「世界の模型の創造計画だ。
犠牲の少ない……理想は生贄のいらない世界創造を目指す。
成功すれば、本番を行えるし、霊王を蘇生して糞の聳え立つ世界でない世界へ変革できるな。
……俺が生きている間には出来ないだろうし、そもそも実現できるかも解らんがな」
生倉研草。
浦原喜助や四楓院夜一同期で神童と称されたが、凡人の烙印を押された男。
回道が長けた以外は特筆すべき点の無い男と判断してした。
だが、実際はどうだ。
他の隊長陣を倒した中、危なげなく回収を行い、浦原喜助や黒崎一心へ援護を行う実力。
恐らく初代剣八並、いやそれ以上の実力を持っている。
今までその片鱗を見せなかった手腕……私の観る目曇っていたようだ。
真央地下大監獄最下層・第8監獄「無間」に拘束中の私に彼は面会しにきた。
誰にも気づかれずに!
生倉君は、私の鏡花水月を無効化するだけでなく、
私がかけた鏡花水月に相乗りして幻覚をかけているではないか!!
私の考えに対し、『性格と手段は間違っているが、主張は間違っていない』と諭した。
現世は目まぐるしく変化しており、不変のSSの政治形態と比べ現世は参考の余地はあると現世の本を渡してきた。
そんな彼が今の世界に対して何も無いのかと問いただした際に返した答えが世界創造を目指すとは。
「現状に対して不満があっても対案が無い以上甘んじるべきであり、
無軌道な変革こそやるべきで無い」
「浦原喜助は何もしないのに対し、君は大きな事を言う」
「夢や野望を吐けない世界なぞ死んだ方がマシさ。
そもそも小説家の頭の中では、天地創造なんざ日常茶飯事よ。
なにもありふれた話、男の浪漫の一つに過ぎん。
本格的に取り組むには滅ぼすべき糞虫がいるがな」
滅却士が生き延び、ユーハバッハが復活する。
長年、監視をされた上に殺しに来るから殺す。
なんとも愉快な話じゃないか。
「君を同志や部下に引き込めなかったのが計画の最大の失策だったよ。
生倉君、君の計画に乗ろうじゃないか。
藍染惣右介としてではなく、鏡花水月を貸そうじゃないか」
生倉君は、去っていった。
祭りが始まるまでは少し先か。
それまではこの差し入れを読んで暇を潰そうじゃ無いか。
「綱彌代時灘は、他人を蹂躙する行為を至福とし、その為には手間隙を惜しまず危険を冒すのも厭わない、
極めて享楽的且つ極悪非道の性格をしている。
先祖が外道なら自分も外道で良いでは無いかとね。
東仙要の友人を謀殺し、その罪を彼に着せてね。
悪行を多く積んでは、その地位で揉み消していたよ。
私の下についたのも、復讐の為だね。
初代・死神代行に霊王の欠片を集めてそれを横取りして仲間を皆殺しにして、
その罪を着せた」
東仙の事を聞き、眉を顰める京楽と狛村。
初代死神代行の銀城も持っていたコップを握り潰した。
黒崎と月島は強い怒りを発する銀城を無言で見つめる。
騒つくのも構わず藍染は続ける。
「霊王の欠片……いや完現術者の魂魄を集め、
死神や滅却師、現世の人間の魂魄を合成させて新たな生命、
いわば霊王に代わるモノを創造しようとした」
霊王に成り代わる……その言葉で皆顔色が変わる。
生倉は無表情だ。
藍染は愉快で堪らない。
「ソレを天に立たせて、時灘が傀儡に操る……その真の目的は、
死後の世界が存在する確固たる証拠を見せつける事で、今までの宗教や死生観を信じていた人々が大混乱に陥り、
争い自滅していく様を笑って眺めること。
つまりは嫌がらせだ。
それだけのために空中楼閣を秘密裏に作成し現世に転送する計画だったよ。
ああ、資料を46室が押収したが、情報をにぎりつぶしていたな。
可哀想に生倉君にも口外しないよう言い含められた」
時灘の改心を願った浮竹は余りの所業で吐血し、京楽に至っては「斬るべきだったな」と嘆く。
雀部が質問をする。
「東仙に襲わせて知ったのか?」
「世界の真実は元々調べていましたよ。
その過程で埃はでていましたよ、雀部長次郎。
彼は悪行を尽くしてつまらぬ小物に殺されて勝ち逃げするつもりだったようなので」
そう言うと、見えざる帝国内で聖兵を蹂躙する鰻頭の改造虚体の映像を出し、
「三界を護る人柱になってもらいましたよ。
無論、記録に残る事は無いですがね。
資源の有効活用と言って良い」
「お、お前の仕業なのか藍染……」
雀部の言葉に曖昧に微笑む藍染。
実際に捕え改造したのは生倉だが、誤解されるように振る舞った。
しばらく沈黙が続いた。
誰ともなく呻くように言葉が搾りだされる。
「俺達は何のために戦っているんだ」
大義にそって戦ったはずじゃないのか……。
皆の士気は下がる。
絶望に包まれるのを愉悦と侮蔑を混じえた視線で眺める藍染。
その沈黙を破ったのは
「皆、聞いてくれ」
黒崎一護だった。
「最初、トグサさんに頼まれてここに来た。
世話になっている借りを返したいからだ。
だけど、ユーハバッハはお袋や石田の母親を殺しかけていた。
生と死のない世界ができれば夏梨や遊子、仲間にも被害が出る。
仲間を守る為に俺はユーハバッハと戦う。
だから、力を貸してくれ」
胸にある思いを語り、頭を下げる。
朽木白哉が語りかける。
「頭(こうべ)を上げよ、黒崎一護。
私達の祖先は過ちを犯した。
だが、今の我らはやるべきはユーハバッハを倒し、世の安寧を護ること。
私は兄(けい)の力を借りる……その代わりに私は兄に力を貸そう、兄の護るべきものの為に」
「白哉……ありがとうな」
隊士達は何をすべきか思い出し、士気は持ち直した。
更木剣八・初代剣八は、いつも通り敵を斬りにいけばいいのでは?と思ったが空気を読んで蛮族発言は控えた。
生倉は、藍染に向かって言った。
「満足か?」
「ええ、面白いものが見れたよ、生倉君」
チャンイチやびゃっくんエミュは難しいな、違和感あったらすまない。
何気に藍染の生倉への好感度は高いかもしれん。
浦原のように真実を知って何もしないわけでもなく、
自分なりに世界を動かそうとしているのと、自分やユーハバッハ達に察知されないように
隠密行動をした有能さと、
ユーハバッハをぶっ殺す為に準備をした狂気さを買っています。
もし世界創造の研究に力を貸してと言われたら機嫌良くオーケーする位。
なお、生倉は自分の存命中に藍染がやらかしたら霊王と同じような目を合わすぞと釘を刺します。
臓器バラバラにして世界の楔要員にするくらいは可能なので。
銀城と月島は、時灘の末路に溜飲を下げるとともに、
自分の邪魔者を自身が表立たないまま排除した生倉にドン引きしてます。
死神と敵対しても絶対にコイツには喧嘩は売るまいと。
藍染のムーブで生倉の暗躍は藍染がやったのでは?と誤認するので。
生倉ほ計画は、
世界創造のシミュレーションをして、ある程度目処が経てば極小規模の世界を作ります。
成功すれば新世界創造なり、霊王を蘇生して犠牲を強いる構造を変える予定。
見えざる帝国という異空間の創造ノウハウや、
仮面風来坊のデータや鑑定屋の協力があれば、法螺にはならないでしょう。
ネタバレ、獄頤鳴鳴篇改め、貪麩羅豪韻編(どんぶらごういんへん)が始まります。真面目枠の隊長なので胃は破壊されますね。野生に帰らない場合はキツイかもしれませんが。
次の話は?
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スパロボ!
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ヒロアカ!
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ネギま!
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ゼロ魔!
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ライダー!
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ジョジョ!