バ美肉系決闘者お嬢様筋肉おじさんの往く遊戯王VRAINS 作:mazy
「今日は負けないッスよミノさん!」
「……全力で来るといい」
各々ジムに併設したシャワールームで汗を流した後に、地下一階のレンタルデュエルルームにて向かい合う。
自分は普段着にしているダークグレーのスーツで、風雅は黒の学ランである。
お互いに左手にはレンタルのデュエルディスク。既にデッキはセット済みだ。
風雅の「聞きたいこと」とやらは気になるが、何よりも目の前の
さてさて、自動判定で出た今回の先攻後攻は……残念、後攻か。
「ムッ……」
「……よし!行くッスよ~!」
「「
Fuga VS Teruo
「俺のターンッ!……メインフェイズに移行して、手札からこのカードを発動ッス!
いきなりサーチカードを握ってきたか。風雅との
――そう、風雅の使用デッキは【
やはりというかなんというか風属性が主体のデッキで、相手のセットに関係する効果を多く持つのはなんというか彼の生み出したイグニスとのつながりを感じざるを得ない。
「……ミノさん?」
と、いけないいけない。集中しないとな。とはいえこのターン自分にやれることは何も無いんだが……。
「……ああ、チェーンは無い。そのまま行くといい」
「ッス! 俺はデッキから風属性の烈風の覇者シムルグと、闇属性の絶神鳥シムルグをサーチして、その後このモンスターを召喚するッス! 来い、招神鳥シムルグ! そのまま効果を発動し、更に自分メインフェイズに鳥獣族を召喚したことにより、手札のシムルグモンスターを召喚する効果を発動するッスよ! これで絶神鳥シムルグ自身を召喚し、デッキから
フィールド魔法の発動により強風吹き荒れる峻険な山々が現れ、それに呼応するように二体のシムルグたちが甲高い鳴き声を上げた。コレコレ! こういうのがあるのが最高なんだよねソリッドヴィジョンシステム! こういうのを見るたびにこの世界に生まれてよかった~!って思うわけ。
「そしてエルブルズの効果発動ッス。手札の烈風の覇者シムルグを見せることで、このターン俺は鳥獣族を召喚するためのコストが一体少なくなるッスよ! そしてそしてぇ! 招神鳥シムルグをリリースしてアドバンス召喚ッス! 輝く風を統べし覇者よ、大いなる風を従えて矮小なる者共を睥睨せよ! 来い、烈風の覇者シムルグ!!!」
霊峰から吹き下ろす風が、緑と金の光を纏い、今ここに三重の黄金輪を背負った強大なる神の鳥が舞い降りる。
「ムゥ……!」
ソリッドヴィジョンなのは分かっているが、それでも凄いプレッシャーだ。
コイツはアドバンス召喚された場合相手の魔法罠の対象にされなくなる耐性付与と、魔法罠の効果が発動した時に直接チェーンして場の風・鳥獣を一体リリースし相手場のカードをデッキバウンスするという除去効果、そして墓地に送られても自分の鳥獣が戦闘破壊された場合自身を回収するリカバリー効果まで持っている。……正直ちょいちょい隙があってちょっと使い勝手は悪い効果にも見えるが、戦術が嵌まればかなりの厄介さを誇っている。というか毎ターンのフリチェデッキバウンスなんてそりゃ決まれば弱いわけは無いのだ。
「……エースのお出ましだな」
「へへッ…でも今回はこれで終わりじゃ無いッスよ! 俺は墓地に存在する招神鳥・死神鳥・護神鳥の三体の効果を発動! ミノさんのフィールドに魔法罠が無いことで、それぞれ墓地から守備表示で蘇生!!! ──さぁ、準備は万端! 追い風が吹いてるッスよ! 現れろ、我が手に渦巻くサーキット! アローヘッド確認! 召喚条件は鳥獣族モンスターを含むモンスター2体以上! 俺は招神鳥・死神鳥・絶神鳥の三体をセット! サーキットコンバイン! 霊峰を守りし四つ羽根の神鳥よ、今こそ闇を受け入れ舞い降りろ! リンク3! 王神鳥シムルグ!!」
現れたのは金と銀の輪を背負うリンクモンスターの神鳥。前世で読んだ知識ではコイツは覇者と
「……よし、俺はカードを二枚セットしてエンドフェイズに移行! そしてこの瞬間王神鳥の効果を発動ッス! 魔法・罠ゾーンに存在するカードの数以下のレベルの鳥獣族を一体手札デッキから特殊召喚ッス!! その数は8! 来い、レベル8! ダークネス・シムルグ!!」
と言ってたら出てきたな
「──さぁ、これでターンエンド……この鉄壁の布陣、どうするッスか?」
Field
Teruo
LP4000
Hand 5
□□□□□
□□□□□
□ ①
⑤□□②③④
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①王神鳥シムルグ A2700 マーカー:左下・下・右下
②烈風の覇者シムルグ A3200
③護神鳥シムルグ D1300
④ダークネス・シムルグ A3200
⑤神鳥の霊峰エルブルズ
Fuga
LP4000
Hand 1
「自分のターン。ドロー…スタンバイ、及びメインフェイズまで移行したいが」
「ではドローフェイズにセット発動ッス! 永続罠、シムルグの烈戦!! これで王神鳥の効果と合わせて、俺のモンスターは一切効果対象にされず、3200の最上級シムルグにしか攻撃出来ないッスよ!!」
ガン回りだな…。
自分の予想が外れていなければ、これから先の風雅にとって、決闘の強さはどれだけあっても困ることはない。
──故に、ここは心を鬼にして丁寧にブッ潰してやりますわ~!(内なるお嬢の聲)
……今、烈戦を切ってきたということは、恐らくもう一枚のセットカードは場に左右されずに使えるフリーチェーンの魔法罠。先程ダークネス・シムルグを出してきたと言うことは魔法罠に触るカードではなく何らかの耐性関係…いや、そうではなくアドバンテージ回収系か?風雅の性格や王神鳥との噛み合いも考えてブラフということは考えにくい。よって恐らくはあまりこちらの盤面に影響を与えるものでは無いと予想。では……
自分は風雅に向かってスタスタと歩を進める。
風雅は怪訝な顔をしたが、
「ラッキーカードだ。コイツが君の所に行きたがっている。」
自分は出来るだけニヒルな表情を頑張って浮かべるように努力して、手札から抜き出した一枚のカードを風雅に見せた。
「……そりゃ、無いッスよ……」
そのカードにはこう書いてあった──《溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム》と。
次回、決着です。
本編スタート前に主人公以外の視点からの番外編を入れようと思うのでアンケートにお答えいただくと嬉しいです
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血に染まらぬ猟犬
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悩み多き番犬
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風を追う少年
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未だ英雄ではない二人
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悪魔に闘志を燃やす天使
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燃える闘魂と筋肉