8/25(金)
近衛の屋敷に行ったらトラウマルームだった。
推理がほぼ100パーセント一致していていた……
(※記憶を奪ったのになんで当てている!?)
怪盗団の面々も胸糞悪いシーンで心を痛めていた。
じゃけん近衛パパもどきのキーパーは八岐怒濤でダルマにするけんのー。
もうそろそろ蓮もサタナエルを使えるようになるだろうか……まぁ去年のワイルドパワー全開とはいかんだろうが。
虐待から逃れる為、そして母を殺した仇を取る為に父親を殺害し、強盗に見せかけて自身はクローゼットに隠れて難を逃れた形にした近衛明。
幼少に見ていたゼファーマンが正義の象徴であったと。
明智のようでもあり、蓮が仲間との絆を持てなかったifの姿のようにも思える。
昨日今日でだいぶ疲れが溜まり、祐介が立ったまま車に寄りかかって寝ている程だ。
予告状は明日考えることにして解散したがな。
8/26(土)
「で、俺が来るのを待ったって?
お前ら…妙なとこで律儀だな」
「怪盗になって初めての予告状だし混ざっていた方がいいだろ?」
「改めて思うけど、予告状ってなんかワクワクするね」
「今度、海外から仕事来たら敵対する奴に予告状書く?」
「社長の文面だと『貴様は俺を怒らせた、殺す!』とか書きそうですが」
「怪盗団の最初の予告状作成したのは俺だからな……普通の文面くらいかける。
まぁ予告せずに物品を徴発するか、足腰立たなくなるまで無力化するだけだから」
(※女性ファンは諦めろ、スミス)
脇道に逸れてきたのを真が修正する。
「それで提案なんだけど、今回の予告状……善吉さんが書いてみない?」
「俺がぁ!?
いや、ンなもん書いたことねーぞ!?」
「今までの怒りをぶつける、それだけでいい」
「今までの怒り…」
蓮の言葉を聞いて考える長谷川刑事。
竜司が話を進める。
「じゃあ、予告状書くのはオッサンで決まりだな。
後でどうやって出すかだが……」
テレビ?相手と同じことでは芸はない。
ネットで?パンチが欠ける。
矢文?うっかり殺したらどうする?ていうか特定されやすいわ。
直接渡す?捕まるわ!最悪分身派遣でいいけどさ……
『怒りの日』再び?いや、シャアハゲのように罪深くない奴にはちょっと……それに大人の関係者の胃が死ぬ。
アイディアを出し合っている最中に空にはマディス社の飛行船が飛んでいたのを見て……予告状の出し方は決まった。
さて、準備に移ろう。
.
.
.
その夜……。
賑わう大阪の街だったが……
「あ、なんやこれ?」
上空からチラシがばら撒かれており、街ゆく人々はそれを手に取ると……
赤い怪盗団のマークが書かれている。
その裏には予告状の文面が書かれていた。
「おい、これ…」
「怪盗団?え、本物なん?」
人々が上空を見ると昼間に飛んでいたマディス社の飛行船が飛んでいた。
さらに声が流れてきた。
「あーテステス。
よーし、繋がっている!」
「これに喋ればいいのか?」
「いいから早くしろ!」
「…聞こえているか、近衛。
好き放題やってくれたな。
だが怪盗団はこの通り健在だ。
今度は貴様の番だ、首を洗って待っていろ!」
大阪の電子版も怪盗団のマークに変わる。
「英雄気取りの大悪党・近衛明!」
「貴方が人々から奪った人々のネガイ…」
「今宵、我々が頂戴すりゅ!!」
「スカル、噛むな!」
「か、噛んでねえって!」
「噛んだ」
「いや、そうやって言っただけ…」
---大阪 マディス社・社長室---
「怪盗団だと…!?バカな?」
EMMAから送られてきた予告状の画像を近衛は読み上げる。
文面はこうだ。
英雄気取りの暴君
大罪人被疑者『近衛明』殿。(以下被疑者を甲と呼称)
甲は大勢の罪なき人たちを陥れ、
偽りの正義を掲げた上で研究者殺害容疑の罪をなすりつけ、
更には未成年に対する逮捕・監禁被疑事件を敢行した。
よって、甲が犯した被疑事実に対し逮捕状を請求させて頂くと共に
貴様が奪った人々のネガイ、
今宵、我々が頂戴(窃取)する。
心の怪盗団 ザ・ファントム
近衛はこの予告状を読み、怪盗団から改心のターゲットになった事を認識した。
怒りで声を荒げる。
「何だ、このふざけた文章は…!
EMMA!何が起きている!
奴らはジェイルに拘束していたはずだろう!」
『怪盗(解答)できません。
次の質問をしてください怪盗団』
「なんだと……ふざけるな、EMMA!
私はお前の主人だぞ!答えろ!」
『怪盗(解答)できません。
次の質問をしてください怪盗団。
かかかかか怪盗……』
「クソ!」
怒りでスマホを投げつける近衛。
「私を改心させるだと……怪盗団め……!
私が簡単に倒れると思うなよ……!』
<ネガイを奪う?この私から…?
愚かな…私こそが大衆が待ち望んだヒーロー。
ヒーローに仇す『悪』の怪盗団よ!
来るがいい。
私がお前達を改心させる!>
.
.
.
「にっひっひー、近衛のヤツ今頃ひっくり返っているだろうな」
「飛行船に予告状を撒く装置をつけるとはな、完璧な作戦だ」
「今頃、飛行船の周り、警官やパトカーがいっぱいじゃね?」
「いや、大阪府警の汚染された警官が多かったからな。
そこまで人員は出さんよ……野次馬や騒ぎではしゃぐ馬鹿を〆るくらいだ。
事前に申請済みだからな、上の方には」
「そうなの、まおー?
ビラ撒きとパーツ提供も合わせてお疲れさん!」
「たく……たいそうな装置作りやがって…」
「ソフィアもありがとな!」
「ネットで使えそうな図面を組み合わせただけだ」
「装置はつけたままで大丈夫なの、スミス君?」
「世界中の機械パーツを組み合わせているからな、足がつかない。
蓮の工作技術は大したもんだ」
「……去年は怪盗道具をずっと自作していたからな」(※器用さは超魔術クラスだもんね)
蓮が遠い目をした。
夜中にモナに指導されながら作ったり、授業の合間に文字通り内職していたりしていたらしい。
「これで近衛の耳にも確実に届いたはずだ」
「にしてもオッサン……予告状、もうちょっと何かなかったのかよ?」
竜司がツッコミを入れる。
真は長谷川刑事の作成した予告状を読み上げる。
「英雄気取りの暴君
大罪人被疑者『近衛明』殿。(以下被疑者を甲と呼称)…」
「なに、コレ?」
「逮捕状の請求書だ、文句あんのか?」
「予告状書けよ!!
なんだよ、『甲と呼称』ってよ!」
「うるせえ!
そういうお前も噛んだだろ!」
「か、噛んでねえって!」
「頂戴すりゅ……ふふっ」
春が微笑む、可愛い。
丸喜先生も竜司と長谷川刑事のやり取りを苦笑いする。
蓮は「面白い」と一言言った。
「そうだね、
こういう予告状も善吉さんらしくって面白いかも!」
「なんとでも言え、うまくいけば予告状もコレが最後だ」
「だといいがな……」
「どいうことよ、スミス?」
「今迄のジェイルの王を監視した奴が残っている。
そして……人工的に改心の仕組みを作ったんだ。
人工的に『聖杯』が生まれかねない」
「「「「「「!?」」」」」」」
「そうだね、社長。
最悪を考えた方がいい」(※お前はラスボス後の裏ボスだったもんな)
「レポートに書いてあった統制神か……」
「まぁ作戦は決まっている」
「作戦?」
「成り行き任せ大作戦!」(※ダウト!)
「考えてねえじゃねえか!!」
「まずは近衛を倒すことからだ」
蓮が話をまとめる。
モルガナが最後の号令をかける。
「さあ、行くぜオマエラ。
最後の仕上げだ!」
スミスの見た夢……最後にスミスが選ぶ道は?
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マガタマを飲み、人修羅の道へ。
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悪魔と合一し、ナホビノとなる。
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宇宙の卵を確保し、孤独な観測者となる。
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うるさい!(拳銃で返答)