決戦!葦名城!   作:ポン酢おじや

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被害

長い夜が明け、太陽の日差しが戦を終えた者達を迎える。

 

そしてほとんど被害がなかった人里では、八雲紫、霊夢、魔理沙、慧音が集まりこれからの事を相談していた。

 

「...他の勢力を手薄にするのが目的...ね」

 

紫は手で額を押え、大きなため息を吐いた。

 

「けど、人里さえ守れれば幻想郷はまだ安泰よ。援軍を出してもらった紅魔館や永遠亭には悪いけど...それは事実」

「それで、これからどうするのよ。また攻めてくるわよ」

「戦力が完全に整うまで人里を防衛。それに変わりないわ。攻めようにも能力制限を何とかしなくちゃいけないし」

「...レミリアや輝夜達はどういう状況?」

「紅魔館は妖精メイドが数十名消失、永遠亭はお姫様と薬師が意識不明の重体、太陽の畑にいた幽香は片腕を失う重症よ」

 

紫の言葉に全員が驚き、この異変の危険さを再認識する。

 

「あの不老不死の二人が重体だなんて...妹紅が知ったらなんと言うか...」

「慧音は知り合いだものね。驚くのも無理はないわ」

「一体敵はどうやって二人を倒したんだ」

「鈴仙によるといつもならばすぐに塞がる傷が全くと言っていいほど治らないらしいわ。どうやら敵さんは再生能力を阻害する武器を持っているようね」

「何ということだ...」

 

すると魔理沙は紫の言葉を聞いて腕を組んでいつになく真剣な表情をする。

 

「幽香が...腕を失った」

「あの幽香の片腕を斬った男は半兵衛さんが言ってた例の葦名一心よ。死にかけの老人にしか見えなかったけど...実力は剣聖と呼ばれるに相応しかったということね」

「.....」

「...そういえば魔理沙は一時的幽香に色々教わってたものね。ショックを受けるのもわかるわ」

「いらん気遣いはよせだぜ。それにしても鬼すらタイマンで勝つくらいの幽香を倒すなんてそいつ人間じゃないぜ」

 

魔理沙は近くにおいてある湯呑に入ったお茶を飲み干し、机に足を乗っけて魔女帽子を深く被る。

すると霊夢は紫に質問する

 

「...紅魔館は?」

「紅魔館は流石としか言いようがないわ。敵をほぼ壊滅まで返り討ちにした上早速修理に取り掛かり、既に防御を固めてる」

「そう。なら安心ね」

 

三人は暫く黙っていると、紫はスキマから手紙を取り出し皆に見せる。

 

「何よこれ」

「...敵の総大将の葦名弦一郎から会談のお誘いの手紙」

 

それを聞いて慧音は立ち上がり、霊夢も目を見開いて驚く。

 

「敵が話し合おうと言ってきている訳か!?各地を滅茶苦茶にしておいて!」

「.....」

「紫、受けるんじゃないでしょうね?これ明らかに罠よ」

「わかってるわ霊夢。けどこれはチャンスだと思うの」

「チャンス?」

「ようやくこれで相手の目的を知れるわ。未だあの人達が何故幻想郷を攻めて来ているかわからないし、それに能力制限の淀みのことについてもわかるかも」

「...行くにしても護衛は誰にするの?まさか一人で行くなんて言うんじゃないでしょうね」

 

すると紫達が会議をしている家に、酒の匂いが漂ってきた。

 

その匂いの原因は二本の角の生えた幼い少女。

伊吹萃香である。

 

「やっほー霊夢!なんか戦ってるんだって?」

 

すると霊夢はため息をついて、魔理沙も安堵したかのように笑顔になる。

 

「ようやくご登場ねこの酔っ払い」

「萃香じゃねーか!こりゃ百人力だぜ!」

「彼女に同行してもらうわ。能力封じられてもいつも通り強いのは鬼か吸血鬼くらいだものね」

「私も行きましょうか?」

「霊夢はここにいて頂戴。もしも会談中にここを攻められた時の為よ」

「それなら...仕方ないか」

 

すると魔理沙は紫が出した手紙を持って内容を読むも、達筆過ぎるのか彼女には読めなかった。

 

「何だこの文字!全く読めないぜ!」

「私は読めるからいいの。場所は葦名城大手門前って書いてあるわ」

「会談場所は敵の城かよ!」

「まぁもしもの時は萃香が暴れるからいいでしょ」

 

紫は立ち上がると、瓢箪に入っている酒を飲んでる萃香も立ち上がり、会談場所の葦名城へと向かおうとする。

 

しかし霊夢も立ち上がると、紫を引き止めた。

 

「紫」

「何かしら」

「敵の情報源は見つかったの?」

「それがまったくよ。それも今回の会談で情報得られればいいけど...もしかしたら私が探していると察して隠れたかもしれないわ」

「あんたの能力使っても探せれないなんて余程隠れるのがうまいのね」

「じゃあ霊夢は引き続き人里の防衛をお願い。それと皆は紅魔館と永遠亭に誰か送って様子見してきて頂戴」

「わかったわ」

「じゃあ、行ってくるわ」

 

紫はスキマを開くと、萃香と共に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

 

 

 

 

 

 

 

妖怪の山 葦名城への道

 

紫はスキマを開いて萃香と共に降り立つと、閉じている門が今日は開いていた。

 

そして数人の兵士が八雲紫を見ると、近づいてくる。

萃香はすぐに前に出ようとするが、彼女は手を出して抑える。

 

「八雲紫だな」

「ええ」

「殿から話を聞いている。ついてまいれ」

「では、行くわよ萃香」

 

紫と萃香は兵士の後ろについていこうとすると、兵士の足の間を小さな狐が通り、葦名の門に行ってしまった。

 

「今のなんだ?」

「野良狐でしょう?幻想郷にはたまーにいますわ。イノシシじゃなくて良かったですわね」

「何だ狐か...それより護衛がいるなんて聞いてねぇぞ」

「あらあら、それは失礼を。能力を封じ込められても尚お手紙通り一人で来ると思ってらしたの?」

「...ちっ、仕方ねぇな」

 

紫はニコニコしながら対応してると、兵士も不気味に思ったのかすぐに認めた。

 

「紫、あいつムカつくぞ」

「ここで暴れたら情報を得ることなくもう一度戦争よ。許してあげて」

「ちぇ」

 

紫と萃香はしっかりと兵士についていく。

 

 




UA3000突破!!
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