着いてけれる人だけ着いていただければうれしいです。
クオーラ王国が崩壊したという知らせがリユガイア帝国に届いたとき、各首脳陣は頭を抱えることになった。
とくに元国王にしてみれば立場に関わる話であった。
不可解な婚約破棄騒動に始まり、謎の人口流出が続き、最終的にダンジョンに飲み込まれたという情報はあまりにも突拍子がなさすぎた。
情報を確認しに現地に調査員を派遣したものの、9割が消息を絶ってしまう。
戻ったごく少数はすべて女性であったことから、女性のみの調査隊が派遣されることになった。
【不機嫌そうな女冒険者】
「これ国が動いてるじゃん。明らかに厄ネタすぎて嫌なんだけど?」
【受付嬢】
「その依頼主が帝国の偉い人なんですよ」
「リアラさん、そこをなんとか頼みますよ」
「ここのギルドで信用できる斥候はあなたくらいなんですから」
【不機嫌そうな女冒険者リアラ】
「えー……余計にヤバいじゃん」
「貴族案件とか絶対嫌なんだけど」
【受付嬢】
「仕方ありませんねー」
「それじゃ今までここの酒場のツケの清算するってことならどうです?」
「あとギルドはタダ宿じゃないんですよー?」
「その分もまとめて今すぐ請求してもいいんですよー?」
「どうしますかー?」
【冒険者リアラ】
「クソ!脅迫かよ!」
「分かったよ行けばいいんでしょ?」
「それで事前調査の資料とか周囲の情報はあんの?」
【受付嬢】
「流石リアラさんですね!」
「はいじゃあコレを見てくださいねー」
受付嬢が提示した情報は異変前の周囲の魔物の情報と現地の大まかな地図くらいしかなく、あとは自分で調べて纏めることになるようだ。
【冒険者リアラ】
「ほぼ情報なしじゃん!」
「んで確認するけど纏めた情報はギルド提出でいいの?」
【受付嬢】
「そうですねー」
「流石に依頼主の貴族にリアラさんを会わせるわけにはいきませんからねー」
【冒険者リアラ】
「言い方!まああたしも貴族なんか会いたくないからいいんだけど」
【受付嬢】
「重要なのは何故女性だけが帰還できたかってところですねー」
「それさえ分かれば本隊の方で本格的な調査ができるらしいですから頑張ってくださいねー」
「そうそう。前金で金貨1枚用意したそうなので受け取ってください」
「だからといって全部酒に使わないでくださいねー」
「ちゃんと調査の準備に使ってくださいよー」
【冒険者リアラ】
「……ちぇっ。いや、命に関わるんだからそんなことするわけないじゃん」
図星を突かれたリアラはバツが悪そうな顔をしながらギルドの購買コーナーに向かうのであった。