イングラムがファントムガンダムを受領した直後……
宇宙で海賊等と戦う事もあれば、前大戦で死亡した機動兵器の残骸を回収を行う日々であった。
この世界では持っていなかった筈の念動力が発現していた。
リュウセイやクスハに匹敵、或いはそれ以上かもしれない念能力は
操られた、或いは間接的とはいえ死に追いやった人々の魂を感知した。
「(俺を呪うか……殺されてもかまわない。
だが、俺を操ったユーゼスを倒し、宇宙の安寧を取り戻すまでは俺は死ねない!)」
イングラムは、死者を操る事も拒絶することはなかった。
己が魂で怨みを受け止め、納得させ正しき流れに乗せた。
サイコフレームと念動力で死者の器にならず、正しき命の流れへ導いた。
自分の後継者と同じく……。
そして現在……。
「"幽霊"の名を持つ機械よ―――
もし消えゆく人の痛みと悲しみが
ほんのひとかけらでも、わかるなら―――!
オレに力を貸せ!!」
イングラムの叫びにファントムガンダムのツインアイが輝く。
ヴィガジは小型の機動兵器の圧力が一段と高まるのを感じた。
「下等な猿風情がああああ!!」
ガルガウは切り落とされていないアームで殴りつける。
手応えを感じ、歓声を上げるヴィガジであったが…。
忽然と殴った筈のファントムガンダムが消陽炎のように揺らめき、消えた。
「どうした、オレはここだ!
ピーコック、ランダムシュート!!」
「実態をもつ残像だとおおおお!!」
ファントムガンダムの先祖であるF91が起こした現象をビアン博士は再現した。
F91は装甲材に電子機器を埋め込み、それその物が電子機器・装甲・構造材として振る舞う「MCA構造」という多機能装甲技術を採用している。
最大稼動状態に移行すると肩部冷却フィンが展開し、必要に応じ頭部フェイスガードが開き冷却触媒を排出する。
だが、機体冷却が追いつかない場合、高熱を帯びた装甲表面を剥離させる「MEPE」(金属剥離効果=Metal Peel-off effect )という現象が発生し、装甲そのもので強制冷却を開始する。
この時、機体各部の微細な塗装や装甲が剥がれ落ちることによって、これらMSの形状に残留した熱を伴う金属微粒子を敵機のセンサーがMSとして誤認してしまい、まるでF91が分身を発生させているかのように見える。
本来想定していない機能であり、最大限に稼働して熱を発生させた危険な状況であり、フレンドリーファイアの危険や装甲の摩耗による自滅の危険などの為後進の機体に意図的に搭載させることは無かった。
……なお装甲関連は解決させた(ナノスキン装甲)ビアン博士はノリノリで搭載させた。
閑話休題。
ピーコックスマッシャーをタイミングを変えて発射し回避を許さない射撃でガルガウを追い込む。
ヴィガジは悪寒を感じる。
ヴィガジは行きがけの駄賃で宇宙軍やマオ社の襲撃で多くの人間を死傷させてきた。
その死者の足引きを受けている事をヴィガジは知らない。
踏みつけにした命に意地や恨みがある事、そして目の前の機体はその思いを汲み取る存在である事を。
「ファントム・ライト、マキシマムドライブ!」
完全なるミノフスキードライブの稼働とブラックホールエンジンの最大稼働、サイコフレームによる共振。
カタログスペック以上の機動でガルガウを襲いかかる。
ファントムガンダムは通りすぎるだけで過剰放出した光の翼でガルガウを切り裂く。
避ける事みできず、辛うじて致命傷を避けるのみであった。
ヴィガジは結果的に嬲り殺しになっており、恐怖心を増大させていく、
「ヒ、ヒィイイイイ!」
普段なら仲間の前では決して発しない恐怖の絶叫を発してしまう。
そのまま殺されるかと思いきや……!
「時空の歪み……まさか!」
バビル2世は、時空の歪みを感知した。
その瞬間、無数の植物のような怪生物が転移してきた。
アインストである。
更にヒラメのような怪物フラットフィッシュが乱入してきた。
ツェントル・プロジェクトの副産物である。
このままではヒリュウ改や他の艦隊へ被害が出ると判断し、
「現生地球人よ、一旦ひきなさい。
僕一人ならどうにでもなるけど君たちは別でしょう?」
「…総員、退却します!」
ヒリュウ改の艦長は即座に機動兵器を収容して離脱を開始する。
イングラムは、ヒリュウ改……いやヴィレッタの乗っているであろう機体に視線を向けた後に離脱する。
インスペクターの機体を蹴り飛ばし、一通りアインストやフラットフィッシュを退治すると、テレポートで離脱する。
インスペクターはホワイトスターを奪うものの、大きな敗北をしたのであった。
ヴィガジは、その後たびたび悪夢に見舞われ、精神安定剤を摂取するようになった。
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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