この素晴らしい世界にMinecraftを! 作:どうにでもなれ
スライムボールの使い道ってスライムブロックと粘着ピストンとマグマクリームとリード以外で使い道あったっけ?
前回のあらすじ 人.........間.........?
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「この街の、危険が危ないみたいなの」
「小泉構文はやめなさい」
だれーこの世界に小泉進次郎呼んだのー
「この街の温泉が汚されてるみたいなのよ!昨日温泉に入ったとき、浄化するのにいつもより時間がかかったからこれは確かよ。」
「温泉が汚されるより、お前がお湯に戻してしまう方が大変だと思うんだが?」
「なんでよ!あれは体質上仕方のない事で…そうよ!私の浄化能力は凄いのよ!例えば…」
アクアは飲もうとしたコーンスープに手を入れたかと思うと一瞬で水に戻した。
「ほらね!こんな感じで一瞬で浄化してしまうあ痛っ!」
「ほらね、じゃねーよ」
ついシバいてしまった。というかそれだったら酒を飲むときも浄化されんだろ。
「で、なんの話だっけ?アクアのIQがマイナスって話だっけ?」
「この辺りの温泉が汚されてるって話よ!これはきっと魔王軍の工作に違いないわ!」
「いくらアクシズ教徒が魔王軍にとっても厄介な存在とはいえ…そんな回りくどい事しますかね?」
「いや、すると思うぞ。これは昨日たまたま聞いた会話なんだけどな…」
意外にも、カズマが昨日風呂場で聞いた事を皆に話し始めた。
「何でそんな事今まで黙ってたのよ!!」
「お前が泣き喚いてたせいで話す間を失ったからだよ!」
「というか正直俺はあの会話聞いたときは、最初は聞かなかった事にしようとしてたんだよ。」
「正気ですかカズマ!魔王軍の怪しい会話を無かった事にしようとするなんて!」
「だって俺は『冒険者』なんだぞ!相手がしたっぱとかならともかく、こんな天敵の多いところに単騎で来るやつなんざ少なくとも俺より強いに決まってるだろ!それに、俺たちは旅行で来てるんだ。厄介事には巻き込まれたくない。でも、スティーブが聞いちまったし無かった事にするのは無理だと思ったんだよ。」
「まぁ、カズマが言わなかったら確かに話しすし。でも、もしあの男の言ってる事が事実だとしたらヤバくね?ここ、普段は魔王軍にあんまり狙われないんだろ?もしここが陥落したら」
「ああ、魔王軍が侵攻しやすくなるだろうな。」
ダクネスもそう思うか。
「じゃあ皆、温泉を汚した犯人探しに協力してくれるのね!」
「モチロン!」
「魔王軍相手に我が爆裂魔法が火を吹きますよ!」
「冒険者として、いや民を導く貴族として魔王軍が蔓延るという状況は放っておけないからな。」
「はぁ…しょーがねえなあ!付き合ってやるよ!なんてったって俺のパーティには魔王軍幹部以上の相手にタイマンできる破壊神がいるんだ!相手がどんなやつだろうと返り討ちにしてやろうぜ!」
人任せすぎるだろ
あれ?そういえばウィズは?
「ああ、ウィズなら昨日私を慰めてくれたときに私の聖なる力に当てられたのか、今は寝込んでるわよ?」
.........アンデット用の回復魔法創ってやらないとな
という訳で、とりあえず宿に一番近い温泉にやってきた。あんまり人数が多いと目立つから、カズマとめぐみんはウィズの面倒を任されている。
貴族であるダクネスの説得のおかげで、堂々と調査ができる。多分ダクネスが貴族であるって実感したの初めてだと思う。
「で、温泉に来たはいいがどうするんだ?」
「決まってるでしょ!私がこの温泉に手を入れて浄化を…」
「昨日そのせいで怒られたの忘れたのか」
さて、ちょうどいい能力は.........
「"ウィッチ"『ポーション精製』」
ガラス瓶に温泉のお湯を入れて濃縮していくと
「うわ、なんだこの猛毒」
毒Lv255(永続)ができた。エグい
「やっぱりこの温泉に毒が混入してたのね!なら今度こそ私が浄化して…」
「温泉がただの風呂になるだろが!学習しろ!脳みそダチョウが!」
さて、この毒のみを浄化ね、発酵した蜘蛛の眼で醸造して.........上手いこと反転してくれた。これで変質したらヤバかったけど。
「じゃあこれを入れて.........よし」
浄化完了っ!
「終わったから次に行くぞ」
「ん?早くないか?」
「解毒したが?」
「え?いやいや、神である私ですら少し時間がかかったんだからこんな短時間で解毒できる訳……毒がなくなってるわ!しかもお湯になってない!」
神ねえ.........もういっそのこと神を名乗ろうかな(←え?)
「とりあえずこうやって温泉を消毒して回ればいいかな?」
「.........?確か私達の目的は温泉を汚した犯人探しだったのでは.........」
「「あっ」」
そうだった。アクアがやたら浄化したがるから忘れてた。
ダクネスが言ってくれなかったらただの温泉巡りになるとこだった…
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「敬虔なるアクシズ教徒の皆さん!聞いてください!今この街では、魔王軍によって温泉が汚されています!」
どうしてこうなった?
確か温泉を汚した犯人探しだったはず
なのに気づけばこんなスピーチをしていた。
何を言っているのか分からねえと思うが(ry
「あっ、カズマにめぐみん、ウィズもいるじゃん」
宿に置いてきた三人を発見した。
「おい、これはどういうことだ?」
とりあえずカズマに全てを話した。
温泉汚しの犯人を捕まえるため、昨日浴場にいた怪しい男の絵を描き、ギルドに提供して依頼を出した。女の方はこの温泉汚染に乗り気じゃなかったので関係はあまりないだろう
ギルドの人は乗り気では無かったが、そこはダクネスの貴族特権でなんとかした。
……だがあの女神はそれだけでは満足しなかったらしい。
今は流石に女神の名は名乗れないので「アクア様の天啓を聞くことができるアクシズ教徒」というように念押しして、街の人達に訴えかけさせている。
.................と、こんな事を説明しといた
「この街を陥れようとする魔王軍を倒すため立ち上がるのです!この街のために!アクシズ教のために!アクシズ教をよろしくお願いします!ほら!ダクネスも言って!」
「うっ…あ、アクシズ教を…よろしく…お願いします…」
.................御愁傷様です。
「いや、なんであいつ他宗教の宣伝してんだよ。」
とりあえず、その場を後にして宿屋に帰ってきた。
「ふぅ…あんだけ大々的に宣伝してれば大丈夫そうだな。後はこの街のプリースト達に任せてゆっくりしてようぜ。」
「何言ってるんですかカズマ。まだこれからでしょう?」
これから?これで終わりじゃないのか?
「私の爆裂魔法はまだ火を吹いてないんですよ!早く魔王軍相手に打ち込みたいです!」
「お前正気か?もし街中でそいつ見つけたらどうすんだよ?勢いに任せて爆裂魔法なんざ使えば、死者でるだろうが。というか爆裂魔法撃つ前に攻撃されて死ぬだろ。」
「どんなやつが来ても返り討ちにしてやるって言ったじゃないですか!クエストはまだ終わってないですよ!」
「ああそれ、スティーブがいること前提だから。スティーブいなかったら全力で逃げるから」
そんなに信用されても困るんだが?
「とりあえず今日は休もうか。そろそろアクアたち帰ってくるだろうし…魔王軍探すのは明日でいいだろ」
「では私は一足先に失礼しますね。またアクア様にあてられたら弱ってしまうので…」
そう言ってウィズは風呂場へ行った。
なのでカズマ、ウィズが戻るまで部屋から出るなよ。
「え?」
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翌日、怪しい男の捜索が始まった。
だが、目撃証言こそ得られたものの、見つける事はできていない。
アクアが大々的に演説した事もあって、もしかしたらこの街から去ってしまったのかもしれない。
それならそれで、血を流さずに済むからいいだろう。
戦うのはめんどくさいからな。
更にその次の日に、アルカンレティアの冒険者ギルドに行ってみると
「実は…先程この街の全ての温泉から毒素が検出されました…」
「え?温泉は全部浄化したはず」
「例の男は現れたのですか?」
「いえ、それが…温泉に出入りしたという目撃情報は無くて…ある時間帯に温泉宿の宿泊客がほぼ同時に体調不良を訴えられまして、それで調査してみた結果温泉がまた汚されていたのです。」
誰にも見られずにこっそり温泉に毒を入れたのか?…だとしてもこの街の全ての温泉に毒を入れられるのか?
.........ひとつだけ方法があったな。
「確か…アルカンレティアの温泉は、全て1つの源泉から来てるんだよな?だったら、源泉に毒を入れてしまえばいいのでは?」
「おい。だとしたらかなり不味いんじゃねぇか!?」
このままだとアクシズ教団が!.........あれ?別にどうでもよくね?
「皆!源泉へ行くわよ!温泉を汚染してうちのかわいい信者を困らせてくれたやつをやっつけなきゃ!」
アクアがいつにもましてやる気だ。こういう信者を大切にしようとするところは女神らしいんだな。その信者どもはゴミだけどな
という訳で源泉へ足を運んだ矢先
「ダメです。お引取りください。」
「なんでよー!私アクシズ教のアークプリーストなのよ!ほら!この冒険者カード見て!」
「いや、関係ないんで。」
早速出鼻を挫かれた。今、源泉への道を守る衛兵に行く手を阻まれていた。
そもそも、温泉はこの街の生命線だ。そんな温泉の源泉が1箇所からしか来ないのならば、源泉の警備が厳重になるのも当然の理といえる。
ここを通れるのは、源泉の管理者だけらしい。
「敬虔なるアクシズ教徒よ。聞きなさい。これは必要な事なので」
「「自分エリス教徒です。」」
「なーんーでーよー!お願い!この先に温泉を汚した元凶がいるのよ!」
「元凶って…ギルドで貼り出されてた魔王軍だっていうあの色黒の男?…そんな人来てませんよ。」
「でも全ての温泉が汚されてるのよ!絶対いるのよ〜!」
「無理無理、さっさと帰りなさい。」
アクアの必死の熱弁も、全く意味を成さない。こうなればギルド相手にも使ったというこの方法で……
「アクア、一回下がって。.........こちらにいらすのはダスティネス・フォード・ララティーナお嬢様でございます!」
「!?ダスティネス!?」
「あっ…ちょ…スティ」
「ええ!かの大貴族、ダスティネス家の令嬢ですよ!そしてこれは緊急の事案であり、貴族命令なのです!」
めぐみんが意外にもノッてくれた。助かる。
「さあお嬢様!早くペンダントを!」
カズマもか、助かる。
「うーん......本当はこんな事で権力を振るいたくはないんだが......背に腹は代えられないか.........」
そしてダクネスは、かつて裁判のときに出したダスティネス家のペンダントを衛兵に見せた。
ギルドで依頼を出すときも、こんな感じでダクネスがペンダントを見せたから依頼が出せた。
「ほ、本物だ!?」
「これは失礼しました!今すぐお通しいたします!」
貴族特権すげぇ.........
そして門は開けられ、先に通してもらえるようになった。
「ダスティネス様、実は先にここの管理者が来ていまして、誰も入れるなと言われていたのですが…」
「例の男の事ね!」
「いや、来てないって言ってただろ。」
「ええ、ごく普通の金髪の老人でしたよ。ここの管理も長年に渡ってされていたようで…ダスティネス様。大丈夫だとは存じますが、この先にはモンスターも出ますのでお気をつけください。」
「あ、ああ…ありがとう…」
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刻々と山を登っていく俺たち。源泉までの道にはモンスターが出没すると聞いていたのだが…
「なんか…全然出てこねぇなモンスター。」
「そーゆー日もあるんじゃないの?」
「それもそうか。」
まぁモンスターがいないのはいい事だ。若干1名ほどがっかりしてる奴がいるが…
「うう…モンスターがいないではないか…」
「いいじゃない!なんでなのかは分からないけど、モンスターがいないのは好都合よ!ちゃっちゃと源泉に向かいましょう!」
「ん?なんだあれ?」
毛皮が落ちてる。というかこれ.........
「こ、これは…初心者殺しじゃないか。」
しかもよく見ればそれは1つだけではない…それは道端に無造作に無作為に捨てられてるかのように散乱している。武器や魔法で傷つけられたような跡がない。まるで中身だけ吸い取られたかのような状態だった。
「初心者殺しは、中級クラスの冒険者でも少し手を焼くモンスターですよ?それがこんなにたくさん…」
今までモンスターに遭遇しなかったのはこういう事だったのか…まさか監理の爺さんが、と思わなくもなかったが、めぐみんの言うとおりただの爺さんがこれほどの初心者殺しを始末できるとは思えない。
「山頂になにか居ることは確かだな。皆、気を引き締めていくぞ!」
おお、ダクネスが頼もしい。いつもこうならと思うのも、何回目なんだろうか。
とにかく、ダクネスの言うとおり警戒して進む。若干休憩を挟みながらも歩いていく先、ようやく頂上が近づいてきたのだが…
「あっ!毒よ!この温泉毒が入ってるわ!」
源泉と温泉を繋ぐ管、それが一部切られた所から覗くのは、ドス黒い温泉…と思われる物。誰がどう見ても汚染されている。それを見たアクアは間髪入れず、自らの手を温泉に突っ込んだ!
「あっつい!!」
「何やってんだ!『フリーズ』!」
カズマが慌てて「フリーズ」をかけるも、焼け石に水だ。
「『フリーズ』!」
「『フリーズ』っ!」
あ、やり過ぎた。温泉が凍っちまった。
「スティーブやり過ぎ!」
すまんねアクア、"ブレイズ"で溶かすから。
「全く…スティーブが解毒剤を作れるの忘れたんですか?」
「あっ、そうだった…」
解毒剤を温泉にぶちこんでいく。やり過ぎて温泉に毒完全無効効果が追加されたわ。
そうやっていくつか汚染されていたパイプの温泉を解毒していきながら、ついに源泉が湧き出る場所についた。
「ん?誰かいるぞ?ってあいつは!」
そこにいたのは衛兵の言う金髪の老人ではなく、浴場で見た色黒の男だった。
「ちょっとあんた!何してるの!ここは管理者以外立ち入り禁止よ!」
「なんです?貴方達は?私はここの管理者なのですが…非があるのはそちらのの方では?」
嘘だな。管理人は金髪の老人だったはず。こんなゴツそうな見た目の男な訳がない。
「とぼけても無駄ですよ。ここへ来る最中、温泉が汚されているのを私達は見ているんですからね。」
「いちいち温泉に毒を入れて回るのが面倒くさくなったから源泉にやってきたのか?」
ホント雑だな。
「私の名はダスティネス・フォード・ララティーナ。貴族権限により同行を願う。そして何をしていたのか話してもらおう。」
「ちなみに源泉は全部解毒したぞ」
「……何を言ってるのか分かりませんね。私は温泉の管理者としてここに来ただけなのですが…」
なおもとぼける謎の男。いい加減にしないと話し合い(物理)するぞ?
やはり話し合い(物理)、話し合い(物理)は全てを解決するっ!
「あ〜!!思い出しました!ハンスさん!ハンスさんですよね!私です!リッチーのウィズですよ!」
ハンス?どっかで聞いたことのあるような?
「え?は、ハンス?誰ですかそれは…私はそんな名前では…」
途端に焦りだすハンス。冷や汗ダラダラしてそう
「忘れちゃったんですか!?ウィズですよ〜!同じ魔王軍幹部じゃないですか!」
うーん?やっぱどっかで?魔王軍幹部でもう心臓の所まで出てきてるのに.........心臓えぐりだそうかな?(狂気)
「そういえばハンスさんはデッドリーポイズンスライムの変異種でしたね!」
.........思い出せないのならその程度のことなんだろうな(諦めんなよ!諦めんなお前!どうしてそこで諦めるんだよそこで!)
「いい加減正体明かしなよハンス…」
「もうお前の正体分かってんだぞ。ハンス」
「往生際が悪いですよ。ハンス」
「…ええい!ハンスハンスうるさいこのクソどもめ!おいウィズ!何故俺の情報をバラした!お前と俺らは互いに不干渉の関係にあるはずだろうが!」
「ええ!?私何かハンスさんを困らせる事しましたか!?」
「してるわ!」
素なのかわざとなのか、ハンスの情報盛大に教えてくれたもんね。
「カズマカズマ」
「なんだスティーブ」
「スライムは雑魚だと思ってるだろ。けどな、スライムはとても強いモンスターだぞ。物理攻撃が効かず、魔法攻撃にも高い耐性をもつ。なんでも食べるし、一度張り付かれたら口を塞がれ窒息死か消化液で溶かされるぞ」
「マジかよ」
「マジだよ」
「カズマ!しかもやつはデッドリーポイズンスライムです!街中の温泉を汚染できるのですから相当の毒素を含んでますよ!」
「擬態ができることからかなり高位のスライムであることは間違いないし、しかも魔王軍幹部で変異種。体に触れたら即死するかも.........」
「死んでも私が生き返らせれるけど、体がないとそれも不可能だからね!」
お、ようやくできたな。携帯型醸造台、便利だな。そおい
「ん?なんだこの容器は熱ぅぅぅ!!なんだこれは!」
「おし、効いた!」
「おいテメエ!何をしやがった!」
「何って、フルオロ酸かけただけだけど?」
硫酸の一京倍の酸だぞ。クラフターの技術力なめんなよ。
「だけだけど?じゃねぇよ!俺を溶かすたぁどんな酸だ!俺は物を溶かす事はあっても溶かされたことなんざねぇよ!まさか解毒したってのも事実なのか!?何者だ!? 」
クラフターだよ
「こいつはスティーブだ!聞いて驚くなよ?こんな姿だが、これまで魔王軍幹部を2人討伐してる上にあの機動要塞デストロイヤーだって倒している!あと男だ!」
うんカズマありがとう。ついでに最後の何?
「なんだと!?こんなひょろそうな小僧が幹部を討伐!?それにこんな弱っちい男が関わってるだと?まさかベルディアとバニルはこいつらにやられたっていうのか!?」
そうだぞ。あとバニルは生きてるぞ。
「スティーブの目に止まったのが運の尽きだ!さぁスティーブ!やっつけてしまえ!ウィズ!おまえは下がってていいぞ!」
「え?いや…確かにあまり戦いたくはないんですが…」
「おいお前…あれだけ強気になりながら名乗りもせず、結局そこの小僧に丸投げか?流石にそれは引くぞ…お前にはプライドとかないのか?」
ああ、カズマのプライドは樹海に捨ててきたらしいよ.........樹海ってどこ?
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「あの…ハンスさん。私としてはなるべく穏便に解決したいんですが…」
「はっ!まさかお前の口から穏便なんて言葉が出るとはな。冒険者時代は穏便とは真逆の性格だったのにな。」
「うっ…それはあのときはまだ青かったから…それにこれはハンスさんの身のことも思ってなんですが…」
昔のウィズってどんな性格だったんだろ。魔法使いのバーサーカーみたいな感じ?めぐみんじゃん
「俺だって引けないんだよ。ここに潜入して苦節数年。もう源泉はほとんど汚染し終えた。そこのガキはここまで温泉を解毒してきたと言っていたな?だが、お前が道中の解毒をしてる間に俺はほとんどの源泉を汚した。かなりの濃度の毒でな。そしてあと一つ、汚染できればもうこの忌々しい街に用はない。」
「ん?そういえばお前ここに来るために擬態してきたって言ったけどさ、管理人の爺さんはどうしたんだ?」
あ、確かに。偽物になるのなら当然本物もいるわけで…管理人さんなにしてるんだ?
「ああ、あの爺なら食ったぞ。擬態するためにも食う必要があるからな。」
「『カースド・クリスタルプリズン』!」
「ぎゃああああああああ!!!」
ハンスがそう言った瞬間、ウィズが氷結魔法を唱えたかと思えば、巨大な氷の塊がそのままハンスの腕を固めていた。
やった!かき氷食べ放題だ!(マイペース)
「私が魔王軍に干渉しない条件は戦わない一般人を殺さない事です。確かに、冒険者や騎士といった職業の方達なら、モンスターに殺されても文句はありません。」
ぽつぽつと、だけど一言一言力強くウィズは語る。そこにはいつもドジ踏む店主の姿はない。
完全に、この世界の最強モンスターと言われるリッチーそのものだった。
すげえ、トワイライトリッチー並みの迫力だ。
「冒険者はモンスターを殺してる以上、殺られる覚悟も必要ですし、騎士は税をとって人々を守ってるのですから殉職しても仕方ありません。」
「ウィズ!俺とやるってのか!お前は穏便に済ませたいと言ってただろうが!」
ハンスが叫ぶけどウィズは耳を貸さない。ふと後ろを見ると皆震えている。皆ビビってるんだろうな。
ちなみにこういうのは慣れている。
「ですが.........管理人さんは、ただの一般人じゃないですか。」
静かに訴えかけるようにウィズは言う。
あんな威圧を見せたけど、ウィズも本当は戦いたくないのか?
「さっきも言っただろ!俺はもう後には引けない。あの源泉を汚し、そして俺の毒を無効化できるそこの小僧を殺せば悲願が叶う!そのためには手段なんざ選んでられねぇんだよ!」
そう言うとハンスは凍った腕を切り離し、新たな腕を生やした。
「そうですか…なら、残念ですが貴方はここで倒します!『カースド・クリスタルプリズン』!」
「っく!アイツ相手じゃやっぱり分が悪ぃ…こうなったら秘密兵器を出すしかねぇな!」
ウィズがまたハンスを氷漬けにしようとするがハンスは間一髪で避ける。
そしてハンスは
「え?おいおい、なんでお前がそれを持っているんだよ」
その予想は、何処からともなく現れた黒曜石の柱と天に伸びる光、そして中央に発生した岩盤で確信した
そして、ハンスの持つクリスタルが砕け散った瞬間に現れたのは
全身が闇のような色に包まれた、紫の眼を持つ
「......エンダードラゴン!?」
何千、何万と倒して来たので見間違えることはない。
MINECRAFT界のラスボス、エンダードラゴンだった。
「ひ、秘密兵器!?そんな物私が魔王城にいたときは聞いたことなんて…!」
「お前が出ていってから入ってきたやつだからな」
こちらにもエンドラがいるのかと思ったが違うようだ。
「俺が源泉を全て汚し終えたら、そこの小僧を始末してやる。さぁやれエンダードラゴン!奴らを足止めしろ!」
逃げた!逃げるな卑怯者!責任から逃げるなぁ!
「ちょっと待ちなさいハンス!逃げるなんて卑怯よ!」
「ちょ、危ない!」
アクアがハンスを追おうとしたが、ドラゴンブレスが飛んできていたので慌てて引き戻す。
ドラゴンブレスが当たった場所は紫の霧が発生。地面は溶けていた。
あれ?酸性だったっけ?アルカリ性だったはずなんだけど?
「って熱っ!」
「痛っ!スティーブ!?大丈夫!?」
おもいっきり直撃してたよ。
「『カースド・クリスタルプリズン』!」
ウィズが羽を氷漬けにしようとするが
「効いてない!?」
魔法攻撃耐性極大だってよ。爆裂魔法すら効かないって嘘だろ。
「まずはあのドラゴンをなんとかして片付けないと…」
「そんな事してたら温泉が全部汚染されちゃうわ!そんな事になったらアクシズ教が滅んじゃうわよ! 」
「「「「別にいいんじゃない?(ないか?)(ないですか?)」」」」」
「良くないわよー!いってたじゃない!魔王軍に攻められやすくなるって!」
「だからってどうするんだよ!アレを放っておくわけにはいかないだろ!」
未知の敵を前にパーティはパニックに。
エンドラはというと、一応攻撃はしてこない。
「倒す」のではなく「足止め」するという役割をよく分かってるのかもしれない。以外と頭良かったんだな。
「任せとけ、エンドラなら何万と倒してきた。だから皆はハンスを倒してこい!」
「で、でもスティーブがいないと…」
「大丈夫!こいつを倒したらすぐそっちに行く!」
さて、このクソバエ、どう料理してくれようか?
「"クリーパー"『エクスプロージョン』!」
......当たり前のように無効化するのやめてもろて
「"ウィザー"&"エンダードラゴン"&"ウォーデン"&"エルダーガーディアン"」
ならボスバトルでもしようか!
「『スカルク』!」
スカルクを大量発生させてエンドラの視界を塞ぐ。
そして同時に、カズマ達は走り出す。
ハンスが行った方へ向かおうとするカズマ達を足止めしようとエンドラは動く。
だけど行かせねーよ。
「お前の相手はこっちだエンドラ!徹底してぶちのめしてやる!」
エンダードラゴンはスティーブが五歳の時から倒され続けています。
エンダードラゴンは抜刀剣や一部の魔法などMOD系を無効化するヤベエやつ。
スティーブの能力としては『特殊攻撃無効』として扱われている。