10/23(日)
……久々に報告書を書いている気がするスミス君なのだった。
……傷心の春が持ち直すのは大変だった。
親父さんの葬儀の後はメイドさんも遠ざけた位だった。
特捜が怪盗団を捕まえる為に動き出し、真の姉の冴も抜擢された……獅童、いやパケチが怪盗団を更に嵌めるつもりか。第一ゲームは大きな失点となったが、最終ゲームで勝てばいい話だ。
警察が秀尽に来ていたが多々良・カフカ・スミスとしてフラットな状態で振る舞った。
エージェント・スミスとしては普通の学生である怪盗団はボロが出ないようにしておく事や、こちらでも反撃の準備を行なっている事も伝え、そちらで潮目が変わりそうなら連絡しろと伝えたが……。
文化祭にパケチをゲストに呼びたいとアンケートにあった。
パケチも裏があると一見怪盗団を擁護する発言をするようだが……。
真が、学園祭に呼ぶつもりだ……なかなか大胆だが、逆にいうとパケチもそれを見越しているだろう。
「スミス、どうかしら?」
「……風向きを変えるには良い手だろう。
もし善人なら一時共闘もあり得る……その場合は悪党の俺は出られないから共闘は破棄することになる……。
が、十中八九悪党だろう」
「「「「「え?」」」」」
「これを見てもらおう……俺が一般人妻に化けた際に親子のDNA判定を医者に判定したら親子関係になったんだが。
明智君と獅童正義は親子関係だ……母親は正妻でない愛人で鬼籍に入っている。
あ、獅童の事務所張っていたら明智君が入っていく写真も」
「獅童ってスミスが本当の黒幕って言った奴か!
そういえば車椅子のハーマンさんを倒して謝らなかったな!」
竜司も獅童の事を思い出していた。
……大変だった、ハゲだから毛髪以外でDNAを採取しなければならなかった(現在の愛人宅で収集したよ)。
パケチ相手にはイタイ一般女性の擬態をして無理矢理なアタックをしようとしてドサクサに採取した。
めっちゃ嫌そうなのを無理矢理仮面で隠しているのが楽しかったぜ、ハハ!
「まぁペルソナ使いならほぼ黒い仮面の男はコイツだ。
万が一善玉な場合は非ペルソナ使いで母親の仇で獅童の元に潜り込んでいるなら別だが。
まぁ接触時は警戒することだ、特に杏」
「だ、大丈夫よ、多分」
「大根卒業が無理なら他のメンツに会話を任せて頭で帰ったらどんなデザート食べるかでも考えな」
10/26(水)
昨日は文化祭1日目だ。
怪盗団全員で文化祭を見回ってメイド喫茶の模擬店に入ったようだ。
……たこ焼きもやっつけだったが、ロシアンたこ焼きとかやったがあたりを引いたのは怪盗団に接触したパケチ。
ざまぁwww
まぁ、おれは出店でひたすら調理要員だったがな……。
怪盗団は普通にするというのが慣れていない……変に意識すると目立つ。
生憎、俺は商売柄『演じる』のは慣れている……そして『隠密』もな。
で、今日はパケチが講演を行ったが、合間に怪盗団に接触した。
怪盗団に証拠……斑目の時の祐介の写真を見せながら黒い仮面の男に襲われて真相を暴くまでは死ねない!と覚醒しました!って入ってるが。
それより前のテレビ出演時にモルガナの声を聞いた時点でペルソナ覚醒しているだろ、タコめ!
つまりやっぱりクロだ……蓮やモルガナはもう気がついているだろう。
それで顔色変えないのは流石だが。
で、パケチは新島冴のパレス攻略を最後に怪盗団は足を洗ってもらう、その代わりに真相暴く!とか入っているけど罠だな。集まりを解散して皆外に出る……モルガナと蓮を除いて。
物陰から鼠に変化した俺が声をかける。
「さて、どう思う?」
「スミスか!」
「スミスの前情報も合わせて明智は怪しい」
「それにパンケーキの話だよな、聞こえてなきゃあのリアクションはない」
「だが、今は泳がせておこう…獅童諸共、鉄槌を下すためにな。
あと、当初の通り、俺への連絡は控えておけ。
明智は俺の存在を知るまい……これも保険になる。
仮にバレても探偵と組んだから契約違反で喧嘩別れしたとでもいえば良い。
あと、蓮よコレを渡しておく」
黒いチョーカーを蓮に渡す。
「連絡できない以上、コイツで君の居場所を探る。
気休めだが護りをこめておいた……最後の命綱になるだろう」
そう入って俺は物影に消え、二人も退出した。
そして文化祭は終わり、後夜祭になるが……
「スミス君」
「春か」
後夜祭に俺を誘うようだ。
……色々と精神的に追い込まれている彼女を癒すのも一興か。
ダンス同好会のダンスが始まったが……まぁ普通だ。
春はバレエを嗜んでいたし、音感、リズム感は優れた方だ。
俺はそれなりとでも言っておく。
音曲が変わった時、ここに居合わせた蓮と一緒にいた芳澤すみれが踊り始める。
新体操選手らしく表現力も豊かでしなやかな動きで美しい。
一通り踊ったすみれは、蓮の手を引いて外へ涼みに行った。
本当に美女美少女に縁があるなぁ蓮は。
曲目が変わった……俺の知る曲だ。
ベラドンナ&ナナシが譜面を渡してきたので俺が一般向けに打ち込んで歌ったやつを発信しているんだが、インディーズでは人気なんだよ。怪盗お願いチャンネルに曲を渡す時もあるけど。
今回の曲は「ROAD LESS TAKEN」……学生映画の監督がこの曲を使いたいといったから快く許可した。
アルビノの儚げな少女だった……どんな映画になるのか楽しみだ。学生映画のコンクールに出したらしいので機会があれば見たいな。
春が小さい声で一緒に踊りたいと言ったんだ、付き合うさ。
春にもこの曲を聞かせた事がある……彼女のダンスに合わせて踊るとしよう。
最初は、彼女の動きをフォローする……男性パートの時は俺が前面に出て問いかけるような動きを行う。
サビ部分は大胆な動きを春が行い、時には俺が豪快にリフトする。
曲が終わる頃には俺たちが中心にいた……よし、即座に帰ろう!
(※これが秀尽七不思議『執事王子』……大体の七不思議はコイツのせいだがな!)
「すまない、走らさせた」
「ううん、楽しかった……(夢、叶っちゃったかも)」
「……帰るか」
「うん」
春は俺の手を繋いで帰った……家に行くまでその手を離すことはなかった。
……おかしい、文化祭はキンクリだったはず…?
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
-
ピーコックニキ
-
エンマニンジャ
-
野良勇者
-
史上最強の大工
-
Zさん