どうにかシャドウアリスの鎮圧完了だ。
説得はパンサーに任せよう。
俺だと脅しにしかならんし。
「ウソ…どうして私の力が……
…変われたと思ったのに…もうイジメられる側じゃないと思ったのに……!」
「もう、やめなよアリス…これ以上やっても自分が惨めになるだけ……」
「…あんたに何がっ……!」
「パンサーは解っている」
怪盗団にならず、EMMAを手に入れていたら……杏も捻じ曲がっていたかもしれない。
いや、俺の前世の時ならば…。
アリスは自嘲気味に語る。
「…やっぱり勝てないね。高巻さんみたいな人には……昔からそう…カースト上位の人には頭が上がらない……」
「……………」
「…私だって…変わろうとした……
イジメられて、蔑まれて、惨めな自分を何とか変えようって…デザインを勉強して…頑張ってここまで来た……
それなのに…あの女がまた現れて…私の過去を皆に言いふらし始めた…イジメられてた…惨めな豚だって……!」
……前世の俺も惨めな思いを受けて生きてきた。
過去が追いかけてきて、自身の人生を狂わせたなら尚更。
「だから奪ってやった…!男も友達も…何もかも…!
それでもまだ許せない……!
あの女も…陰で笑ってた奴らも…見て見ぬふりしてた連中も……!みんな、みんな許せない……!!」
憎しみが溢れ、全てが敵に見えてしまったのだ。
俺もそんな時期があった。
もし、あの時……力を持ってしまったならば、何処までも憎しみの炎で世界を焼き尽くしただろう。
獅童以上の怪物に成り果てたかもしれない。
「…アリス……」
「これが…こころの傷……」
ソフィーは、人間を学んでいく。
人間の美しさ、醜さ、愚かしさ……。
人間の良き友人のままでいられるか?
「この力があれば…皆に復讐できる…だから……」
「…だからイジメる側に回ったってわけ?
バカ!それじゃ同じじゃない!
あんたをイジメていた奴らと何も変わらない!
それでいいの?そんな奴らと一緒でいいの?」
パンサーは、人間の醜さに振り回された。
それでも……
「あんたはなりたかったんじゃないの!?誰かの…ううん、自分自身の光に!」
「……」
「平気で人を傷つける連中の言葉になんて負けないで……!」
「高巻…さん」
人のココロの光を信じた、誰かの光になろうとした。
そんな彼女の言葉に彼女に憑いた悪いモノは消えていった。
「そうだ…私…助けたかったんだ……
私自身を…何処かにいる私と同じ思いをしている子を……
なのに…私…」
「まだ遅くない、罪を償うんだ」
「うん……そうする」
ジョーカーの言う通り、取り返しのきかない罪を背負ってはいない。
シャドウアリスは自身の被った王冠を外した。
「…高巻さん…私ね……みんなに謝って…一からやり直したい……!」
「…うん……!
きっと、あんたなら立ち直れる、私もたくさん悩んだから。
でもね、ここにいる怪盗団の皆や親友のおかげで歩き出せた。
あんたはひとりじゃない。自分を取り戻せたら…私と友達になろ?」
「…高巻さんと…?いいの……?」
「もち!だって私…同じ夢を持ってる柊アリスが大好きなんだから!」
「…うぅ…ありがとう……!
私、還るよ。自分の居場所に…そして、今度こそ……」
シャドウアリスは消えた……アリスの心に還っていったのだ。
アリスの居城は崩れ出した。
巨大なネガイの結晶は崩壊した。
ネガイの雨となり、被害者の元に戻って行った。
被害者はジェイルから消えた……あるべき場所に戻って行ったのだろう。
だが……
「居城は崩れても、ジェイルはやはり残ったか」
「スミス……何か知っているのか?」
「推測していただけだ、モナ。
だが、この事実で推測に裏打ちがついた。
パレスは歪んだ欲望で形成されていた。
歪みが消えれば消えるが、ジェイルは人工的に器を作り、心の傷(トラウマ)で施錠して押し込んでいる。
……ネガイを奪って他者をコントロールする機能をつけてね。
俺の所感だが、全国で幾つか発生しているのは実験的な匂いがするな」
「実験……?」
「ソシャゲのβテストみたいな感じで本命はこれから起こる……。
そして通常の手段で止められない」
「どう言う事だ、まおー?」
「改心のツールであるEMMAでは一般にわかる危険性の証拠が出せない。
便利すぎて爆発的に広がっている……日本どころか世界中に。
(手遅れな場合……マディス本社に核攻撃すら視野に入れなければならない。
ああ、忌々しいメシアン共と同じ所業は御免被るがな)」
「一先ず、このジェイルから脱出しよう。
疲れを癒してから対策を立てよう。
アリスに事情を聞ければいいが……」
「ああ、そうだな……ジェイルに影を飛ばして観測はしておこう」
7/30(日)
柊アリスは、テレビ放送中に罪を告白した。
被害者も正気に戻ったが、彼女の償いはこれから始まる。
芸能界に復帰できるかは困難であるが……。
ああ、今はルブランを貸し切っている。
ソフィアは、コーヒーを味わって歓声をあげているが。
杏はアリスが立ち直ると信じている。
真は思い出したかのように語る。
「そういえば、本人にも事件の事情を聞かないとね。
何か新しい情報が得られるかもしれないし」
「でも、会えるのかな?
これだけの騒ぎになると…」
「普通に考えるなら無理。
事務所は、それどころじゃないし……」
「相変わらず面白そうな話をするなぁ」
ルブランに入ってきたのは長谷川刑事。
俺と丸喜先生とすみれ以外は警戒度を上げているが。
「長谷川刑事、元気してます?」
「お前さんらのお陰で胃が痛いよ……」
「大変ですねえ(※他人事な諸悪の根源……人の心はないんか?)」
「まーーたお前かオッサン」
「おっさんなのは否定しねーが、地味にヘコむな。
俺の情報、役に立ったろ?」
「誠意は見せたな」
蓮は長谷川刑事の言葉に消極的に肯定した
長谷川刑事は、要件を切り出す。
「今日は例の件の返答を聞きにきた。
俺とお前らとの『取引』のな」
「誰がケーサツなんかに…」
「じゃあ更に特典をつけてやろう。
アリスに話を聞いてやってもいいぞ。
お前ら、アリスに会って確かめたいことがあるんだろ?」
「それは……そうだが」
竜司に祐介……腹芸が苦手だもんな。
「……東北、北海道に改心案件がありますし。
アリスだけでは終わらないですよね。
復活した怪盗団が黒幕だー!とか言い出すやつもいてもおかしくない」
「エージェントスミスはこの展開をお見通しってわけだ。
お前ら、相当やばい立場に置かれているってわかってるか?」
「理不尽な逮捕をするなら一人の悪意で社会をどこまで壊せるか検証してみようか!
去年のようなブレーキは無しでな!」
「」(胃が軋む音)
最悪は世界の破滅なわけで。
それで終わるくらいなら社会を壊してでも解決に乗り出すしかないよね?
仮に世界の人口が半分きえても人類の存続ができるだけマシだしね。
怪盗団は去年の『怒りの日』を見たお陰で俺の発言を聞いてヤバさを察知したようだ。
丸喜先生は聖杯掠め取った際に記憶を見ているが、すみれだけは解っていない。
「えーと、どういう事でしょうか?」
「スミス同盟が世界各国の首脳陣やマスコミを動かして反獅童の流れを作った。
そしてその熱狂に冷水をかけるべく暗躍もした」
「」
すみれは、俺一人で社会を揺るがした事を悟って絶句している。
長谷川刑事は、カウンターに寄りかかって胃の痛みを堪えている。
世界の秩序の崩壊のスイッチを自分たちが押すかもしれない事の重さに恐れを感じた。
「……俺は真犯人……背後で操っているヤツは他にいると踏んでいる。
そいつを捕まえる為に俺に手を貸してくれ。
怪盗団の事件と今回の事件とじゃ犯行思想も動機も違いすぎる。
馬鹿が早まってお前を逮捕する前に真犯人を捕まえるしかない!
世界を救うにはお前の力が必要なんだ!」
「子供のころは言われたいけど今では言われたくないセリフだ」
(※なお味方が世界を滅ぼす可能性…)
あまりにストレスで血迷ったセリフ言っているよ。
全く可哀想に(※人の心はないんか?)
怪盗団で話し合って長谷川刑事の取引に応じることに。
長谷川刑事に同情的になっているのは気のせいかな?
ジェイルに連れて行って信用させる事に。
「……ジェイルにシャドウ……ペルソナねえ
キングとネガイか、そうかそうか」
「シャドウワーカーから資料を取り寄せれば信じられると思うがね。
俺たちとは違うイセカイ、ペルソナ能力者がいるわけだが」
「まずは薬物け……」
長谷川刑事は絶句した。
俺の姿がガルシアン・スミスに変身したからな。
「これもペルソナ能力でな。
最も、ここまで変わった能力は『俺達』くらいだがな。
多重人格ならぬ多層人格……人格が変わると姿まで変わる」
「わかったならついてきて」
長谷川刑事が金魚のようにパクパクと口を動かしている。
真がジェイルへ連れて行くように促す。
EMMAでジェイルに侵入する。
「なんじゃこりゃ!?
冗談……だろ……」
「全て真実よ。
目の前に広がる何もかも」
「うわ!どうした!?なんのコスプレだ!?」
「ま、最初はこうなるわな」
スカルは自身の経験を思い出しながら言った。
まぁ頭に入らないくらいの衝撃だろうし、教材を送るか。
「……レポートを渡そうか?
上司のカブラギ位は理解したほうがいいだろう。
シャドウワーカーの資料も合わせて見るといい。
世界はどれだけ薄氷の上で人類が生きているかわかる」
(※善吉君と鏑木君の胃にダイレクトアタックロォクレンダァッ!)
ジェイルから脱出前
スミス@正座「へるぷーへるぷー」
春「ダメです、もう少し反省しようねスミス君」(後ろから頭部を抱きしめる)
祐介「反省になっているのか?」
蓮「ご褒美というかイチャつきというか」
すみれ「丸喜先生!スミス先輩の……その悪辣な戦いはちょっと」
真「上司だから批判しにくいでしょうか?」
丸喜「僕はそこまで悪くないと思うよ」
すみれ・真「「ええ!?」」
丸喜「社長の行った事は戦いというよりも緊急医療行為に近いんだ。
治療に対して妥協をしないんだ。
だからあそこまで苛烈にやれるんだ。
僕も人を救うならなんでもするからね」
(※例えるなら仮面ライダーエグゼイド。
病気の治療という一般のバトル以上に命の責任を担っているのでガチで戦っている。
行き着く果てはハイパー無慈悲)
モナ「マルキも世界中の人間を救うために動いたからな……スミスの手口にも理解を示すわけだ」
(※ガンギマリの部下はガンギマリ……)
ペルソナ3、4、U、U2、4ダンス、5、今作とヤバい案件を知ればねー。
スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?
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マガタマを飲み、人修羅の道へ。
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悪魔と合一し、ナホビノとなる。
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宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
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うるさい!(拳銃で返答)