前回と同じ世界線です。
生か死か
皆様ごきげんよう。
わたくしはメジロマックイーンと申します。
突然ですがもう少しで、、、
「おいマック!いつまで寝てやがる!!さっさと起きて走れッ!!!」
死んでしまいます。
もう何度目になるのか分からない臨死体験。
トレーナーは瀕死状態から復活したらパワーアップすると言ってましたが、そんな事起きるはずもなく、、、
マックイーン「ハァ、ハァ、い、いくらなんでも走り過ぎですわ…ゴホゴホッ。体力というより身体が悲鳴を上げていますもの」
「そうか。そんじゃあそいつを乗り越えたらもう一つ強くなるな。」
だめです。
会話になっていません。もうこれはど真ん中ストレートに言うしかないですわね。
マック「ハァハァ、、、ふぅ。トレーナーさん。実践トレーニングじゃなくて、筋肉トレーニングとかしましょう。レースのための戦術も必要でしょうし、複数組み合わせる事で効率が何倍も上がりますのよ。」
「・・・最近思ってるが、ここの奴らは効率効率うっせぇんだよ。
いいか、マック。必要な筋肉っつーのはその動きをしてりゃあ勝手に付く。戦術なんてものは実践練習してりゃあ身体が勝手に反応する。
走る為の力なんざ死に物狂いでやってりゃ全て付いてくんだよ。
俺がそうだったようにな。」
聞いた話ではトレーナーは戦いの中で、それも血で血を洗うような事をしていたらしいです。
百戦錬磨な彼だから言える事なのでしょうけど、凄く大事な事が抜けてますわ。
マック「その理論が成立するのはトレーナーが戦闘民族のサイヤ人だからでしょう!!」
一応言っておきますと、トレーナーの正体は存じております。
戦う為に生まれ、生きる為に戦う。・・・そんな化け物集団と一緒にしないでもらいたいですわね
「けど、お前等ウマ娘だって走る為に生まれて、勝つ為に走るんだろ?結局同じじゃねぇか。」
・・・・同じですわ。
、、、え?わたくし、、トレーナーに論破されましたの?あの全身どころか脳まで筋肉の方に?、、!!?
「・・・まぁ、そんなこたぁどうだっていいんだ。、、、お前いつまで転がってんだ?」
バレましたわね。
ただ弁解だけしておきますと、サボっている訳ではありませんからね。
動きませんの。・・・・もう。身体が全然動かないんですの!!
「お言葉ですけど、トレーナー相手に何戦やったと思っているのですか?それも長距離です!いい加減脚が笑ってきますわ!!」
「耐えろ。さっさと立て!次行くぞ!」
、、、慈悲もなし。
このままでは死ぬ。死んでしまいますわ!わたくしッ!
正直もうやめたいです。ですが、わたくしは名誉あるメジロ。目の前の事から逃げる事など出来ませんッ!!!
「おー、やるじゃねぇか。なんだかんだ言っても立てるもんだなぁ。」
ふ、ふふ。わたくしを誰だと思っていますの?
どんな事からも逃げませんからね
「時間もまだあるみてぇだから、後3本くらいはいけるか」
・・逃げないです。、、逃げ、、ない。
「お前は長距離が武器だからやっぱ体力だよな。遅ぇと意味ねぇから少しペースを上げて走んぞ。」
……逃、、、げ、、、
「実践も兼ねて俺の"気"を少し解放する。もちろん力上げる訳じゃなく、威圧感だけだ。のまれんじゃねぇぞ。」
「あ、トレーナー、申し訳ありません。少々お手洗いに行かせてください。」
逃げてませんわッ!!これはわたくしの策!言わば戦略的撤退ってところでしょうか。
ふふ。貴方が言ったのですよ?生き残るために知恵を絞れと。
「なんだションベンか。さっさと済ましてこい。」
ぶっこr、、、相変わらずデリカシーの無い方ですわ。
「では失礼します。」
わたくしは言いながらも耐えきれないようにささっとその場から離れてました。
申し訳ありませんトレーナー。これから行くお手洗いは多分混んでいて、20分くらいかかるかも知れません。
身も心もスッキリした時にまた会いましょう。
ー sideテイオー ー
テイオー「ねぇ、ゴルシ。本当にチケット持ってるんだよね?」
ゴルシ「なんだよまだ疑ってんのか?」
テイオー「だってこんな感じの嘘つかれたこと前にあったし、、」
ゴルシ「・・・そうだったか?」
テイオー「なんでそっちが忘れてんのさ!!まぁ、でも持ってるんなら別にいいや」
ゴルシ「おう。さっさと行くぞテイオー!食堂が私達を呼んでるぜ!!」
テイオー「オー!」
今日は年に数回ある、人数制限の決まったスイーツ食べ放題を食堂でやるんだぁ。
ボクも応募したけどハズレちゃって。
そしたらなんと!当たったゴルシからお誘いを貰ったんだよ!
本当はマックイーンも呼んだんだけど、その日はトレーニングがあるって泣きながら言ってたっけ…
泣きそうとかじゃなくて本当に泣いてたから心が痛くなったよ。
マックイーンのためにも少しだけタッパに詰めて貰おっかな。
ゴルシ「なぁ、あれマックイーンじゃねーか?」
テイオー「ん?、、あれ?本当だ。今日はトレーニングの筈だけど、、、」
ゴルシの言う通り、体操服姿でベンチに座っているマックイーンが居た。
練習は終わったのか、何故まだ体操服なのか、何故ベンチに座っているのか、バーダックさんはどうしたのか。色々聞きたいことがあるんだけど、とりあえず近寄ってみよう
テイオー「おーいマックイーン!」
マック「ビクッ!!!」
サッ!、ササッ!!、サササッ!!!
うわぁ、何やってんの?マックイーン。
ちょっと名前呼んだだけなのに、大きく体が飛んだ後、辺りを高速で見渡してる。
あの整った顔と綺麗な長い髪であんな動きすると逆に目立ってしょうがないね。
ゴルシ「よぉ、そんなに周り気にしてどうしたよ?メジロ家はついにエージェントに目つけられたか?」
マック「ホッ、、あなたたちでしたか。い、いえ。まぁそんな所ですわ。」
ゴルシ「え"っ!まじかよ、、、」
テイオー「ゴルシから言ったんでしょ。でも、何かあったの?」
マック「え、、え?何がですか!?わたくしお手洗いに来ただけですけどっ!それが何か悪いのですかッ!!?」
めっちゃ早口で目は思いっきり開いていて充血してる。
・・・正直めちゃくちゃ怖い。
ゴルシ「お、おい。落ち着けって。どうしたんだよマックイーン。」
マック「いえ!だから!!お手洗いに来たんです!!!」
テイオー「でも、、、そこベンチだよ?」
マック「・・・・ハァ、知ってますわ。貴方達は何をしているのですか?」
何か普通に話して来た。
通常に戻って良かったけど、こっちからしてみれば思考が追いつかない。
もはやジェットコースターだよ。あのゴルシでさえ、ポカーンってしてるくらいだし、
テイオー「ほら、前に誘ったでしょ。スイーツ食べ放題!これから行くんだよー!!」
マック「スイーツっ!!!!!」キラキラ
ゴルシ「マックイーンも練習終わったんなら一緒に行かねぇか?何だったらバーダックも連れて行こうぜ!」
テイオー「えー、バーダックさん甘いの食べれるのかな?見た感じは食べなさそうだけど」
ゴルシ「分かってねーなぁ。ああいうやつが裏では甘いのばっか食ってんだよ。「あの!」、ん?」
マック「わたくしも、、その、一緒に行かせてください。ですが、えっと、、と、トレーナーは用事があるみたいです」
うーん。言ってる事は理解出来るんだけど、この娘何でこんなに言葉が詰まる様な話し方なんだろ?
マックイーンの性格上は淡々と、でもお淑やかで聞きやすい話し方なんだけど、、、
ゴルシ「そっか。なら3人で良いな!早く行こうぜ!!ゴルシちゃんこのために昼飯抜いてんだからよぉ!!」
テイオー「そうだったの!?スイーツは言ってもデザートでしょ!お昼ご飯食べないと力入らないよ。」
ゴルシ「良いんだよこれで!私の体内の80%は糖分だから!!」
マック「そうだったのですか!?、、、ゴールドシップって食べたら美味しいのかしら。」ゴクリ
ゴルシ「・・・・冗談だ。だからそんな目でこっち見ないでくれ、、、」
さすがのゴルシも身の危険を感じたらしい。青い顔して訂正してる。
ちょっと変な空気だけど、もう待ちきれない!
会話を打ち切って先導すると2人とも後ろから着いてきてくれた!!
ーーーーーーー
ぱくぱくぱくぱくぱくぱく
ぱくぱくぱくぱくぱく
テイオー「・・・・」
ゴルシ「・・・なぁ、マックイーン。少し食い過ぎなんじゃねーか?」
マック「パクパク、、ふぇ?、、ゴクン。そんな事言われましても、目の前にこれだけあれば我慢なんて出来ませんわよー!!」
相変わらずパクパク食べてるけど、確かにこれは我慢出来ないかも。
食べ放題だし、何より凄く美味しい!
この時のためだけにどれだけ調整を頑張ったことか、、、
トレーナーも理解してくれて、今日は楽しんでおいで!って言ってくれたし、ボクもいっぱい食べちゃお!!!
・
・・
・・・
テイオー「ふぅ。ちょっときゅうけー、、、」
ゴルシ「ふぃー。まぁまぁ食ったなー。」
マック「ズズー、、、はあ。今日は誘っていただきありがとうございます。」
テイオー「いきなりどうしたのさ。でもタイミングがよくて良かったね!行く途中に練習終わりって!」
マック「ビクッ」
テイオー「それにしても何であんな所に座ってたの?」
マック「ビクビクッ」
ゴルシ「・・・・」
テイオー「声かけた時なんてキョドってたしね!」
マック「ビクビクビクッ」
どうしたんだろ?さっきまでリラックスして紅茶飲んでたのに、いきなり縮こまっちゃった。
ゴルシ「ん?あれは、、、おーい!バーダックゥ!!」
テイオー「え?あ、ほんとだ。用事終わったのかな?」
席も空いてるからと思ってバーダックさんを呼んだんだけど、それに気づくより先にマックイーンが血走った目で言ってきた
マック「テイオー、ゴールドシップ。わたくしはここには来ていなかった。わたくしとは一度も会っていない。良いですわね?」
テイオー「ん?どういう事なの?マックイーン顔怖いy」
マック「良いですわねッ」ピキピキピキ
ゴルシ「わ、分かったから目に力入れんのはやめとけ、、目真っ赤になってるぞ、、、」
ボク達が理解したと判断したらしい。マックイーンは机の下に潜り込んで行った。
原因は分からないけど、あんな状態のマックイーンを目の前にして言う通り以外に出来ないよ、、、
あのゴルシだって、引いてたし…
バーダック「よお、テイオーとゴルシか、、、ああ、確か今日はスイーツ食べ放題だったな。」
テイオー「うん!ゴルシが当選して連れて来てもらったんだー!!」
ゴルシ「手空いてんなら一緒に食おう、、っ!!?」
ん?何かゴルシの様子おかしかった?
途中で言葉が途切れた様な気がするけど、、、、でもそれどころじゃないかも。
バーダックさんから嫌な圧力感じる…
バーダック「一緒にか、、、悪ィがそいつは無理だ。
馬鹿なクソガキがションベンに行ったっきり戻って来ねェからな。」
・・・・は?、、え、、うん?馬鹿なクソガキって連想したら絶対に結びつかないけど、バーダックさんからしたらマックイーンの事だよね。
トイレから、、、、!!!!
完全に分かった。いや分かってしまった。、、、だけど分かりたくなかった。知らないまま、楽しいまま帰りたかった。
あのベンチに座ってた理由。挙動不審。そして今バーダックさんと会わない訳。
マックイーンが練習をバックれたんだっ!!!
テイオー「・・・・・」
ゴルシ「・・・・・」
バーダック「ん?いきなり黙ってどうした?悪いもんでも食ったか?」
テイオー「へ?い、いやぁ全然!凄く美味しんだけど、食べ過ぎちゃってね!!」
ゴルシ「そ、そうだな。いやーゴルシちゃんとした事が昼飯の分どころか晩飯の分まで食っちまったよ!」ハハ
会話をしなくても解る。
ボクとゴルシの思いは同じなはずだ。
このままだとメジロマックイーンは死んでしまう。
なんとかしてこの場を乗り切ろう。
でも何でだよ、、何で、こんな自殺まがいな事を、、、
バーダック「まぁいい。俺はそろそろ行くぜ。」
ゴルシ「あ!バーダック!」
バーダック「あ?なんだ。」
ゴルシ「その、マックイーン見つけたらどうすんだ?」
バーダック「そりゃあ、、紐なしバンジージャンプか?」
それただの飛び降り自殺ッ!!!
ゴルシ「で、でもよぉ、トイレなら腹壊して腸が飛び出たりすんだろ?そのせいでおせーのかも知れねーぞ?」
ゴルシがめちゃくちゃなフォローをしてるけど、顔色がどんどん悪くなっていってる。
多分頭の中で想像してしまったのだろう・・・
バーダック「そうなりゃあ仕方ねぇのか。」
お?きたんじゃない?、、マックイーン!君の命はボク達が必ず守るからね!!!
バーダック「トレーニングも兼ねて俺の気弾を避け切ってもらうか。そうすりゃあ敏捷性とか身体の使い方も身に付くだろ。」
あ、ごめんマックイーン。多分無理だ、これ。
バーダック「なぁに、俺だって悪魔じゃねぇ。建物や地面を傷つけねぇように空中で爆発させるし、気弾だって目視出来る程度の速さには抑えっから。」
ゴルシ「配慮する所間違ってんだろ、、、」
うん。ボクもそう思う。
バーダック「そんじゃあな。あのガキ見つけたら教えろ」
テイオー「あ、うん。じゃーね。」
ゴルシ「・・・・行ったよな。」
テイオー「・・・うん。ちゃんと角曲がったから平気だと思う。」
「「・・・・・・・・・はぁぁぁぁ。」」
緊張からか、バーダックさんが去った後、ボクとゴルシは全身の力が抜ける様に椅子にもたれ掛かった。
すると気まずそうな顔をしながらオズオズと下からマックイーンが出て来た。
テイオー「・・・マックイーン」
ゴルシ「・・・お前死ぬぞ。」
マック「テイオー、ゴールドシップ。まずは申し訳ありませんでした。ですが、わたくしは、、もう、、、っ!」
マックイーンが今日を含め最近の練習内容を言ってきた。聞いた内容がトレーニングなのか拷問なのか区別がつかない程の事だったからボクもゴルシも空いた口が塞がらなかった。
悲痛な顔をして語っていたマックイーン。だけどすぐに変わって今度は怒りを露わにした
マック「大体あの人の全てがおかしいんです!走れずに倒れたら手で走れとか言って来ますし、尻尾も鍛えろとか言ってトレーナーの尻尾と綱引きトレーニングしたり!!!なんであんな人に可愛らしいギネさんが惹かれたのかが不思議でしょうがないですわっ!!!」
怒りがおさまらないらしい。
その怒りにつられ食欲も上がってケーキを次々に口へ放り込んでる。
ん?ゴルシ、どこ見て、、、、、あ、そっか。
マック「そもそも見た目もそうですが、口が悪いんですのよ!メジロのトレーナーとしてしっかりと礼儀正しく、それにーーー、、、、、」
ねぇ、マックイーン。
マック「他にもあるんですのよ!!前なんてーー、、、」
今まで楽しかったね。
ボク達ライバルなんて呼ばれててさ。お互いも意識して、高めあって、、、三女神像も一緒に磨いたりして。
マック「しかもデリカシーなくて、逆に恥じらいもないですしーーー、、、」
相変わらず"目を閉じながら"ケーキをパクパクしてるマックイーン。
だけど、気づいて。ボク達何も喋れてないよ。
ボクもゴルシも死神の足音が側に聞こえてるんだ。
なんならさ、"目の前に足"が見えるんだよね。
マック「ちょっと聞いていますのっ!?2人とも!、、、何で正面見てるのに足があるのですか?」
「さぁな。そいつが浮いてるからじゃねぇのか?」
マック「浮くなんて、幽霊じゃありませんでしょうし、何より無礼ですわ!!上から物を言うなんて!」
マックイーンは真っ直ぐ見たままだった。
「上から言うのが悪いのか。・・・なら
お前も同じ位置になりゃあ良いだろうが
このクソガキ!!」
わぁ、凄い。頭を鷲掴みにするだけで持てるんだね。
現実では起こらないであろう光景をただ見ていると、隣からお経が聞こえる。ボクも教えてもらおうかな。
マック「ご機嫌麗しゅう。愛しのトレーナー。愛バは先程お手洗いが済みまして、たった今!テイオー達に呼ばれた所なんですのよ?」
バーダック「そうか。たった今か。確かに俺がさっき来た時にはお前は居なかったな」
マック「ええ。そうでしょうね。本当にたった今なんですもの」フフフ
バーダック「それならさっきの時点であった椅子と皿とコップはどう説明するんだ?」
マック「・・・・それは幽霊がいだだだだだっ!!も、申し訳ありませんっ!!!どうか許してくださいましっ!」
バーダック「許す訳ねぇだろこのバカガキがァッ!!!トレーニングサボっただけじゃなく、甘いモンをバ鹿食いしやがって!!テメェの腹掻っ捌いて全部取り出してやろうかァ!!!」
マック「あだだだ!!!と、トレーナー!お腹から出る前に頭が、!!脳が、脳みそが飛び出てしまいますッ!!」
バーダック「ハッ、いいぜ?出しちまえよ!」
ゴルシ「ちょ、ちょっと待て!すげー目立ってっから!取り敢えず浮くのやめろ!」
テイオー「そ、そうだよ!皆スイーツ食べてるのに、スプラッターは駄目だって!!」
ゴルシ「・・・お前なんかずれてね?」
テイオー「え、そう?ってそうじゃなくて、落ち着いてよバーダックさん!」
バーダック「チッ!、、あぁそうだよな。良く考えりゃ俺にも悪い所があったな・・・よっと。」
マック「えっ、、、きゃあっ!」
わあっ!お姫様抱っこだぁ!!!マックイーン顔真っ赤だし。
バーダックさんも考え直してくれたんだ、、、ってマックイーンは思ってるだろうね。
そりゃあ一般的にはこの流れのお姫様抱っこはそう受け取るんだろうけど、その人、一般じゃないよ?バーダックさんなんだよ。マックイーン。
マック「と、トレーナー。この様な格好、、少し恥ずかしいですわ///」
バーダック「ふん。少しの間我慢していろ」
お姫様抱っこをしたまま下ろす事はなく、食堂から出て行ってしまった。
うぅ〜まだ食べる時間あるけど、このまま目を離すと何が起こるか分からないよ〜
ゴルシ「はぁ。こんな状態で食ったって味なんて分かんねーよ。テイオー追いかけるぞ」
テイオー「そうだね。」
ゴルシも同じ考えだったみたい。少し離れた位置から追いかける。
通り過ぎるウマ娘達の注目を浴びながら着いた所は
ゴルシ「室内プール、、、、か。」
テイオー「そうだね。」
結局お姫様抱っこしたままでプールサイドに立ち止まったバーダックさん。
ここからじゃ顔が見えないから何を考えてるのか分からないよ。
バーダック「なぁ、マック。」
マック「は、はい!」
バーダック「今日の事で確信したんだが、俺達の間に足りないものがあんだよ。」
マック「た、足らない、、ですか。それは一体、、」ドキドキ
あーくそ!!なんとなく顔がみたいだなんてバカな事を考えた数秒前のボクを殴り飛ばしたいッ!!!
バーダック「足らないもの、そりゃあ。
絶対的な上下関係だ。」
あんな凶悪な顔をするトレーナーが居てたまるかァ!!
マックイーン「あ、あ、、あぁ。」
真っ赤な顔から真っ青な顔に変わっていくマックイーン。
バーダックさんはマックイーンを抱いたまま上の方に飛んで行った。
トレーニング中のウマ娘達も全員足を止めて見ている。
そりゃあそうだ。
でも、ごめんね。ボク達じゃあれを止める事は出来ないんだよ。
心の中で謝っていると、飛び込み台を超えて天井付近の高さまで行っていた。
ゴルシ「おいおいおい!あれはやべーんじゃねーのか!?テイオー!叫べ!!バーダックを止めろ!」
テイオー「うん!スゥ、バ!ァダックサァン……!」
ゴルシ「・・・だから小せーって。」
テイオー「だからゴルシが言ってよ!何でボクなのさ!」
ゴルシ「いや、ほら、私の場合じゃ殺されそうじゃん?」
テイオー「いやボクもそうだけど!?」
ー side マックイーン ー
高いですわぁ、、、まるでウマ娘達が米粒に見えます。
マック「ねぇ、トレーナーさん。上下関係と言うなれば、もう心に染み付いております。なので下ろしてくださいませんか?」
バーダック「お!いいぞ、じゃあな。マック」
パッ!
は?、、え?離しました?ちょちょ!!やばいですって!おち!おちおちおち落ちてます!?これ落ちてます!!こんな高さなんて死にますわよ!!?何を考えてますの?本ッ当にイカれてますわトレーナー!!水はコンクリート並みの強度になるのですよ?、、、え?死にますの?わたくしもう終わりなんですの?いや!!まだやらなくてはいけない事が、メジロとして!1人のウマ娘としてまだ終われませんわ!
なめ、ん、、ねぇ
「舐めてんじゃねェぞォォォォォッ!!」
この間0.3秒
ー sideテイオー ー
「舐めてんじゃねぇぞォッ!!!」
あ、バックイーンだ。
説明しよう。バックイーンとはメジロマックイーンが興奮状態にトレーナーであるバーダックの口調がうつった時の状態である。
でも流石に驚いた。何をするんだろうと思う暇もなく、早々に落とされてしまった。
だけど、マックイーンにも驚いた。
叫んだかと思えば腕を大きく振るい、その反動で斜めや縦にクルクルと回転し始めた。
水面との距離、回転数を瞬時に理解したのだろう。ブレる事なく、芯の通った回転は
チャポンッ!
見事な着水を演出した。
わあぁぁぁぁっ!!!
凄い!
お見事です!
さすがメジロ!!
完璧な着水に歓声が湧き上がる。
ゴルシ「やりました!メジロマックイーン!!これは非の打ち所がない!!まさに完璧だ!!文句無しの10点です!!!」
隣でどこから引っ張ってきたのか、椅子に座りながら10と書かれた札を上げてる。
メージーロッ!
メージーロッ! メージーロッ!
メージーロッ!!!
コールが鳴り響く中、水面から現れたマックイーン。
マック「見ましたかッ!これがメジロ!これがマックイーン!!わたくしはもはや完璧超人ッ!!
わたくしの夢は誰にも邪魔させねぇぞォ!!」
ワアァァァァッッ!!!! メージーロ! メージーロ!
確かに凄い。文句無しだ。
なのに何でこんなに心が痛いんだろう。例えるなら、仲の良い友達が転校して離れて何年かぶりにあったら正反対の性格になっていた、、みたいな感じ。
「ああ、君はもう。ボクの知ってる君じゃないんだね。」
メージーロ! メージーロ! モットサケビナサイ!! ウオォォォ!
バーダック「・・・あいつ、何か芸人みたいになってねぇか?、、俺のせいか?いや、、でも俺が悪いのか。
遊園地にでも連れてってやるか。」