バ美肉系決闘者お嬢様筋肉おじさんの往く遊戯王VRAINS   作:mazy

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今回はオーソドックスな【ラビュリンス】を握りますが場合によって色々デッキの軸は変えていくと思います。


2話 不動①

バーチャル決闘者霊迷院アリア。

 

SOLテクノロジー社によって開発された、これまでとは一線を画す最早『もう一つの現実』と呼ぶべきVR空間・LINKVRAINSが御披露目され、人々がその新世界に慣れようとしている黎明期に現れた彼女は、その異常なクオリティのアバターでまず皆の目を惹き、そして圧倒的な決闘戦術(デュエルタクティクス)によって心をも掴んだ。

それはまるでLINKVRAINS黎明期に吹き荒れていたデータストームそのもののようであり、しかしその風が止んだ今となっても、彼女という嵐はまだこの世界で熱狂の渦を生んでいる。

かつて存在したスピードデュエルの存在の生き証人にして、生ける伝説。イキりクイーン。煽り耐性0デビル。白銀城の煽りプリンセス。年齢不詳お嬢BBA。様々な異名を持つ、謎に満ちた彼女の魅力をこの記事では語って行きたい……

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「なんだこれ……」

 

今日の対戦相手のマッチング待ちの間に何となく見つけたネット記事を、嘆息と共に閉じる。

LINKVRAINSで長らく活動してるせいか、時折こういう記事は出てくる。とはいえ基本的に取材は受けてないのでこのように適当に憶測や他のネット記事からの転載めいたものばかりだ。時折ファンのコメントなんかもあって少し嬉しいけれど、大体ちょっとネタっぽいコメントばかりなので微妙な気分でもある。

「ていうか異名にワタクシイチオシのデモンズ・プリンセスが無いのはどういう……」

 

「──おい、決闘(デュエル)しろよ」

 

などとぶつぶつ言ってるウチに、決闘の準備が整えられたようだ。

 

「あら、ごめんあそばせ?」

 

目の前に居るカニ(と思われる)を模した仮面をした、やたら金ぴかなアバターの決闘者を見据える。

彼は最近目立ち始めた新進気鋭のバーチャル決闘者・UNMOVE PLANETだ。直訳すると…いや止めておこう。

 

「余裕を見せていられるのも今の内だ……霊迷院アリア!俺達の絆の力で、お前の支配する暗黒の未来を打ち砕く!」

「……あの……支配などした覚えはありませんが…」

 

仮面越しだけどちょっと目付きがイッちゃってる…異世界の電波がゆんゆんな人なんだろうか……。

 

「以前お前に倒されて以来、お前の非公式グッズを買い漁って我が家の貯金を使い込んだ俺の家族、MOTOR∞KINGの仇は必ず取る!」

「えっちょっと待ってその話知らない」

 

そんな名前の人とイベントで対戦した覚え……あったかなぁ?あったかもしれないけど、それより非公式グッズて。しかも高いのか…。

 

「問答無用だ!行くぞッ!決闘(デュエ)ッ!!」

腕を斜め45度に上げて決闘開始の宣言をするUNMOVE PLANET氏。

「仕方ありませんね…有望なルーキーの挑戦はいつでも受けるのがこの霊迷院アリアですわ~!!叩き潰してカニ汁にしてやりますわよ!!マスターデュエルセット!!」

 

「「決闘(デュエル)!!」」

 

『お、はじまた』『出た!毎週恒例のお嬢の新人潰しだ!』『カニのひとがんばえ~』『カニのひとかわいそう』『お高い非公式グッズ…アレか』『アレはいいものだ』『通報しますた』『パンツはもういいや脇見せて♡』『○○万払えば実質無料でお嬢の……#運営がアカウントを凍結しました』『ヒェッ…』『ヤムチャしやがって…』

『おまえらデュエル見ろや!!』 

 

デュエルフィールドが構成されると共に、周囲に展開されるビューモニターと何とも気の抜けるコメント達…コイツらマジでさぁ…

しかし家計のためなのか頑張るUNMOVE PLANET君はシリアスな空気をそのままに、チャレンジャー権限で先攻を決めてカードを操り始める。

 

「行くぞ!俺のターン!……ヨシ!俺は手札からこのモンスターを召喚!来てくれ!超重武者ジシャーQ!」

「ふっ……!!」

不動って!そっちか!!

 

「そして俺はジシャーQの効果を発動!手札から超重武者ツヅー3を特殊召喚だ!さぁ行くぞ!!」

場にレベル4モンスターとレベル1のチューナー…ここは様子見でムサCか…?

 

「開け!絆と希望のサーキット!アローヘッド確認!召喚条件はチューナー1体以上を含む戦士・機械族モンスター二体!!来い、リンク2!絆の戦士、ジャンクコネクター!!!」

「……ぬぁんですってぇ~ッ!???」

 

『出た!UNMOVE PLANETのエースモンスター!』『へぇ…チューナーなんて珍しいな』『てかお嬢すげぇ顔してんぞ』『これはスクショせねば…無礼というもの』『まだリンク2出しただけだろ?』『まぁこういうよくわからんお嬢のツボも楽しみどころよ』『わかりみ』

 

「ふふ……ルーキー坊やにちょっとしたリップサービス、ですわ~!!お見事なリンク召喚ですけれど、所詮は愚民!そのモンスターは単体では単なる弱小モンスター!さぁ──これで終わり──では無いでしょう?見せてごらんなさいな!貴方の絆の力とやらを!」

あぶないあぶない…築き上げた強者キャラが崩れるところだった…こういう謎の構築が見られるのもこの世界の楽しみどころよ!

 

「フッ…お見通しか!あぁこれで終わりじゃないさ!俺の墓地に魔法・罠が存在しない場合、このモンスターは特殊召喚出来る!来るんだ!超重武者ホラガE!そしてホラガEに手札から超重武者装留チュウサイを装備して効果発動!デッキから現れろ、超重武者テンBーN!そしてその効果で蘇れ、ホラガE!」

 

『場にチューナーとそれ以外…来るぞ!』『二体目出すの?』『まぁマイナーな召喚法だしそういう感想来るか』『どゆこと???』『まぁ見てな…ふど…UNMOVE PLANETの決闘を!』

 

「そして俺はカードを一枚伏せ…ターンエンドだ!」

「ふぅん…なるほど…そう来ましたのね…」

 

『来ねーぞモトキング!』『まぁ見てな…(キリッ)』『やめたれ』『手札使いきったか…全力って感じだね』『そりゃ油断は出来んよ』『お嬢は何か分かってるみたいだな…』

 

Field

AriA

LP4000

Hand5

□□□□□

□□□□□

 ① □

②□③□□

□□■□□

①ジャンク・コネクター L2 攻 1700

②超重武者ホラガーE ☆2 守600

③超重武者テンBーN ☆4 守1800

UNMOVE PLANET

LP4000

Hand0

 

「ではワタクシのターン……と言いたい所ですが!この霊迷院アリア!!貴方の戦術見切りましてよ!!」カンコーン!

「ッ!!?」

 

勢い良く指を突き付け、これ以上無いくらいの憎たらしい──それでいて最高に魅力的な笑みを見せつける!

 

『出た!お嬢の煽り顔!』『親の顔より見た煽り』『もっと親に煽られろ』『かわいそ…』

 

「ちょっと外野うるさいですわよ!!」

「……ハッタリならやめるんだな」

「ハッタリィ…?いやいや違いましてよ?その証拠に言わせていただきましょう──()()()()()()()()()()()()()()()やらせなくてよ?」

「!!」

 

『シンクロ?』『そんな召喚あるんか』『今までのコメントの流れからして、チューナーとそれ以外が必要な召喚法って…コト?』

 

「その通りですわ!シンクロ召喚!レベルを足し算して呼び出す素敵な大型モンスター!白い枠も実にビューティフル!そしてジャンク・コネクターはその召喚を相手ターンに行うことの出来るモンスターであり……その場から出てくる貴方の切り札はつまり──()()()()()()()()()()()G()()()()()()

「……くっ」

「その効果は相手の魔法罠を全て消し去る強力な効果…どうやら()()()()()()()()についてはしっかり研究をしてきたようですが…それを乗り越えるからこその!デモンズ・プリンセス、ですわ~!!」

 

『※誰も呼んでません』『イキりプリンセス』『プリンセスって歳かBBA』『えっアリアちゃんて結構歳行ってるん?』『LINKVRAINS初期からいるからもう…8とか9年目?』

        

「お黙りなさい愚民共!!さぁ、貴方のエンドフェイズにワタクシのターンは始まりますわ!手札からこのモンスターの効果を発動!白銀の城の火吹き炉(ラビュリンス・ストービー)!このカード自身と手札を一枚墓地に送り、デッキから罠カード、ウェルカム・ラビュリンスをセットしますわ~!更に手札コストとして墓地に送られた魔サイの戦士の効果!デッキから悪魔族モンスター一体を墓地に送りますわ~…そ・し・て~?」

「……!?ジャンク・コネクター!?」

「墓地に送られたのは彼岸の悪鬼ファーファレル!ご安心なさいな、ジャンク・コネクターの除外はエンドフェイズまで…貴方のモンスターの数は何も変わらない…ですが戻ってくる場所はエクストラモンスターゾーンではなくメインモンスターゾーンになりますわ~!!……これで()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()()

「くっ…まさかこんな手で…」

 

『うわエグ』『最小の一手で最高の効率を取る…ふつくしい』『セット多めのお嬢のデッキに相手ターンに羽箒は結構良いアイディアだと思ったんだけどなぁ』『お嬢が楽しそうで何よりです』

 

「では行きますわよ!ワタクシのターン!ドロー!では我が家のメイドがお出迎え致しますわ──白銀の城の召使い (ラビュリンス・サーバンツ)アリアンナ!効果でデッキから白銀の迷宮城(ラビュリンス・ラビリンス)を手札に加えて、発動ですわ!そしてそしてぇ…おいでませ!ウェルカム・ラビュリンスを発動!白銀の城を統べる美しき悪魔!白銀の城のラビュリンス!!登場ですわ~!!」

メイド(アリアンナ)が一礼。聳え立つ白い輝きの城の大階段から、今一人の城主が優雅に舞い降りる!

あぁ^~このソリッドビジョン最高ォ^~頭がピョンピョンする~!!

 

『ふつくしい…』『見え…見え…』『見せてんのよ』『毎度のことながらお嬢すげぇ顔するな…』『かわいい(語彙死)』『トロ顔晒してて草』

 

愚民共のアホなコメントも今は気にならない!前世から推しだった姫様をこのリアルなソリッドビジョンで見られるこの喜びの前には何も勝てはせん!

 

「……これが霊迷院アリアのエース……ッ!!?しまった!!」

姫様が場に現れると同時に砕け散るテンBーN。これは別に姫の威光とかじゃなく、フィールド魔法白銀の迷宮城によってウェルカム・ラビュリンスに付与された破壊効果だ。この世界のチェーン確認ってちょっと油断すると飛ばされるから注意だ!(前世の世界(あっち)で、やったらジャッジ沙汰だぞ!)

 

「邪魔なモンスターは破壊させていただきましたわ?更にこの瞬間!罠でモンスターが場を離れたことで場のラビュリンスと墓地の火吹き炉の効果が発動!」

「断ち切らせはしない!セットしていた仁王立ちをホラガーEに対して発動!その守備をエンドまで倍にする!」

「なるほど……そっちでしたのね」

超重武者でセットするとかアーティファクトとかのセット可能モンスターか妖怪のいたずらみたいな墓地効果持ちカードかな…とは思ってたけど。

「ですがそのまま火吹き炉が蘇生!ラビュリンスの効果でホラガーEを破壊しますわ!」

「くっ……!」

「残念でしたわね……ウェルカム・ラビュリンスが発動したタイミングで仁王立ちを発動しておけば、さっきのタイミングでその墓地効果を使い、モンスターを一体は残せましたものを……」

「ラビュリンスの効果は知っていた……だが……クソッ……俺としたことが戦いの中で一瞬戦いを忘れた…だがジャンク・コネクターは倒されてもまだ後続を残す!まだ俺の負けでは…!」

「その意気や佳し、ですわ~!!ではまだまだ楽しませていただきますわよ!」

「ああ!」

 

自分としてもまだまだ姫様を眺めてたいからね!

 

Field

 

AriA

 

LP4000

 

Hand3

①白銀の城のラビュリンス ☆8 攻2900

②白銀の城の召使い アリアンナ ☆4 攻1600

③白銀の城の火吹き炉 ☆2 守2100

□□□□□

①□②□③場:白銀の迷宮城

 □ □

□□□□④墓地に仁王立ち

□□□□□

 

④ジャンク・コネクター L2 攻 1700

 

UNMOVE PLANET

LP4000

Hand0

 




なんか終わらなかった…どうですかね?描写くどくないですか?次回で決着したいとは思っています。

本編スタート前に主人公以外の視点からの番外編を入れようと思うのでアンケートにお答えいただくと嬉しいです

  • 血に染まらぬ猟犬
  • 悩み多き番犬
  • 風を追う少年
  • 未だ英雄ではない二人
  • 悪魔に闘志を燃やす天使
  • 燃える闘魂と筋肉
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