渦潮が消えた時、後には何も無かった。
遠くで男達のこえが聞こえる
「こっちだ、ついて来い!」
「助かった」
「早くここから出ようぜ!」
「押すな、スカル!」
屈辱を受けたジェイルの主であるアリスは顔を真っ赤にしてシャドウに命じる。
「急いで捕まえなさい!
あの男……八つ裂きにしないと気が済まない!!」
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「……って、感じだな」
「相変わらずスミスは抜け目がない奴だぜ」
普通に逃げても追手が面倒だからな。
デコイ飛ばして実際は地面を切って下に逃げた。
(※床切って、床を取り出して入った後に元に戻す徹底ぶり。
影をロープにして安全に着地完了!)
今までの探索で一部のマップは入手済みだ。
この下にゴミ捨て場があるのは把握済みだ……。
「スミス、情報を共有したい」
「ああ、俺がここにいるのを疑問に思っているだろうしな」
俺は、ジョーカー達がイベントでアリスのフレンドコードを貰ってジェイルに入った事を知った。
ジョーカー達は、全国で突然の豹変……いや改心が発生している事を知った俺と丸喜先生で調査をしている事を共有した。
「マルキの曲解が通じないのか?」
「モナ、先生の能力は心に作用するが、生憎だが文字通り『心を奪われた』状態では効かなかった。
因みに先生は、オクムラフーズでアリスの被害者が出ていてな。
貢ぎまくっている被害者の家族の心理ケアをしている」
スカルが疑問を飛ばしてくる。
「俺達は鈍っているのにスミスは全然鈍っていないっぽいのはなんでだ?」
「ペルソナを常に使っているのと、ラヴェンツァの兄や姉と手合わせしたりするからな。
最近あの面々と交流がある」
(※弱体化どころかパワーアップしてやがる……!!)
「……あの無数の木像はスミス絡みだったのか」
「……めっちゃ彫ってやがるのか、アイツら。
まぁそんな所だ。
今日もう少し情報を固めてから皆に言うつもりだったが、ひとまずここらを捜索しながら脱出するとしよう」
ゴミ捨て場を探索しているとジョーカーがデッカい立方体を見つけて触れるとピカって光った。
閃光が途絶えると白いモコモコした服を着た赤毛の美少女がいる。
「何処だ、ここ…?
お前は誰だ?」
体を側屈させて身体全体で傾げ疑問を表現している。
ジョーカーは質問を返す。
「そっちこそ誰だ?」
「私は『ソフィア』。人の良き友人だ」
「人の良き友人?」
「そう、人にとってとても良い友達という意味だ。
お前は人間か?名前は?」
「ジョーカーだ」
「エージェントスミス。スミスかエージェントとでも呼んでくれ」
「『ジョーカー』『スミス』…覚えた。
ジョーカーは、ここがどこか…」
そうしているうちに、スカルとモナが合流してきた。
「おーい、今そっちでなんか…エト…どなた?」
「なにがあったんだジョーカー?」
少女がモナを見て声をあげてまじまじと凝視する。
「ワ、ワガハイに何か用か?」
「…タヌキ?」
「猫だよ!!……猫じゃねーよ!!」
「どっちだよ……
てかなんなんだよ、コイツ?
変な服着ているし…」
「結構可愛い」
「うむ、可愛いは正義。
春は絶対的に可愛いから絶対正義といえる」
「……てかそう言う問題かよ!
スミスはスミスで盛大にのろけやがって!!」
スマン、ジョーカーの言葉に悪ノリしてしまった。
ソフィアがスカルに話しかける。
「私はソフィア。人の良き友人だ」
「お前もあのアリスって奴にヤラれたのか?」
「わからない……記憶が消えている」
「消えてるってお前…」
「三人ともちょっといいか?」
「ソフィア、ちょっと待っててくれよ?」
モルがソフィアから離れて話し合いをするよう誘導した。
円陣を組んで話し合い始める。
「アイツは何者だ、ジョーカー、スミス」
「記憶は無いってたけどよ」
「なんか……箱の中から出てきたんだが、それ以外はサッパリわからない」
「箱の中から出てきたんだって……!?」
「仮説はある」
「スミス、心当たりでも?」
ジョーカーの言葉に俺は頷く。
「彼女は人の友人を自称している……故にホモ・サピエンス以外の存在は確定だ。
ロボかホムンクルスの類だと思うが。
まぁ友好的なシャドウだったり、ラヴェンツァやジョゼのような類もありえるが」
「そんな漫画みたいな」
「そうは言うがな、スカル、
桐条グループで人型戦車……戦闘用アンドロイドはすでに開発されているんだ。
ソレか似た様な奴があってもおかしくない。
そもそも俺達もやった事が漫画みたいなもんじゃねえか」
「……スミス、不意打ちに裏の世界の情報を当然のごとく投下しないでくれ」
ジョーカー達がなんか脱力しているが、そんなの関係ねえぇ!
「彼女の様子で仮説は三つ。
なんかの罠……はまずゴミ捨て場にやって来れる奴はほぼいないので除外。
そもそもジェイルに侵入できるにはペルソナ使いのみ。
あ、ジェイルってのはここのイセカイの名前だ。脱出した時にEMMAが言っていた。
二番目、事件の黒幕が彼女が障害になったから倒してこっちに捨てた……根拠はないので保留。
三番目は彼女を作ったはいいが失敗作として廃棄した……一番可能性はあるのはこれだな。
最悪、過去はほぼ無いかもしれない」
「お前よ、こんな一瞬でよく浮かぶな」
「だがあくまで仮説だ。予断は禁物だ」
「そうだな、まずは出口を見つけねえと…」
「困っているのか?」
あ、ソフィアが近づいてきていた。
「困っているなら役に立つぞ。
私は人の良き友人、人の役に立つために生まれた」
こちらが外に出たい事をいうとソフィアが先に歩き始めた。
ほっとくわけにいかないので俺達も後を追った。
シャドウが現れたのでダンの変身して魔弾で射殺する。
「おう、怪我はねえか?」
「問題ない。
だがスミスは何故姿が変わった?
あと、何故襲われた?
いきなり襲ってくるのは人間に優しくないな」
「あー……俺のペルソナ能力は変身したり分身を作る能力を持っている。
あと奴らはシャドウ……人間の抑圧された奴だ。
ジェイルでは何故かペルソナ使いだけでなく普通の人間(のシャドウ)を襲っている」
「そしてワガハイ達は『怪盗団』。
ここの主にとっては賊……排除すべき侵入者ってみなされているってトコだ」
「怪盗団……カッコいいな」
うん、子供心、厨二心くすぐるフレーズだよね!
「そこかよー…気の抜けるコメントありがとよ…
てか、ココらはシャドウだらけっぽいし、行くなら一緒に行こうぜ」
(※ガツガツせずにこういう部分出せればモテるのに…)
ソフィアは自分が探すから待っている様に主張するが、ジョーカーは一緒に行こうと提案した。
スカルは彼女はいい奴と認識したし、問題はない。
彼女はジョーカーの提案に同意した。
「オーケー、よろしくなジョーカー、スミス。
……それと、猫と……ガイコツ?」
「誰がガイコツだ、コラ!」
「ニャフフ…ガイコツってか、ただのヤンキーだけどな!
てか、ワガハイこの姿は猫じゃねえし!」
「落ち着けガイコツ」
「タヌキかな?」
「お前まで乗るんじゃねーよ!」
「タヌキでもねーよ!」
「俺は『スカル』だ、覚えておけよ」
「ワガハイは『モナ』だ、間違えんなよ!」
「この呼び名はコードネームだ。敵にバレて名前を元に追跡されない為だ。
本名は別にある」
奥に進むと結構強めの敵がいる。
俺が先行して残敵をジョーカー達が倒す算段で突撃する。
問題なく草薙で一刀両断する。
だが、ジョーカーでなくソフィアが飛び出す。
「怪盗団、参上だ」
なんか顔がディスプレイみたいな感じになってデフォルメされた目になっていてヨーヨーみたいな奴で雑魚シャドウをぶつけ、さらにファンネルみたいな奴でレーザーを出して殲滅した。
……ペルソナの気配がする、完全に覚醒していない!?
未覚醒でシャドウに対抗できるとは末恐ろしいな。
(※半覚醒で元婚約者を初手グレネード&薪割りダイナミックかました人がいましたね……)
ペルソナの存在はソフィアは知らないようだが。
道中のシャドウを蹴散らして進んでいった。
ジョーカーもシャドウから仮面を奪いペルソナにしていって順調に力を取り戻しているな。
俺もコンに変身して高速移動で撹乱したり、マスクドに変身して重戦車のように暴れたり、ヤングハーマンのマシンガンでぶち切ったり、コヨーテで大ジャンプして高所を確保して上からカエデにバトンタッチして狙撃したりと大活躍だった。
シャドウを排除してゴミ捨て場から出たら、ソフィアが出口を感知して先行した……。
「ああ、出口だな。
俺の出入りする場所とは別口だな。
よくわかったな」
「ビビッときた」
「さよけ…」
「これが出口かよ……?」
「グニャーとなってバーンってなるが出られる」
「まぁ、形容し難い感覚ではある」
「では行こうか」
……ん?ソフィアがついてこないな。
スカルがソフィアに聞く。
「あん?一緒に来ないのかよ?」
「私はどうしたらいい?」
何も覚えていない彼女は文字通り迷子なわけだな。
スカルがソフィアの手を取って引っ張る。
小柄なソフィアはあっさり引っ張られる。
「うわっ、何をする」
「たく、しょーがねえな、行こうぜ。
ここに置いておけるかよ」
「スカルの言う通りだな」
「ああ、ここはシャドウだらけだ」
「話はきまりだな」
「じゃあせーの!」
『『ジェイル』から帰還しました、お疲れ様でした』
今日の春ちゃん
「スミス君と皆でキャンプ行ったり……スミス君ともっと仲良くないなぁ」
(スミス君とイチャイチャ……!!あわよくば……)
尚、春ちゃんの野望は頓挫することになるが。
今日のパケチ
「……寒い」
(※ 警察の留置場は冷暖房が効きすぎる!!
刑務所も場所による。
スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?
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マガタマを飲み、人修羅の道へ。
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悪魔と合一し、ナホビノとなる。
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宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
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うるさい!(拳銃で返答)