大宅一子「もしもし、ガルシアンさん?」
ガルシアン「Yes、speaking.
おっと、日本語の方が良かったか」
(※原作ではサヨナラとか単語程度しか日本語使えないんだけどね!)
一子「あ、あははは……お願いします」
ガルシアン「取引をしたい。
怪盗団の問題のない程度の情報提供を行う代わりに……の周辺情報を調べてほしい。
屋根裏のボウズにも了承済みだから安心していい」
一子「……が次の改心の相手?」
ガルシアン「ああ、今回の一連の相手は、被害者が加害者になったタイプでな。
単純に叩くだけでは後味が悪いからな、その辺のフォローをアイツも望んでいる」
一子「オッケー!早速北海道へ飛んでいくわ!
あの子も一緒にね」
ガルシアン「アイツもか?
手綱をしっかり握っておけよ」
……全く、創作者としてのプライドが損なわれた末に改心の力を持てばああなると。
努力だけでは報われないのはままあるがな。
創作者であるフォックスはその苦しみはわかっているようだ。
俺たちが居たからこそ道を誤らなかった……逆に夏目にはそういう人間は居なかった。
柊アリスはパンサーの、夏目はフォックスのありえた姿なのだろう。
フォックスはこの一件で一番燃えているようだ。
渾身の予告状を用意してアイツを玉座から叩き落とすつもりだ。
……次の問題は、予告状をどう出すか。
最悪俺が侵入して出せばいいけどね。
キャンプカーで話し合っていると、迷子の子供が泣いているのを長谷川刑事が保護しているようだ。
「……おう、俺だ。
迷子がいて至急保護をお願いしたい」
公安の刑事ではやらない職務だよなー。
案の定、連絡受けた刑事は突っぱねて、長谷川刑事が怒鳴る。
子供は怖がって逃げてしまった。
ヒゲの背広の中年が怒鳴るのは怖いと思うぞ、子供心に。
夏目のサイン会が開かれる予定をソフィアが察知したから侵入して予告状を置くことに。
「俺が行こう、まずヘマはしないし、影で派遣すれば本体は絶対に捕まらん」
「あ(察し)」
俺の能力の戦闘以外の反則さを理解したようだな、長谷川刑事。
そのまま深海の貝のように口を閉ざしててくれ。
8/4(金 カーン!)
朝の書店が騒がしい。
夏目のサイン会が開かれるというのもあるが……
「な、夏芽先生!」
「おはようございます。今日もたくさん集まってますね。」
「先生…あの…ちょっと……」
「なん…だ、これは……!?」
壁一面に貼り付けられた予告状。
「それが…書店員が店を開けにきたらもうこの状態だったらしく……
警察に連絡したところ現場保存でそのままということで……」
予告状の文面はこうだ。
『虚飾のペテン師、夏芽安吾殿
他者をおとしめ、着想を盗み、私腹を肥やす大罪人。
仮初の王冠で悪行を重ねる貴様を我々は看過しない。
貴様が奪った人々のネガイ、今宵我々が頂戴する。
心の怪盗団 ザ・ファントムより』
この文面を読んだ夏目は激昂し、その場で地団駄を踏む。
「…はっ、ははは…バカバカしいにもほどがある……!
クソッ、くだらない、こんなもの!」
.
.
.
「これでよし……と。
夏目が予告状を読んだぜ。
お店の見取り図の提供感謝です、長谷川刑事!
あと、事前に予告状が撤去されないように現場保存の根回しありがとうございます」
「……俺も怪盗の片棒を担いだわけだ」
「バレなきゃヘーキ!
それでは諸君、行こうか?」
「SHOWTIMEだ!」
「It's time to leave for work.(仕事の時間だ)」
.
.
.
トラウマルームを開錠した影響で夏目の銅像が倒れている。
それを利用してネガイのある場所まで一直線だ!
で、奥に待ち構えるシャドウ夏目。
角を生やしてマントをしてという魔王ルック。
「フン…随分遅かったな怪盗団…いや、悪しき勇者たちよ」
「「締切狭流(シメキリセマル) 締切狭流締切狭流締切狭流締切狭流……」」
「な、何を言って……」
「「没!」」
「ヒイイ!」
俺とラビで作家に効きそうな呪詛を全霊にとばしたが……デバフの効果があればいいが。
(※突然呪文を唱えて、大声で会話を遮断するような不審人物は普通に怖いだけじゃ……)
「意味あるのかよ?」
「効き目があれば万歳じゃない?それにコストはかからないしさ、スカル君」
「この業界はね、ビビったら負けなんだよ。
ゼニの花は白いが根は血のように真っ赤なんだよ」
「(効果があるかもしれないから殴るに殴れないわね、スミスの言い分は支離滅裂だけど)」
スカルのツッコミに真面目に返すラビと、ハジけて返答する俺。
拳を握るクイーンが怖いけどセーフよ、セーフ!
パンサーが気を取り直してタンカを切る。
「アンタが皆から奪ったネガイ、返してもらうから」
「…くくっははははは!愚かに過ぎるな。
己の置かれた状況すらわからないとは」
「(無言で影を呼んでバフデバフの準備)」
「奴の出で立ち…間違いなく『プリンスオブナイトメア』の魔王だな。」
「いかにも魔王って感じだね。
四天王の人たちは普通の服だったけど」
「てか、今思うとアイツらの扱いは雑すぎだな」
真面目に語るフォックスにノワール。
バッサリ斬って捨てたナビだったがね。
不敵に語るシャドウ夏目……
「フッ…貴様らはわざわざ我の罠に足を踏み入れたのだ。
ここは我の我による我のための世界。
断罪の魔王が偽善の勇者に鉄槌をくだすために作られた空間。
この場所において貴様らは羽虫以下の存在に過ぎん。
自らの悪行を懺悔しながら汚い悲鳴をあげて死ぬがいい」
「まぁ……罪を犯す可能性は未来にあるが。
最悪大阪は核の炎に包まれるが」
「おい!そこなんて言った!?」
「いえ、別に」
「やっぱホンモノのまおーの方が怖いな」
「スミスを犯罪者にしない為にも頑張らないと……」
ドン引きするナビとスカル。
「『フン…貴様らはその偽善を振りかざし、どれだけの魔族に命を奪ってきた?』
おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?
『何をー貴様ゆるさーん!』
返り討ちにしてくれる!!」
とシャドウ夏目がいいそうなセリフを先回りして勝手に返答して俺はイングラムM10(アメリカのマシンピストル)を二丁取り出して発砲する。全弾命中したが、豆鉄砲程度では致命傷にはならないか。
「貴様、俺を愚弄しおって……見せてやる、俺の真の力を!」
「苦情はヴァイオレットという怪盗に言ってください、アイツがやれって言ったんです」
(※コヤツ、欠席者に罪をなすりつけようと……!!)
なんかドラゴンになった。
人型だからドラゴニュートか?
「こんなこともあろうかと、神は我らに対空ミサイルを与えたもうた!」
「社長、自力で犯罪組織や某国の兵器を盗んだだけじゃないですか!!」
空飛ばれるのが厄介なのは去年のスフィンクス若葉が証明済みなんでね。
FIM-92 スティンガーを叩き込んだ。
落下した夏目にさらにマシンピストルの銃弾を叩き込む。
「龍退治はもう飽きたんでね……フォックス、草薙を貸すからしっかり決めな」
(※メタルマックスのキャッチコピーだったね。
あと草薙復活のためにシャドウとはいえ草薙埋め込んだらべらぼうにパワーアップしたからね。
単騎で龍退治は確かにやったけどね)
「ああ、任せておけ」
怪盗団の皆も俺が動き始めたら一斉に行動していた。
(※悲しいかな、スミスの奇行に慣れ始めたか)
無論、他のスミスに変身を駆使して銃弾の雨を似非ドラゴンに叩き込む!
ラビは状態異常攻撃を飛ばしながら偶に対物ライフルを発射している。
「と、飛べないだとぉ!?」
「悪いね、速やかにキミを救わせてもらう!」
ラビの「認知変化」で飛行を一時的に禁止している。
その動揺を逃す俺たちじゃない。
ナビが床に刺さっている剣を使えというので……シャドウ夏目のしっぽの付け根にブッ刺す!!
「グッ…この剣はかつての勇者たちの……!
あくまで我の邪魔をするというのか……!!」
「キングフロスト!」
「カムスサノヲ!」
「液体窒素だ!」
「ガアアアア!」
更に冷凍攻撃で動きを止める。
俺だけ金に物を言わせた攻撃だが。
フォックスが追撃に攻撃する。
「虚栄を張る哀れな魔王、夏目安吾。
貴様は俺たちが倒す!」
伝説上の神獣である「竜(龍)」の81枚の 鱗 ( うろこ ) のうち、
顎の下(喉元)にあって1枚だけ逆さに生えているとされる鱗・逆鱗目掛けてフォックスの草薙が刺さる。
フォックスの草薙は日本の龍神である八岐大蛇の中あった。
龍には龍の力で対抗だ。
それにフォックスのカムスサノヲには草薙剣は相性がいい。
スサノオノミコトが取り出したからな、同一視できる存在に相乗効果は乗る!
「馬鹿な……この我が…魔王が破れるというのか……!」
「助かったぞ、スミス。
この剣は返すぞ」
「ああ、お疲れさん」
ドラゴンから元の姿に戻ったシャドウ夏目。
まぁ勝負はついた。
すまんな、夏目よ。
『才なき者が才ある者の邪魔をする。この愚かさがわからんか!!』とか、
『貴様らも同じだ!俺を否定したあの編集者どもと……!俺の邪魔をするなぁ!!!』とかの発言を無視して。
フォックスが真面目に応答したから許してくれ。
「ま、待て…!
世界の半分を…!」
「パンツマスクマンにはなりたくないなぁ」
(※ドラクエビルダーズ1で世界の半分に目が眩んでりゅうおうの部下になった勇者がおってな)」
なんか、パンツ一丁の夏目が。
魔王の衣はハリボテだったようだ。
「ま、魔王の衣が…!魔法の鎧が……!み、見るな!見るなあああああ!!」
「あれが本体なの?」
「みたいだな…結局、アイツ自身も全部ハリボテだったってことだ」
「…これまでだ、夏芽安吾。」
「何の苦労も知らないクソガキどもがっ…!
まだだ。俺にはまだ、作家としての名声がある!
大賞を取って!本だって売れた!俺には…まだ!」
……自分ですら本心では信じられないモノに縋ろうとするか。
生憎俺が言うべき事はない。
その役目は……フォックスがやるべきであろう。
「お前はこれで満足なのか?
人を欺き、洗脳までして手にした栄光は本当に、お前が望んだものだったのか?
本当のお前は何のために…何を欲して小説を書き始めた?」
「俺はっ!俺、は……!…クソ…クソがっ!!
俺だってな…俺だって、頑張ったんだ!!
読んで読んで、寝る間も惜しんで読んで!
書いて書いて、死ぬ気で書き続けた……!…なのに!
『俺が』そうやって必死に書き上げた小説は!
『夏芽漱吾の孫が』書いた小説に過ぎなかった!!」
シャドウ夏目は地面に拳を叩きつける。
報われず、必死に走った先が虚無であった。
自身の努力を嘲笑されていく……。
その虚しさは俺もわかる。
結局俺は、前世ではその胸に空いた穴を埋める事は叶わなかった。
「………」
「誰も!誰も俺を認めてはくれなかった!
俺の努力を!俺の作品を!俺自身を!!
…どいつもこいつも…上辺に踊らされるクズばかり……!
認めろよ!夏芽安吾の努力を!認めろよおおお!!」
例え傑作でも加速するこの社会では次々と新作が生まれ、飽和する。
消費されていく社会で永劫に語り継がれるものなど無いにだろう。
だが、それでも……
「…認めてやる。」
「え……?」
「お前が必死に小説を書いてきたことを俺たちが認めてやる。
創作というものはどんな分野であれ孤独だ。
お前は、その孤独と戦い続けていた。
歯を食い縛り、己の魂を込めた作品を何度も何度も出版社に送った。
その努力を、その精神を、俺たちが認めてやる。」
「う…!」
「いかに技術や発想が優れていても、戦いを放棄し、去るものも多い。
諦めず、何度でも作品を生み出せる。
それはどんなものよりも優れた才能だ。
かつてお前は、確かに戦い続けていた。
それだけは、仮初の経歴じゃない。
だから……また一から這い上がってこい、夏目安吾。
真っさらなキャンバスにこそ描ける絵もあるはずだ」
真っ直ぐなフォックスの言葉がシャドウ夏目に届く。
「俺も皆が信じてくれたからこそ、進むべき道を選べた。
己を偽る事を辞め、一からやり直すことができた。
今度は俺がお前を……この世界でたった一人だったとしても信じていてやる」
「クソ…ガキどもが…言いたい放題言いやがって…。
けど、あぁ…そうだよな…こんな嘘まみれの姿なんて……いらねぇ!!」
シャドウ夏目は自身の角を折った。
夏目を縛るものは無くなった。
「俺は、俺は必ずもう一度這い上がってやる!
自分の実力で…もう一度、必ず!
祖父の小説のような多くの人の心を掴めるような作品を…皆に誇れるような素晴らしい作品を必ず…書いてみせる!」
「あぁ、1人の読者としてお前の作品を楽しみに待たせてもらおう」
「はは……
ほんとバカだな俺は…どうしてずっと忘れてたんだろう……
俺が本当に欲しかったものは……」
シャドウ夏目はジェイルから解放された。
同時に魔王城は地響きを立てる。
「鳥籠が崩れる。
さあ、脱出するぞ!」
サガとFGOを進めていました……。
スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?
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マガタマを飲み、人修羅の道へ。
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悪魔と合一し、ナホビノとなる。
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宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
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うるさい!(拳銃で返答)