決戦!葦名城!   作:ポン酢おじや

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大歪み

二人の鍔迫り合いを制したのは修羅であり、彼は霊夢の魔法棍棒を弾くと彼女の胸に掌底をくらわし、次に肘で顔を殴り、最後は背撃で彼女の体を吹き飛ばした。

 

次に咲夜が両手に持つナイフを高速で操り修羅に襲いかかると、彼は忍義手から血で汚れた黒い鉄扇を出して広げ、巨大な黒い鉄傘に変形した。

 

「!?」

 

咲夜のナイフは黒い鉄傘を斬れず、ならば貫けばいいと構えて刺した瞬間修羅は傘を回してナイフを強く弾いた。

 

「盾!?」

 

修羅は傘を閉じて鉄扇に戻すと、不死斬りと同時に咲夜の体に八の字を刻んだ。  

 

咲夜は防御するがナイフは破壊され、彼はその場で跳躍して回転すると、足の甲で咲夜の頭を蹴り落とした。

 

そして回し蹴りを彼女に仕掛けて地面に叩き伏せる。

 

仙峯寺に伝わる流派技の仙峯脚である。

 

「かはっ...」

 

咲夜は立ち上がろうとするも、修羅は不死斬りを振り上げ彼女の首を落とそうとした。

 

しかし霊夢が魔法棍棒で不死斬りを防ぎ、修羅の顔面に拳をお見舞いして吹き飛ばした。

 

「はぁ...はぁ...」

「め...珍しいじゃない霊夢...あんたの血を見たの初めてかも」

 

霊夢は口、そして鼻から血を出しており、袖で拭うも血は止まらない。

 

「なんか...勘が働かないのよ。あんたも随分遅れ取ってるじゃない?」

「うっさいわね...」

 

咲夜は霊夢の手を掴んで立ち上がると、懐からナイフを取り出し構える。

 

「...まさかとは思うけど、さっきあいつがやった歪みでいつもの実力が出せなくなってるかもしれないわ」

「!」

「気のせいだと信じたいけど...私が戦闘で血を出すなんて何年もなかったからね」

「それが本当なら厄介ってレベルじゃないわよ...」

 

修羅はゆっくり立ち上がると、再び二刀を両手に握り構える。

 

「エマの言ってたこと覚えてる?」

「何をよ」

「幻術は集中力が必要だって。何とかして奴の意識を乱して歪みを解除させれば勝ち目が出てくるわ」

「結構攻撃してダメージ与えたけど...全く乱れてないじゃない」

「不死だから攻撃くらうのなんぞ慣れてるんでしょ。どこぞの姫もそうだったし」

「じゃあどうすんのよ」

「そこで魔理沙の出番よ。前に宴会で幻影魔法使って騒がせてたじゃない?」

 

霊夢は魔理沙を見て、咲夜も頷いた。

 

「私も月見櫓で助けられたわ」

「そこで...」

 

霊夢は咲夜にだけ聞こえるよう小声で話すと、彼女は納得した表情になった。

 

「いけるかもしれないわ」

 

すると修羅は跳躍して刀を振り上げ、二人に襲いかかる。

霊夢は彼の攻撃を魔法棍棒で弾き、咲夜を後ろに退かせる。

 

「魔理沙に伝えなさい!」

「了解!」

 

霊夢は修羅の攻撃を弾き返すと、すぐに連続攻撃を仕掛けて咲夜から気を逸らす。

 

しかし修羅は強く踏み込むと同時に片手で持つ赤の不死斬りを振り下ろし、彼女に葦名一文字を仕掛ける。

 

「ぐっ...やるわね」

 

霊夢は一文字を難なく弾くと、なんと彼女は修羅の技を真似て葦名一文字を彼に仕掛けた。

 

「!」

「中々いいじゃないこの技。腕の痺れも少し取れたわ!」

 

修羅は葦名一文字を一度見ただけで再現され少し驚くが、直ぐに攻撃を再開する。

 

二人の攻撃と弾き合いは辺りに耳が痛くなるほどの連続した金属音を響かせ、激しさを増していく。

 

すると魔理沙に作戦を伝えた咲夜は霊夢と修羅の弾き合いに参加し、ナイフで彼女を援護する。

 

しかし修羅は霊夢と咲夜の同時攻撃すら完璧に弾き、むしろ押しつつあった。

 

「化物ね...!」

「合図したら退くわよ!」

「了解!」

「1...2...3!!」

 

霊夢の回転の勢いを利用した渾身の魔法棍棒の一撃と、咲夜はナイフを靴にはめての回し蹴りを仕掛けて防御した修羅は大きく後ろに下がる。

 

その瞬間後ろにいた魔理沙が跳躍して、魔法瓶を彼の足元に投げた。

 

瓶が割れると大量の煙を放出し、その中から魔理沙がかつて月見櫓で見た少年が現れる。

 

修羅はその姿を見て大きく目を見開き、構えていた不死斬りを刃を下に向けて止まってしまった。

 

 

 

 

 

「.....御子.....様」

 

 

 

 

 

 

修羅はそう呟くと、不死斬りを持った片手で少年に触れようとする。

 

しかし帰ってきたのは霊夢の膝であり、さらに魔法棍棒による連続攻撃を全身でくらった。

 

さらに彼女の周りに出現させた巨大で様々な色を光らせる七つの玉を修羅に全てぶつけた。

 

玉は当たると爆発し、その衝撃は修羅の体を地面から離れさせて大きく吹き飛ばす。

 

博麗霊夢の最も得意とするスペルカード。

霊符 夢想封印である。

 

さらに後ろに吹き飛んだ先にいきなり咲夜が現れ、次の瞬間何十というナイフが彼の全身に突き刺さっていた。

無敵と称される時を操る能力を使い、誰も認知も動くこともできない彼女だけが活動できる時の世界にて、敵に大量のナイフを突き刺す。

スペルカード 咲夜の世界である

 

 

魔理沙は魔法陣を五つ召喚し、それぞれ光る魔法玉からレーザーを発射し修羅の体を貫かせる。

魔理沙が魔法研究で編み出した高威力のスペルカードの一つ。

 

恋符 ノンディレクショナルレーザーである。

 

修羅の体、口から血が吹き出し、彼は不死斬りを支えに何とか倒れないようにする。

 

 

 

 

「今よ!!」

 

 

 

 

 

霊夢の大声が辺りに響くと、修羅の後ろの草原からなんと居合の構えをして飛んでいる妖夢が現れた。

 

そして楼観剣を素早く鞘から抜いて、光速で斬り抜けた。

 

修羅の体に真っ直ぐな刀傷を負わせ、彼を遠くの地面に叩き伏せた。

一瞬で敵を斬り、その一撃は確実に相手の魂を現世から遠ざける妖夢渾身のスペルカード。

 

人符 現世斬である。

 

咲夜は妖夢の姿を見て、驚いていた。

 

「妖夢!どこに行ったかと思ったら!」

「私がここに来る前に隠れさせてたのよ。こんなことになるだろうって思ってね」

「...流石の勘だわ」

「霊夢!とりあえず斬ったけど良かったのか!?」

「バッチリよ!」

「ようやく調子が戻ってきたぜ!さっさとあいつ倒して異変解決だ!」

 

全員が渾身の一撃を使い、修羅の倒れる場所へと向かった。




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