「おい、そこの兄ちゃん。
そこで寝ていると風邪ひくぜ」
「明日の生産作業は早いんだ……まだ深夜じゃないか……」
「兄ちゃん、ここはムショじゃなくて外だぜ?こんな真冬で寝ていたら死んじまうぜ?
服装も綺麗だし脱走したわけじゃないだろ?」
「………(服装が刑務所のやつじゃなくて自分の服!?そして外にいる!?これから夏になるはずが何故……)
すまないけど、ここは何処だい?」
「ああ、ここは……」
.
.
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「……朝か」
僕は2階の屋根裏の即席ベッドから起きた。
本来の僕は裁判で実刑を受けて服役中だ……しかし、埼玉県麻帆良市のレストラン兼バーである「survivor」の2階の屋根裏にいる……僕のライバルの雨宮蓮がルブランの屋根裏で過ごしているように。
(※蓮は帝都大学……君たちで言う東大に受かって上京してルブランの屋根裏に住んでいる)
そしてここの年代は2003年……過去の時代だ。
と言ってもパラレルワールドみたいだけどね、僕のいた世界に麻帆良なんて土地もバカでかい木もなかったしね。
僕は、春日一番という中学生の少年に拾われた。
最初は、僕は現状を誤魔化して伝えようと思ったが、上手く乗せられて自分の現状を話してしまった……まるで僕のライバルのようについ話させる雰囲気があった。
一番は本来なら狂人かホラ吹きと断じてもおかしくない僕の事を信じた……そして、警察には記憶喪失ということで届出をだした。
「(一番やその代わりの人達が輪廻転生……生まれ変わりをしているとはね。
そして一番がスミスと知り合いだったとは……お陰で連絡は取れたけど)」
スミスと一番が連絡を取り合った所、僕は原因不明の昏睡状態になっているらしい……なんでも呼吸や心臓が停止しているのに細胞は劣化しない上に体温が暖かいままらしい(※封印中双子を詰問したがシロだったし、封印が干渉されたわけじゃない)。
僕は、一番とその父親である春日真澄と話し合って知り合いのマスターの元で下宿してマスターの手伝いをして過ごすことになった。
「(しかし、魔法使いの街か……一番の話だときな臭い部分があるときいたが、どの世界でも一緒か……。
出所した後にスミスを殴る為に魔法とやらを学ぼうかな、どうせ出所後でやれる幅が少ないし)」
そうやって1ヶ月たった……一番の仲間や一番やスミスの同類(※同盟の面々)、一番の魔法の師匠やらと知り合った。
最終目標は、あっちで昏睡状態になっているのを回復させる事だけど、直近の目標は
僕は身だしなみを整えて一階に行く。
店内の掃除や仕込みの準備をする。
マスターはヤクザか殺し屋っぽい感じだけど(※前世はヤクザで、今生は魔法使いフリーランサーだった)、料理はなかなかだ……まぁカレーはルブランのマスターに負けるけど。
しかし……マスターの冷麺に対する拘りはなんなのだろうか?ここのこよみで一月なんだけど……(※柏木修さんに刻まれしカルマなんで……)。
「明智さんこんにちは!」
「こんにちは一番。
それに足立とナンバ」
「マスタービール!」
「今のお前は未成年だろうが!」
「いやぁ痛風に悩まされないからつい……じゃあバタービールで」(※ハリポタ世界のノンアルコール。本来ならこの世界にはないが同盟にはホグワーツの暗黒皇帝・ベルドがトレードで取引しているので一番経由である)
「俺はホットミルクで」
一番の転生仲間である足立(元不良警官らしい)は酒カスなマダオぶりを出しながらもバタービールで妥協し、ナンバは前世からの習慣でホットミルクを頼む。
マスターは手早く飲み物とサービスのサンドウィッチを出す……。
僕は一番にコーラを出す。
「今日は三人?」
「趙は妹分の古菲の相手をしている……新作のドリームキャストのソフトで遊びたかっただろうに……」
「キムは……そのヨンヒの」
「ああ……」
ナンバが趙(前世は中華マフィアのボス)の近況を、足立がキム(前世は韓国マフィアのリーダーの影武者)の近況を話した。
足立が言葉を濁しているが……聞かないほうがいいだろう(※推しのショタ桐生ちゃんと一緒にポケサーする為にポケサーのパーツをヒイヒイ言いながら調達している。なお側から見て事案かもしれないのは秘密だ)。
一番達の相手を僕がしていると……
「一番…ああ、そういえば明智も探偵だったか。
ちょっと頼みたい事があるんだが」
マスターの常連の親戚の女子高生が渋谷によく彷徨いていたが行方不明になっていた。
行方不明になったのは彼女を含めて七人……援助交際をグループでしていてヤクザ絡みかもと警察で捜査しているらしいが進展がないらしい。
「今の俺はカタギですよマスター」
「警察手帳を持てるようになるのはもう少し先だな」
「いやそういうことじゃないだろうに」
「……オカルト絡みなんですか?」
「そうだ、明智。
立派な魔法使い(マギステル・マギ)も負傷者が出てな……死人は出ていないが」
「少しヤバげだな」
「まぁ事件の解決までは望んじゃいない。
絶望的だが常連の親戚の子を探してくれ、報酬は礼金に魔術具を出す」
久しぶりに探偵をすることになりそうだとマスターの依頼に興味を持った瞬間、意識が遠くなった。
青い海の底に落ちていく感覚がする……。
青いビリヤード台に、奥の方でジャズピアノがあり目を眼帯で隠して演奏する男と、美しいアリアを歌う女性がいる。(※BGM 全ての人の魂の詩)
長鼻の黒スーツの男が椅子に腰掛け、傍らに青いコンシェルジュのような服装をした女性が控えている。
僕は、この部屋の主人に見覚えがあった、
「イゴール……」
「これはこれは明智吾郎様、お久しぶりでございます。
此度の新しいお客人が貴方様とは」
「客人?」
スミスや雨宮が言っていたな……ベルベットルームの主人のイゴールの協力でペルソナの強化や新たなペルソナを合体で生み出すとか……女性が進み出る。
「メロぺと申し上げておく」
「ラヴェンツァの姉か」
「妹と申し上げておく」(※あくまでスミス世界でのこと……公式でこれからどうなるか不明)
「貴方の魂は何者かに異世界へ招かれました。
そしてそのままであれば貴方の本来の肉体は生きた屍のままとなる事でしょう」
「らしいね」
「ですが貴方様のワイルドの力……絆によって満たせば何者かの呪縛から解き放つ事ができるでしょう」
「………」
かつての僕は、怨みと嘘だけで……絆を育む事がなかった……。
イゴールが語りかけてくる。
「かつての貴方様は、本来であれば雨宮蓮様との戦いに敗北した後……統制者の差し向けたシャドウによって命を落とすはずだった……」
「ですが、同志スミスが統制者の築き上げた盤面を叩き壊し、貴方の運命は変転した」
「(同志?)」(※ドルオタの仲間?スミスは白鐘直斗の狂信者であってドルオタとは少し違うが)
「明智様、貴方はこの世界で新たな出会いを得ました、そして新たな力が芽吹きつつあります。
己が過去の罪と向かい合う旅路、ご一緒に旅をして参りましょう……フフ。
では再び見えます時まで、ごきげんよう……」
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.
「明智さん?」
「……すまない、一番。
少し考え事をしてね。
マスター、僕はその依頼引き受けるよ。
一番達は?」
「マスターに世話になっているし……」
「だな」
「ツケをここで相殺しておきたい」
「じゃあ決まりだ……マスター、ちょっと出ていくね」
「ああ……行ってこい」
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん