なんでや!なんでメガラグラージはんはアニメに出てこんのや!! 作:性癖複雑骨折
最後の投稿から1ヶ月以内に投稿できるかなとか考えていたけど気づけば5ヶ月経っていた…
お待たせしてマジですいません。
リアルが忙しいため更新遅いのは変わらないと思いますが、なんとか完結までいきたいと思います。
「おお…なかなか壮観じゃないか…」
昨夜、サトシのカロス地方上陸を知ったユウトは三つめのジムがあるシャラシティを目的地としていたが、その道中にあるセキタイタウンに観光目的で訪れていた。
セキタイタウンは石の町、町の周辺にはもちろん、町の中にもたくさんの石が並び立っており、石の町と言われるだけのことはあるようで、様々な進化の石を売っている店がある。
ユウトは町の中心部に位置する場所にずっしりと円型に佇んでいる三つの巨石の前で独り言を呟く。
「ゲームではこの三つの巨石の下に最終兵器が隠されていたけど、俺が転生したこの世界には最終兵器は存在するのか…?」
ユウトがセキタイタウンに来た目的は観光目的ではあるが、もう一つ本命の目的として、ゲームにてフレア団が悪用しようとした最終兵器の有無を確認しに来たのである。
最終兵器、それは三千年前に起きたポケモンを軍事利用した人間同士の戦争を止めた破壊兵器である。
古代カロス文明を滅ぼしたそれは、元は命を与えるキカイであった。
しかし、製作者である三千年前のカロス王は命を与えるキカイを最終兵器へと作り変えた。
何故三千年前のカロス王が命を与えるキカイを最終兵器に作り変えることになったのか…その理由は省略するが重要なのはそこではない。
もし、この世界に最終兵器が存在するならば、物語の結末がゲームとアニメのどちらに転ぶのか分からないからだ。
「もしかしたらジガルデの悪用と最終兵器の悪用、両方計画されていたりするのか…?」
セキタイタウンの周辺や町中にはたくさんの大きな石が列を作って並んでいたのをユウトは発見している。
この並べられた大きな石はポケモンを縛り付けることでポケモンの生体エネルギーを吸収して、最終兵器と命を与えるキカイの動力源にするガソリンタンクのようなものである。
三つの巨石と石の列、この二つの存在は最終兵器がこの世界に存在する可能性があるとユウトが判断するには十分であった。
(まあ、可能性があるってだけだし、仮に最終兵器があったとしてもこの世界は多分アニポケの世界だからフラダリが最終兵器を使う可能性も高くないだろう…)
「一応、警戒しておくに越したことはないかな…」
ユウトはそう勝手に結論づけてセキタイタウンを出発しようとした。
しかし、そんなユウトの耳にしゃがれた声の独り言が聞こえてきた。
「何処だ…何処にいるんだ…永遠の命を与えられたポケモン…花のポケモン…何処を探しても見つからない…」
(嘘だろ!?)
ただの独り言だったらユウトも無視してシャラシティに向かっていただろうが、独り言の発生源である人物に問題があった。
まるでハブネークを縦に伸ばしたかのような高い身長、伸びきった長い白髪、浮浪者のようなボロ服をその身に纏った年老いた男。
(
ユウトは内心で驚愕していた。
最終兵器については深く考えなくても大丈夫かと思った側からゲームのストーリーにおいてカギとなる人物を見つけてしまったからだ。
そして、それと同時にこの世界に最終兵器が存在することが確定したことを悟った。
(これで未来がどうなるのかが分からなくなってしまったな…もしフレア団が最終兵器にも目を付けていたらアランやサトシ一行だけではどうしようもない…シンプルに人手が足りない…俺も動かないとヤバいか?)
この世界ではゲームの結末を知っている人間はユウトだけであり、フラダリがジガルデを悪用せずに最終兵器を悪用、もしくはジガルデと最終兵器の両方を悪用する確率が低いとはいえ、可能性としてはあるという事実。
いろいろ考えた末にユウトが導き出した答えが…
「なあ、そこのデカいじいさん…何か探し物かい?俺も手伝おうか?」
なんかもうよく分からなくなってきたし、考えるのもめんどくなったからとりあえず話しかけてみよう!であった。
「………………………………………………………………」
(無視か…このジジイ…長生きしてんなら返事くらいできるだろ…)
「名前は?」
ユウトは内心で知ってるけどと思いながら質問をするが…
「………………………………………………………………」
またもや無視される。
「オッケー!名前分かんないからとりあえず
「………
さすがにユウトが前世でネタで見つけたふざけたニックネームで呼ばれるのはイヤなのか渋々名前を言うAZ。
(少し話しただけで分かる…事情が事情とはいえ人とあんまり関わらずに生きてきたタイプの人間だな…イメージ通り過ぎてなんか笑える)
ユウトは自分の知識で知ってるAZのイメージと実際のAZとの差がそんなになくて内心面白がっていた。
さて、このAZという男が何者なのかを説明する前に一つ昔話をしよう。
カロス地方では絵本にもなっている昔話だ。
昔々 今からずっと昔
オトコとポケモンがいた
とても愛していた
戦争が起きた
オトコの愛したポケモンも戦争に使われた
数年がたった
小さな箱を渡された
オトコは生き返らせたかった どうしてもどうしても
オトコは命を与えるキカイを造った
愛したポケモンを取り戻した
オトコはあまりにも悲しんだため怒りが治まらなかった
愛しているポケモンをキズつけた世界が許せなかった
キカイを最強の最終兵器にした
オトコは破壊の神となった
神により戦争は閉じられた
永遠の命を与えられたポケモンは知っていたのだろう
命のエネルギーは多くのポケモンを犠牲としていたことを
生き返ったポケモンはオトコのもとを去った
もう分かる通り、この昔話に出てくるオトコが最終兵器を作った三千年前のカロス王であり、AZの正体である。
「俺はユウトだ。さっき、花のポケモンを探しているとか言ってたけど、ポケモンを探す奴の顔をしていないぜ。まるで長年連れ添っていた恋人が突然いなくなったみたいな顔をしているぞ」
「長年連れ添った恋人か…あながち間違いではないな…何年も探し続けているが全く見つからない…」
実際は何年どころではなく何千年という桁違いの時間を探しているのだが、AZは探し求めているポケモンの情報を一切掴めていないのが現状である。
「何年なんて、その程度で表せるほどの短い時間を探し続けていないだろう?その執着と絶望、悲しみと諦念にまみれた複雑な顔は数年単位で探し続けている人間の顔じゃない」
ユウトはAZとの繋がりを得るために知識を活用して話を続けていく。
「花のポケモンと言っていたな。カロスに生息する花のポケモンはいろいろいるが…フラエッテとかか?」
ユウトは知識を活かしてAZに語りかけ、AZはフラエッテという単語にほんのわずかだが反応を示した。
「なるほど、探しているポケモンはフラエッテか…なあAZ、あんたは何故こんなところにいる?ここはセキタイタウンだ。野生のフラエッテの生息地じゃないし、野生じゃなくてもアンタのポケモンなら此処には絶対に寄り付かないだろう」
「小僧…ユウトと言ったな…オマエはいったい何を知っている…何者だ?」
自分の事情をあたかも知っているかのように話すユウトにAZは流石に不信感を抱いた。
実際、ユウトはAZの事情を知っているし、内心で少し喋りすぎたかと心配になっているが、構わず続ける。
愛しているポケモンを見つけるために何千年もカロス地方を彷徨い続けたこの老人に少しでも自分の存在を示すために…
「何を知っているかって?いろいろだよ。アンタと同じでこの世界じゃ滅多に見られない…いや、一人いるかいないかの人間の突然変異だからな。此処に来たのはアンタ自身に負目となるものがこの場所に封印されているからじゃないのか?」
最終兵器によって不死身となったAZと異世界からの転生者であるユウト、この世界で自分と同じような存在と二人はいまだに出会っておらず、不死身と転生で種類は違えど似たような存在と出会うのはお互いに今日が初めてだった。
世界でも一人いるかいないかの同類なのだ。
ユウトはAZの過去も事情も知っているが故にさらに踏み込んでいく。
孤独な旅を続ける老人にとって唯一頼ることのできる存在となるために…
「そこまで知っているのか…あの忌々しくも優秀なキカイのことを知っている人間がいるとはな…ならば聞こう…小僧…オマエはフラエッテがどこにいるか知っているのか?」
ユウトがどういった存在なのかは分からないが、自分の事情をなぜか詳しく知っているユウトにAZは興味を持った。
「悪いがそれは知らない。ただ…一つアドバイスをするとしたら、アンタが今のままじゃこれから先何千、何万年とフラエッテを探し求め彷徨い続けてもフラエッテはアンタのところに現れてはくれない」
「それはいったいどういうことだ…?」
AZが自分に興味を持ったと確信したユウトは自分がAZにとって有益な存在であることを示すための助言をすることにした。
「アンタが過去の自分を捨て去り、変わらない限りは絶対にフラエッテはアンタの元に来てくれない…本当、これに尽きるよ。どうしても会いたい。何がなんでも再会したい。そう思うならアンタが変わることが大事なんだAZ。」
「変わることか…ワタシにできるだろうか…三千年もの間、フラエッテは姿を欠片も見せてはくれなかった…三千年間見た目以外に変化のなかったワタシが変われるのだろうか…」
「今すぐには無理かもしれないが、いずれ変わることができるさ。誰だってすぐに自分を変えられるわけじゃない。時間をかけてゆっくりと変わっていけばいい」
「そういうものか…」
「そういうものさ!まあ、俺は多分、これから一生中身が変わることはないだろうけどね!」
「……………」
いい感じのことを言っておきながら最後に余計なことを言って台無しにするのがユウトクオリティである。
これには長すぎる時間を生きてきた三千年間ぼっちの元王様もなんともいえない表情でユウトを見てしまっていた。
なお、ユウトは前世からの中二病とロマンバカが治っていないため、言っていることは間違ってはいないのがまた残念である。
「そんな呆れたような目で見ないでくれ。いろんな人から同じ目で見られるから慣れてはいるけどな!」
それはそれでどうかと思うが、ユウトはよく自分の手持ちのポケモンたち、なんならボックスのポケモンたちからも呆れられている。
前世、教室のど真ん中で、くっ!俺の右腕が疼く!とか大声で言っていたのでそういった視線には耐性ができていた。
「まあ、同類じゃないけど数少ない同類なんだ。いつでも協力するし、旅の道中にフラエッテを見かけたら注意して見てみるよ」
「小僧…いや、ユウトといったな…オマエがどういう存在なのかはいまだにわからないが、ワタシに協力してくれることに感謝する…」
ユウトは善意で行動しているわけではない。
アニポケのストーリーにゲームのストーリーが混じってきた時に少しでも対処できるようにAZと関わろうとしたにすぎない。
礼を言われるようなことではないのだ。
だが、AZの感謝は素直に受け取ることにしたユウトであった。
「いいってことだ。気にすんな!お互い旅してたら会うこともあるだろ?そん時に情報交換でもしよう」
そう言ってユウトは本来の目的地であるシャラシティに向かって歩いていくのであった。
が…
「あっ!一つ言い忘れていた。AZ、赤いスーツのやな感じメガネに出会ったり、見かけたりしたら気をつけろよ!複数人いるし、アンタ、ていうかアンタの持つカギを狙ってたりするかもしれないから警戒しとけよ!」
「ううむ…よく分からんが一応覚えておこう…あのキカイは起動させないに限るからな…」
フレア団がAZの持つ最終兵器のカギを狙っているかはわからないが警戒しておくに越したことはないだろう。
ユウトは言いたいこと、伝えたいことを一先ずは全部言い終えたので今度こそシャラシティに向かうのであった。
ユウト
同類じゃないけど同類に出会った。
アニポケのストーリーに過度な干渉はしないが、ゲームのストーリーが発生した場合は干渉しようと考えている。
AZ
三千年前のカロス王。
不死身のぼっちジジイ。
なんか知らないガキが自分の事情に詳しくて少しビビった人。
協力者兼理解者?みたいな知り合いができた。
ゲーム要素を混ぜたのは個人的に博打にでた気がします。
そういったことを好まない方もいると思うので…
ネタバレになりますが、一応アニメのストーリーに大きな変化はありません。
人気がある割には出番が少ない奴らをもっと活躍させたいという作者の願望を叶えるためにやりました。
なので衝動的な低評価だけはマジで勘弁願います。