポケモンが羽毛を手裏剣のように空から放つ姿を捉えた画像』

 

 

 

 あまりのヒートアップに、近くに居ては巻き込まれる危険があると判断した取材班は、これ以上の撮影を諦め、ブッシュさんと共にオージャの湖から脱出することとした。

 

 今回の撮影で得たデータを、ポケモンの生態に詳しいオレンジアカデミーのジニアさんに見せ、話を聞いてみた。

 

「これらのポケモンは、確かにマスカーニャ、ラウドボーン、ウェーニバルと似ていますが、体の細部がことなっていますねえ。パルデア地方で発見されたということから、リージョンフォームである可能性も低いでしょう。恐らくですが、ディグダとウミディグダのように、似た姿をした別種のポケモンという見方が正しいと思いますよお。ただ動画や画像越しでは、あまり詳しくは分かりませんねえ。出来ることなら、直接見てみたいものです」

 

 現状、我々が遭遇したこれらの謎のポケモンに付いての正体は明らかになっていない。しかしながら、これらのポケモンに似た存在を我々は知っている。奇書スカーレットブックに記された、謎の生物達だ。今回発見されたポケモン達は、スカーレットブックに記された生物達同様、獰猛かつ巨体を持っていた。関係性は十分疑うことが出来る。もしかすると、何らかの方法で太古の時代からやって来たマスカーニャ、ラウドボーン、ウェーニバルなのかもしれない。

 

 なお後日、ポケモンリーグ主導でオージャの湖の生態調査が行われたとのことだったが、これらのポケモンに出会うことは出来なかったらしい。

 このポケモン達は一体どこへ消えてしまったのだろうか。その正体は一体何なのだろうか。我々は今後もこれらのポケモンについて独自の調査を進めていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


仮称:ハヤキコカゲ
ぶんるいパラドックスポケモン
タイプくさ・かくとう
たかさ1.9m
おもさ59.1kg
とくせいこだいかっせい
種族値
HP81
こうげき123
ぼうぎょ67
とくこう87
とくぼう67
すばやさ145
合計570

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1にほんばれ
1ねこだまし
1でんこうせっか
1ひっかく
1このは
1つめとぎ
7にどげり
14みだれひっかき
21マジカルリーフ
28ブレイククロー
35つじぎり
42リーフブレード
49ふいうち
56ワイルドクロー
63インファイト
70みきり
77リーフストーム
84きしかいせい
91あばれる

 

 

 

仮称:ハゼルヒビキ
ぶんるいパラドックスポケモン
タイプほのお・いわ
たかさ2.1m
おもさ387.7kg
とくせいこだいかっせい
種族値
HP107
こうげき73
ぼうぎょ99
とくこう141
とくぼう75
すばやさ75
合計570

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1にほんばれ
1げんしのちから
1かみつく
1たいあたり
1ひのこ
1おたけび
7ほのおのキバ
14おにび
21がんせきふうじ
28ほえる
35かえんほうしゃ
42パワージェム
49さわぐ
56げんしのほうこう
63ねっぷう
70がんせきほう
77だいもんじ
84ばくおんぱ
91オーバーヒート

 

 

 

仮称:メグルシブキ
ぶんるいパラドックスポケモン
タイプみず・ひこう
たかさ2.1m
おもさ60.9kg
とくせいこだいかっせい
種族値
HP77
こうげき123
ぼうぎょ73
とくこう111
とくぼう73
すばやさ113
合計570

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1にほんばれ
1きあいだめ
1かぜおこし
1つつく
1みずでっぽう
1フェザーダンス
7アクアジェット
14つばさでうつ
21アクアカッター
28アクアリング
35アクロバット
42おいかぜ
49アクアブレイク
56ウィングブレード
63そらをとぶ
70はねやすめ
77ぼうふう
84ハイドロポンプ
91ブレイブバード

 

 

 

 

 

わざ名タイプ分類威力命中率PP範囲優先度直接攻撃効果
ワイルドクローかくとう物理4090101体選択02回連続攻撃をする。天気が晴れのとき、優先度+1となる。
げんしのほうこういわ特殊8010010相手全員0×音の技。10%の確率で相手のとくぼうを1段階下げる。
ウィングブレードひこう物理7010051体選択0急所に当たりやすい。相手のとくせいを無視して攻撃する。




モチーフはそれぞれ
ハヤキコカゲ→スミロドン
ハゼルヒビキ→エダフォサウルス
メグルシブキ→アルゲンタヴィス
となっています。
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