この素晴らしい世界にMinecraftを! 作:どうにでもなれ
クラフターにとって金とは......はっきり言ってそこまで重要ではない。
ツールは採掘速度は最強だがそれ以外は石に劣り、耐久値は木より劣る。
防具はゴミ。装飾用。
けど何故か鉄とダイヤの間ってイメージなんだよなぁ......なんでだろ(まな板から目を逸らしつつ)
ほんぺん
はんぺん
ほんぺん
レヴィ王子から、金鉱山に住み着く黄金竜の討伐を依頼された。
厳密に言えば、宰相が受けさせるように進言した結果で、宰相はこちらを見てニヤニヤしていた。
で、件の金鉱山へと向かっていたが。
「いやあああああああ!いやああああああああ!いやああああああああ!」
「五月蝿い......」
「今回ばかりは相手が相手なんだから、お前みたいなのでも必要なんだよ!」
と、アクアが駄々を捏ねていた。
クローンズヒュドラの時といい、何故アクアはドラゴンの討伐を極端に拒むのだろう。
ドラゴンは『人間の心に棲む悪と破壊的な力の象徴』と言われているくらいだし、それが理由なんだろうか。
......秘蔵のお酒が飲まれたとかありそうだけど。
「ドラゴンを退治するだなんてバカじゃないの?ねえバカなの?皆バカなの!?」
「自分の冒険者カードを見てもう一度同じことが言えるか?」
「言えるわよ!ほら!ほぼ全部のステータスが最強なのよ!」
「ああ、うん。ゴメンね、そのステータスならそう考えて当然だよな。ゴメンな......」
「分かればいいのよ分かれば......そういえば何で泣いてるの?」
「大丈夫。これは、汗だよ......」
そう言い上を向く。ああ、イイテンキダ。
その後、めぐみんが先輩風を吹かせて、カズマとアクアに悉く潰されそれを大爆笑して殴られてから数時間歩き続けた(カットしちゃいけないとこカットしやがった)
「 こんなところで火を焚いたらモンスターを呼ぶじゃ......」
「うん?敵感知に反応がある。何か来そうだな」
と、そこでメキメキッという木が折れる音がする。
更に一斉に何処かへ羽ばたく鳥達。
まだ鉱山の手前だっていうのに、そいつはそこにいた。
全身が金色で、その巨体はエンダードラゴンを越えるほどの......
「でっかいなー、黄金竜だっけ?」
「そんな呑気なこといってる場合かー!」
「いいじゃないプペッ......痛い!何すんだ!親父にも殴られたこと無いのに......多分!」
「お前の肉体強度が怖いよ。なんでドラゴンに殴られて平然としてんの?」
実は内蔵がズタボロなんだけどね
さて。真面目にやろう。
まずはこの黄金竜。ドラゴンのなかでも買い取り単価が高いドラゴン。
血はステータスアップ、肉はレベルアップ、そして角や鱗は最高品質の武具になるという、いわば素材の山だ。
「アイリス様!ドラゴンは私が引き付けますので、その間に安全な位置から攻撃を!」
誰だよ!?となるくらいにダクネスが格好いいのだが。いつもそんなんだったらいいのに......
「『バインド』!」
鎖でバインドして動きを......嘘だろ?引きちぎりやがった。
えーとそれなら......
「『修繕牢獄』、とか?」
鎖に修繕のエンチャント。素材を黒曜石にして、ガーディアンの呪い(採掘速度低下)で更に強化した鎖を格子状に配置してみた。
「カロロロロロロ......」
「ええ、これでもギリギリって......?」
どうなってんだここのドラゴン。どっかのハエとは大違いじゃないか。
ふとアイリスの包を見ると聖剣を構え、集中しているのか目を閉じたまま動かない。
そしてアイリスの周囲に静電気のようなものが輝いている。が、それはどうだっていい。
問題はその力の性質なのだが、はっきり言うと相性があまりにも悪い。
これが勇者の末裔の力か。絶対に敵に回したくないな。
それまで集中していたアイリスが、閉じていた眼をカッと見開き......
「『セイクリッド・エクスプロード』!!」
全身全霊の叫びと共に、金鉱山はまばゆい光に包まれた......
エルロードの街が沸く。
「ドラゴンが退治された!金鉱山の黄金竜をベルゼルクの王女が討伐したぞー!!」
冒険者ギルドにドラゴン討伐の報告をした。
ドラゴンは角、鱗、牙はおろか血の一滴まで高級素材。
丸々一匹となると、おそらく個人では一生使いきれない額になるだろう。
......まあ、個人ではだけど。
沸き立つ街を後にし、王城へ向かう。
「話は既に聞いております! まさか、黄金龍を倒されるとは......!」
アイリスを疎ましそうに見ていた門番も、黄金竜を討伐したと聞き、見事な手の平返しを披露してくれた。
「その、一体どの様な戦いだったのか、ほんのちょっと、教えていただくわけには......」
その兵士に、カズマはドヤ顔で
「一撃だったよ」
「一撃!?」
......兵士さん、絶対カズマがやったと勘違いしてるな。
「本当にやったのか!」
王子は興奮で顔を真っ赤にして尋ねてくる
「はい、これは証拠の黄金竜の角です。どうぞ。」
そうアイリスが言い、それに応じてインベントリから出した黄金竜の角を見せると、謁見の間の皆がどよめいた。
「輝く黄金の角……。これはまさしく、金鉱山に住み着いた黄金竜の角……。」
呆然と呟く王子。それにより、謁見の間のざわめきが加速する。
と、その時だった。
「お待ちを」
と、宰相が冷たい表情でこちらを見ていて水を差した。
お?やんのか?(謎の喧嘩腰)
「流石は勇者の血を引く王女。代々魔王軍に恐れられている一族なだけはあります。 ………おい!」
宰相の合図と共に革袋が持ってこられた。
だが、追加の支援金にしては小さすぎる。
大物賞金首を倒した報酬なら分かるが、支援金としては小さい。まさか......
「……これは?」
「それは今回のドラゴン討伐依頼の報酬ですな。冒険者に依頼を出し、支払う場合よりも色を付けてあります。それを持っていくとよろしい」
「そ、そんな!」
やっぱりか。
確かにこれは元をたどれば一方的な口約束。守る通りは無いってことか。
流石に家臣達も、ざわめきだし、同情的な気配を感じる。
と、王子が待ったをかけた。
「ま、待てラグクラフト!それは流石にどうかと思うのだが……。い、いや分かっている。ここで追加の支援金などを支払えば色々マズい事は分かっている。それは理解しているのだが、ドラゴンスレイヤーの英雄にその程度の額というのも……。」
「王子、あなたには既に何度も説明したはず。本来ならば防衛費の支援を止められれば良かったのですが、それが為らなかった以上、攻勢の為の資金を支払わない事はこの国の為なのです。……アイリス様、あなた方の都合は承知しております。ですが、我々にもやむを得ない事情があるのです。どうかご理解下さいますよう。」
やむを得ない事情、か。
一体どの様な事情なんだろうね?
「その、なんだ......。そうだ、カジノには行ったか?真面目そうなお前のことだ、我が国が誇るカジノにはまだ行っていないだろう? せめてカジノで気晴らしなどをするといい!」
それ励ましになってないんじゃ......
と、そこでアクアの冒険者カードを思い出し......
「王子、ちょっといいですか?」
「む、何だ?」
「カジノの話なんですがね?どうせならパーッと遊びたいのでとんでもない大金を賭けれる大きいカジノのフリーパスとか貰えますか?」
「うん?そのくらいなら構わないぞ。カジノで気晴らしをしろと言ったのは俺だからな」
「ありがとうございます」
そう言って深く、深く頭を下げた。
口元の笑みを隠すために。
「スティーブ、もしかしてお前も俺と同じ考えなのか?」
「まあ、半分はそうだな」
「どういうことだ?話が見えてこないのだが」
ダクネスが不思議そうに尋ねてくる。
「分からないか?......荒稼ぎするんだよ」
そう答えると、最初は不思議そうな顔だったダクネスが、意味を理解したのか怒りに朱を染めて......
「お......」
「お?」
「お前というやつは!」
キレた。
「金が必要なときにギャンブルで増やすというのは一番ダメな発送だろうが!アイリス様申し訳ありません!」
ついでに頭をガクガクと揺らしてきた。脳が震える(物理)
というか揺らしながら頭を下げるって地味に器用じゃないか?
「いいえ、ララティーナ。これは私も良い考えだと思います」
「アイリス様!?」
おっとアイリスが染まっていく......
「ララティーナ。アクシズ教のアークプリースト、アクア様が以前こう仰っておりました。『どうせダメならやってみなさい。失敗したなら逃げればいい』と」
「アイリス様、それはダメな考えです!」
アクシズ教に......いや、一国の王女をアクシズ教勧誘って一種のテロ
「まあ、今回はアクアにも手伝って貰うがな」
「え?流石に無理だろ」
「無理でしょう」
「無理だな」
「無理ですね」
「ちょっとー!」
まあ、そうだよな。普通は。
「大丈夫だ。問題ない」
「それ死亡フラグ」
tobe capcom helicopter