サンサーラ同盟掲示板   作:Dadaga

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最近のアサクリの情報公開されるたびに失笑してしまう。


ペルソナ5 オルタナティブ killer9 TARGET75「熱帯夜」

一旦三島と大宅と別れた。

昼に長谷川刑事が連絡してきて夜にキャンピングカーに来るからだ。

昼のうちに蓮と分身派遣しているガルシアンで話は聞いた。

その情報も合わせて公開する事に。

俺が話を切り出す。

 

 

「ジェイルの主は『氷堂鞠子』。

 北海道中央市市長だ。

 ……俺や春にとっては幼少の時に世話になった。

 奥村の義親父さんと昔からの付き合いでな。

 俺は最初から知っていたが、春が途中で知ったら動揺すると思い話を伏せていた。

 これは蓮とモルガナには通達していた。

 ……黙っていてすまなかった、春」

「ううん……マリさんがジェイルの主だったなんて……知っていたらきっと気にしてミスをしたかも」

「異常な支持率の上昇があって鞠子さんがジェイルの主と気がついた。

 なんせ現在では88パーセント、2ヶ月で50ポイント上昇だ」

「5、50!?」

「スゲーな、いきなり確変したのかよ」

「ああ…俺は最初信じ難かった。

 真っ当な大人であの人がいなかったら、俺は『死んでないだけの朽ち果てた存在』のままだった。

 実際、誠実な仕事をしていた人だったし不正をする人間ではない。

 原因は先程ようやく分かったがな」

「カズコに蓮が事前に依頼して調べてもらった結果わかった。

 あとスミスは念のために護衛でガルシアン・スミスを派遣していたがな。」

 

 

モルガナが補足した。

実際妨害もあったがガルシアンのお陰で問題なかった。

ガルシアンに委託させていたから詳細は昨日合流した時に共有したが。

 

 

「あの人が挫けてしまった発端は、恐らく雪像の事故のせいだ。

 いや、正確には事故じゃないんだ」

「え、どういうこと?」

「市の職員が賄賂と引き換えに安い業者に仕事を発注した結果、一人の少女が亡くなった。

 ああ、この事件の証拠は見つけて来たから後で警察へリークしておく。

 鞠子さんは、事故が起こった後にそれが分かって職員に詰め寄ったらしいが、

 氷堂が署名した決裁文書を盾に「市長に命じられてやったと証言する」と脅しをかけてきたうえ、

 それに加担して氷堂を陥れ自分が市長になろうとする市議会議員も出て来た」

「ひ、酷いです。

 こんな事ってあるんですか!?」

「芳澤……俺達はこういう連中相手に改心を行なって来たんだ」

 

 

芳澤の言葉に祐介が答える。

全く……大宅と一緒に調べる過程でその事実がわかったし、

口止めに金を渡そうとするわ、断ったら地元のゴロツキをけしかけてきたが……。

ガルシアン一人で十分だった。

これも鞠子さんの一件が終わったら纏めて始末しておくかな、社会的に。

 

 

「まぁ、そいつらが破滅するのは決まっているから話を進めよう」

「決まっているのね……」

「汚職のない街を作らんと無理な倫理条例の設定を目指したり、職員に対して過剰に厳しく接しているらしい。

 その過程でEMMAのフレンドコードを配っていた。

 実際に偵察したが……かなり厳しい環境下だ、それは覚悟してくれ。

 時間はそれなりにあったが、完全にマッピングできなかったほどだ」」

 

 

俺はしおりを配る。

長谷川刑事がしおりに目を通す。

 

 

 

「『札幌ジェイル』のしおり……?

 遠足かよ……?」

「遠足のように楽しければいいのだがな。

 あと長谷川刑事。

 近衛社長の講演でEMMAの開発者である一ノ瀬博士に接触した。

 蓮の判断で協力の取引をしたが」

「こっちの調書で名前にあったがよく取引できたな」

「想定内ではあるが」

「想定?」

「開発者、社長両方シロはまずありえない。

 どちらかがクロ、もしくは二人ともグルかそれぞれ別の思惑で暗躍している。

 最悪は両方勝手に動いた挙句、よくわからないナニモノかが湧いてくる、だ」

「おいおい途中まではわかるが最後のはないだろう?」

「……そこまで起こりえるし、蓮がしくじったら皆が止めてもマディス社のサーバーに核攻撃をしかける。

 都市一つの犠牲ですむからな」

「う……!!」

「トイレはあっちね」

 

 

長谷川刑事がストレスに耐えかねてトイレに行って吐いた。

しばらくしてから戻って来た。

芳澤も連鎖して長谷川刑事の後にトイレに駆け込んだが。

 

 

「まぁ……最悪の事態にしないために俺達はいる。

 幸い、俺の方にも新しい『ツテ』ができたからな。

 悪巧みに対抗して悪巧みをするんで。

 生憎、悪党の格の違いをみせてやりますよ」

「おお、やっぱまおーはまおーだ」

 

 

双葉は『まおー』呼ばわりするが祐介に対しての『オイナリ』と同じようなあだ名だからな。

芳澤はガチで悪魔とか悪魔の化身扱いだからな……そのうち血の色は緑とか言いそうだ。

 

 

「……頼むから、頼むから上手くやってくれよ?

 俺だって頑張って協力するから……!」

「長谷川刑事の献身は理解しているからね、無下にはしない」

「まぁ元気だせよ、オッサン」

「俺はオッサンじゃない……イケオジだ!」

 

 

竜司が慰めるが、長谷川刑事がイケオジを自称して皆、沈黙した。

 

 

「長谷川刑事、辛いことがあったら相談に乗りますよ、本職なので」

「メガネはイケてる」

「慰めはいらねえよ!」

 

 

丸喜先生と蓮のやさしさが余計に沁みるなぁ……。

明日、観光してから軽く札幌ジェイルを見に行くことに決定して解散した。

芳澤も10日の大会あるからな、間違っても怪我はさせられない。

丸喜先生と俺はホテルに戻ったが、俺はテントで寝る男子に差し入れに肉とジュースを持っていこうと夜抜け出した……女性陣にも美味いバニラアイスで。

キャンピングカーへ向かう途中、人気のない通りで少女が座っていた。

 

 

「おじちゃん」

「ん……果歩ちゃんか。

 仙台以来だな……一人か?

 親御さんは?」

「一人じゃないけど……おかあさんたちには会えないんだ」

 

 

俺は、彼女に冷凍みかんを影から取り出して渡す。

……そうか、そういうことか。

 

 

「……そうかい。

 ほらよ」

「ありがとう。

 おじちゃん、お願いがあるんだ」

「言ってみなよ」

「おばちゃんを助けて欲しいの。

 白い雪のお城に閉じ込められているの」

「……」

「それが終われば、お母さんのとこに会いに行けるの」

「……いいさ、やってやるさ」

「ありがとう」

 

 

果歩ちゃんは立ち上がって去っていった。

俺はそのまま蓮の元へ向かう。

そうしたら、外で蓮が一人立っていた。

 

 

「蓮」

「スミスか?何故ここに?」

「差し入れだ」

 

 

一瞬影からジュースを出す。

影に仕舞えば肉は熱いまま、ジュース等は冷たいままだからな。

二人でジュースを飲んでから話を切り出す。

 

 

「氷堂鞠子さんはどんな人なんだ?」

「どうしたんだ藪から棒に」

「春やスミスが慕っているあいてだからな。

 それに……『死んでないだけの朽ち果てた存在』という言葉が気になった」

「そうだな……別に死んでも隠したいわけじゃないからな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの人は厳しくも優しい人だ。

ガキの頃、義親父さんと親父、叔父さんでゴルフコースを回っていた。

俺と春もくっついて回っていたんだが、春が転んで泣いちまうんだ。

その時、鞠子さんは、厳しく『泣いてはダメ、立ち上がりなさい!』って言ったんだよ。

春も大好きだった人の言葉を信じて立ち上がった。

あの人は春を抱きしめて言ったよ……

 

『これから辛いこともたくさんあるかもしれない。

だけど立ち上がれば何度だってやり直せる。それを忘れないでね』

 

今の強い春になった一端は間違いなくこの時だったんだ。

おっと、俺の事だったな?

前世の俺は夢……野心はあった。

だが、それに見合う能力はなかった。

最初の挫折で俺の心は死んだようなもんだった。

死んじゃいないが……生きてもいなかった。

惰性で生きた末にヤツに捕まったし最後は無念を持ったまま死んだ。

そうしたらどうだ!!?

生まれ変わって俺の要求に応えられる才覚がこの身体にはあった。

俺は取り憑かれたかのように鍛えた……奪われぬ為に、な。

両親は器がでかいのもあってそんな俺を不気味に思わず愛情を注いでもらった……この時の俺はそのことに気が付かなかったがな。

春のエピソードに続きがあってな。

ゴルフを楽しんだ後にキャンプへ行くことになったんだ。

その時、冒険心旺盛な春は探検をしたんだ……俺もついていたが。

奥に進んだはいいが、偶々大きな野犬が出て来たんだ。

後でわかったんだが、その野犬は狂犬病だったようでな、非常に危険な状態だったんだ。

俺は上着に脱いで片腕に巻いた。

春に向かわないように注意を惹きつけて走った。

幸い、近くに川があったんでね、上着を巻いた方に噛み付かせて、俺はそのまま野犬の舌を握った。

犬の武器は牙だけだ。

握ってしまって、川に引き摺り込めば窒息させられる。

どうにか犬を殺して大人のところに戻った。

俺は大きな野犬を殺すような不気味な子供と思われると思った。

だが……両親は泣いて抱きしめていった。

叱ったり褒めたり……情緒がぐちゃぐちゃだったが、よく想われたのはわかった。

義親父さんも春の無事を喜んだし、俺に礼を言ったよ。

鞠子さんも最初は厳しくしかったな。

勝手に出歩いたこと、一人で対処した事。

その後に、俺が春を守った事、恐ろしい存在に立ち向かった事を抱きしめて褒めてくれた。

その時、俺は本当に両親に愛されている事、厳しくも優しいまともな大人がいるんだと知ったよ。

鞠子さんのような人に認められた時俺はようやく前世の呪いが解け、生き返ったんだ。

 

 

 

 

 

 

「春は……義親父さんがとち狂って『あの男』を婚約者にして以来交流が薄くなった。

 アレに付き纏われれば余裕がなくなるのは無理もないが。

 俺も人間関係は続いていたが、ペルソナ能力が着く直前から疎遠になった。

 能力が目覚めてしまってからは世界が滅びない為に奔走したからな」

「……必ず助けよう」

「ああ、当てにしている」

 

 




おまけ(一方、女子部屋では)
春「昔からお父様目当てで私に近づく人ばかりでみんな怖かったけど、
  野犬から守ってくれたスミス君は、そういう目で一切見ないで命懸けで守ってくれたの。
  その時から私はスミス君の事が好きになったの」
杏「スミス、やっるー!」
杏「まおーは子供の頃からまおーだった……」
真「そういう関係って……なんかいいわね」

※すみれは体操部で宿をとっているので欠席です。
すみれの感想
「こ、これが秀尽の執事王子……!!
 スミス先輩なのにかっこいいなんて……!!」

スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?

  • マガタマを飲み、人修羅の道へ。
  • 悪魔と合一し、ナホビノとなる。
  • 宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
  • うるさい!(拳銃で返答)
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