決戦!葦名城!   作:ポン酢おじや

23 / 37
地下牢

鈴仙は火縄銃で寄鷹衆を撃退するも、さらに他の建物から銃を持った兵士が彼女を撃ち抜こうと狙ってくる。

 

しかし鈴仙はすぐに持っている火縄銃を使い狙ってくる兵士を撃ち抜き、敵から奪い取った火薬と鉄玉を使い装填する。

 

「はぁ...はぁ...ど、どうして私がこんな目にぃ...」

 

鈴仙は屋根を移動していたが、このままでは囲まれてしまうと判断すると鉤縄を利用して屋根から降りていく。

 

すると丁度降りた場所に木で出来た扉のような物があり、鈴仙が着地した瞬間重みに耐えきれず壊れてしまった。

 

「ギャッ!!」

 

鈴仙は壊れた木の扉に乗りながら、城の地下へと通じる階段をすごい勢いで滑りながら下っていく。

 

「ちょちょちょちょちょ!!と、止まってぇぇぇぇぇ!!」

 

何十秒か経ったあと、鈴仙は階段を降りきり木の扉も木っ端微塵となって転がって倒れた。

 

「あいたたたた...」

 

鈴仙は手で腰を押えて、立ち上がり直ぐに火縄銃を構える。

 

鈴仙が辿り着いた場所は、かなり薄暗く火の明かりがなければ何も見えなくなってしまうだろう。

 

ここは葦名で赤目の実験が行われている地下牢。

葦名の闇そのもの。

 

死が漂う場所であり、外の冷気とは違う命を縮めるような寒気が襲いかかる。

 

鈴仙は火縄銃を構えながら進み、近づいてくる謎の虫を踏み潰しながら探索する。

 

すると奥の檻から声がしたのでゆっくりと近づき、中を確認すると意外な者達が捕まっていた。

 

「神奈子ぉ...お腹すいた」

「私達神は餓死なんかしないよ」

「けどお腹は減るの!」

「そこらにいる虫食べな」

「不味そうだからいやだ!」

「ちょっとお二人共。喧嘩は駄目ですよ」 

「早苗ぇ...なんか食べ物ない?」

「捕まった日に諏訪子様がぶん殴って灰になっちゃった男が持ってきた謎の握り飯なら」

「いらないよ。腐ってるじゃん」

 

葦名城が現れそれ以来行方不明となっていた守矢神社に住まう神である八坂神奈子、洩矢諏訪子、東風谷早苗であった。

 

すると鈴仙はすぐに三人に話しかける。

 

「さ、早苗さん?」

 

鈴仙の声に早苗はすぐに檻を挟んで駆け寄った。

 

「れ、鈴仙さん!どうしてここに!?」

「ちゃ、着地に失敗して階段滑ったらここにいたんです」

「こ、ここから出してください!なんか私達の能力使えなくて、この檻も神奈子様ですら開かなくてぇ!」

「離れてください!」 

 

鈴仙は火縄銃を構え、扉の錠目掛けて引き金を引いた。

 

銃弾は錠を破壊し、檻が開いた。

 

すると早苗は鈴仙に抱きつき、奥にいた二柱もゆっくりと出てきた。

 

「あー...やっと出れたね。感謝するよ永遠亭の兎さん」

「本当だよ!もう何日もここに閉じ込められてさぁ!」

「そ、それは良かったです」

「檻から出して貰って悪いけどさ、ここはどこなんだい?私達神社にいて凄い音が聞こえてきて気がついたらここに閉じ込められててさ」

「えっと...話すと長くなりますが」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴仙は紫に聞いたこれまでの状況を三人に説明すると、早苗は狼狽え始めた。

 

「葦名城!?妖怪の山にそんなものが!?」

「あのデカい音の正体は城が上から降ってきた音だったのか」

「神社どうなってるですかそれ!?」

「まぁ、十中八九潰れてるんじゃないか」

「そんな他人事みたいに!」

「それよりもこれからどうするんだい?」

 

神奈子は鈴仙に質問すると、彼女はオドオドしながら答え始める。

 

「えっと...この城では歪みという能力を制限してしまう何かが発生してるので...」

「なら私達はあんまり役に立たないかもね。あ、そうそう。この奥に河童やら天狗やらが捕まっていたよ。そいつら助け出してここを脱出と行こうじゃないか」

「あ、紫さんも妖怪達が捕まってるとか言ってました。ということはここが地下牢...なんですかね」

 

神奈子、諏訪子、早苗、鈴仙は地下牢の奥へと進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥に進むと、神奈子の言う通り河童や天狗が捕まっており、鈴仙は錠を破壊して次々と脱出させる。

 

早苗も檻を開けて、中で倒れている白狼天狗を起こそうとする。

 

「大丈夫ですか!」

「...う...」

 

早苗は白狼天狗の体を起こすと、意識がないのかうめき声しか出さない。

 

「外傷はないようですけど...」

 

早苗は白狼天狗を揺らして意識を取り戻そうとすると、彼女はゆっくりと目を開けた。

 

「!?」

 

しかし早苗は白狼天狗のその目に驚いた。

 

紅く光っていたのだ。

 

そして白狼天狗は勢いよく起き上がると、早苗に襲いかかる。

 

「きゃあっ!!」

 

早苗の悲鳴を聞いて神奈子が檻の中へと入り、彼女に襲いかかろうとする白狼天狗の顔を掴む。

 

「うちのもんに何するんだい!」

 

神奈子は掴んだ白狼天狗を壁に投げつけると、彼女は全く効いていないのか神奈子に襲いかかる。

 

「こんの!!」

 

能力を制限されているとはいえ、神である神奈子は人の何十倍も力は強い。

そんな彼女が白狼天狗を思いきり殴ると、首の骨が折れて狭い檻の中を何度も弾いて地面に落ちる。

 

早苗は口を手で抑え震えているため、鈴仙が彼女に手を貸して外に出した。

 

神奈子は倒れる白狼天狗を見下ろすが、首の骨が折れて息絶えた筈なのに起き上がって再び襲いかかったのだ。

 

「!」

 

しかし神奈子は白狼天狗の顔を掴み、地面に叩きつけた。

地面には血が溢れ、ようやく彼女は死んだ。

 

「随分と頑丈だ...何か嫌な雰囲気が感じるね」

「神奈子様!」

 

神奈子は早苗の呼ぶ声に反応し、すぐに檻の外に出る。

 

すると外には先程と同じく目が紅く光る白狼天狗や河童達が、早苗達に近づいてきたのだ。

 

「あれ全部さっきと同じか」

「ど、どうします!?」

「永遠亭の兎、ちょいと手を貸しな」

「りょ、了解です!」

「諏訪子、早苗!解放した山の連中と共にここを脱出しろ!」

「脱出って...神奈子は!?」

「私達はこいつらの足止めさ!」

 

神奈子は襲いかかる河童達を力でねじ伏せ、強力な妖怪達をまるで玩具のように扱う。

 

鈴仙は火縄銃を棍棒のように扱い、妖怪達を地面に組み倒して頭を撃ち抜き復活させぬようにする。

 

その間に諏訪子は神奈子の言う通り解放した妖怪達を率いて地下牢から脱出を始める。

 

「中々動けるじゃないか兎!」

「そ、それはどうも!」

「さぁ、あいつらが脱出するまで時間稼ぎだ!」

「どのくらい倒せばいいんですかね!」

「さぁね!」

 

二人は赤目達相手に暴れ続ける。




UA7000突破!
ありがとうございます!

物語も後半入りまくってるので最後までよろしくです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。