この素晴らしい世界にMinecraftを! 作:どうにでもなれ
#27 リザードランナーって食えるの?
前回の.........もう書かなくてもいい?(おい)
1
バニルを討伐してからというものの、特に何かある訳でもなかった。マジでなんもない。暇だ。
仕方ないのでコタツに潜りこんでおいた。あったけえ
「アクア!いい加減そこから退いてください!」
「嫌よ!まだ外はちらほら雪が降ってるじゃないの!こんな中出かけるとか2人ともバカなの!?寒さで頭壊れちゃったの!?」
そんな会話がコタツの外から聞こえてきた。
「何が頭壊れちゃったですか!むしろ今の状況はアクアの方が頭がおかしく見えますよ!」
「そうだぞ!いくら外が寒くてももうモンスターは活発になってきているんだ!さもなくば」
「「あんな風になりますよ?(なるぞ?)」」
2人の声が見事にハモっている。
多分暖炉の前から動かないアクアを、なんとかして退かそうとしてるのかな?
「確かにああはなりたくないけど。だったら先にそっちを説得してよ!」
「おい。いくら俺でも怒る時は怒るぞ。何ださっきから人の事を散々悪く言いやがって。失礼だな。」
「文句があるならそこから出てから言いなさいよ。」
コタツにはカズマも入っている。コタツムリ状態で。
「カズマ。お願いなので出てきてください。その暖房器具が優秀なのは分かりましたから…」
「嫌だよ。俺は冬の間はずっとここでだらだらするんだよ。」
「その冬ももう終わるんです!クエストだってどんどん張り出されてるんですよ!」
「クエストが出されるという事は、モンスターによって民達は苦しんでいるんだ。モンスターを倒すのは我々冒険者の仕事だ。だからクエストへ行こうカズマ!」
「超断る。」
クエストかぁ…最近ろくにやってなかったなぁ。
「なんでですか!」
「俺はただの冒険者だぞ?できる限り苦労はしたくないんだよ。」
ちなみにこのコタツはカズマと協力して作った物だ。
カズマはあの日、帰った後で、バニルとちょっとした商談をしたそうだ。
その内容はカズマの世界や僕の世界にある便利グッズをこちらで売り出すということ。
このコタツもその過程で作られたんだよなー。
「そんな事言わずに…前みたいに私達を助けてく」
「『フリーズ』」
「ふおおおおお!!!」
コタツの外で何が起こってるか分からないけどなんかめんどくさそうだから出ないでおこ。
「この男反撃してきましたよ!カズマ!いい加減そこから出てきてくださわああああああ!!」
「この俺を甘く見るなよ!今まで魔王軍幹部とも渡り合ってきたカズマさんだぞ!」
渡り合ってきたのはお前じゃねえよ。
「ちょっとカズマ。いい加減コタツから出たら?」
「お前に言われたかねぇよ。いつも暖炉前を独占してるくせに。」
「それもそうね。今カズマさんがコタツから出ちゃったら、私もここから退かないといけなくなるものね。やっぱりさっきの言葉撤回するわ。」
アクアは味方のようだ。
「そういえばスティーブはどこですか!一緒に説得してもらいましょう!」
「スティーブならコタツの中にいるぞ。俺と一緒にぬくぬくしてる。」
何か呼ばれたので顔を出して見ることに
「読んだかー.........ってなにこの状況。実況よべ、実況放送しろ」
ダクネスとめぐみんが何故か倒れて床を転げ回っていた。
よくみればダクネスの手首には霜が…ああそういえば「フリーズ」使ってたっけな。
「あ、スティー.........って誰ですか!」
めぐみんが床で、頭を押さえつつそんなことを言う
「ホントに誰だこのちっこいの」
あ、なるほどね
「どうも、『すていぶ』です!」
スキン変更してちっこくなってたんだっけ
「かわいい」
「かわいいですね」
「かわいいな」
「かわいいわね」
褒めるな褒めるな。照れるだろ。
「で、カズマを冒険に行かせたいのですが」
「任せとけ!」
フフフフフフ。ちょっと化粧して.........よし
「カズにぃ!」
「ブフォ!?」
よしクリティカル
「冒険、行こーよ!」
全力のかわいいアピールだ。自分の容姿を最大限に活かしてやったぜ
「.........しょ、しょうがねえなああ!!」
チョロい
「流石ねスティーブ。冒険に行くのは嫌だけど、カズマのロリコンを利用するのはいい考えだったわ」
「う、うるさい。で、何のクエスト受けるんだよ」
「リザードランナーだ。セナから聞いたんだが、最近リザードランナーが繁殖期に入ったらしくてな」
リザードランナーは名前通りトカゲみたいなモンスターだ。
いつもは特に危険性も何もないんだけどこの時期になるとリザードランナーは凶暴になる。
馬とかを平気で蹴っていくから、馬車とか使っている人にしてみればたまったもんじゃないらしい。
ちなみに昨日そいつに蹴られた。攻撃力20は狂ってる。一回死んだ。
「でもそれ俺必要ないじゃん。スティーブの手にかかればぱぱっと終わるだろ?というか既にギルドにクエストが発注してあるんなら別に俺たちが行かなくても…」
カズマ、RPGの雑魚とのエンカウントより面倒なものはないということが何故わからない?
「何を言ってるんだ!そうやってずっとなまけてるつもりか?」
「仕方ないわダクネス。カズマは私達の中でも一番レベルは低いし一番弱いもの。怖気づくのも仕方のない事なのよ。」
「おいおい。何が一番低レベルだよして。確かにアクアは…アンデッドをたくさん浄化してるし、めぐみんは…爆裂魔法で大物倒してるけど、ダクネス!お前は上がってないだろ?だって攻撃が当らないんだからな!」
ちなみにアクアは43、めぐみんが46くらいあった気がする。いや、ミュータントの経験値多くない?
「そう思うだろう?でも残念だったな!私は前バニルの人形をたくさん討伐したんだ。あれにはかなり経験値が詰まっていたらしくてな、私は今レベル20だ!」
そうして堂々とカードを見せてくる。確かカズマのレベルは18くらいだった気が…
「.........そういえばスティーブのレベルは?低いのか?」
「見せないからn.........」
「『スティール』」
「あ、」
クソッ油断した!
「どれどれ.........は?1,048,576!?」
「「「はぁ!?」」」
.........冒険者カードのレベルって上限無いんだなぁ(現実逃避)
「……お前ら!クエスト行くぞ!」
あ、パーティー最低レベルだったからもうヤケクソじゃん。まあ、助かったけど
「後で説明して貰うからな!」
助かってなかった。
2
そういえば最近、『鍛冶』というスキルを手に入れた。
このスキルと『クラフト』を組み合わせると黒曜石装備をクラフトできる事を知った。マジかよ。
あと、『採掘』と組み合わせると岩盤の採取もできた。いや『鍛冶』チートかよ。つついついでに岩盤も素材にちょっとした装備も創れた。チートやチート。
「おーっすおっちゃん。頼んでたやつ出来てる?」
「ああ、鎧とカタナとかいう剣の事か?それなら一応できてるよ。」
そしてカズマは鍛冶士のおっちゃんに鎧とカタナを頼んだそうだ。
「おお!それっぽくできてる!本物より切れ味は劣ってそうだけどまいっか。」
「悪かったな!お前さんの言ってた技術をそれなりに調べてみたけどよく分かんなかったんだよ!とりあえず後は、その札に名前書いて柄に貼れば完成だ。」
名前か.........妖刀化しない?大丈夫か?
「鎧の方は?」
「ああ、これだ。アダマンタイトを使ってるから結構上質なやつだぞ。」
上質.........鉄装備程度の防御力で?
「う、動けない…」
ついでにクソ重いのか。
「名前どうするか。小烏丸…虎徹…村雨…」
刀の名前ね。そんなに深く考える必要はないのでは?
「ちゅんちゅん丸。」
「は?今なんて……」
いつの間にか、めぐみんがカズマの刀を持ってそこに立っていた。
「ちゅんちゅん丸と言いました。この剣の名は、ちゅんちゅん丸です。」
「そんな名前つけられるか!剣がかわいそうだろうが!もっとかっこいい名前を…」
しかし、めぐみんは札にちゅんちゅん丸と書きすぐに柄に貼ってしまった。
「ちょっ!お前何してくれてんだ!俺の相棒になる剣だったのに…」
「カズマがグズグズしてるから悪いのです。むしろ優柔不断なカズマに変わり名前を決めた私を褒めてもらいたい。」
「だとしてもちゅんちゅん丸はないだろ!なんだそのクソダサい名前!もし、俺が魔王討伐を成し遂げたらこの名前が博物館とかに飾られちゃうんだぞ!」
想像してみるとめっちゃシュールだ(笑)
「まあまあカズマ、この刀やるから落ち着け」
「あ、ありがとう。ん?段ボール箱?」
カズマに抜刀剣の入った段ボール箱を渡す
「名前はもう決まっていて、その名も妖刀.........」
カズマワクワクしながらが光輝く抜刀剣を取り出す
「.........ケイコウトウだ!」
「ふざけんなあああ!!」
顔面に投げつけられた。いてえ
「いや、ツッコむとこ多すぎだよ!なんで蛍光灯が刀なのかとか!なんで蛍光灯が妖刀になっているのかとか!」
ははははははは!おもしれえ
結局、ちゅんちゅん丸なんていうとんでもない名が刻まれてしまった刀がカズマの剣になった(笑)
アクアがやっぱり行きたくないっていってたけどどうなったんだろうと思って屋敷に戻ってみると
「いや〜!今日はずっとここにいるの!明日にしましょ!今日はなんだか悪い予感がするのよ!これは女神の勘よ!」
「そんな事言ってサボりたいだけだろう!」
アクアの説得は難航していた。当たり前か。
「ダクネス落ち着け。ここまで嫌がってんだからアクアは留守番させとこうぜ。」
「!!流石カズマさんね!極たまにだけど、いい事言うじゃない!ほらダクネス、さっさと手を離して!」
「お、おいカズマ?本当に置いていくのか?」
「もちろんだ。それより、今日は久しぶりのクエストだろ?報酬貰ったらそのままいい店行って鍋でも食って宴会しようぜ。」
おお、それはいい!
「そうですね。これからのクエストのためにも奮発してもいいかもしれませんね。」
「そうだな。貴族御用達のいい店があるんだ。予約を入れておこう。」
「ちょちょっと?外じゃなくて家で食べない?あっ!皆クエストで疲れてるだろうから、私が全部準備するわ!だから家で食べない?ねぇ?」
アクアがなんか訴えるように何か言ってるが無視する。
「じゃあ行くか!アクア!夜まで留守番頼んだぞ!」
「わぁ待って!私が悪かったから!だから置いてかないでぇ!」
草
3
目の前に広がる平原。ここにリザードランナーが出没するそうだ。
リザードランナーが凶暴なのは繁殖期と呼ばれるこの時期だけで、凶暴化してる原因も、姫様ランナーとそれにつく王様ランナーという個体がいるから。この2体を倒してしまえば危険性は消えるみたいだ。
「皆位置についたな!そんじゃ作戦を説明するぞ!とりあえず、姫様ランナーと王様ランナーさえ倒せれば群れはバラけるから、それを第一目標として俺が姫様ランナーと王様ランナーを狙撃スキルで撃ち抜く。もし失敗してリザードランナーがこちらに近づいてきたら、ダクネスが壁になる。そしてまた俺が王様と姫様を狙撃する。それでも駄目なら、スティーブも迎撃に加わり、最悪めぐみんの爆裂魔法でふっ飛ばす。アクアは全体の援護だ。」
作戦の概要を話すカズマは、木の上にいる。随分長ったらしい
今回はカズマのレベル上げという目的もあるから見守ってればいいか?
「なぁアクア、あのデカいやつが多分姫様だろうが王様はどれだ?」
「そんなの私が分かる訳ないでしょ。王様なんて言うんだから偉そうにしてるやつじゃないの?」
「お前に聞いた俺が馬鹿だった」
うーん、多分あのでかいやつの周りの.........あいつだな
「あっそうだ!引き寄せればいいのよ!こっちに来たのが一番早いやつがきっと王様よ!カズマ!今からモンスターを引き寄せる魔法を使うわ!」
は?え、おい!
「おい待て!なんでそんな危険な事をするんだよ!目星はついたからそんな事しなくても…」
「『フォルスファイア』!ヘブッ!」
カズマの制止も聞かずアクアが魔法を使った。思わずアクアを殴ってしまった。
そしてリザードランナーはと言うと…
「「「ちょっ!速っ!」」」
凄い勢いでこちらに来ていた。なんかアクアって足を引っ張る事については一流だよ。クソが
「お前はどうしていつもそうなんだ!姫様と王様さえ討ち取ればなんとでもなるのに、なんでそれする前に危険を引き寄せるんだ!」
「だってだって!私なりに考えてみたんだもん!この後の展開なんか知ってるわ!どうせ私があいつらに酷い目に合わされるんでしょ!さぁ殺すなら殺せー!」
「おいぃ!寝転がるくらいなら支援なり回復なりしろ!そこで寝てても何も役に立たねぇんだよ!」
もうコイツ、パーティーから追放しようぜ。
そしたらよくある勇者パーティーから追放された系みたく強くなって帰ってくるからさ。
「"ウィザスケ"『ファイヤーショット』!」
炎の矢をまいてリザードランナーを燃やしていく。香ばしい匂いが漂う。お腹すいたわ
途中カズマが王様らしきやつを討ったせいで他のリザードランナーの士気が上がったり、めぐみんが爆裂魔法を不発させたりとアクシデントはあったものの、あらかたリザードランナーは片付いた。
姫様ランナーもやがて倒れ、群れは半ば壊滅状態。残りは数匹程度だったんだけどその内の一匹がカズマの木に迫っていた。
いや正確にはどのリザードランナーもカズマを狙うように木の周りに集まっていたが、だいたい倒せていた。
でもその一匹だけは、奇跡的に生きていた。
その事に気付いたので急いでリザードランナーを仕留めようと、後ろを見るとそこには今にも木の上のカズマに飛びかからんとするリザードランナー
に無事矢を命中させていたカズマがいた。…ここで油断したのがいけなかったんだろうなー。これで一安心、と思いきや落命したリザードランナーがそのまま木に激突。
木は大きく揺れ、バランスを崩したカズマはそのまま頭から地面と激突
首をあらぬ方向に曲げて死んでしまった。
死んだんじゃないの~(笑)
さっさとリスポーンしてくれ.........あ、できないんだった。
「やべえ!アクアー!カズマが死んだー!」
なんかちょうどいいスキルない?あったわ
「"エヴォーカー"『不死のトーテム』」
効果はその場でリスポーン。アイテム保持がなかったらアイテムが散らばるが十分チート。
「ちょっとなにコロッと死んでるのよ!『リザレクション』!<カズマ聞こえる?今体に『リザレクション』かけたからすぐにでも帰ってこれるわ!今目の前に女神がいるでしょうからそいつに頼んで開けてもらって!>」
「<カズマー!戻ってこーい!>」
『アクアー!スティーブー!俺一度生き返ってるから天界規定でもう生き返れないんだってよー!』
.........あれ?なんか繋がった
「<ハァ!?誰よそんな事言う女神は!>」
『エリスっていう神様なんだけど…』
「<エリス?国教になったり通貨の単位になったりして調子に乗ってるあのエリス?ちょっとカズマ!その女神がなんか生意気な事言うならその胸パッド取り上げてやりなさい!>」
あーあ、可哀想なエリス様
『.........アクアー!俺やっぱ赤子から人生やり直すわ!魔王討伐はスティーブにでも任せておけばいいだろう?』
「<おいこら何言ってんだテメェ>」
「<確かにそうね。カズマよりスティーブの方が魔王をしばくのにはうってつけね!じゃあリザレクション解除するわね!>」
勝手に決めてんじゃねえぞ、『不死のトーテム』は絶対解除しないからな!
「<ちょっ!みんなどうしたの!そんなに暴れないで!分かった分かったから!リザレクション解除しないから!>」
あ、めぐみんとダクネスに怒られてる。なんだかんだ言ってこいつらも仲間想いだしな。
『おいアクア!どうした!』
「<カズマが転生すると聞いたとたん暴れだしたのよ!あっちょっ待って!ダクネスが戻ってこないなら、顔に落書きするってペン持って言ってるわ!>」
『そんな事で俺が動くと思うか?』
そうかなら
「<スティーブ!?何してるの!?カズマの服に手をかけて……めぐみんも!?どうしたのよ!?>」
『おい、何しようとしてんだよ?もしかして俺の童貞を奪おうとしてるの.........』
「<何理想言ってんのカズマ?.........処女の方だよ>」
『.........わああああ!すんません!俺が悪かった!悪かったかったからやめてくれ!!』
勝った。
「え?スティーブってそういう趣味が.........」
「あるわけねえじゃん何言ってんの脳内ピンクめぐみん」
「誰が脳内ピンクですか!セクハラですか!?脳内ピンクはダクネスですよ!」
「なっ!?私は脳内ピンクでは.........」
「人生振り返ってもう一回言ってみな?」
「.........わ、私は.........の、脳内ピンクでは.........」
ほれ、
「うわああああ!」
あ、起きた
「ス、スティーブ、今のは冗談だよな?」
「そーだよ」
「ふうー、ならよかったー.........え?スティーブさん?顔が怖いですよ?」
そりゃあ、こんな仲間想いの仲間を捨てて、自分は楽に生きようって考えてたしな?
「怒りの右ストレート!」
「ギャアアア!」
一発殴るくらいならいいよなぁ!?
今回のスティーブはなんか変態っぽいな。
これが伏線に.........なるわけねえだろ。