「……」
「……」
「パレスの様でパレスじゃない感じだな」
「僕は自分のパレスしか知らないからなんとも言えないけど」
「待ってろ、影を飛ばす」
無数の極小サイズの影を飛ばす。
シャドウなどにバレにくい様にな。
ちなみに丸喜先生は怪盗服になっている。
俺?もともとなんちゃって怪盗服だしな、背広のままだよ。
さらに影からテレビを取り出す。
無論本物のじゃない、俺の精神空間で使うテレビだ。
他のスミスと変わったり、強化に使う奴だが……
影から得た情報を出力できるのだ!
(※まぁた、出禁になっても仕方ないクソ技を身につけて……)
「社長、シャドウが人を襲っている!
……柊アリスの番組に出ていた君以外の出演者だ」
「紫の宝石っぽいのを取られている。
……丸喜先生の治療は失敗するわけだ、治療する心がない。心を奪われたわけだ文字通り。
襲われている者は本人でなくシャドウだな。
ペルソナ能力者はイセカイに引き込まれると……。
かなり広い空間だが、彼女の認知が少ない場所が安全地帯、ないしは出口になると推測するが」
「そういえばこの部屋に……なんか光っている!」
背後に光り輝く何かがある。
ドラクエの旅の扉?って思ったが。
「出口だな……柊アリスが俺の会社なんか知るわけないだろうしな!」
「どうする社長?」
「とりあえずざっとマッピングしてから撤退だな」
影の偵察を終えてから出口らしき所に突っ込む。
『ジェイルから帰還しました、お疲れ様でした』
EMMAが現実世界に帰還してからそう発声した。
……バグじゃなく、仕様である可能性が高いな。
試しにアプリを消してみる……問題なく消せるな。
俺は再びアプリを入れる。
「どうしたんだい?」
「以前のイセカイナビは消しても直ぐに出てくるが、コレは問題なく消せる。
……俺の推測が当たるなら不味いことになる」
「それってどういうことかな?」
俺の思考の整理に丸喜先生はいいレスポンスをする。
さながらワトソンの様に。
「以前の事件はメメントスから始まった……超常の出来事だ。
だが、このアプリは優れているが超常の存在じゃないアプリだ。
つまり、パレスの様な超常の存在を模している、いや改良している」
「改良?」
「『パレス』は宮殿……肥大化した精神が生み出し、君臨する世界だが、基本は外界には影響はない。
だが、『ジェイル』は牢獄……名前の通りなら、肥大化した人間を押し込めて他者をコントロールしている」
「成程、確かに似て非なるものだね」
「俺の把握している限り更に2箇所……こういうことになっている。
間違いなくEMMAのプログラムの開発者は認知の力を把握している。
社長の方もだろうが……」
「どういう狙いなんだろうね?」
「便利で真っ当な証拠を出せないからどんどん広がる。
致命的なレベルまで拡散したら本命が来るな。
……怪盗団の力を借りる必要があるな。
俺一人で解決するなら死人が出るだろうしな」
(※アイ、アム、アトミック<イケボ>)
最悪『統制神』を模した…、いわば偽神ができるかもしれん。
他人任せにした精神がヤルダバオトを生み出した。
EMMAで生活の多くの事を任せることが出来る……機械に依存する。
依存先が人か機械ってだけで大差がないのかもしれない。
現に機械仕掛けのイセカイである『ジェイル』なる存在があるわけだしな。
……対策が必要だ。
夏休みに蓮がこっちに来るし、怪盗団の面々も来る。
……ああ、真っ当な夏休みにはならないか。
……夢を見る。
いつもの人(?)の夢を見ようとするとノイズが走る。
日によって違う映像になる。
少年が青い青年の悪魔と合神し、ナホビノへ変わる夢。
病院に先生の見舞いに行ったら東京が死に、自分がアクマに変わる夢。
南極に謎の空間が生まれ、青年がその調査船にのって突入する夢。
俺に何を見せたい?
この夢の意味を捉えきれない俺には不安が募る……。
……だが、起きた時に春の笑顔を見て思う。
愛おしい思い、仲間の絆……コレを信じて乗り越えればいいと。
そして……あの夢で怯える時点でクソ双子に目にもの見せる事なぞ夢のまた夢!
最初の接触を思い出せ、あの時の屈辱と怒りを思い出せ!
俺の道を阻む者は俺の流儀で捩じ伏せるまでだ!
というわけで、武器は用意できている。
薬を調達しに武見妙先生に会いに行くか。
(※モルガナの治療で面識あり)
「雨宮がもうすぐ帰ってくるんですが、
一応三年なんで、受験勉強や宿題をするので『クスリ』が欲しいですよ、人数分。
雨宮から聞いているんで」
「……『また』なの?」
「さて……杞憂ならいいんですがね」
ああ、姿はエージェントスミスでいるんで。
彼女は蓮の正体には気がついている、
故にこの匂わせで理解はできるだろう。
「わかったわ。
夏休みは所用でいないから今のうちに必要分は言いなさい」
あと、最悪を想定してABC兵器を買い物しなきゃな、
(※テロリストや某国から盗んでくるのを買い物って言わない……)
と、いうわけで次回からファントムストライカー編です。
頑張れ善吉!地球の平和は君の手にかかっている!
善吉「子供の頃はヒーローになって言われたいセリフだが、
今はそんな事は絶対言われたくないセリフなんですけどね!」
メガテンペルソナシリーズ履修しているとヤバいやつを早期にマークするよね?ってなる。
スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?
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マガタマを飲み、人修羅の道へ。
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悪魔と合一し、ナホビノとなる。
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宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
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うるさい!(拳銃で返答)