決戦!葦名城!   作:ポン酢おじや

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決戦!葦名城!

弦一郎は城の天守にて鎧を着込み、部下の寄鷹衆からの報告を受けていた。

 

「やはり奇襲してきたか」

「人数は少ないですが、既に大手門は突破されましたかと」

「...大手門から引き虎口から兵を出陣させよ。指揮は七本槍共に任せておけば良い」

「承知」

 

寄鷹衆は天守から飛び降り、他の仲間に知らせに戻った。

 

「.....葦名の為...葦名は俺の全て。だが、我らは何故黄泉帰ったのだ...?いや...俺は...誰に殺されたのだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大手門を越えた霊夢、魔理沙、咲夜、鈴仙、妖夢は早速手荒い歓迎を葦名軍から受けていた。

 

霊夢は兵士の武器を無力化してから得意の体術で意識を奪い、魔理沙はたんまり用意した魔法が込められた瓶を投げて爆発や炎を起こす。

咲夜はナイフで敵を切り裂き、妖夢は楼観剣と白楼剣で敵を翻弄して斬り倒す。

 

そして鈴仙は敵の火縄銃を何丁も奪い取り、高台へ登って狙撃する。

 

たとえ戦国を生きた葦名軍でも、人よりも遥か強い妖怪、神を相手してきた少女達を抑えられない。

 

五人は敵を蹴散らしながら葦名城の本城前にある大階段へ到着すると、霊夢はすぐに皆に指示を出す。

 

「魔理沙と咲夜は左へ行って水手曲輪に。私と妖夢はこのまま本城へ。鈴仙は両脇の建物にいる銃持った敵を制圧し援護」

「わかったぜ。霊夢も気をつけろよな」

「咲夜、魔理沙を死なせんじゃないわよ」

「わかってるわ」

 

魔理沙と咲夜は右腕につけた機械のボタンを押してロープ付き鉤縄を飛ばして建物を乗り越え行ってしまった。

 

鈴仙も右側の建物入口に置いてある置楯を破壊して、建物へと入っていく。

 

「行くわよ妖夢。ついてこれなかったら置いてくからね」

「わ、わかってる!」

 

霊夢と妖夢は階段を駆け上がり、邪魔をしてくる兵士を薙ぎ倒しながら走り続ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大手門広場

「おおおおおっ!!」

 

鬼刑部は十文字槍を振り回し、目の前にいる角の生えた幼女に連撃を仕掛けるも全ていとも簡単に弾かれる。

 

「ぐぅ...!」

 

鬼刑部はかつて紅魔館で戦いを挑んだ美鈴、レミリアよりもさらに格上の剛力を持つ萃香相手に悔しさと恐怖が混ざったような複雑な表情をしていた。

 

「怪物め!」

「人間一人で鬼に挑もうなんて無謀どころか自殺もんだよ?」

「黙れぇい!!」

 

鬼刑部は十文字槍と巧みな馬捌きで人馬一体となり萃香を攻撃していく。

 

鬼と称された彼の実力も、本物の鬼には遠く届かない。

 

既に周りの兵士も萃香の拳によって倒され、残るのは鬼鹿毛と己のみ。

 

「葦名の為...貴様に勝たなければならんのだぁ!!」

 

鬼刑部は十文字槍を分解し縄を括り付けて振り回し始め、回転の勢いを乗せて槍の刃を萃香にぶつける。

 

しかし刃は大きな音を鳴らしながら弾かれて地面に落ちた。

 

「!」

 

そして萃香は刃についた縄を掴むと、力を込めて引っ張り鬼刑部をこちらに引き寄せた。

 

「どっ...せいっ!!!」

 

鬼刑部は鬼鹿毛が離れ空中に投げ出されると、引っ張られた勢いと共に萃香の剛拳が腹に当たる。

 

鎧は砕け、彼の口からは大量の血が地面に撒き散らされた。

 

そして彼は地面に倒れると、鬼鹿毛が心配そうに駆け寄ってくる。

 

「.....」

「嘆くことはないさ。相手は鬼なんだから」

「.....弦一郎.....済まぬ」

 

鬼刑部は意識を失うと、鬼鹿毛と共に灰となって消え去ってしまった。

 

「さて、人里に帰らないとね。霊夢、気をつけるんだよ」

 

萃香は葦名城を後にし、人里へと帰還を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

霊夢と妖夢は階段を突き進むと、葦名城の扉が勢いよく開いた。

鬼刑部並の大鎧を着込み、大槍を持った大男が足軽達を引き連れ出てきたのだ。

 

「ふん!たった二人ではないか!ならば葦名七本槍、山内式部利勝!参るぞ!」

 

利勝は大槍を振り回すと、霊夢目掛けて構える。

 

「なんか強そうなの来たわね」

「私がやろう。霊夢は周りの敵を頼む」

「いいけどやられんじゃないわよ。あんたそこまで強くないんだから」

「無礼だぞ霊夢!」

 

妖夢は楼観剣と白楼剣を構えると、利勝の前に立った。

 

「二刀流か。ならば我が槍を受け止めてみよ!」

 

利勝は大槍を構えて妖夢目掛けて思い切り突くと、彼女は二本の刀で弾いた。

そして刀で十字に斬り裂くも、彼の鎧は厚く体までは届かない。

 

「今のを弾くか!その見た目でなんという技の持ち主よ!」

「見た目は余計だ!」

 

妖夢は二本の刀を操り連続で攻撃していくが、利勝は全て弾いていくと大きく振り回し始めた。

 

「むぅん!!」

 

そして辺りの草が舞う程の風を生む薙ぎ払いを妖夢に仕掛け、彼女は防御するも大きく後退した。

 

「くっ...!なんて一撃!」

「まだまだぁ!」

 

利勝は大槍を巧みに扱い、妖夢を追い詰めていく。

 

既に雑魚を蹴散らして積まれた兵士の山の上に座る霊夢は、妖夢の動きを見て考え事をしていた。

 

(そういえば妖夢は歪みの影響どう受けるのかしら...弾幕は出せなくなってる筈だけど)

 

すると妖夢は利勝の攻撃を完璧に弾くと、大槍を掴む手が強く痺れた。

 

「ぬぐ!」

 

利勝は一瞬姿勢を崩すと、妖夢は楼観剣を両手で握り大きく振り上げた。

 

「断命剣『冥想斬』!!」

 

そして力強く踏み込むと同時に楼観剣を振り下ろすと、利勝は防御するもあまりの威力に体制を崩した。

 

妖夢はその隙を見逃さず、白楼剣を鞘から抜いて彼の喉元目掛けて突こうとする。

 

「させぬわっ!!」

 

しかし利勝は片腕で白楼剣の攻撃をずらして喉ではなく肩にその刃を受け入れた。

 

「!」

 

妖夢も攻撃がずらされ驚きすぐに白楼剣を引き抜いて後ろに下がる。

 

「凄い判断力ですね...肩くらいくれてやる覚悟ですか」

「葦名七本槍の儂にそんな脇差なんぞ効かぬわ!」

「ならば今度こそ貫いてやる」

 

妖夢は楼観剣を構えると、ゆっくりと利勝との距離を詰めていく。

 

そして二人の武器が交差しぶつかり合い、さらに二人の弾き合いが続く。

 

しかし妖夢がゆっくりと押され始め、彼女の攻撃が当たっても鎧に弾かれあまりダメージは無い。

先程の大技を仕掛けようにも、利勝が大槍で突き攻撃を仕掛け阻止されてしまう。

 

「くっ...」

 

妖夢は楼観剣で攻撃を弾くことしかできず、中々攻撃に転換できない。

 

すると一騎打ちを見ていた霊夢が、妖夢に向けて大声で叫ぶ。

 

「これは殺し合いよ!刀だけで戦っても誰も褒めちゃくれないわ!」

「!」

「使えるもんは何でも使いなさい!死んだらそれまでよ!」

 

妖夢は霊夢の言葉を聞いて頷くと、利勝の攻撃を避ける。

 

そして利勝の薙ぎ払いが来ると、今まですべての攻撃を楼観剣で受け止めていた妖夢は跳躍して彼の頭を踏みつける。

 

「ぐおっ!?」

 

そして妖夢は地面に着地すると、重い背撃を利勝の胸にくらわせさらに楼観剣で薙ぎ払った。

 

その一撃は鎧ではなく内部にダメージが入り、彼は嘔吐し始める。

 

さらに妖夢は拳を彼の顔面にお見舞いすると、堪らず彼は目を閉じた。

 

「くらえっ!」

 

妖夢は白楼剣と楼観剣を交差させ、利勝の体に八の字を刻んだ。

そして蹴りをもう一度腹にくらわせ、回転すると同時に白楼剣を彼の喉元に突き刺した。

 

「がぁ...」

 

妖夢は白楼剣をゆっくりと引き抜くと、利勝は喉から大量の血を吹き出して倒れ、灰となって消えていった。

 

その様子に霊夢は軽い拍手を送る。

 

「流石剣士。あんたの戦闘には歪みの影響は関係ないようね」

「当たり前だ」

 

妖夢は楼観剣と白楼剣を鞘にしまう。

 

「弾幕に頼らず、刀と己の体のみ使う戦いこそ私の真骨頂だ」

「その割にはまぁまぁ苦戦してたじゃない」

「こ、これは...まだ未熟者だから」

「どんな理由よ。さぁて、門番倒したし城の中へと進むわよ」

「了解」

 

 




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