KAMEN RIDER WISEMAN IN FAIRY TAIL   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第三話 妖精の尻尾

フィオーレ王国は、人口1700万人、主な産業は酪農・園芸農業などが栄えており、X622年にて永世中立国に認められた王国である。

 

この世界では、魔法は人々の生活の身近に存在し、当たり前の様に生活の基盤を支えている。

 

そして魔法を駆使する者を『魔導士』と呼び、世界各地にある様々な『魔導士ギルド』に所属し、依頼に応じて仕事を行っている。

 

その中でもフィオーレ王国に存在する一つの町、『マグノリア』は王国の東方にある街で、人口6万人が住み、古くから魔法も盛えている商業都市である。

 

そのマグノリアにも一つのギルドが存在する。

 

その名も『妖精の尻尾(フェアリーテイル)』。

 

フィオーレ王国で1、2を争うほど大きなギルドである。

 

綺麗な石造りの高い建物に、小さなお城のような外観。

 

入り口の門の上には大きな看板があり、【FAIRY TAIL】と書かれている。

 

門の扉を開け中へ入ると、長テーブルがいくつもあり、ある者は楽しそうに歓談し、ある者は気持ちよく食事や飲酒をしており、ある者は愉快に喧嘩している。

 

このギルドにとっては、当たり前の光景であり、当たり前の騒々しさだ。

 

その中に、一風変わった食事をしている少年がいる。

 

桜色の髪に鱗模様のマフラー、右肩に赤い妖精の紋章、鋭いツリ目が特徴の少年、『ナツ・ドラグニル』は、彼だけの特注の品である"ファイアパスタ"、"ファイアチキン"、"ファイアドリンク"を食している。

 

この料理、文字通り燃えているのだが、ナツは何の苦もなく、美味しそうに食している。

 

普通なら、こんな苦行は出来るはずがない。

 

しかし、ナツはある意味で特別な魔導士であった。

 

彼の魔法は『滅竜魔法』と呼ばれる、稀少すぎる竜迎撃用の太古の魔法(エンシェントスペル)であり、あまりの強さと術者の副作用により使用が禁止、時が経つにつれ、忘れさられた失われた魔法(ロストマジック)の一つでもある。

 

術者の体質を自らの属性の竜に変換させることで、常人を超える程に身体能力が強化されることに加え、自分と同じ属性のものを食べることで体力回復、身体強化などが可能なのだ。

 

その魔法を扱う魔導士を、人は『滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)』と呼ぶ。

 

そしてナツが司る属性は"炎"である。

 

つまり彼にとって炎は恐れる物ではなく、寧ろ喜んで食する物である。

 

そんな彼はフェアリーテイルの戦闘派の魔導士であり、その強さはこのギルドの中でも折り紙付きでトップクラスを誇っている。

 

 

「あんたの食事風景……いつ見ても凄いわよね」

 

 

ナツと向かい側の席に座っている少女の名は、『ルーシィ』。

 

金髪の美少女で、星霊魔導士である。

 

特殊な鍵を使うことで、異世界の星霊を呼び出す。

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)の中では良識人でツッコミ役。

 

読書家でもあり、自分の小説を執筆していたりもする。

 

 

「あははは……ルーちゃん、ナツはフェアリーテイルでも結構特殊だから」

 

 

ルーシィの隣に座るのは『レビィ・マクガーデン』。

 

青色の髪にカチューシャと少し小柄な体型が特徴的な少女。

 

本大好き少女であり、語学に長け古代文字の分析や、魔法の解除が得意な魔導士だ。

 

そんな二人を見てナツが一言。

 

 

「お前らも食うか?」

 

 

「食べるか!?」

 

 

「普通の人は炎を食べないからね、ナツ」

 

 

二人がツッコミを入れると、その後に続くように二人の男女が現れる。

 

 

「……相変わらずだねぇ、ナツは」

 

 

「それでこそ漢ぉ!!」

 

 

「カナ!」

 

 

「エルフマン!」

 

 

一人はウェーブのかかった茶髪のロングヘアで、上半身は水着のビキニを纏った露出度の高いラフな服装が特徴的な『カナ・アルベローナ』。

 

若い世代の中でも古参であり、その実力はギルド内でも上位にも入る実力者である。

 

歳は18歳で、とんでもない酒豪であり、今も樽に入った酒を片手に持ちグビグビと気持ちよさげに飲んでいる。

 

ちなみに、この世界では飲酒は15歳から認められている。

 

もう一人はカナと同じくギルド上位実力者の一人であり、身長が二メートル近くもある、銀髪の色黒で筋肉質。

 

学ランのような服装の暑苦しいを地で行く大男、『エルフマン・ストラウス』。

 

年中、漢!と叫んでいるが、戦いでは常に正々堂々と戦い、情に厚くて涙脆い面を持つ。

 

 

「あい!それがナツですから!!」

 

 

すると、四人の前に背中から生やした二本の翼で浮いている青い猫、『ハッピー』が答える。

 

ナツの相棒であり、(エーラ)と呼ばれる魔法を使う魔導士だ。

 

 

「そういえばあんた達、聞いた?今朝ギルド前で倒れてた男の子の話……」

 

 

「あぁ……確か、今は部屋の奥で寝てるのよね?」

 

 

「ミラちゃんが様子見てたはずだよ」

 

 

「さすが姉ちゃん!漢だあぁ!!」

 

 

カナの話にルーシィとレビィが答え、エルフマンが叫ぶ。

 

 

「ミラは女でしょうが……にしても気絶しているとはいえ、見ず知らずの奴を保護するなんて……本当マスターってお人好しよねぇ……」

 

 

「でもそういうカナだって、実際に気を失っている子が目の前にいたら、放っておくなんて出来ないでしょ?」

 

 

「ま、まあね……飲んでる酒がまずくなるし」

 

 

「あははは……結局、ここの人達ってお人好しが多いってことよね」

 

 

ルーシィが苦笑しながら、酒場の中を見回す。

 

見れば皆が楽しそうにどんちゃん騒ぎをしている。

 

 

(本当楽しそう……このギルドに入って本当に良かった)

 

 

ルーシィはフェアリーテイルに入って、日がまだ浅い。

 

だが彼女は、フェアリーテイルのこの空気が気に入っていた。

 

ルーシィはどこか楽しそうに、ジュース片手にギルドの様子を見つめるのだった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

「ナツ〜、どの依頼にする〜?」

 

 

「ん~~、どれにすっかなぁ?」

 

 

現在ナツとハッピーは、依頼書が載っているクエストボードの前でどの仕事をするのか悩んでいた。

 

依頼の内容は多岐に渡る。

 

魔物と呼ばれる獣や、魔法を使った犯罪者の討伐、呪いの解除や古代文字の解読、一般人でもこなせる業務や雑用など……多種様々だ。

 

そして戦闘派の魔導士であるナツが最も得意とする依頼は討伐系である。

 

といっても、彼の魔法は周りに甚大な被害を及ばすため、器物破損によって報酬金が引かれるのが当たり前になっているのだが……。

 

すると、ナツはある依頼を発見する。

 

 

『盗賊討伐・報酬金20万J(ジュエル)

 

 

「お!コレなんかどうだ!!報酬金20万Jだ!!」

 

 

「決まりだね。ルーシィも誘って行こうよ」

 

 

ナツは自分にピッタリの依頼を見つけ、嬉々としてその依頼書に手を伸ばそうとする……が、誰かの腕とぶつかった。

 

 

「「あ、悪い……あ"ぁ"?」」

 

 

ナツとぶつかった相手も謝ろうとするが、互いに向き合った瞬間、ナツも相手も途端に機嫌が悪くなる。

 

 

「……おい、手ェ離せよ、タレ目野郎」

 

 

「……あん?これは先に俺が選んだんだ。そんなことも分かんねぇのか、ツリ目野郎」

 

 

『グレイ・フルバスター』。

 

 

黒髪で顔立ちも整っている青年だ。

 

しかし、所構わず服を脱ぐ癖がある変態でもある。

 

現に今も上半身裸の、下はパンツだけという格好だ。

 

あるとき、街中で全裸を披露し、『評議院』と呼ばれる、この世界の警察・司法組織のお世話に何度もなりかけた事もある。

 

しかし彼の魔導士としての実力は本物であり、武器や物体を自身が生み出す氷で造形する『氷の造形魔導士』である。

 

そしてその実力は、ナツと伯仲している。

 

そんなナツとグレイではあるが、昔から顔を合わせると、口喧嘩から始まり殴り合いへと発展していく。

 

しかし、何だかんだで互いに認め合っており、戦闘では息の合ったコンビプレーを発揮したりもする。

 

ギルドでは二人が喧嘩するのは日常茶飯事となっており、メンバー達は呆れたように眺めている。

 

 

「これは俺が先に見つけた依頼だ」

 

 

「いや俺だ。つうか、俺は一目見てこの依頼にするって決めたんだ。ここは俺に譲れや」

 

 

「バカかテメェは?俺の方が早く見つけて、手がつくのも俺の方が早かったんだよ。だからこれは俺のもんだ」

 

 

互いに額を擦りつけ合い、脅し顔をぶつけ合うナツとグレイ。

 

 

「だあぁ!うざってぇ!!こうなったら、手っ取り早く、魔法で決着つけるぞコラ!!」

 

 

「いいねぇ!その方がどっちが上か、ハッキリさせられるからなぁ!!」

 

 

瞬間、ナツは周りを燃やしかねない熱気を、グレイは氷点下を軽く下回る冷気を発生させる。

 

周りの者は、彼らが今から何をするのか嫌でも分かった。

 

 

「おい!やべぇぞ!!ナツとグレイが魔法で戦おうとしてやがるっっ!!!!」

 

 

「止めろぉ!!誰かあの二人を止めろぉ!!」

 

 

周りが慌てるのも仕方ない。

 

ナツとグレイはギルドの中でもトップクラスの実力を持つ魔導士だ。

 

その二人の魔法がぶつかり合いなんてすれば、周りは勿論、このギルドの建物ですら崩壊する。

 

 

「……ったく、何やってんだいあのバカ共は。魔法で戦り合ったら、私達にまで被害が及ぶじゃないか。止めるよ、エルフマン」

 

 

「任せろ!これこそ漢の仕事オォ!!」

 

 

そして、カナとエルフマンが止めに入ろうとする。

 

二人もフェアリーテイルの中でも上位に入る実力者である。

 

カナはカードを、エルフマンは腕を、自身のそれぞれの魔法を使おうとするが……

 

 

「あーっと……二人共、止めに入らなくていいみたいよ……?」

 

 

直後、横から声を掛けてきたルーシィの言葉に動きを止める。

 

彼女の指が差す方向に目を向けると、納得したのか、二人ともそれぞれの得物を下げた。

 

 

 

「「くたばれナツ/グレイ!!!!!!」」

 

 

 

その間にも両者は互いに炎と氷を、それぞれの拳に纏わせ、振るう。

 

その一撃は、間違いなく本気の一撃。

 

岩に当たれば粉砕され、木に当たればへし折られる。

 

そして、魔法を乗せた互いの拳は……

 

 

 

「「ぶべらっ!?」」

 

 

 

当たることなく、地に沈められた。

 

二人が誰かに横から殴られたのだ。

 

ナツとグレイの互いに魔力を込めた一撃の間に割って入り、尚且つ二人の動きを強制的に止めるという、彼らの戦闘力を上回る実力者でなければ無理な芸当であった。

 

確かに二人はギルド内でトップクラスではあるが、彼らより上の実力者はまだ存在する。

 

その内の一人が、綺麗な緋色の長髪美人で鎧を着た『妖精の尻尾(フェアリーテイル)』最強の女魔導士……

 

 

 

「「エ、エルザ!?」」

 

 

 

二人は先程の威勢が嘘かのように、恐怖の声を上げる。

 

 

『エルザ・スカーレット』。

 

 

騎士が纏うような鎧を服の上から着用し、腰近くまで伸びた綺麗な緋色の長髪に凛として整った顔の美女。

 

彼女こそ、S級と呼ばれる命の保証が全くできない依頼書を唯一受けおえ、マスターマカロフに認められたこのギルドに5人しかいない『S級魔導士』の一人であり、またの名を『妖精女王(ティターニア)』の肩書を持つ女魔導士である。

 

仲間への想いが人一倍強く、仲間が抱えている悩みにも乗り、励ましたり力になったりするなどの優しさを持ち、性別問わず憧れを抱いてしまう程の女性だ。

 

しかし、彼女はルールに厳しく厳格であり、尚且つ度胸もあって大胆であり豪胆という男前な性格をしている。

 

そのためギルドメンバーは彼女のことを名前を聞くだけでビクっ!となるほど恐れてしまっている。

 

彼女のギルド内でのポジションは、学校でいう風紀委員長であり、ギルド内の風紀を乱す者には注意し、度が過ぎる者には自らの力をもって制裁する……今のナツやグレイの様に。

 

 

「ナツ、グレイ。お前達がいつもお互いを高め合う関係であるのは知っているし、それは良きことだと思う。だが、さすがにギルド内での魔法の使用はやりすぎではないのか?」

 

 

エルザは鋭く威圧感が籠った視線で二人を睨む。

 

睨まれた二人はというと、正に蛇に睨まれた蛙。

 

基本的にナツとグレイは誰が相手でも臆せず、立ち向かえる勇気と度胸を持ち合わせているが、エルザが相手では別。

 

昔、勝負を挑んで返り討ちにされたり、裸でウロチョロしてる所を見つかってボコボコにされたりと、過去に痛い目を見ている。

 

よって二人が真っ先に取る行動は……

 

 

「待ってくれエルザ!こうなっちまったのは全部ナツの責任なんだ!俺は悪くねぇ!!」

 

 

「グレイ!テメェ!自分だけ助かろうってのかっ!!」

 

 

「うるせぇ!元々、お前が依頼書を譲ればこんな事にはならなかっただろうが!!」

 

 

「俺は悪くねぇ!それを言えばお前も同じ事が言えるだろうが!!」

 

 

そのとき、ブチっという音がギルド内に響く。

 

それはいつまでも往生際が悪く、互いに責任転嫁し合う二人に、ついにエルザの堪忍袋の緒が切れた音だった。

 

 

「歯を食いしばれ!!!!このバカ者共があああああぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

 

ギルドには二人の断末魔が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奏太はその様子を入口で見ていた。

 

 

「……あの、あれ、大丈夫なんですか?」

 

 

「大丈夫よ、いつもの事だから」

 

 

「……いつもの事?」

 

 

「ソウタよ。あれでもまだ序の口じゃ」

 

 

「……あれで序の口なの!?」

 

 

妖精の尻尾(フェアリーテイル)に入ることになった奏太は、マカロフとミラにギルド内を案内されていた。

 

そしてギルドメンバーがいる場所まで来たのだが、桜髪の少年と、黒髪の青年が緋色の長髪女性にフルボッコにされている場面に出くわしたのだ。

 

奏太はエルザの力量に目を見開く。

 

 

(あの人……動きに無駄がない。晴人さんとはまた違ったキレのある動きだ)

 

 

そしてマカロフが室内全体に響くほどの声で呼びかけると、ギルド内にいる数十人全員の目が奏太の方へと向いた。

 

 

「今日からこのギルドに加わる事になったソウタ・フエキじゃ。みんな仲良うするのじゃぞ」

 

 

奏太は少しばかり緊張しつつも、自己紹介する。

 

 

「えーっと、今日からこのギルドでお世話になる事になったソウタ・フエキです。ソウタでもフエキでも好きに呼んで下さい。これからどうぞよろしくお願いします……」

 

 

ソウタが頭を下げると……

 

 

「お前ソウタって言うのか!さっそく俺と勝負しよう!!」

 

 

「……なんで?」

 

 

エルザの拳に沈められたはずのナツに、物凄い笑顔で勝負を挑まれてしまった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

『しっかりやれよ、新人!!』

 

 

『ソウタ君頑張れ!!』

 

 

『やったれナツーー!!』

 

 

『手加減しろよ、ナツ!!』

 

 

現在ギルドの外では、模擬戦の対戦者である奏太とナツが向かい合っていた。

 

これから始まるであろう二人の戦いを観戦しようと周りにはギルドの面々が立っており、双方に野次を飛ばす。

 

 

(どうしてこうなった……)

 

 

奏太は溜め息をもらす。

 

相手のナツはというと、笑みを浮かべながら手をボキボキとさせる。

 

どうやら、やる気満々のようだ。

 

 

「はぁ……仕方がない」

 

 

奏太は待機状態のワイズドライバーに右手を翳す。

 

 

【ドライバーオン!ナウ!】

 

 

すると、音声が鳴り響くと同時に奏太の腰に銀色のベルトが現れる。

 

野次馬は何だ何だ?と声を上げながら奏太を観察する。

 

奏太は気にせず、そのままバックルの横にあるシフトレバーを操作し、バックル部の手のような意匠のハンドオーサーを左手様に切り替える。

 

 

【シャバドゥビ・タッチ・ヘンシ〜ン!シャバドゥビ・タッチ・ヘンシ〜ン!】

 

 

低い声音で、奇妙な呪文が鳴り響く。

 

 

「シャ、シャバドゥビ……な、なんだ?」

 

 

「なんか癖になるリズムだね、ナツ」

 

 

同じく観戦しているハッピーが呑気に呟く。

 

そして奏太はオレンジ色に輝く指輪をはめ、顔の横に指輪を見せつけるように構える。

 

 

「変身!」

 

 

力強くそう告げると、指輪をベルトにかざすのと同時に、オレンジの魔法陣が奏太の真正面に現れる。

 

 

【チェンジ!ナウ!】

 

 

そして魔法陣が奏太を通過すると、そこには白いローブを纏い、オレンジ色に輝く仮面を身につけた戦士が佇んでいた。

 

驚愕するギルドメンバーを他所に、奏太は左手の指輪を再び見せつけるかのように構え、ナツを見据えながら静かに告げる。

 

 

「さあ、ショータイムだ!」

 

 

白い魔法使い、ワイズマンが異世界に降り立った。




次回はワイズマンVSナツ。

では、また( `・∀・´)ノ
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