魔理沙と咲夜は霊夢達と別れた後、水手曲輪へと向かっていた。
途中敵の妨害もあったが、咲夜の超人的なナイフ捌きであっという間に敵を倒し、魔理沙を護衛していく。
「なんかお前に護衛されるなんて妙な気分だぜ」
「お嬢様の命令だから仕方なく。なんなら一人で行ってきていいのよ」
「勘弁してくれたぜ」
「その月見櫓とやらはどこかしら」
「紫の地図によると、この建物入って降りた場所がそうらしいぜ」
咲夜は建物の扉を開き、ロープを使って下に降りていく。
そして降りた先にある扉を開くと、その先には小さな神社のような建物や奥には崖があり、そして右側の最奥に櫓があった。
「あれだ!塔みたいな建物だぜ!」
「距離はあんまりないわね。急ぐわよ」
「ああ!」
魔理沙と咲夜は月見櫓への走っていく。
二人は月見櫓の姿が完全に見える所まで近づくと、櫓の屋根から二人の男女が降りてきた。
「よく来たのぅ...」
「蛇か鬼か出るかと待ちわびたが...子供か」
月見櫓を守ってるのは大忍びの梟とお蝶であった。
「な、なんかやばいのぜ」
「...」
咲夜はナイフを構え、魔理沙は懐から魔法が込められた瓶を取り出す。
「さぁて、若殿の命によりここより先は行かせぬ」
「とはいえただ返すわけにもいかんな」
「その命...置いてゆけぃ」
梟は背中にある大太刀を鞘から抜き、お蝶はクナイを取り出した。
「魔理沙、油断するんじゃないわよ」
「が、合点だぜ」
梟は咲夜に狙いをつけて兜割りを仕掛けると、咲夜は簡単に避けてナイフを投げる。
しかし彼は直ぐ様防御し弾いたナイフを掴むと、咲夜目掛けて投げ返した。
彼女は投げられたナイフを掴むと、跳躍して梟に斬りかかる。
「ふぅむ...中々の身のこなし」
「あんたもその細腕の割に強いわね」
梟は咲夜の攻撃を簡単に弾いて反撃し、大太刀の重い攻撃に咲夜の腕は衝撃で痺れる。
「っ...!ナイフで受けるものじゃないわ」
梟は全身の力を振るって大太刀を巧みに扱い、咲夜を苦しめていく。
一方魔理沙は、お蝶の投げるクナイから全力で逃げ回っていた。
「能力制限中に飛び道具は卑怯だぜ!!」
魔理沙は逃げながらも魔法瓶を投げて爆発や炎上させるも、お蝶は人間離れした速度で避けていく。
「どうすればいいんだぜ!?」
魔理沙は新たな魔法瓶を取り出し蓋を取ると、青い光が溢れて星型の八卦炉が二つ現れる。
「弾数制限あるけど弾幕なら今の状態でも撃てるぜ!」
魔理沙の両隣に浮かぶ八卦炉から大量の光る弾が発射されると、お蝶はクナイで避けられない弾だけを弾き飛ばし後は避けながら進む。
「くそっ!来るんじゃないぜ!」
魔理沙はそろそろ弾が尽きそうになると、爆発瓶を投げてお蝶を近づけないようにする。
しかしお蝶は後ろに跳躍すると、なんと空中に留まり魔理沙を見下ろしていた。
「うえぇ!?」
「ククク...不可思議な飛び道具を使うな小娘」
「な、何で浮かんでるんだ!?」
魔理沙は浮かんているお蝶を見て、あることに気がついた。
お蝶の足元にはかなり見えにくいが、細い糸のような物が張られていた。
「い、糸!?」
お蝶はクナイを取り出し空高く飛び上がると、魔理沙の頭目掛けて落ちてくる。
「うわわっ!」
魔理沙は全力で走ってお蝶から逃げると、直ぐ様別の瓶を開けて八卦炉を召喚して弾幕を出す。
しかしお蝶は既に弾幕を見切っており、クナイを思いきり投げた。
「がっ!」
お蝶が投げたクナイは魔理沙の肩に突き刺さり、彼女は転倒してしまう。
「いてぇぇえ!!」
「騒ぐな。見苦しい」
魔理沙は突き刺さったクナイを抜こうとするも、掴んだ瞬間痛みが走って離してしまう。
お蝶がゆっくりと近づいてくると、魔理沙は立ち上がって他とは違った大きな瓶を取り出す。
「もう許さないぜ!これでもくらってろ!」
「?」
魔理沙は大きな瓶の口をお蝶に向ける。
「何をする気だ」
「さぁな!」
すると瓶の口から虹色に光る巨大な光線が放たれ、お蝶は驚きすぐに空中に逃げるも糸は光線によって焼かれて彼女は跳躍して魔理沙から距離を取る。
魔理沙の有名なスペルカードであり、幻想郷でもトップクラスの威力を誇る魔法 恋符『マスタースパーク』である。
「.....」
マスタースパークは空へと消え、貫いたものは丸焦げになった。
滅多なことでは驚かないお蝶でも、今の技には肝を冷やしたであろう。
そして魔理沙は別の魔法瓶を叩き割ると、中に入っていた赤い魔法の玉を空へと掲げた。
すると魔法玉からお蝶を追撃する星型の光る弾が大量に発射され、彼女はクナイで弾くも防ぎきれず走って避け始めた。
そして魔理沙の近くまで寄ると、クナイで彼女の首を斬った。
「がっ...」
しかし斬られた筈の魔理沙が光り出して、大爆発を起こした。
お蝶は爆風と火傷によりダメージを負い、地面に着地する。
「くっ...」
すると後ろから光る弾が撃ち込まれ、お蝶は弾をクナイで弾いていくと先程倒したはずの魔理沙が目の前に立っていた。
「...斬ったはずだが」
「残念だったな。さっきのは幻影魔法だぜ。そっくりだったろ?」
お蝶は魔理沙の言葉に眉間にシワを寄せ、右手を前に出して指を鳴らした。
「この私を騙すとはな...ならば、我がまぼろしにも惑え」
するとお蝶の周りと魔理沙の周りに武器を持った灰色の足軽兵が現れ、彼女に襲いかかる。
「うおっ!?何なんだぜ!?」
「それ。倒さねば死ぬぞ」
魔理沙は兵士の攻撃を避け、瓶を開けようとするも他の兵士に瓶を取られて邪魔をされる。
魔理沙は兵士から逃げていると、後ろから梟の連撃を受けて苦戦している咲夜とぶつかった。
「さ、咲夜!やべぇぞ!」
「こっちもヤバいわよ!」
魔理沙と咲夜は背中を合わせ、梟とお蝶を睨む。