まだ見ぬ世界のポケモン達   作:雪見柚餅子

8 / 100
今回は残酷な描写有り。


純白の雪原のあごオノポケモン

 かつて険しい岩山を縄張りとするドラゴンポケモンの群れがあった。

 強靭な四肢に鋭い牙を持つそのポケモン達は、文字通り岩山の主であり、長年に渡って外敵を退け、繁栄を謳歌していた。

 だがある日、彼らは新たに岩山に入り込んだ他のドラゴンポケモンとの縄張り争いに負け、住処としていた岩山を追い立てられた。そして辿り着いた先でも彼らは別のポケモンと住処を巡って争った。しかし度重なる戦いは群れそのものを疲弊させていった。徐々に少なくなる仲間達。満足な休息も出来ず、それ故に争いでは不利になる。そして負けては、その地を離れる。そんな放浪の果てに辿り着いたのは、争う敵が居なかった地。しかしそこは、生物が暮らすには過酷な環境だった。

 それでも彼らは足掻き続けた。自らの血を絶やさないために。そして苦難に耐え続けた彼らは新たな力を手に入れることとなる。

 

 

 

 白い雪が深々と降るとある地方。ここは年中雪が降り、地面は凍り付いて硬くなっている。

 広がる真っ白な雪原を、とあるポケモンが駆け抜ける。白い体毛、長い耳、突き出た前歯、跳ねるように動く足。

 そのポケモンは、この雪原に適応したあなほりポケモン「ホルビー」。カロス地方等で見られる通常の個体は、草原に巣穴を掘って生活しているが、このR(リージョン)ホルビーは積もった雪の中に巣穴を掘るという習性を持っていた。体毛も寒さに耐えるため長くなっているのが分かる。

 この雪原では食料となる木の実が育ちにくい。そのため食料が少なくなると、同じ地域に生息するユキカブリの体に成る果実を狙う行動が見られるようになる。

 今日もまた、このホルビーはユキノオーの目を掻い潜って果実を得ることに成功し、巣穴へと戻るところだった。しかし運悪く、とあるポケモンに見つかってしまい、必死に逃げている最中だった。

 

オオォォォ!!

 

 そのホルビーを追うポケモンもまた、人々が知る姿とは異なる姿をしていた。

 青白い外殻、氷を纏った牙、凍り付いた地面をしっかりと掴むための長い爪。頭部には氷が鶏冠のように張り付いている。それらを兼ね備えた、狩人足るそのポケモンの名は、あごオノポケモン「オノノクス」だ。

 本来、常に低気温の雪原という地は、寒さに弱いドラゴンポケモンにとって厳しい環境である。しかしながら、何世代にも渡り、この地で生き延び続けたR(リージョン)オノノクスにとって、最早この地は新たな住処。通常であれば足を取られるような深い雪でも、決してスピードを緩めることなく、除雪車のように掻き分け、獲物を追い詰める。

 そんなRオノノクスから逃げるRホルビー。追手が放つ攻撃を、軽い体を活かして回避する。決して攻撃が当たらぬように、時にフェイントを入れつつ、雪の上を跳ね回る。だがその距離は徐々に詰まっている。このままでは、いずれ捕まるだろう。

 しかし、Rホルビーにも勝算が無いわけでは無い。逃げ回ること数分。その目にあるものが映る。それはRホルビーの巣穴。地下深くまで掘った巣穴に一度でも入り込めれば、例え強力なパワーを持つRオノノクスでも捕らえることは不可能。

 

ビィ!

 

 あと数歩、駆け抜ければ巣穴に入り込める。Rホルビーは力を込めて跳躍した……その時だった。

 

オオゥ!!

ビイ~ッ!?

 

 横からの衝撃を受け、その体は容易く吹き飛ばされる。Rホルビーを襲ったのは、Rオノノクスの強靭な尻尾による薙ぎ払いだった。ゴロゴロと雪の上を転がりながら、Rホルビーは叫びを上げる。

 そしてそんな無防備となった獲物をRオノノクスは逃しはしない。冷気を自らの牙に溜め込むと、倒れたRホルビーの首元へ一撃。

 

ビッ!?

 

 雪の上を、流れ出た赤い血が染め上げる。たった一言の断末魔を上げ、Rホルビーの体から力が失われた。

 だらりと垂れるRホルビーの体に牙を食い込ませ、首を持ち上げるRオノノクス。しかしその場で肉を食いちぎることなく、Rオノノクスはゆっくりをその場を後にする。

 Rオノノクスが向かった先、そこにあったのは、雪原という地には似合わない、ぽっかりと口を開けた広く大きな洞窟。かつてとあるポケモンが地中に潜るために開けたとされるその洞窟は、現在はRオノノクスの巣穴になっていた。

 Rオノノクスはその身を洞窟に入れると、Rホルビーの死体を地面に投げ捨て、一鳴き。

 

オオォ……

 

 何かを呼ぶような声。それを聞きつけて穴の奥から姿を現したポケモンが居る。

 小さな緑色の体。そう、Rオノノクスの進化前である「キバゴ」だ。それも三匹。

 Rオノノクスは寒さに対して適応しており、吹雪の中でも問題なく活動できる。しかしキバゴは寒さに対応出来ず、外で活動することは難しい。そのため、普段はこうして温度が保たれる洞窟の中に潜み、Rオノノクスが獲物を狩ってくるのを待ち続けている。いずれ「オノンド」に進化すれば、自ら獲物を狩ることが出来るようになる。それまで彼らはずっと洞窟に隠れ続けるのだ。

 Rオノノクスは肉にあり付くキバゴ達を優しい目で見守る。他の地域なら木の実を主食とするが、この地で木の実を得ることは難しい。食性の変化も、この雪原ならではだろう。

 他のポケモンを狩り、食らう。残酷かもしれないが、過酷な環境で彼らも必死に生きている。それが彼らが辿った道なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


キバゴ(原種)

 

↓Lv38で進化

 

オノンド
ぶんるいあごオノポケモン
タイプドラゴン・こおり
たかさ1.1m
おもさ38.0kg
とくせいゆきかき・かたやぶり(きれあじ)
種族値
HP71
こうげき117
ぼうぎょ75
とくこう40
とくぼう45
すばやさ62
合計410

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1ダメおし
1こわいかお
1ハサミギロチン
1ギガインパクト
1ひっかく
1にらみつける
1かみつく
1みねうち
9こなゆき
12ちょうはつ
15きりさく
18ドラゴンクロー
21ゆきなだれ
24かみくだく
27りゅうのまい
30ダブルチョップ
33とぎすます
36りゅうのはどう
41つるぎのまい
46げきりん
51つららおとし
56コールドエッジ
進化こおりのキバ

 

↓Lv48で進化

 

オノノクス
ぶんるいあごオノポケモン
タイプドラゴン・こおり
たかさ1.9m
おもさ113.0kg
とくせいゆきかき・かたやぶり(きれあじ)
種族値
HP86
こうげき147
ぼうぎょ95
とくこう60
とくぼう65
すばやさ87
合計540

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1ダメおし
1こわいかお
1こおりのキバ
1ハサミギロチン
1ギガインパクト
1ひっかく
1にらみつける
1かみつく
1みねうち
9こなゆき
12ちょうはつ
15きりさく
18ドラゴンクロー
21ゆきなだれ
24かみくだく
27りゅうのまい
30ダブルチョップ
33とぎすます
36りゅうのはどう
41つるぎのまい
46げきりん
53つららおとし
60コールドエッジ

 

 

 

 

 

ホルビー
ぶんるいあなほりポケモン
タイプノーマル・こおり
たかさ0.4m
おもさ5.2kg
とくせいゆきかき・ほおぶくろ(ちからもち)
種族値
HP38
こうげき36
ぼうぎょ38
とくこう32
とくぼう36
すばやさ57
合計237

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1こなゆき
1にらみつける
3たいあたり
6とぎすます
9でんこうせっか
12こごえるかぜ
15じたばた
18にどげり
21つららおとし
24あなをほる
27とびはねる
30とっしん
33つるぎのまい
36れいとうパンチ
39いかりのまえば

 

↓Lv20で進化

 

ホルード
ぶんるいあなほりポケモン
タイプノーマル・こおり
たかさ1.1m
おもさ44.8kg
とくせいゆきかき・ほおぶくろ(ちからもち)
種族値
HP90
こうげき61
ぼうぎょ77
とくこう50
とくぼう72
すばやさ73
合計423

 

おぼえるわざ
レベルわざ名
1こなゆき
1にらみつける
1たいあたり
1とぎすます
9でんこうせっか
12こごえるかぜ
15じたばた
18にどげり
23つららおとし
28あなをほる
33とびはねる
38とっしん
43つるぎのまい
48れいとうパンチ
53いかりのまえば
58アイスハンマー

 

 

 

わざ名タイプ分類威力命中率PP範囲優先度直接攻撃効果
コールドエッジこおり物理8090101体選択0天気があられ(ゆき)状態であれば、必ず急所に当たる。




キバゴは変化が食性のみなので、分類上はリージョンフォームでは無いものとしています。
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