イベント < アルトリアちゃんのはじめてのせいはいせんそう>
間桐家再生計画
<間桐邸>
「此度の聖杯…… 鶴野は酒浸りで使い物にならんし、雁夜は連絡したが来ないじゃろうな。
……今回は様子見かのう」
間桐臓硯、いやマキリ・ゾォルケンは溜息をつく。
元々は日本人ではなくロシア系の出身の魔術師であったが、1790年頃に日本に根を下ろして以降は現在の名に変えている。
魔術の力で肉体を人のものから蟲に置き換える事で数百年も延命を重ね、既に人外と成り果て生き続けてきた文字通りの「怪物」で冬木の聖杯戦争システムを構築した御三家の一人だ。
サーヴァントと令呪のシステムを考案したのも彼であったが深刻な後継者問題に見舞われてる。
土地の水が合わないせい、鶴野・雁夜ともに魔術回路が閉じて使い物にならない。
そして……この世界では遠坂家の次女『桜』は養子に出されていないのだ。
「まずはサーヴァント召喚じゃな」
男性サーヴァントなら取り込んで自身の崩壊の抑制になるだろうし、女性サーヴァントなら自分か鶴野の子供を孕ませればよいと考えた。
召喚の口上をバーサーカーに固定する様に召喚を行った。
縁任せで召喚をしたつもりだったが……雁夜が鶴野やその息子慎二への海外土産に19世紀に医師エリアス・リョンロートが纏めたカレワラ叙事詩の原本とサルミアッキが近くにあった……こんなのが触媒になる時点で聖杯はだいぶイカれている証拠ではあるが。
召喚されたのは現代のフィンランド衣装を着た少女で帽子からトナカイの角が生えている。
朴訥とした口調で挨拶をする。
「モイ! “ロウヒ”だぁーよ!
鷲の魔女にして、極北の地“ポホヨラ”を統べる女主人!
イタズラで悪い魔女を呼び出したら捕まってマリネにされるんだぁよ」
「魔女か……わしが喰らおうと思うたが、次の胎盤にうってつけじゃな」
蟲ジジイが俺の子を産めとばかりのセクハラ発言をする。
コイツ、老害化して初期の悪の根絶をなす事を忘れて悪行三昧を重ねるし、FGOで魔術王名乗る不審者に呆気なく悪堕ちして敵対する起源「傍迷惑」「裏目」「徒労」とか持っていそうなんだが。
フランスのキダタローことアマデウスはあんな不審者尻尾を振らずに人理の味方しているのにさ!!
閑話休題。
ロウヒはその発言にギョッとする。
「ヴォイ!?略奪婚!?このロウヒにか!?
娘たちならいざ知らず!
お、お前はアレか?
特殊な趣味なヒトなのかー?」
まぁ丸呑みとか触手とか悪堕ちとかのリョナジャンルの同人誌の竿役じゃろうが。
「いいやさては!
ただ惑わせて人を喰らう悪霊(レンポ)だな!」
ンンン、正解!
ロウヒは指先に膨大な魔力を集める。
「そんな意地くね悪い貴様にはお仕置きのガンドをお見舞いだ!
泣いたり笑ったり炬燵で丸くなったりテレビを眺めたりバウムを年輪食べたりできなくしてやるんだぁよ!」
蟲ジジイは、令呪で縛れるとタカを括っていた。
実際、アサシン佐々木小次郎を呆気なく無力化して呪腕のハサンを召喚してクーフーリンやメディアを始末したわけだし。
だが……バーサーカーなのに割と理性的な大魔女なのでシステムに抵抗している上に、原作より魂喰いができずに弱体化している蟲ジジイはロウヒを束縛するのに失敗した。
「くらえぇガンドぉお!!」
「うぎゃあああ!?」
物理ダメージになるまでの威力がガンドを蟲ジジイは直撃した。
更にロウヒは周りにいた蟲もガトリングの様なガンドの雨でミンチに変える。
その結果…… 500年もの妄執は呆気なく砕け散った。
「うわ!なんだこれは!?親父は!?」
「ういぃ……」
あとでガス爆発と誤魔化すしかない惨状になり、鶴野と蟲ジジイの聖杯戦争の勧誘を断るためにやってきた雁夜が部屋にやってくる。
ロウヒは蟲ジジイを殺害してそのまま退去するつもりだったが二人に説明するために残った(仮マスターとして雁夜に令呪を移植)。
変態(ロウヒ視点)の息子なら滅殺するつもりだったが普通の人間のようなので説明した。
鶴野は泥酔して使い物にならなかったので雁夜が間桐家の説明をするとともに怪物であった臓硯の排除をしてくれたロウヒに礼を述べ、できる事ならなんでもするとまで言った。
「(別に聖杯戦争に勝ち抜いてまでする程の望みはないんだぁよ。
でも……コイツらはダメダメだ。
ムッコ候補として落第だぁよ。
酒浸りに、思い込みの激しいすとぉかぁ気質は問題だぁよ。
こんな環境にシンジが居たら性格が捻じ曲がって女の子を虐めたり、義理の妹に乱暴する海藻類の悪霊(レンポ)になるんだぁよ)」
酷いいいがかりだが、鶴野は絶望した酒カスだし、雁夜は初恋拗らせていて原作では暴走特急だし、慎二はエクストラ世界でないと出来損ないのワカメなんだから仕方ない。
ロウヒは決意した、コイツらの性根を叩き直すと。
「今のお前らはダメダメなんだぁよ!
ロウヒの娘のムッコ候補どころか排除対象レベルなんだぁよ」
「俺既婚者」
「だまるんだぁよ!
ロウヒが去るまでお前らは泣いたり笑ったりできなくなるまで鍛えて真人間になるんだぁよ」
マキリ家は滅亡し、間桐家は真人間になるべくロウヒに扱かれる日々が始まる……。
<ウェイバー陣営>
あ、原作通りケイネス先生にダメ出しされたので盗んだ触媒で走り出してイスカンダル召喚しました、以上。
「以上ってなんだよ、雑すぎないか!?」
<ケイネス陣営>
原作ではディルムッド召喚して昼ドラ起こして婚約者も自分も死ぬ羽目になったが……
キャスター、アサシン、セイバー、ランサー、ライダー、バーサーカーの枠が埋まった。
エクストラは今回は出ないので残るはアーチャーの枠のみ。
そして召喚されたのは……
「東方の大英雄、アーラシュとは俺のことだ。よろしくな!l
「ほう、この私に相応しいサーヴァントだ。
お前の聖杯に賭ける望みはなんだ?」
「それを答える前にアンタの望身を聞いていいか?」
「不遜なやつだ、まぁいい。
私の聖杯の望みはない。
聖杯戦争という魔術師同士の決闘に勝利をし経歴に箔をつける事だ。
私が語ったのだ、お前の望みを話してもらうぞ」
「俺はここではない場所、ここではない時で聖杯戦争をしたことがある。
聖杯ってのは、いつだって人間なり英霊なりを惑わしていた……だからそういうものは有ったらダメな奴は処分するのが俺の目的だ」
「逸話の通りの献身ぶりだ……理解し難いがお前の目的は尊重しよう。
私はこの戦いに勝利し、お前が聖杯を始末する、問題はあるまい」
「ああ、契約成立だ。
だがな、マスター。
聖杯戦争経験者としてこれは『決闘』じゃない、『戦争』だ。
無関係な人間を大勢巻き込んだり、人を魔術や宝具で操る奴、人質を取る奴だって出た。
浮かれ気分でいると痛い目を見るぜ」
<アルトリアの座>
サーヴァントかぁ……普通の戦いならランスロットの方が強いし、遠距離ならトリスタンでいいよね。
知恵が必要ならマーリンでいい。
じゃあ、私が必要ってことは聖剣エクスカリバーを全力で振るう必要があるって事だ。
…… ヴォーディガーンとかそれよりヤバい奴が来るってことは人類の危機だよね。
そう考えると出番がない方がいいわけだ。
……そう考えると、アヴァロンで目覚めるまでずっと寝ている方がいいよね!
アヴァロン目覚めると隠居生活だし……それはそれで退屈だ。
まぁ出番はないだろうけど召喚された時を想定しよう!
私が威厳に満ちた登場をすれば皆安心できるし、私の承認欲求も満たされる!
「こんなポーズがいいかな?(原作 ステイナイトの衛宮士郎の出会いでのポーズ)
これかな?(剣を杖の様について構えるポーズ)
これかな?(エリザベート・ブレイブのように剣を掲げる勇者ポーズ)」
<ここで突然の召喚>
「……」(死んだ魚の様な目をした殺し屋っぽいコートのおっさん)
「……」(スーツを着た巨乳女性)
「……」(銀髪の巨乳美女)
「……」(お付きの貧乳メイド)
「……」(お付きの巨乳メイド)
み、見られた!?
ポージングの練習するところを見られるなんて……!!
もう、もう死ぬしかないじゃない!!
「ぴ……ぴやああああああああああ!!?」
ケイ「無様だな、愚かな妹よ」
バッタモン「よし、岸波君(男)に頼んで再現VTR作って放映しようぜ!」
アルトリア「やめてええええええええ!!!」
開始時点でキャスター陣営脱落、バーサーカー陣営は実質ボイコットという聖杯仙にあるまじき惨状である。
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん