なんでや!なんでメガラグラージはんはアニメに出てこんのや!! 作:性癖複雑骨折
とりあえず、新年明けましておめでとうございます。
スランプ気味でした。
お待たせしました。
筆がなかなか進まず、たいしていい文章も書けず苦しかったです。
ユウトは現在AZとの邂逅を終えてシャラシティに到着していた。
目的はもちろんシャラジムでのジムバトルである。
シャラジムに向かう道中、ユウトの脳内にはある懸念があった。
それは…
(順調にシャラジムに向かっているのはいいことだけど、コルニいるかな?)
シャラジムのジムリーダーであるコルニがジムにちゃんといるかどうかということである。
アニメで初登場した時、彼女はシャラジムを不在にしてメガシンカを修得するために必要なルカリオとの絆を養うため、武者修行の旅の最中だった。
おまけにコルニがどの時期に修行の旅に出発したかは、アニメでは深く言及されていないため、コルニがシャラジムにいる時期を狙って行くことはとても難しいことになっている。
そのため、せっかくシャラジムに行ったのにジムリーダーが不在でジムバトルができないというつまらない事態はできるだけ避けたいというのがユウトの本心である。
「よし!シャラジムに到着!美女が出るか野獣が出るかどっちかな?」
シャラジムに到着したユウトはジムのドアを開ける。
できることならばジムリーダーが不在でないことを願いながら…
しかし、悲しいかな、そんなユウトの願いとは裏腹にシャラジムのドアを開いたユウトを出迎えたのはローラースケートを装着した活発スポーティ美少女のコルニちゃんではなく、立派な眉毛をたくわえた老人であった。
「出たのは野獣の方だったか…」
「初対面に対して随分と失礼な奴じゃのう…」
野獣…もとい立派な眉毛をたくわえた老人の名はコンコンブル、コルニの祖父であり、ゲームではメガシンカにおける説明役、通称メガシンカオヤジである。
ついでにいうなら、凄腕のメガシンカ使いでアニポケXYではメガルカリオ、新無印ではメガフーディンという二体のメガシンカを使いこなしたりする地味にやべー奴である。
「なあ爺さん、一応聞くけど今ジムにジムリーダーはいるかい?」
「一応と聞くあたり、どんな答えが返ってくるかは予想できてあるのじゃろう?お前さんの予想通り、ここシャラジムのジムリーダー、コルニは修行の旅に出ておるから不在じゃよ」
「あーやっぱりかー…残念だね」
(うーん…ジムリーダーは不在だったか…どうしたものか…)
せっかくシャラジムまで来たのに目的のジムリーダーがいなくてほんの少しだけがっかりするユウト。
もっとも、ジムリーダーの不在を懸念していたため、そこまで大きなショックを受けているわけではないが、無駄足になったという事実が地味に心に突き刺さり、何とも言えないモヤモヤとしたものが残っていた。
(ポケモンバトルをやりに来たのに対戦相手がいないとは…いや、考え方を変えてみよう…今、俺の目の前には修行中のジムリーダーよりも圧倒的に凄腕のメガシンカ使いがいるじゃないか!)
ユウトはターゲットを目の前の強者…コンコンブルに決めた。
「なあ爺さん、俺はジムリーダーがいないのでしょうがないから帰りますっていうようなことは極力したくないんだ」
せっかく来たからには何かしておきたいと思うのは世間一般の人間の大半が思うことであり、ユウトも例にもれずそう思うタイプの人間だ。
「爺さんは俺の見立てだと相当強いと思うんだけど、俺とポケモンバトルをしてくれないか?」
「ほう…なぜジムを管理しているだけのわしが強いと思うのだ?」
「いやいやとぼけるなよ?あんたの左腕のリングについている石、それはキーストーンだ。それを持っているから強いなんてことを言うつもりはないけど、ここはメガシンカ継承の地として名高いマスタータワーがあるシャラシティだぜ?」
研究職の人間が仕事の都合でキーストーンを持つことがあるため、キーストーン持ちと強者をイコールで結びつけることはできないが、ここはマスタータワーがあるシャラシティ、しかもシャラジムだ。
「キーストーンを持ったジムの関係者が弱いわけないだろう?」
力を制御しきれていないとはいえ、コルニのメガルカリオに余裕で勝利しているアニメの描写から、ユウトはコンコンブルがそれなりに強いということを前世の情報から知っている。
「それに、実を言うと俺は爺さんの正体は知ってるんだよね。だから、改めてもう一度言うぜ。メガルカリオ使い、コンコンブル、俺とバトルしてくれ」
「なんじゃ知っていたのか。いいだろう…バトルの相手をしてやるからついてこい」
バトルフィールドに到着したユウトとコンコンブルは二人で向かい合っていた。
「さてと、お前さんの言っていた通り、わしはルカリオでいく。いけ!ルカリオ!」
コンコンブルがくり出したポケモンはルカリオだ。
まだメガシンカをしていないにも関わらず、雰囲気だけで圧倒的な強者ということがひしひしと伝わることから、おそらくコンコンブルと長年苦楽を共にしてきた彼の相棒だろうとユウトは予想した。
「このルカリオはわしの相棒じゃからなかなか強いぞ。さあ!お前さんのポケモンを見せてみろ!」
「予想は当たっていたか…俺のポケモンはこいつだ!ルカリオ!」
ユウトがくり出したポケモンもルカリオだ。
コンコンブルのルカリオと比べると戦闘経験の差が圧倒的にあるが、それでも負けず劣らずの雰囲気を醸し出している。
「おお!ルカリオか!お主もメガルカリオ使いなのか。いや、メガストーンを装備していないから本命は別のポケモンじゃな」
「ご名答。失礼なことをしている自覚はあるから許してくれ。本命は成長したジムリーダーを相手にするときに使おうと思っているんだ」
(それにメガルカリオ相手に普通のルカリオがどこまでやり合えるのか試してみたくなった)
「なるほどのう…確かにお楽しみは最後までとっておくものだな。よかろう!今出せる実力をわしに見せてみろ!バトル開始じゃ!」
コンコンブルによって戦いの火蓋が切り落とされた。
「小手調べついでに先手は譲られてやるよ!しんそく!」
「波導で避けろ!」
ユウトのルカリオが瞬間移動と見間違えるほどのスピードでコンコンブルのルカリオに肉薄する。
右脚による顔面への蹴り上げ、続いて左脚の蹴り上げによる空中二段蹴りの追撃…と見せかけた蹴り上げた右足による踵落とし、そして、そのまま両手を地面についた逆立ち状態になり放たれる胴体への両足による押し蹴り。
「後方へ退避!」
「させるな!追撃しろ!」
コンコンブルのルカリオはそれらを全て回避して後方へと下がりユウトのルカリオから距離を取ろうとする…が、距離を取らせる前にユウトのルカリオが拳打によって追撃する。
「波導で攻撃!」
コンコンブルのルカリオはそれらの追撃も完璧に回避して、波導を込めた拳による連撃のカウンターを行う。
「ルカリオ避けろ!」
ユウトのルカリオもコンコンブルのルカリオと同様に波導を駆使して連撃のカウンターを避けていく。
しかし、一撃だけ避けきれず反撃を受けてしまった。
たったの一撃とはいえ、攻撃を受けたルカリオは数メートル後方へと飛ばされたし、攻撃も咄嗟に両腕でガードしたものの、威力が凄まじかったようで、両腕が目に見えて分かるほど打撃を受けたことによる痺れによって震えていた。
「平気か?ルカリオ」
攻撃を受けてしまったルカリオは、両腕にまだビリビリとした感触が残っているが、大丈夫だと言うようにユウトへと視線を送る。
(なんてこった…まだメガシンカしていないのに波導の強さに差があり過ぎる…いや、少し違うな…)
ユウトのルカリオとコンコンブルのルカリオの波導の強さはユウトのルカリオが攻防の波導で少し劣っているもののほぼほぼ拮抗している。
現にコンコンブルのルカリオのが放った連撃も最後の一撃を除けばしっかり回避していたし、受けた攻撃もしっかりとガードしていた。
ならば、なぜユウトのルカリオは最後の一撃を受け、ガードしたにも関わらずダメージがそれなりに合ったのか…その答えは…
「波導でフェイントをかけたな…」
「ほほう…初見で見抜いたか…」
(ルカリオ同士のバトル自体をあまりしたことがなかったから気が付かなかった…)
盲点、ルカリオ同士でバトルをする場合、波導による相手の動きの読み合いが行われることは必然といえる。
だが、お互いに動きを読み合うため、実力に大きく差が開いていない限り、お互いの攻撃が当たることはあまりない。
そのため、最終的にはヤマ勘による攻防に発展したりするのだが、ヤマ勘による攻撃など、高い身体能力を有する存在にとっては避けることはとても容易である。
そこでコンコンブルのルカリオが行ったのは波導によるフェイントである。
ルカリオは波導を感知して読み取るポケモン、波導は一種のエネルギー波のようなものであり、休載しまくっている漫画に出てくるオーラや呪いが廻って戦う漫画に出てくる呪力のように肉体から発せられている。
ルカリオはそれらを知覚して、自由自在に操作することができるため、波導の攻防力移動、簡単に言えば目に見える強弱を使ってコンコンブルのルカリオはフェイントをしたのだ。
(フェイントはともかくとして、一番ヤバいのは波導による攻防力移動の精密さとスピード!)
波導によるフェイントは、フェイクの攻撃手段に多くの波導を集中させて、相手の注意を引き、波導が集中されておらず警戒されていない方で攻撃をするため、通常の攻撃に比べると威力は軽減される。
しかし、コンコンブルのルカリオは(全力の波導が攻防力100として)フェイクの攻撃手段(右脚の蹴り攻防力70)に集中させた波導を本命の一撃(右拳による拳打10)が当たるまでのほんの一瞬で右拳に移動させたのだ。
結果としてユウトのルカリオは波導による防御を弱め(攻防力20前後)にしていたため、攻防力70+10=80のそこそこ強力な一撃を完全に防ぐことはできず、それなりのダメージを負ったのだ。
「キッショ…なんであの一瞬で攻防力移動が間に合うんだよ…」
「随分と失礼な褒め言葉じゃな…なに、基礎をしっかりとしておればこれくらいのことは容易いわ!」
(ついにくるか!)
コンコンブルの凄みを感じたユウトは冷や汗をかく。
ルカリオ同士でも、勝敗が少し危うくなったのに、メガシンカを使用することがひしひしと伝わってしまうからだ。
「余興は終わりじゃ!本気でいくぞ、ルカリオ、メガシンカ!」
「気を引き締めろよ!ルカリオ、かげぶんしん」
【かげんぶんしん】によって本物を含めて6体になったルカリオの眼前にはメガルカリオがいる。
メガシンカしたことで最大まで高まった波導を常に発しているメガルカリオにユウトとルカリオには大きな緊張ができており、それと同時にどうやって目の前の火力と技術、両方を兼ね備えたバケモノに勝つか、脳内で考えを巡らせていた。
一方、コンコンブルとメガルカリオは6体に増えたルカリオを見て、詳細を含めてルカリオが発動した【かげぶんしん】が通常のものとはまったく異質であることを見抜いていた。
「そのかげぶんしん…実体があるな」
「やっぱり分かるか…初見だったら絶対に見抜けないんだけど…流石はルカリオ使いといったところだな」
コンコンブルの言ったとおり、ルカリオの【かげぶんしん】には波導が込められており、きちんとした実体がある。
メリットは二つあり、一つは実体を持っているため数の差を覆したり、多対一を相手に強制することができること。
二つ目は…
「通常のかげぶんしんよりも本体を見つけることが難しそうじゃな…」
「そこまでわかるのか」
波導によって分身が実体を持っているため、本物と分身の発する波導を同程度にしていれば探知系の能力を持つルカリオやオンバーンなどのポケモンであっても本物と分身を見分けることが困難であるという点だ。
これがユウトがメリオダスのロストヴェインを参考にして編み出したロマン技の一つ…【実像分身】である。
ちなみに、作り出した分身の強さは込められた波導の強さによるため、波導を大きく消耗するものの、本体の戦闘能力が著しくダウンするようなことはない。
「さあ、反撃開始だ!しんそく!」
6体のルカリオが連携の取れた動きで、なおかつ【しんそく】によって加速した状態でメガルカリオに襲いかかる。
ルカリオ6体のそれなりに波導を込めている連撃が避ける素振りも、反撃する素振りも、波導による攻防力移動の素振りすら見せないメガルカリオに炸裂するが…
((なんだ?まったく手応えがない…?というより硬い!))
ユウトとルカリオはメガルカリオに攻撃を決めたとき、まったく同じ感想を抱いた。
困惑して、焦りを見せるユウトとルカリオ…その一瞬の隙を歴戦の猛者は見逃さない!
「インファイトじゃ!」
(ヤバい!)
「ルカリオ防御!」
メガルカリオの容赦のない打撃の嵐がルカリオを襲う!
本物とか分身とか関係ねぇ!と言わんばかりの猛攻、そして、先ほどのメガルカリオの異常なほどの防御力の高さ…それらを踏まえた上でユウトが出した結論は防御、それも出したばっかりの【実像分身】を肉の盾にした上での防御である。
バァーン!パァーンッ!!ドパァーン!!!
凄まじい破裂音と共に爆発四散していく【実像分身】たち、ルカリオは肉体的なダメージを受けていないものの、それなりの頑丈さを持つ【実像分身】があっけなく破壊されたという事実にショックで精神的なダメージを受けていた。
凄まじい威力の攻撃、そして攻防力移動の素振りすらなかったのにルカリオ6体分による波導を込めた連撃を余裕で耐える防御力の高さ、これらからユウトが導き出した答えは…
「メガルカリオは乙骨だった!?」
「いや、乙骨って誰じゃ?」
メガルカリオがやっていたことは至ってシンプル、某純愛特級術師のように最大まで高まった波導を最大出力で肉体全体に纏っていた、ただそれだけである。
ルカリオの【実像分身】を使ったバトルスタイルは【実像分身】で相手ダメージを与えながら隙を作って強力な一撃を叩き込んだり、【実像分身】と連携して相手を翻弄するというバトルスタイルだ。
しかし、メガルカリオは上記の方法により、すべてのダメージを最小限に抑えて、すべての攻撃を最大限に威力を引き上げていたのだった。
「最大まで高まった最大出力の波導によるゴリ押しとはなかなかにエゲツない…メガシンカならではのバトルスタイルだな」
(さっきの実像分身は本物とほぼほぼ同じくらいの強さだったんだけど…)
「ルカリオ使いとしては結構強い自信があったんだけど自信無くしそうだよ…」
「それほどでもあるかな?だが、自信を無くす必要はないぞ。わしにこのバトルスタイルを使わせたのはお前さんたちで三人目じゃ。誇っていいぞ」
コンコンブルが賞賛の声をかけるが、今のユウトにはそんなものに耳を傾ける余裕はなかった。
なぜなら…
「しっかりしろ、ルカリオ」
ルカリオは地面に片膝をつき、大きく呼吸を乱しているからだ。
それを見たコンコンブルは自身の考察によって【実像分身】の弱点を指摘していく。
「なるほどのう…お前さんのルカリオが使うかげぶんしんはかなりの量の波導を消費する、故に体力の消耗が激しいようじゃな…」
コンコンブルの言うとおり、【実像分身】の作るには多くの波導を消費する。
1体作るだけでもかなり疲れるのにそれを同時に5体、さらには本物とほとんど同じくらいの強さを有する実体を持った分身を作っている。
だが、この程度で疲れてしまうほどユウトのルカリオは軟弱ではない。
焦燥している理由は別にあるが、さらにコンコンブルは考察と指摘を続ける。
「そして、作った分身たちはオート操作ではなくリモート操作、分身を維持するだけでも相当な精神力を必要とするのに、5体同時に動かすとは…精神の負荷も相当だが、脳が焼き切れてもおかしくないほどの危険性を孕む超高等技術…どれほどの鍛錬を積み重ねたのやら…」
いや、何よりも恐ろしいのはユウトのルカリオは未だに発展途上ということ…ただでさえ保有している波導の総量がずば抜けて多いのにまだ伸び代がある、と考察するコンコンブル。
(ルカリオの保有する波導の総量と分身の動きの精度からして、ルカリオにとって分身を作り操作することはそれほど苦ではないじゃろう。となると、あの焦燥した様子は精神的なものじゃろうな…)
コンコンブルの予想は正しい。
通常、ルカリオの作る【実像分身】は維持する波導が足りなくなる程のダメージを受けると行動不能になって自然に消滅していくものであり、針を刺した風船や限界まで輪ゴムで締め付けられたスイカみたいに爆発四散して破壊されるようなことはまずない。
そして、先ほどルカリオが作った【実像分身】は本物とほとんど同じ強さを持っていた。
それを目の前で簡単にかつ豪快に破壊される様子を見せつけられた。
つまり、自分が瞬殺される瞬間を目撃して、なおかつ、今自分が戦っているメガルカリオは自分の命を危険に晒すほどの攻撃手段を有しているという事実を認識したことで、自慢の分身が通じないこととメガルカリオの攻撃への恐怖による精神的ダメージを受けていたのだった。
ルカリオは震える片膝を叩き、次に両手で両頬を二回パンパンと叩いて深呼吸を行い、少しだけ跳躍をした。
ユウトのルカリオはさまざまな局面を経験している。
その中にはもちろん逆境も含まれている。
悪人たちに狙われていたリオルだったときにこのくらいの恐怖は何度も経験していた。
そのため、すぐに気合いを入れ直して、精神的ダメージを払拭したのだった。
「まだやる気があるとは、大したものだ」
「あまり舐めんなよ。ルカリオ、かげぶんしん!」
ルカリオは5体の【実像分身】を作りメガルカリオへと肉薄していく。
「また同じやり方か!さっきの攻防で通用しないと分かったはずじゃろう!インファイトで6体まとめて吹き飛ばせ!」
(さっきと同じだって?それはどうかな?)
メガルカリオが眼前に迫る6体のルカリオに【インファイト】で応戦しようとしたその瞬間…
「なっ、まだ分身を出せたのか!?」
「実像分身総動員だ!」
メガルカリオの背後に突如として出現した5体のルカリオがそれぞれ、右腕、左腕、腰、右脚、左脚を拘束したのだった。
いくらメガルカリオといえども、各部位を全力で拘束されては技を上手く出せず【インファイト】は不発に終わる。
その隙を逃すほどユウトとルカリオは甘くない。
「ルカリオ!はどうだん!」
前方6体のルカリオは【はどうだん】の予備動作を行いながらメガルカリオへと飛びかかる。
十分過ぎるほどの波導を込められた【はどうだん】をメガルカリオに向けて放とうとしたその瞬間だった…
(10体もの分身をリモートで操作するとは…!予想を超えてきたな!)
「ルカリオ!!!」
コンコンブルが叫んだ。
それと同時にメガルカリオも雄叫びを上げながら波導を高めた。
嫌な予感がしたルカリオは反撃の暇など与えることなく素早く決着をつけるためにすぐさま【はどうだん】を放つ。
しかし、放たれた六つの【はどうだん】はメガルカリオに命中することはなかった。
メガルカリオが全方位無差別に最大出力で波導を撒き散らしたからだ。
凄まじいエネルギーがバトルフィールドを迸って衝撃波を発生させる。
メガルカリオを拘束していた5体のルカリオは至近距離から高密度のエネルギーと衝撃波を浴びせられて消滅した。
放たれた六つの【はどうだん】はその軌道をめちゃくちゃにされ、空中にいた6体のルカリオは踏ん張りが効かず、衝撃によって体勢を崩されて吹き飛ばされた。
メガルカリオと少しだけ距離があったため、消し飛ぶことはなかったが、自然に消滅するのも時間の問題だった。
「ここまでのようじゃな」
そして、言葉を放った直後に違和感に気づく…すべて?【実像分身】が消滅しても本物は残るはず…だが、10体の【実像分身】と共に本物も消滅している。
コンコンブルの脳内を駆け巡るあらゆる可能性…ユウトが言った総動員という言葉、確かに目視で確認した消滅する
(分身の最大数は10体ではなく…)
「11体かッ!!!」
「ご名答オオッッ!!やれ!ルカリオ!はどうだん!」
ユウトとルカリオはコンコンブルの予想のさらに上にいた。
ユウトの指示で天井に張り付いていたルカリオは天井を足場にして勢いをつけてメガルカリオに向かって落下、その両手にはフルチャージした二つの【はどうだん】がある。
落下の勢いは凄まじく【しんそく】を使ったときには劣るが充分な速度であり、その勢いのまま【はどうだん】をメガルカリオに直接叩きつけるつもりだ。
ルカリオは念には念を入れて波導によってメガルカリオの動きを読み取る。
何かをしてくる予兆はない…大技を使ったばかりで理不尽な乙骨スタイルの防御は不可能、たとえできても慰め程度の防御力しか無い…最終的に読み取った動きは攻防力100の波導を使って両手で【はどうだん】を止める動き。
今なら確実に勝てる!ぶち当てることができる!そうルカリオが確信したその瞬間…
「ルカリオ!罠だ!避けろ!」
ユウトが叫んだ。
しかし、もう遅い…
ルカリオは既に両手の【はどうだん】を叩きつけていた…
メガルカリオにではなく…
地面に…
手応えのない感触に困惑するルカリオ…
四つん這いで地面に着地してすぐさま気配を探る…
上の方だ!ルカリオが見上げたそこには…
【インファイト】の準備万端なメガルカリオがいた。
「やれ!ルカリオ!」
コンコンブルの声と共に放たれた打撃の嵐は無慈悲にもルカリオに襲いかかる。
ルカリオは必死に受け流して避けようとするが、崩れた体制では、速すぎるかつ多すぎるノーツに対応できない親指勢の音ゲーマーのように微妙に防御が間に合わなかった。
結果、ルカリオはしっかりすべての打撃をまともに受けて轟音と土煙をあげながら吹き飛ばされた。
バトルに決着が着きそうだった。
ユウトとコンコンブルのバトルはまだ終わっていません。
描写はなかった気がしますが、ユウトやコンコンブルはルカリオ限定かつコンディションにもよりますが波導を感知することができます。
ユウト
ジムリーダーがいなかったので管理人にバトルを挑む。
予想以上に強くてビックリ。
ルカリオ♂
実は保有している波導の量がバケモノ級に多い。
ぶっちゃけるとコンコンブルのメガルカリオよりも多い。
おまけにまだ伸び代がある。
しかし、コストパフォーマンスはあまり良くない。
コンコンブル
実像分身の数を見誤った人。
自分のことを知っている失礼な小僧が来てバトルを申し込まれた。
ルカリオでメガルカリオといい勝負していてビックリしている。
実はバトルの最中に結構肝を冷やしている。
コルニ
修行中のジムリーダー。
同人誌はそこそこある。
ちょっとした解説
後半でルカリオが天井にいたのは、二回目のかげぶんしんのときに5体ではなく6体の実像分身を作っていた。
そのうちの1体は自分の目の前にまったく同じ体勢で実像分身を作っていた。
実像分身6体に紛れて姿を隠しながら肉薄、更に5体の実像分身を作りメガルカリオを拘束する。
メガルカリオと5体の実像分身に注目が集まった隙に天井へ跳躍してはどうだんの準備を行った。
ユウト「実像分身総動員だ!」←嘘は言ってない。
メガルカリオが最後のはどうだんを避けることができたのは体内の波導の動きと実際の肉体の動きを別々にしていたからです。
ルカリオが錯覚するほどの超高度な波導の精密操作と出力操作を行ってルカリオにはどうだんを受け止める姿を読み取らせ、あとは真っ直ぐ落下してくるルカリオを余裕で避ける。
あとはインファイトを叩き込むだけ。
ロマン技をどうやって再現するか考える過程で得た答え…
波導って超使い勝手がいい。
モチベーションが上がらず、スランプ気味で更新が全くできなくてちょっと苦しかった時に感想が届いて物凄く嬉しかった。
そして、同時に申し訳ないと思った。
亀更新なのはあまり変わりませんが、プロットはできてるのであとはアウトプットを上手くできるようなるだけです。
なんとか完結させたいと思っています。