バ美肉系決闘者お嬢様筋肉おじさんの往く遊戯王VRAINS   作:mazy

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お待たせしました!!

いつもよりボリューム多いんで許してくだしあ


11話 不明②

「先攻は私が貰ったァ!!……フフフ、フゥーッハハハハハ!! 完璧な手札だ!!!」

 

 あ、それマジで言うんだ……。

 

「貴様のフィールドにモンスターが居ないことで、手札からハックワームを私の場に特殊召喚だ!!しかも一体では無い!二体だ!!」

 

 高らかにモンスターを呼び出すモブハノイ。どうやら完璧な手札(笑)ではなかったようだ。

 それにしてもやはりハックワームか。その特殊召喚条件は基本的に先攻でも取らないと生かせないが、攻撃力400守備力0のレベル1闇属性機械族というサポート豊富なモンスターだ。自分の記憶が正しければモブハノイの使うモンスターは守備力0の闇属性モンスターが主体だった。つまりは《悪夢再び》のサポートを受けられるモンスターであり、その"悪夢"が主人公藤木遊作に対しての何を指しているかは察するに余りある。

 閑話休題。さて、通常召喚権を残して二体のモンスターということは……。

 

「私は二体のハックワームをリリース! さぁ小娘よ絶望しろ!! これこそがリボルバー様より授かった最強のモンスター! アドバンス召喚!! 出でよ、クラッキングゥ……ドラゴォン!!!」

 

 現れたるは周囲に浮遊するビットを展開した巨大なくろがねの龍、クラッキング・ドラゴン。ドラゴン(機械族)。遊戯王ではよくあることである。

 

「クラッキング、ね。ハッカーらしい品の無いモンスターですこと」

「減らず口を! 更にこれで終わりではない!! 私は手札からモンスター一体を墓地に送り、マジックカード発動! ワンフォーワン!! これによりデッキからユニオンモンスター・奇動装置メイルファクターを特殊召喚し、その効果によりクラッキング・ドラゴンに装着だァ!!」

 金色の円筒のような姿の奇妙な機械がどこからともなく現れたかと思うと、その中心にはめられた赤いコアのようなものが発光し、機体を変形させるとそこから伸ばされた幾本もの触手がクラッキング・ドラゴンに巻き付き、いかにも強そうな闇色のオーラを纏った。

 ……アドバンス召喚にユニオンとはまた回帰主義者のハノイらしい戦法だ。

 

「教えてやろう! クラッキング・ドラゴンは自身のレベル以下のモンスターとの戦闘では破壊されず! 相手がモンスターを召喚・特殊召喚した時にそのレベルの200倍攻撃力を下げ、その分相手にダメージを与える!!」

 

 レベル持ちモンスターへのメタ効果を持つ攻撃力3000の大型モンスター──いやぁつくづく一話のボスモンスターに相応しいステータスと効果してるよなぁ。しかもこのやられ役に相応しい効果すらも真の持ち主であるリボルバーにとっては囮に過ぎないのだからボスの格を一切下げないのが凄い。

 黙っていた自分に何を思ったのか、モブハノイは饒舌に言葉を続ける。

 

「知っているぞ、霊迷院アリア! 貴様の切り札である白銀の城のラビュリンスのレベルはクラッキング・ドラゴンと同じ8! そしてその攻撃力はたったの2900!! そして激流葬などの罠で破壊することも、メイルファクターの効果で叶わない!! 私は貴様が倒してきた雑魚Dentuberどもとは違う! この最強のデッキで完膚なきまでに、貴様という()()()()()()()の象徴を葬り去ってくれるわ──フゥーハハハハ!!!」

 

 ……へぇ。そういうこと、言っちゃうかぁ。

 

「──()()()()()()()で、随分と吠えますわね?」

「……なに?」

「与えられたデッキ。与えられたアバター。自分のデッキと向き合うこともせずに、他者から与えられたカードをさも自分の力のように得意気に振り回し、他の真摯な決闘者達の魂を臆面もなく否定する、そんな貴方は決闘者未満の存在……えぇ、このLINKVRAINSに巣くう、ちっぽけな──(バグ)そのものですわねぇ!!」

「──貴様っ!!!」

「あらぁ? 図星ですのぉ? よろしくてよ、ワタクシこう見えて、虫退治は得意ですのよ。」

 

 この世界では、カードに選ばれるような高い運命力か、高い財力(サイフポイント)が無いと前世のようなテーマデッキやコンセプトデッキは組めない。アニメでのネームドキャラは大体ちゃんとしたデッキを持っているが、大多数のモブ──というとバカにしてるようかな?まぁ自分も金で揃えたデッキだしこの世界では元々はそっち側の人間だ──は、パック等で運良く引き当てた強いカードをなんとか生かそうとするような寄せ集めのデッキで決闘をしている。

 それはこれまで、そして今日も自分がアリアとして相手をしてきた決闘者達とて同じである。

 しかし、それでも彼等は自分のデッキを信じ、全力で挑んできた。たまの事故こそご愛嬌。手を尽くし自分だけのエースモンスターを出せた時のその表情からは、本気で決闘を楽しんでいるという強い意志が見えた。それこそがこの世界で生きる決闘者の光輝く魂だと自分は思っている。

 それを侮辱するのだけは許されない。いや、自分が許さない。誰もが決闘を全力で楽しむことが出来るというこの世界の尊さをきっと誰よりも知っている自分が……!

 

「何でしたっけ?『完膚なきまでに』? 上等ですわハノイの()。 貴方の持つそのご自慢のカードを、ワタクシこそが華麗に! 完膚なきまでに!! 葬って差し上げますわぁ~!!!」

 

 さぁ見せてやろう、霊迷院アリアの全力──その一端を!!

 

「ワタクシのターン!!ドロー!!」

 

 毎日頭を悩ませるデッキ構築、そして欠かさぬ1日1万回の感謝のドロー!! さすればデッキはいつだって応えてくれる!!(個人差があります)

 

「ワタクシはまずリバースカードを一枚セット! そして手札から白銀の城の狂時計(ラビュリンス・クックロック)を墓地に送り、効果発動! 更にそのカードにチェーンして、手札から白銀の城の執事(ラビュリンス・バトラー)アリアスの効果も発動! 手札からラビュリンスモンスター1体を特殊召喚ですわ!おいでなさい! 白銀の城のラビュリンス!!」

 

 その手に銀のティーセットを持った悪魔の執事が片眼鏡(モノクル)をキラリと光らせ優雅に一礼。

 ──カツリと、高く響くはハイヒールの靴音。

 いつの間にやら現れた輝く豪奢なる大階段からゆっくりと降りてくるのは美しき白銀の城の城主──そう、我らが姫様である!

 あぁ~^荒んだ心が癒されるぅ~!!こっちの気持ちを汲んでくれたのか凛々しい表情がいつもよりもキリっとしてる……してるよね? はぁ~……すき。

 

「フフフ……フゥーハハハハッ! 馬鹿め!! 話を聞いていなかったのか!? その馬鹿そうな乳デカ女がいた所で「姫様」えっ」

「姫様、な」

「いや、あの」

「白銀の城のラビュリンス、または姫様、な」

「えっと「な?」…白銀の城のラビュリンスが居ても、クラッキングドラゴンには勝てないと言っただろう!!」

 それでいい。

「……ホッ……さぁ! 白銀の城のラビュリンスが出たことでクラッキング・ドラゴンの効果が発動する!!そのレベル×200、即ち1600のダメージだ!!! やれェ、クラッキング・ドラゴン! クラック・フォール!!」

 

 モブハノイの宣言と共にクラッキングドラゴンが──

 

「? クラック・フォール!!」

 

──何もしなかった!!

 

「何だ!? エラーか!? バグか!? おのれ、クラック・フォール!! クラァック・フォールゥゥウウ!!」

 

「出来ませんわよ?」

 

「……何?」

 

「ふふふ──お勉強が足りませんわねぇ! ワタクシの動画を見てアナタもワタクシの収益になりなさいな!」

 

クラッキング・ドラゴンの攻略法その①。『タイミングを逃す』だ。 クラッキング・ドラゴンの効果はあくまでもモンスター一体が召喚・特殊召喚された()()()()()()()効果。故に今のようにチェーン2で特殊召喚された姫様には何もすることが出来ないというわけだ。

 まぁ、こちらにはそんなこと親切に教えてやる義理は無い。慈悲も無い。

 

「更に自身が墓地に存在する状態でアリアスが墓地に送られたことで狂時計の効果発動! 自身を墓地から特殊召喚ですわぁ~!」

「……ヨシッコンドハツカエルナ……フッ! かかったな! 今度こそ発動だ! クラック・フォール!! レベル×200のダメージを受けるがいい!!」

 

 今度はクラッキング・ドラゴンも咆哮を上げ、狂時計に闇色のオーラを放った。それを受けた狂時計には──

 

「……あぁっ?」

 

「何か、しまして?」LP4000→4000(+-0)

 

──盛大に何もおきなかった!!

 

「だっ、え、えぇっ……発動、発動しただろう!?クラッキング・ドラゴンの効果!!」

「しましたわね」

「な、なんで……」

「さぁ?なんででしょうかしらねえ?」

 

 自分で言ったことも覚えてないのかな? これがクラッキング・ドラゴンの攻略法その②、でいいか。『攻撃力を下げられないとダメージは発生しない』

狂時計の攻撃力は元々0。効果の発動自体は出来てもこれでは無意味である。 

 類似効果である神のカード、オシリスの天空竜もまた、自身の効果で攻撃力を下げることに成功しなければそのモンスターを破壊できないというのも前世ではネタにされて、『ドジリス』なんてあだ名が付けられたりしていたな……いやぁ懐かしい。この世界には神のカードは多分無いんだろうなぁ……残念だけど仮に手に入れてもバ美肉おじさんに使えるようなカードでは無いだろうな……絶対天罰で魂を燃やされる……それに自分には姫様がいるからな、オベリスク(愛人)とか自分には不要だな!

 

「い、一体何が……」

「呆けてる暇はありませんわよ! バトルですわ! ワタクシは姫様でクラッキング・ドラゴンを攻撃!」

 

「なっ!?……馬鹿が!! 血迷ったな!! 返り討ちにしてやれクラッキング・ドラゴン!! トラフィック・ブラス卜ォ!!!」

 

「この瞬間、ワタクシはトラップカードオープンですわ~!!」

 

「……ククク、フハハハハハハ!! カリスマ決闘者などと持ち上げられてもこの程度か!! 教えてやろう小娘! 罠は伏せられたターンには発動……」

 

「通常罠カード、氷結界!! その効果により、クラッキング・ドラゴンの攻撃力を0にし、更にその効果を無効にしますわ~!!」

「出来てるゥーッ!!??」

 

 姫様が振りかぶった斧が氷を纏い、強烈な冷気を放つ。その白い冷気を受けたクラッキング・ドラゴンはピシリと音を立てて凍りつき、そのまま浮遊状態を保てずに地へと落ちた。

 

「あらっ」

 

 そう、地へ。具体的に言うならばモブハノイの真上に。凄まじい轟音が起き、路地のビルがいくつか消滅した。(街並みを演出するためのデータ構造体に過ぎないので無人である。ジッサイ安心)

 

「グワァアアアアア!!? く、クラッキング・ドラゴン!? 何故だあああ!!?」LP4000→1100

「あ、生きてますのね……」

 

ちょっとヒヤッとしたよ……。流石に殺したいわけじゃないし。

 

「くっ…だ、だが! メイルファクターの効果! 自身を破壊することで装備モンスターの破壊は無効になる! 更に装備状態で破壊されたメイルファクターは再び場にモンスターとして召喚され、次のターンにも装備効果を使える!! これで次のターンに逆転の一手を…」

「なるほど、素晴らしい計画ですわね……それが実現不可能という点に目を瞑れば!!」

「何!? ……貴様の場の攻撃可能なモンスターは攻撃0の狂時計だけだ! もうこのターン攻撃は……ハッ!?」

「どうやら、ワタクシの動画を観てくださってはいるようですわね? ではご期待にお応えして効果発動! 罠カードを発動したことにより、手札から白銀の城の魔神像(ラビュリンス・デーモン)を特殊召喚しますわ~!!」

 

 姫様がその嫋やかな白い腕をゆっくりと頭上に挙げ、パチンと軽快に指を鳴らす──魔神像、ショータイムだ!!

 ズズズ……と地響きを立てて地面が開き、せり上がってくるのは大剣を手にした悪魔の像、そして今その単眼に『グポーン』と光が灯り、起動する!!

 

「さぁ、この決闘に幕を引きなさい!!魔神像!! クラッキング・ドラゴンに攻撃!! ファイナル・サドン・インパクト!!!」

「さ、さっきと技名が違う……!」

 

 剣を地面に突き立てたまま、魔神像が雄叫びを上げて駆け出す、そして右腕を力強く振りかぶると、凍りついた機械仕掛けの龍を錬鉄の拳が粉砕……!

 そして魔神像は、全身にヒビが入り穴が空いた敵を省みることなく振り返ると、満面の笑みの姫様とハイタッチを交わし、その瞬間にクラッキング・ドラゴンは爆発四散! 哀れにもその余波は間近にいたモブハノイを巻き込んだのだった。 

 

「ば、馬鹿なァアアアアアア!!!?」LP1100→0

 

††††† ARIA Win †††††

 

 ……あっ、今のちゃんと録れてるよね? ホーム画面に使いたいくらい良い()になってたよ! ……ん、ヨシ! コイツは推し活が捗るぜ。

 

「さて、口程にもないとはこのことでしたわねぇ? 何かおっしゃりたいことがありまして~?」

 倒れ伏すも意識は残っていたモブハノイを見下し、ここからが本当のショータイムだ。 

 散々偉そうな口を叩いた敗者にかけるべき言葉は煽りに限る。煽るということは煽られる覚悟があるってことですよね? 覚悟の準備はいいですか! まとめ動画にぶちこまれる楽しみにしていてください! いいですね!!

 

「え~…と、なんでしたっけ? 最強のカードぉ? 完膚なきまでに……姫様に敗けたいですとか言ってましたかしらぁ? あ、そういえばクラッキング・ドラゴンってどんな効果だったんですのぉ~? 何かゴチャゴチャ言ってたような気がしてましたが、コミュ障特有の他人が聞くことを考えてないボソボソ喋りでよく聞こえなかったし、結局何も起きませんでしたわねぇ~?」

「くっ。くぅ……ばかな……ありえない……こんなことがあるわけ……ゆ、夢だ」

「ところがどっこい!夢じゃありませんわぁ~!! 現実!これが現実!! 仮想現実(ヴァーチャル)でも現実(リアル)現実(リアル)!! アナタが与えられたカードを全く使いこなせないままに1ターンキルをされたのは紛れもない事実、ですわ~!!」

 

『おっ、回線戻った?』『いきなり謎の仮面アバターに煽りショー開催してて草』『オイラも煽られたいナリねぇ…』『お嬢~!何があったんだ~!?』『回線エラーとかSolもだらしねぇな』『申レN』『すまない急に古代語を話すのはやめてくれ』『ここは……氷河期か!?』『お嬢が楽しそうで何よりです』

 

 おや、モブハノイを倒したからか、ジャミングが解けたみたいだ。視聴者諸君には心配をかけてしまったかな? ここはこのデモンズ・プリンセス・アリア(誰も呼ばない)の良すぎる顔面に免じて許してもらおう。

 

「愚民の皆様ぁ、ご心配おかけしましたわ~! この通りワタクシは、ピンピンしておりますわよ~!」

「……マだ」

「はいぃ?」

「イカサマだ!! こんなことありえない!! 貴様はデュエルシステムにハッキングを仕掛けて俺のクラッキング・ドラゴンの効果を不発にし、更にセットカードをセットターンにも発動させるというイカサマをしたんだ!! 俺は負けてない!! 勝っていたんだ!!おまえの!おまえの負けだぁああああ!!」

 

『草』『アルミホイル巻いてそう』『そんなん不可能に決まってるやん』『負けを負けとして受け入れることが出来ないと(決闘をするのは)難しい』『それってアナタの感想ですよね?』『すごい数のタラコクチビルが集まってきている!』『アレ?何か俺このアバター見たことあるような……』

 

 おっと、安否は知らせたし配信はここらで切っておいた方がいいかもしれないな。真っ向からぶっ倒しておいてなんだが、"本編"にどんな影響があるかわからない。今録ってる動画はチャンネルにはアップするべきではないだろう、とりあえず、今はまだ。

 

「さて、今宵はこんな所にしておきましょうかしらね。では愚民の皆様ごきげんよう! 良い夢を~!!」

 

『あ、なんだ終わりか』『最後の決闘見たかったなぁ』『お相手さん錯乱するほど相当無様に負けたようだし見応えはないんじゃないかな』『虐殺ショーを見せておくれよぉ…』『ヒエッ…』『ヤバイヤツいて草原』『だからそれ流行らねぇって!』『乙~』『乙アリア!』『さよアリア~』

 

~~~~~~~~~~~~~Live Close~~~~~~~~~~~~

 

 

「ふぅ……さて──ハッカーにクラッキングの疑いをかけられるとは、ちゃんちゃらおかしくてヘソで紅茶が沸かせそうですわねぇ~?」

「……っ」

「名乗るべき自分の名も持たず、魂を通わせたカードも持たない、ワタクシはアナタを決闘者とは認めませんわ」

「……」

「借り物のカードで敗北したからと言って、その敗北も仮のものになるとでも? 負けたのは他の誰でもない、アナタという一人の人間ですわよ?」

「ぅ……うるさい!うるさいうるさいうるさい!! お前が悪いんだ!! 俺は悪くない!!」

「まるで子供ですわねぇ……いや意外と本当に子供だったりするのかしら? LINKVRAINSではボイスチェンジ機能は原則禁止されてるけど、ハッカー集団のアバターならそれくらい搭載しててもおかしくはない……か」 

 そう、実はこのLINKVRAINS、同一アバターの使用などによる成り済ましなんかを防ぐために、ボイスの変更は基本的に出来ないようになっているのだ。当然、アリアのボイスもそう。ちなみにどうやってこの声を出しているかは──企業秘密だ。

 ヒントは、声帯もまた筋肉だということ。

 さて、中の人が子供だとするとどうせ大した情報も持ってない可能性が高いな…ネットワーク破滅願望抱えた子供とかタチ悪いにも程があるが、一種の中二病みたいなもんだろう。空を見上げて『滅ぶが良い……』とか呟いちゃうタイプなのかもしれない。

 

「とりあえずセキュリティを呼びますわね。 言いたいことはそこでカツ丼でも食べながら言うと良いですわ」

「……なっ!う、動けないだと? ログアウトも……!?」

 

 倒れている隙にSOLテクノロジー製の拘束プログラムを起動させておいた。LINKVRAINS No.1決闘者である霊迷院アリアとしてSOLテクノロジーとは仲良くやらせてもらってるため、こういう物も特別に手に入ったりするのだ。(これを専門用語で"企業との癒着(なかよしさん)"と言います。)

 さて、後はSOLの人が来るのを待つだけなんだが……。 

 

「──さっきから、盗み見に盗み聞きとは趣味が悪いんじゃなくって? 違法視聴者はBANがワタクシのチャンネルのポリシーでしてよ?」

 決闘中、ずっと感じていた視線、そして一瞬聞こえた声の持ち主であろう()()()に声をかける。

 

「……気付いていたのか」

「ホァッ!!」

「……なんだ?」

 

 ──この、声は!! 

 この声を自分は知っている!!

 この、劇団四季でライオンキングの主演を演じた後、声優や俳優としてマルチに活躍していそうな独特の舞台役者特有の"圧"のある声の持ち主を自分は知っている!!

 

「い、いいえ、なんでもありまそんわ……! ワタクシに何か、御用かしら? いいえ……それとも、彼にかしら?」

 そしてこの独特なヘアスタイルのアバター…!あぁ、間違いない。彼は、いや、《このお方》こそが……!

 

「あぁ──俺の名はUNKNOWN。 ハノイの騎士を追う者だ」

 

 ──我らが主人公! 藤木遊作(ふじき ゆうさく)君だ!!!

 

 




決闘者の誇りがどうとか語ってるくせにやってることはわからん殺しなのはヒミツ

本編スタート前に主人公以外の視点からの番外編を入れようと思うのでアンケートにお答えいただくと嬉しいです

  • 血に染まらぬ猟犬
  • 悩み多き番犬
  • 風を追う少年
  • 未だ英雄ではない二人
  • 悪魔に闘志を燃やす天使
  • 燃える闘魂と筋肉
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