ミミックが倒しやすい……おかしいクジンシーより強かったアイツがこんなに倒しやすかったか……?
途中で技術点上がらないのが悲しい……。
しょうがないので本番になるまでチマチマドロップアイテム収集や開発資金稼ぎを無理なくやろう……。
13/24(日)
< 八十稲羽 堂島宅>
「……ただいま」
「おう」
「お兄ちゃんおかえり!」
俺……鳴上悠は、年末は東京に向かう予定である。
だが、中学生になったばかりの菜々子を構う為に八十稲羽に一旦戻った。
健やかに成長する菜々子……クマよ、逆ナンは許さん。
叔父さんである堂島遼太郎は仏頂面のまま一言、不器用ながら返答する。
そんな変わらぬ様子に俺は嬉しかった。
俺は自称特別捜査隊の面々とも会う予定だ。
先日のjoker様の件もあるからな。
菜々子は、楽しそうに夕食を作っていた。
昔と違い、しっかり料理を学んだおかげで人並み以上の料理の腕になった菜々子。
……外道スライムを錬成した菜々子はもういない。
良かった、本当に良かった!!
(※菜々子ちゃんは反省したのに対して某メシマズツートップは反省も改善もしていない……)
菜々子はパソコンの動画を聴きながら料理をしている。
ヒヨコと猫が宇宙船に乗って戦うスペースオペラのようだ。
「これは?」
「ヒヨコ艦長とキャプテンキャットだよ。
すごく見ていて楽しいし曲もいいんだよ!
お兄ちゃんこそ何を読んでいるの?」
「これかい?
一色若葉さんという学者の論文なんだ」
俺が学んでいる心理学から一歩進んだ認知訶学。
高校の時に体験した『マヨナカテレビ」もこれで説明ができる……。
鬼籍に入っているらしいが、学問として落とし込んだこの論文は俺には衝撃的だった。
……去年や今年に出た心の怪盗団『ザ・ファントム』は人の心を盗んで改心させていたらしい。
普通なら眉唾物だが、認知訶学で説明がつく。
マヨナカテレビの様な人々の深層意識に繋がる世界があれば……改心ができるかもそれない。
そしてそんな世界に行って改心ができる存在はペルソナ使いかもしれない。
発想の飛躍ではあるがありえなくもないだろう。
「すごいお兄ちゃん学者さんみたい!」
「大学院にすすんでいるから博士の卵になるかも」
「おう、たいしたもんじゃねえか……」
叔父さんは、心理学を専攻したのをあの時の出来事がきっかけだと見当がついている。
あの事件の犯人である足立さんは無期懲役で収監されている。
あの人なりのルールで犯罪を犯し、敗北してあの人のルールで懲役を甘んじて受けている。
未だにあれで良かったのか?マシな結末はないのかと思うこともある……足立さんが聞けば気に入らないだろうけど。
「おにいちゃん、もうすぐご飯ができるから手を洗ってね!」
「ああ」
菜々子に言われて論文をしまい、手を洗い食事をする。
菜々子の作ったのは生姜焼きと味噌汁、ひじきと蓮根のサラダだった。
「どうかな?」
「ああ、とてもおいしいよ」
「菜々子がここまで料理ができるようになるとはな……」
猫とヒヨコとCGの青年が踊りながら歌う動画が流れる……。
『グラスホッパー・ファクトリー』という会社の『スミスしゃちょー』というキャラクターらしい。
オクムラフーズの子会社の社長らしい……去年の怪盗団の改心を受けたのもオクムラフーズだったな。
「ヒヨコ艦長、可愛いね」
「ああ、そうだな(菜々子の方が可愛い)。
あと、OPやEDのイラストも独特だな……喜多川祐介?
検索で調べたら新進気鋭の若い画家のようだな」
「日本画か……」
叔父さんもイラストを眺めながら食事をしていく。
明日は皆と久々に会える。
直斗も仕事が一段落して明日ここにやって来る。
りせも近くで地方ロケをしていたのを終えて実家で休んでいる。
陽介も明日来る予定だ……。
明日も早いし休もう……。
.
.
.
目覚めると青いリムジンの内部だった。
窓を見ると黒い夜空のような空間を疾走している。
正面には鼻の長い老人……このベルベットルームの主人であるイゴールが座っている。
横に控えるのは青い秘書服を着た美女……マーガレットも控えている。
「お久しぶりでございますな、鳴上悠様」
「久しぶりだな……少し痩せたように見えるけど」
「……しばらく前に不覚を取りましてね。
マーガレット達が不在を突かれ囚われの身になりまして……恐ろしい悪神でございました」
「!!?
大丈夫なのか?」
「世界を盗んだ悪神の奸計は、遊戯盤崩し(ボードクラッシャー)によって盤面を叩き潰し、マイ・トリックスターによって世界は奪還されましたのでご安心ください」
「君は?」
青い服を着た少女が横から説明をしてきた……察するにマーガレットの妹だろうか?」
優雅に一礼して返答する。
「ラヴェンツァと申します」
「……その二人は心の怪盗団かな?」
「お察しの通りですな。
後者はその通りで、ワイルドの力の持ち主でございます。
前者は……正確に言えば怪盗団の協力者であってワイルドではございません。
ですが『あのお方』……私の主人の招いた特別な客人」
「イゴールに上司がいるとは初耳だな」
「ええ……あのお方は事情があって現世に殆ど関われぬ存在ゆえ……」
「貴方を招いたのは……新たな苦難に陥った為」
マーガレットの言葉の後にイゴールが手をかざすとタロットカードがテーブルの上に現れる。
無造作にカードが複数引かれる。
かつて、俺がベルベットルームに来た時……未来の事件を暗示したが……。
「一枚目は……『愚者』の正位置。
これは始まりであり、明るい未来を暗示しているようだ。
新たな出会いが待つことでしょう」
……怪盗団に俺と同じワイルドがいるらしいし、その出会いか?
「2 枚目は……小アルカナの『剣』のエースの正位置。
剣は人間の知恵と理性、思考を象徴し、エースは力の勝利、愛や憎しみにおける大きな力を表す。
3枚目…『塔』の正位置。
崩壊を暗示するようだ。
順調な未来は一変し、危機に陥る。
(スミス様の暗示するのは『剣』にして『塔』……。
スミス様の『計画』は成功が約束されていると解釈できる。
ですが……横槍が入るのでしょうな)」
「……」
「4枚目は『死』の正位置。
物事の終焉、あるいは死。
貴方の未来は困難があるようだ。
もしこの試練を越えられなければ……貴方の未来は閉ざされるやもしれません。
今回も貴方がそうならぬ様手助けをさせて頂きます」
「ありがとう、今回も頼りにさせてもらう」
「そろそろ、貴方の意識が目覚める頃です。
ではご機嫌よう……」
そうして俺の意識は覚醒していった。
……視界の端の男女の木像やエリザベスにパシられているテオドアの事も気になったが、覚えていたら聞くとしよう。
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん