KAMEN RIDER WISEMAN IN FAIRY TAIL   作:Gussan0

12 / 16
どうも|ω・`)ノ ヤァ

続き書けたで候。

では、どうぞ(╯°□°)╯︵ ┻━┻


第十二話 カグラ・ミカヅチ

変身を解除した奏太は、気絶している大男を見ると呟いた。

 

 

「一応、拘束しておくか」

 

 

【チェーン!ナウ!】

 

 

チェーンの魔法を使い、鎖で捕縛する。

 

周りを見渡すと、戦いの痕跡が残っており、街中は荒れていた。

 

 

「派手にやっちゃったな……仕方ない。直すとしますか」

 

 

奏太は指輪を変えると、ある魔法を行使する。

 

 

【リペア!ナウ!】

 

 

修復魔法を発動させると、荒れた街中が元に戻る。

 

 

「ついでにコモンに記録させとくかね」

 

 

【コモン!ナウ!】

 

 

奏太は白い指輪であるコモンウィザードリングに、リペアの力を記録する。

 

リペアの指輪は光の粒子に変わると、コモンウィザードリングへと吸い込まれた。

 

こうして指輪の力を記録していくことで、指輪を変えずとも魔法を行使することが出来るようになるのだ。

 

そうして街の修復を終えると、丁度カグラがこちらへとやって来た。

 

重力魔法で小男を浮かべて運んできたようだ。

 

 

「随分器用だな」

 

 

(圧死させないように重力の範囲を極限まで抑えつつ、最低限動けない程度に拘束してる。凄いな……まるで息を吸うように完璧に重力を操ってる)

 

 

カグラの重力魔法の練度の高さに驚く奏太であったが、そんな事は露とは知らないカグラは普通に話しかけてきた。

 

 

「そちらも無事勝てたようだな」

 

 

「まあ、なんとかな」

 

 

「それで……これからどうする?とりあえずこいつらを評議員に渡さねばならないが、人質となっている子供達のことも心配だ」

 

 

カグラの言葉に奏太は答えた。

 

 

二手(ふたて)に別れよう。一方がこいつらを見張って、もう一方が子供達を探す。恐らく、奴らのアジトはすぐ近くにあるはずだ。あれだけの人数を転移させるとなると、消費魔力も結構馬鹿にならないだろうし」

 

 

「確かに……あれだけの人数を一気に長距離転移させるのは至難の技だ。一人二人ならばともかく、多人数には向かん魔法だ」

 

 

「だからカグラにはこのままその二人を拘束しててほしい。俺は子供達を探す」

 

 

「……いや、その必要はないようだぞ」

 

 

「うん?どういう意味だ??」

 

 

「あれを見てみろ」

 

 

カグラが指を差すと、ジェイソンが評議員を引き連れてやって来た。

 

 

「おおーい!評議員を連れてきたぜぇ〜!!」

 

 

「ジェイソンさん!」

 

 

奏太とカグラは評議員に拘束している二人を引き渡すと、ジェイソンに事情を説明した。

 

 

「それなら大丈夫だ!俺がフロスト一家のアジトを知ってる!!」

 

 

元々ジェイソンは盗賊フロスト一家の捕縛をフェアリーテイルに依頼として出していた。

 

アジトの場所は既に把握しており、評議員と共に乗り込む手筈だったようだ。

 

 

「だったら話は早い。さっそく行って子供達を助け出しましょう」

 

 

「分かったぜ!俺の後についてきてくれ!!」

 

 

奏太達は評議員を引き連れて、フロスト一家のアジトと思わしき場所へと急ぐ。

 

走ること数分……そこは一軒の商店であった。

 

店は大きいものの、外観はボロボロであり、人もいないようだった。

 

 

「なんだかいかにもって感じの場所だな……」

 

 

「これだけ古いと確かに人は寄り付かんな……」

 

 

奏太とカグラがお店を見て呟く。

 

 

「こっちだ」

 

 

ジェイソンが裏口へと回る。

 

念の為にジェイソンの護衛として、奏太とカグラが側におり、三人が先頭を切る形となっている。

 

三人が物陰からこっそり覗くと、大きな倉庫らしき物があった。

 

 

「あそこに拉致された子供達がいるはずだ。勿論、フロスト一家の奴らも」

 

 

「それならまず私とソウタが先陣を切って、奴らを無力化してくる。評議員の者達は数分後に乗り込んで来てくれ。ソウタ、いけるな?」

 

 

「ああ、問題ない」

 

 

カグラの指示に奏太とジェイソン達が頷く。

 

さっそく奏太とカグラは気配を消しながら、倉庫へと近付いていく。

 

二人がボロボロの窓から中を覗くと、十数人の男達がおり、その中でもリーダーと思わしき髭面の男が声を上げて荒れていた。

 

 

「まだか!まだあの二人は戻らねぇのか!?」

 

 

「今頃、刀を持ったあの女魔導士と戦ってる頃かと。かなりのやり手っぽかったっすが、あの二人の相手ではないかと」

 

 

「んなことは分かってんだ!俺が心配してんのは別のことだ!!」

 

 

「別のことですかい?」

 

 

「ちったあ頭を使え、馬鹿野郎が!いいか!!その女魔導士が来たってことは、このアジトが正規ギルドの奴らに嗅ぎつけられてるってことだ!!下手すりゃ評議員の奴らもやって来るかもしれねぇ!!テメェら、ずらかる準備だけは怠るんじゃねえぞ!!」

 

 

「「「「「へい!!」」」」」

 

 

二人は小声で話す。

 

 

「随分と荒れているようだ」

 

 

「今なら楽に制圧出来そうだけど、どうする?」

 

 

「こちらから仕掛けよう」

 

 

「なら、ここは俺に任せてくれ」

 

 

奏太は右手をベルトにかざし、魔法を使用する。

 

 

「合図をしたら、一気に行くぞ」

 

 

「ああ」

 

 

(やっぱり多人数相手にするならこれが一番だ)

 

 

【エクスプロージョン!ナウ!】

 

 

奏太の十八番、エクスプロージョンが発動する。

 

男達の周りに小さな黄色い魔法陣が無数に出現すると、爆発が小規模に起きる。

 

男達は突然の事に驚き、慌てふためく。

 

ちなみに威力は最小限に留めているため、爆発の衝撃を受けた者達は気絶だけで済んでいる。

 

 

「うおっ!?」

 

 

「なんだ一体!?」

 

 

「もしかして敵襲か!?」

 

 

「慌てるなテメェら!まずは状況確認を……」

 

 

そして奏太は合図を出した。

 

 

「今だっ!」

 

 

「よしっ!」

 

 

合図を受けたカグラは、スタートダッシュを決めて高速で駆ける。

 

 

「はっ!」

 

 

一気に駆け抜けると、刀をすれ違いざまに振り抜き男達を昏倒させる。

 

 

「他愛もない」

 

 

「け、剣さばきがえげつねぇ……」

 

 

遅れて奏太も魔力付与を展開させて駆け出し、マーシャルアーツの格闘術で男達を気絶させていく。

 

 

「こ、この野郎!?」

 

 

「おっと、そうはさせないぜ」

 

 

直後、魔法を使おうとした男がいたが奏太が魔法を使用する。

 

 

【フトン!ナウ!】

 

 

布団で男をぐるぐる巻きにして拘束したのだ。

 

 

「この魔法、意外と使えるんだよなあ。恐るべし、瞬平さん」

 

 

フトンウィザードリング、兄弟子、奈良瞬平の傑作の一つである。

 

その後、二人の活躍によって男達は瞬く間に制圧されてしまった。

 

 

「さて、あとはあんただけだけど……大人しく投降してもらえる?」

 

 

奏太がコネクトで出したハーメルケインガンをリーダーの男へ向け……

 

 

「言っておくが、ここで投降しておいた方が身のためだぞ?」

 

 

男の後ろではカグラが日本刀を首に当てていた。

 

 

「チ、チクショー……俺は天下のフロスト一家の頭領、フロスト様だぞ。それがこんな所で……」

 

 

「そうか、貴様がフロストだったか。丁度良い。貴様には聞きたいことがある」

 

 

「な、なんだよ……?」

 

 

「貴様らは人攫い稼業を生業としている。そうだな?」

 

 

「あ、ああ……」

 

 

「ならば黒魔術教団の事についても知っているはずだ。貴様の知っている事を全て話してもらうぞ」

 

 

「……確かに教団の奴らは取引相手だが、俺も詳しい事は何も知らねぇよ。奴らは裏の世界でもその存在はタブーとされてる。調べようもんなら、その日の内に命取られておしめぇよ。ただ一つだけ……妙な噂なら聞いたことあるぜ」

 

 

「……続けろ」

 

 

「奴らは人を無理矢理集めて、天まで届く巨大な塔を建設してるって話だ」

 

 

「天まで届く塔……だと?」

 

 

「ああ。あの黒魔術師、ゼレフ復活のために建ててるらしい」

 

 

「そうか……なら、最後にもう一つ。シモンという男の名に心当たりはないか?」

 

 

「シモン……?わりぃが知らねぇ名だ。あんたとは一体どういう関係なんだ?」

 

 

「お前が知る必要はない」

 

 

カグラがフロストに聞きたいことを聞き終えると、丁度そのタイミングで評議員が乗り込んできた。

 

こうして盗賊フロスト一家はお縄についた。

 

誘拐された子供達も無事保護され、奏太も依頼を完遂する事が出来た。

 

しかし、奏太としてはカグラの様子がずっと気にかかっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

盗賊達が全員連行されると、奏太とカグラは軽い事情聴取を受けるだけですぐに解放された。

 

その後、奏太はジェイソンから呼び出されると依頼料の50万Jを受け取る。

 

カグラの方はというと、どうやら別口からフロスト一家の事を追っていたらしく、街中でフロスト一家の末端を発見した事から、彼らに関わっていたらしい。

 

 

「二人共今日はありがとうな!来週の記事楽しみにしててくれぇ!!さあ、今日はとってもくぅ~るな記事を書くぜえぇぇ!!!」

 

 

と言いながら、あっという間に姿を消した。

 

恐らく、会社に戻って記事を書くのだろう。

 

奏太とカグラの二人はというと、ルピナスの城下町を歩いていた。

 

 

「あ、そういえばカグラ、これ」

 

 

「なんのつもりだこれは?」

 

 

「え?何って25万Jだけど??」

 

 

「だから、何故そんな大金をお前は私に渡そうとしているのだ!?」

 

 

「何故って一緒に戦ってくれたじゃん。だから依頼料の半分は、あんたにも受け取る権利があるからだけど?」

 

 

「その依頼を受けたのはお前だろう!私は自己満足でやっただけだ!!だから、そのお金はお前の物だ!!!」

 

 

「いやいや、それでも一緒に命懸けで戦ってくれただろ。だからこれはあんたの物だ」

 

 

「いらん!」

 

 

「却下だ」

 

 

「いらんと言っている!!」

 

 

「却下だ」

 

 

それから同じやり取りをする事、数時間……ついにカグラが折れた。

 

 

「全く、貴様という奴は……強情にも程があるぞ」

 

 

「いや、それはこっちのセリフなんだけど……おかけですっかり夕暮れなんだが……」

 

 

そして奏太はカグラをマシンワイザーで後ろに乗せて、彼女を人魚の踵(マーメイドヒール)のギルドへと送っていた。

 

 

「なあ、カグラ。二つ聞いてもいいか?」

 

 

「……なんだ?」

 

 

「フロストが言ってた黒魔術教団って一体なんなんだ?」

 

 

「ああ、そのことか」

 

 

カグラ曰く、黒魔術教団とは史上最悪の黒魔導士ゼレフを神とあがめるカルト教団。

 

ゼレフを再びこの世に受肉させるためにはいかなる犠牲も厭わない迷惑すぎる集団であるらしい。

 

無辜の人民を虐げ、奴隷化し、虫けらのように死なせている連中で正規ギルドからもマークされている。

 

 

「そんな連中がいるのか……」

 

 

「……かつて私の故郷、ローズマリー村も奴ら黒魔術教団によって壊滅させられた。そして私の兄、シモンも奴らによって攫われてしまったんだ」

 

 

「シモン……カグラのお兄さんだったのか」

 

 

「ああ。私はずっと兄を探している。長年の調査で黒魔術教団が関わっていることは突き止めたのだが……奴らの足取りが一向に掴めんのだ」

 

 

「そっか……」

 

 

暗くなる雰囲気を他所にバイクは人魚の踵(マーメイドヒール)のギルド前にたどり着く。

 

綺麗な外観をしたギルドで、その様子は妖精の尻尾(フェアリーテイル)によく似ていた。

 

 

「カグラ、余計なお世話かもしれないけど俺もその黒魔術教団と、お前のお兄さんについて調べてみるよ」

 

 

「……なぜそこまでする?私とお前は今日知り合ったばかりだろう?」

 

 

「冷たいこと言うねぇ。今日知り合ったばかりとは言え、俺達共闘した仲だろ?それにどうにも他人事に思えなくてさ……」

 

 

奏太はヘルメットを取って、夕日を見る。

 

カグラには、その表情は少し切なげに見えた。

 

 

「俺にも妹がいるからさ。だからカグラの気持ちはちょっとは分かるつもりだ」

 

 

「そうか。妹の名前は……なんと言うんだ?」

 

 

「暦、コヨミ・フエキって言うんだ。カグラに似て、とても美人な子だよ」

 

 

「なっ!?」

 

 

吹き飛ばすように明るく言う奏太に、不意をつかれたカグラはつい頬を赤らめる。

 

 

「カグラ、君は強い。君にとったら余計なお節介かもしれない。でも、もし……もしもだ。いつか君が本当に絶望しちまいそうになったら……」

 

 

そして奏太は彼女を真正面から見ると、力強く告げる。

 

 

 

 

 

 

「その時は、俺が最後の希望になってやるよ」

 

 

 

 

 

 

奏太は指輪を付けた右腕をまっすぐ突出し、自信と決意に満ちた笑みを浮かべて、力強くそう言い切った。

 

 

「ッッ!!」

 

 

しばしの静寂の後、突然カグラの顔がボンッと赤くなった。

 

 

「なッ!?お、お前は何を言ってるんだ!?からかうのもいい加減にしろ!!」

 

 

奏太の言葉をどう受け取ったのか、さらに顔の赤みが増していくカグラ。

 

奏太はその様子を見て、楽しそうに笑う。

 

 

「ははっ!そんなに元気があるなら大丈夫だな。困った事があったら妖精の尻尾(フェアリーテイル)に来いよ。いつでも力になるぜ」

 

 

奏太はヘルメットを被ると、マシンワイザーに跨る。

 

 

「じゃあな、カグラ」

 

 

「……またな、ソウタ」

 

 

少し不機嫌になりながらもしっかり挨拶をしてくれるカグラ。

 

少し厳しめに見える彼女ではあるが、根は優しいお人好しなのだ。

 

そして奏太の姿が見えなくなるまで見送ると、踵を返してギルドの中へと戻ろうとする……が、その時、彼女は表情をギョッとさせる。

 

 

「な、お、お前達……一体いつからそこに!?」

 

 

なんとギルドメンバー全員が目をキラキラさせて、隠れてカグラの様子を見ていたのだ。

 

 

「ちょっとカグラ!今の人誰!?」

 

 

「カグラにもついに春が来たの!?」

 

 

「カグラに彼氏が出来た!!」

 

 

「赤くなったカグラちゃん可愛い!!」

 

 

人魚の踵(マーメイドヒール)は構成員が全員女性である。

 

よってこういった話題には敏感なのである。

 

そしてギルドメンバー全員から、質問攻めにされるのも仕方がなかった。

 

 

「ええい!貴様ら一旦黙らんかあぁぁぁ!!」

 

 

彼女がその日解放されたのは、すっかり日付が変わってからの事だった。




次回はいよいよファントムロード編。

では、また( `・∀・´)ノ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。