---京都府内、某所---
「が……!!」
「……クリアー」
半グレに拳を叩き込むガスマスクに黒い外套をきた不審な存在……スミスの生み出した分身である。
それが30体。
半グレの巣食うアジトを突き止めて制圧に向かうガスマスクの群れと、茜を助けに来た善吉であった。
本体のスミスと丸喜は、大和田のジェイルの場所を大和田の事務所と検討をつけて制圧に行った為、別行動である。
物理反射の人外じみた人型が30体。
京都府警を制圧した第一空挺団と戦う方がまだ勝機なり逃れる目はあっただろう。
人外じみた拳を叩き込まれた半グレは吹き飛ばず、その場に崩れ落ちた。
普通に殴られれば身体はノックバックするが、そのエネルギーを身体に染み込ませた……古武術の打法の一つである。
半グレは全身に広がる衝撃を感じながら地獄の苦痛を味わっているだろう。
他にも八極拳の裡門頂肘……肘打ちというより肘を使った体当たりに近い一撃を受けて吹き飛ばされ、金属の扉に叩きつけられたり、喉目掛けての貫手を叩き込まれたり……要は改心して自分の意思に反して動く場合も想定して完全な制圧を考えた戦いになっていた。
改心が解けた後に地獄が待っているが……元々、悪の政治家の下で暴れた悪党であるので情けは無用である。
「俺が必要か不安になったぞ……」
「久古島の英雄がいると心強い」
「やったのは俺の偽物だし、お前が元凶じゃねえか!」
「自分の手で助けたいのは親として当然だからな……本来なら大和田に対して仕留めたいでしょうが…」
「改心はお前らの領分だからな……」
---京都・裏ジェイル---
京都裏ジェイルに入ったスミスとラビ。
和風の城とサムライやニンジャのシャドウが見回っている。
かなり堅牢な構えをしており、容易な攻略はできないと思われる。
スミスは大地ビーンズをはじめとしたバフがかかりアイテムを使い、草薙剣で素振りを行う。
「社長、意外に広そうなジェイルですが、どこから探査を…」
「必要ない」
「……え?」
「纏めて吹き飛ばす。
距離や障壁があれば大和田も死なんだろうしな……」
スミスの目が笑っておらず、目が据わっていた。
大和田の悪行への怒り、自分の失態(※自分で思い込んでいるだけ)でこのような事態になった事への怒りの八つ当たり、そして……
「あのシャアハゲの後ろ盾をしていた時点で処刑は決まっているんだよ……!!」
「落ち着いて、落ち着いて……」
「俺は冷静だ……!!」
草薙剣の姿が変わる……いや『偽装が解ける』。
現実世界ですら欺いて封印するほどこの剣は強力であった……。
統制神にすら多大なダメージを与えるであろうその攻撃は……!!
剣を高々と掲げると蒼い光の柱が生まれ、八つに分かれる。
八つの光は大蛇へと変わる……かつて出雲国で猛威を振るった大蛇『八岐大蛇』。
荒ぶる自然の化身が顕現する。
「悪しき魂よ……この一刀にて清め奉る!!
天(あめ)、地(つち)、海(わだつみ)、嵐(あらし)、焔(ほむら)。
天地自然の諸力を此処に──『界剣・天叢雲剣(かいけん・あめのむらくものつるぎ)』!」
スミスは大きく上段に構えた剣を構え直し一文字に切り裂く。
眼前にあった堅牢だったはずのジェイルの城は津波に飲み込まれるかの如く、光の奔流に飲まれた。
光が収まった後には、辛うじて城の名残がある瓦礫のみが残っていた。
スミスは奥へ進んでいく。
本来、ジェイルを攻略してもシャドウが沸き続けるはずであったが……裏ジェイルの空気が清浄なものに変わり、シャドウが湧く気配がしない。
「あ……いた」
「ば……ばぶぅ……」
「なんか消えかけてますよ社長」
奥に裸で赤ん坊のような声で泣きながら寝ているシャドウ大和田がいた。
少しづつ透明になっている。
「やっべ……悪しき心を消し飛ばしたのはいいが、悪の心の含有量が多すぎて自我が希薄になるレベルしか残っていないぞ」
「どうするんですか、社長!?
不味いですよ!?」
「よし……ラビ、お前の『曲解』で……」
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「いいかい、純君。
現実世界に帰ったらお巡りさんにごめんなさいするんだよ」
「うん、わかったー」
「今度悪い事したら、海の神様が叱りに来るから良い子でいるんだぞ?」
「はーい!」
大和田は小学生低学年のように無邪気な返事をして消えていった。
ラビの『曲解』を使った精神治療でどうにか小学生レベルまで回復させて、警察に自供するように告げてどうにか改心を終えた。
「……ヨシ!」
「いいのかなぁ…?」
「時間も無いし人命優先を考えれば……これは必要な犠牲でした」
(※某自爆軍師みたいなこと言い出したぞ)
そうしていると、天から声がした。
『ジェイルに異常が発生しました。
強制終了します』
慌てて脱出する二人だった。
「流石にジェイルも壊れたか……」
「時々社長が怖いよ」
「蓮のサタナエルの銃弾なら可能だし……。
多分インドで苦行積んだらシヴァで世界を破壊できると思うが……」
「直ぐに破壊方法を浮かべられる社長は怖いよ」
スマホが鳴った。
善吉からだ。
「長谷川刑事、大和田は仕留めましたよ」
「ああ、確認した。
半グレたちが急に動かなくなった。
茜は見つかったが……まだ目を覚さないんだ」
「一先ず、自宅に運びましょう。
護衛の警官は多めに配備して」
セーフハウスで合流をする事にして電話を切ると、スマホが鳴る。
双葉からだ。
「俺だ」
「ま゛お゛ー!?」
「どうした?」
「皆……捕まっちゃった!!茜に!!」
「やっぱり……だが、管制のお前さんが残っただけでも幸いだ。
俺と丸喜先生、長谷川刑事もいる。
こっちは上手くいったし、茜の身柄は取り返した」
「うわーん!!」
「セーフハウスに一先ず待っていてくれ。
こっちも直ぐいく」
スミス「尺がないのに雑魚が粘るなあああああ!!」
丸喜「11分51、4秒でタイマーストップです」(破壊で3分位、大和田の蘇生で残り全部)
スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?
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マガタマを飲み、人修羅の道へ。
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悪魔と合一し、ナホビノとなる。
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宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
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うるさい!(拳銃で返答)