霊夢はお祓い棒を構えて修羅に近接戦を仕掛けると、彼は燃える左腕を横に振るい何個もの巨大な火の玉を彼女の進む道に吐き出すように着弾させる。
「!」
霊夢は火の玉をなんとか避け、お祓い棒で修羅の横腹目掛けて薙ぎ払う。
しかし彼は右手に持つ赤の不死斬りで受け止め弾くと、燃えた左腕を上に掲げて巨大な炎の柱を作り出す。
「んなっ!?」
霊夢はすぐに目の前に結界を何十も張って防御すると、修羅は燃える左腕を霊夢目掛けて振り下ろした。
炎の柱は霊夢の結界に防がれるも、すぐに亀裂を入れて氷菓子のように溶かし始めた。
すると彼の両脇から魔理沙、咲夜が霊夢を援護するため襲いかかる。
「星符!メテオニックシャワー!」
「傷符、インスクライブレッドソウル」
魔理沙は箒に乗りながら片手を前に出し、掌から星型の弾幕を高速で打ち出し、咲夜は両手に握るナイフを超高速で操り多数の斬撃を飛ばす。
すると修羅はその場で空高く跳躍して二人の技を避けると、着地すると同時に燃える左腕を地面につけて大爆発と強い爆風を生み出した。
「おわぁっ!?」
「くっ!」
魔理沙は箒と共に爆風で吹き飛ばされ、咲夜は時を止めて修羅から距離を取って事なきを得る。
そんな中妖夢は楼観剣を大きく振り上げ、妖力を注ぎ込み全力で振り下ろした。
すると爆風は妖夢の楼観剣から別れ、霊夢達を炎と爆風から守る。
「いい仕事ね妖夢」
「風と炎を斬る事なんて造作もない」
霊夢は結界を解いて上空に浮かび上がると、修羅の足元に護符を何枚も張って祈り始める。
「神技、八方龍殺陣!」
修羅の足元にある護符が赤く光出し、彼の周りに結界を張らせる。
そして結界内が強く光りだして彼の体に強い衝撃を起こさせる。
「その結界は中々硬いわよ」
霊夢は着地すると、結界内で暴れる修羅を見て腕を組んで大きく息を吐く。
その近くに魔理沙が現れ、今のうちに作戦を立てるため話し合う。
「さぁて、少しの間閉じ込めたばいいけど...」
「どうするんだぜ霊夢」
「正直あんたのマスパを止めるなんて驚きだわ」
「ああ。肝を冷やしたぜ」
「もう幻影魔法の手も使えないし...」
「なぁなぁ」
「?」
魔理沙は懐からあるものを取り出し、霊夢の前の地面に刺した。
それは先程修羅が落とした刀の一振り。
黒の不死斬りである『開門』であった。
「あんたそれあいつの刀じゃない」
「値打ちもんだと思って拾っちまったけどさ...なんか持った瞬間気持ち悪くてよ...」
「何よそれ」
すると妖夢が開門を手にしてその刃を見ると、まるで怪物でも見るような恐れる目つきに変わる。
「この刀...なんと禍々しい」
「何よ、確かに不気味だけど...」
「不気味というレベルじゃない。なんというか...妖刀に近い部類の刀だ」
「妖刀?」
「それにあの男が持っている刀と似た気を感じる」
すると妖夢は着ている服を捲り、霊夢に血で滲んでいる包帯で巻かれた刀傷を見せた。
「...これは葦名城で現れた奴に斬られた傷だ」
「...完全に治ってはいないわね。それが?」
妖夢は服を元に戻し、修羅の持つ赤い刀を見つめる。
「私は半分は人間だが、もう半分は違う。普通の刀ならこんな傷でも半日もあれば完治する。だが、城で現れたあいつに斬られたこの傷だけは治りがかなり遅いんだ」
「.....」
「霊夢に合図で呼ばれてあの男を見た時驚いた。私を斬った奴と同じ刀を持っていたからだ」
霊夢は妖夢の説明を聞いて人里で紫が話していた言葉を思いだした。
「まさか...修羅が持つ刀は永遠亭の奴等を倒したっていう再生を阻害する武器...!?」
「恐らくそうだ。その刀と同じ気を持つこの黒い刀も同じ性質を持つだろう」
「.....それなら」
霊夢は妖夢から開門を受け取ると、禍々しい黒い気を放つ刀身を見つめる。
「この武器なら不死のあいつを倒せる...?」
「!」
「修羅と戦う場合、不死相手にどう勝つかって問題がこれで解決するかもしれないわ」
「やる価値はあるな」
「ええ、それなら私も奥の手を使う。援護して」
「咲夜と魔理沙にも伝えよう」
霊夢は開門を背負い、妖夢は咲夜と魔理沙に今の話を聞かせて彼女の援護に回る事にする。
そして修羅が結界を破ると、その勢いで奥の手を使うため霊力を貯めている霊夢を狙い拝涙を振り上げる。
「させない!」
妖夢は楼観剣と白楼剣で修羅の攻撃を受け止めると、鍔迫り合いを仕掛けたお互いに睨み合う。
「お前...やはり城で一心を背中から刺した男だな」
「.....」
「容姿はまるで違うが、その刀、そして装着していた義手...」
修羅は妖夢との鍔迫り合いを制すると、片手で持つ拝涙を巧みに操り攻撃していく。
しかし彼女も負けじと反撃を仕掛けると、彼の燃える左腕がムチのように伸び始めた。
「!」
修羅は一旦妖夢から離れると、ムチのように伸びた燃える左腕を真っ直ぐ横に伸ばして走り出した。
「うわっ!!」
妖夢は燃える左腕を楼観剣と白楼剣で防ごうとするが、触れた瞬間炎が彼女に襲いかかり弾き飛ばされる。
「ガハッ...」
ゆ
妖夢は空中に投げ出されるも、楼観剣と白楼剣を鞘にしまい楼観剣を腰に構えて居合の型を取る。
そして修羅目掛けて現世斬をもう一度仕掛けるが、彼は拝涙で完璧に弾いてみせた。
「!?馬鹿な...一度見ただけで...」
妖夢が持っていた楼観剣は弾かれ遠くの地面に突き刺さる。
すると咲夜が能力を使い修羅の前に現れ、ナイフを構える。
「傷魂!ソウルスカルプチュア!」
咲夜はナイフを高速で扱い連続で修羅を斬り刻もうとするが、なんと彼は拝涙で全ての攻撃を防いで見せる。
「!」
咲夜は目を見開いて驚き、懐から大量のナイフを取り出して空中に投げた。
するとナイフは全て修羅の方へ向き、一気に速度を上げて襲いかかる。
「幻符、殺人ドール」
修羅は燃える左腕を目の前に出し、炎の壁を作って飛んてくるナイフの勢いを殺して地面に全て落とす。
「便利な左腕ね!」
すると修羅は燃える左腕を巨大な手に変化させて咲夜を掴もうとするが、彼女は能力を使い時を止めた。
しかし彼は『歪み』を使い能力を不完全にし、咲夜の世界でも止まらず動き、彼女は避けられず掴まってしまう。
「あああああっ!!」
咲夜の体は炎の手で燃やされ、苦しみの声を上げる。
「やめろ!!」
「咲夜を離すんだぜ!」
妖夢は修羅の背中に白楼剣を突き刺して止めようとし、魔理沙は水魔法を唱え燃える腕に大量の水を放射する。
しかし水は炎をすり抜け地面に全て落ちていった。
「んなっ!?何で炎が消えないんだ!?」
そして彼は拝涙の持ち方を変えて後ろにいる妖夢の腹に刃を突き刺し、燃える左腕を爆発させ咲夜と近づいてきた魔理沙を共に吹き飛ばした。
「げほっ...」
咲夜は遠くの地面に叩きつけられ、妖夢は自らの拝涙の刃を抜くもそのまま倒れて意識を失った。
魔理沙は地面に落ちるが、霊夢に向かわせない為立ち上がり、燃える修羅の前に立った。
「はぁ...はぁ...まだだぜ」
魔理沙は八卦炉を構えると、再び魔力を溜め始める。
「これが最後だぜ!!くらって地獄に行ってろクソ野郎!!」
魔理沙は八卦炉に己のすべての魔力を注ぎ込み、最大出力でマスタースパークを撃ち出した。
しかし今までのマスタースパークは虹色に輝く巨大な彗星のような技であったが、今回のはドス黒くまるでブラックホールのように全てを引き込み無に還すような印象を受けさせた。
山を消し飛ばすと言われているファイナルマスタースパークよりも威力は上とされているスペルカード。
妖器『ダークスパーク』である。
しかし修羅は左腕の炎を右手に持つ拝涙に流し込み、奥義不死斬りよりも高威力な秘伝 不死斬りを放つ。
ダークスパークは真っ二つに割れ、修羅の後ろ以外の畑を吹き飛ばした。
魔理沙はダークスパークを破られ、両膝を地面につける。
「.....」
全魔力を注ぎ込んだ渾身の魔法を使ってしまい、魔理沙は腕を上げる力も入らず眼の前で見下ろす修羅を睨む。
「...ケッ.....余裕そうな表情しやがって」
魔理沙は手に持っていた八卦炉を使おうとするも、手に力が入らず落としてしまった。
「...畜生...あいつの約束守れねぇじゃねえか....畜生」
修羅は拝涙を振り上げると、全力で彼女の首目掛けて振り下ろした。
その瞬間、魔理沙の首を跳ねる筈の拝涙が黒い両刃の刀によって防がれた。
「!」
修羅は驚き刀の持つ手の先を見ると、そこには光る八つの陰陽玉を周りに浮かばせ、全身が半透明になっている霊夢が開門を片手に修羅を見ていた。
「時間稼ぎ、よくやったわ魔理沙」
「...へへ。私で倒してお前の残念がる顔を見たかったんだがな」
「ゆっくり休んで。起きれば次は宴会よ」
「...楽しみだぜ」
魔理沙は意識を失い倒れると、霊夢は修羅の持つ拝涙を弾いて開門に力を溜める。
そして彼が使ってきた技である奥義不死斬りを使い、彼を遠くへと吹き飛ばした。
「さっさと異変を解決して、酒を浴びるほど飲んでやる」
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