サンサーラ同盟掲示板   作:Dadaga

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パンケーキが如く 第10話 おまじない(5)

「オン キリク ギャク ウン ソワカ……

 オン キリク ギャク ウン ソワカ……」

 

 

占い研究会の部室……カーテンを閉め切って祈り、真言を唱える少女。

一番奥には互いを抱き合った象の頭をした人型……歓喜天の御神体が鎮座されていた。

願望成就(恋愛・仕事・試験・金運)、商売繁盛・財運向上、知恵と判断力の向上、家庭円満・人間関係の調和、災難除け・精神安定と様々な利益がある故に歓喜天に力に依存してしまっている……魔法使いの巣窟であり、魔力が集中する土地、曰く付きの呪物、本人の隠された素質が合わさって生じた事件であった。

 

 

「……この力で……」

「何をするか知らないけど、それ以上深入りすると死ぬよ」

 

 

夕方、たった一人で部室にいた部長であったが、声をかけてきたものがいる。

明智吾郎……二代目探偵王子だった男だ。

 

 

「邪魔をするなら…」

「動機や背景は一切知らないけど,死人を出したくないのでポチ」

 

 

歓喜天の力で、撃退すると想定していた。

スミスは同盟で開発されていた最強の非殺傷兵器を起動した。

CDウォークマンの様な物で、スイッチを押すと「オン・マカラギャ・バザロウシュニシャ・バザラサトバ・ジャクウン・バンコク」と僧侶の真言が唱えられた声が再生され、同時に魔法陣が起動して光る。

占い部部長は、その声を聞くうちに真言を唱えられなくなった……

 

 

「……あ……あん……」

 

 

彼女は、我を忘れて自身の身体を弄る。

この兵器は同盟コテハン『マジカルチンポ』こと向井天我が懇願して同盟の力を結集して開発したものだ。

寺転移のK、Kこと高野孔雀の愛染明王の真言のデータが入っており,聞いた者を発情(特に女子)させる効果がある。

更にリリカルなのはのミッド式魔法で感度100倍にブーストする魔法が起動する様になっている(3000倍は発狂して死亡する為加減した……これでも死ぬ疑惑があるが)。

更にCDの表面に経文(マントラ)が刻まれており、再生して高速回転する事でマニ車の要領で功徳を積んで術式の強化を図っている。

これでリリカルなのはの次元世界の犯罪者を鎮圧し、ナンバーズやエロユニゾンデバイスを鎮圧し大ヒット兵器である。

 

 

「これはひどい」

「これが警察みたいな組織が使うにはヤバくない?」

「さっちゃんが帰っていて良かった」

 

 

キムは情け容赦ない鬼畜兵器に絶句し、趙はコレが警察組織(管理局)で使われた事実に驚愕し、一番は紗栄子が帰っていて良かったとほっとしてる。

それに対してスミスは悪びれず言った。

 

 

「コレは必要な犠牲でした」

「テメェそれ言えばなんでも許されると思っていないだろうな?」

「スミス君、奥さんに伝えておくのう」

「おっちゃん、許して許してクレメンス…」

「なら、この後の始末をしっかりしなさい」

 

 

おっちゃんはやんわりと釘を刺す。

呪いのバックファイアとして歓喜天かその眷属が落とし前を付けにやってくる事を想定しているのでその対処をするように促した。

案の定、御神体にマグネタイトが集中して実体化する歓喜天。

 

 

「不届き者を制裁しに来たが……『神格が2体いる』とはな。

 邪魔をする気か?」

「無知な子供のやらかしなんだがな。

 尻を叩いてお仕舞いなら止めないが……」

「その過ち、死を持って償わせる」

「なら邪魔をさせてもらおう」

 

 

スミスは気絶した占い部部長に十一面観音の像を抱かせる。

十一面観音が魔神ガネーシャを調伏し、善神へと変化させた姿が歓喜天である為、歓喜天が占い部部長を襲われない様に護りとしている。

歓喜天は、周りに一対の剣をもった半裸の女性悪魔『ヤクシニー』を召喚した。

富の神クベーラに仕える存在とされ、主がヒマラヤ山中に隠した秘宝を守護するといわれ、仏教では夜叉(男女ともに夜叉と呼ばれる)または薬叉女とも呼ばれる。

 

 

 

「結局は……いつも通り拳で解決になりそうですね」

「血祭りにあげてやる」

「皿祭りにしてやろう」

「煮ても焼いても食えないと思うけどね、ボクは」

 

 

キムは溜息をつきながらカランビットナイフを取り出し、殺気を撒き散らす明智にボケを撒き散らすスミスであった。

趙は中国拳法の構えで対峙する。

ヤクシニー達が殺到する。

 

 

「切り刻め、ニスロク!!」

『マリネにしてやろう!』

 

 

刑死者のペルソナ『ニスロク』を明智が召喚する。

伝承では鷲頭のデーモンであるとされているが、『地獄の辞典』にはベルゼブブの料理長として描写されている。

狂気の笑いをしながらヤクシニーをめった斬りにして火炎魔法アギラオで追撃して消し炭にする。

 

 

「マリネにするんじゃなかったの……まあいいけどね!」

 

 

趙は剣の攻撃を回避しながら蛇の様な貫手で攻撃し、指を広げて引っ掻く様に追撃する……これは虎爪といい、洪家拳(洪家門)などで得意とされる。

更に手の甲で昇る龍の様に相手も顎をかちあげて、趙は高々と跳躍して蟷螂のように手刀をお見舞いする。

これぞ、極技・死獣拳の極み!!

キムは、獣の様な声を漏らしながら高速で相手を撹乱し、カランビットナイフで切り刻む『ファントムドライブの極み』で斬殺する。

では、一番はというと……

 

 

「サクラちゃーん!」

「キエエエェェーッ!」<猿叫>

 

 

薩摩ホグワーツに汚染された戦術で対抗していたりする。

一番が魔法球(稼いで買った)内で飼育している薩摩ンドゴラのサクラちゃんによる指向性猿叫で数体のヤクシニーが塵になった。

ホグワーツレガシーでも猛威を振るった噛み噛み白菜(※原作でももっとヤバイのハグリット作っていたよね?)があった。

だが、薩摩ホグワーツ生の地元である薩摩、特に桜島やシラス台地等の過酷な環境に生息している魔法生物は薩摩種と呼称され、ホグワーツに生息する魔法生物とは明確に区別されているだけでなく、特級の危険生物に指定され通常のものとは一線を画している。

純粋な善意によって薩摩の過酷な大地で鍛え抜かれた薩摩種を他寮に差し入れしたら……阿鼻叫喚の地獄を引き起こした。

悪ガキのマローダーズが喰われそうになったし、スネイプも死にかかった。

なお、ホグワーツの暗黒皇帝ベルドは故郷が暗黒の島マーモではたまに見かけるレベルの危険度だし、その親友のウォートもヤバい魔法生物を知っているのでなれたものだったそうだが。

閑話休題。

一番が出した薩摩ンドラゴラとは……煮込むと大変美味なのだが、引き抜くと半径80mのありとあらゆる生命体が想像を絶する猿叫によって塵芥と化すので魔法省直々に禁輸処置が取られている。

また、薩摩ホグワーツ生によるマンドラゴラ移植の際、芋焼酎をかけた個体や持ち込んだ桜島の土に植えた個体が薩摩種に変異、甚大な被害を及ぼしたという話もあり、魔法省では温室での授業の際、薩摩ホグワーツ生には特に厳重な持ち物検査を行うよう伝達している。

薩摩ホグワーツ生は、マンドラゴラの絶叫を自らの猿叫でかき消し相殺することで、強靭な精神と喉を養っているという話もある(なお、魔法省からは耳栓無しでマンドラゴラに挑む危険性を指摘され、禁止されている)。

一番が愛情を持って育てたお陰で通常の違って一番の指示にある程度聞いて動いている……おかしいと思うかもしれないが、ザリガニやヤシガニやスジモンを指示して攻撃できるにでテイマーの素質は高いのだ。

 

 

「うーん、援護だけで終わりそうな」(パァン パァン)

「光よ貫け、ムービルフィラ」

 

スミス(珍しく変身していない)は無表情でS&W M36を撃つ……アカギが拳銃撃っているように。

おっちゃんは杖をかざすと光線がヤクシニーを貫く。

偶に飛び道具を突破して占い部部長を狙うヤクシニーもいるが、スミスの草薙剣で両断されるか、おっちゃんが杖で殴り飛ばす。

杖を剣の様に扱い、ヤクシニー達を倒すおっちゃん。

 

 

「な、なんだこのジジイ……!?」

「ほっほっほ、弱い者いじめは許さんぞ」

 

 

その杖捌きは、一流の剣士のものであり、趙は口笛を吹いてくる。

スミスは、伊邪那岐大神・中島を出して威圧する。

 

 

「まだやる気ならトコトンやってもいいが……」

「なぁ、元はといえばこの子が出来心でやらかしたんだったな。

 しっかり反省させて二度と火遊びをさせない様にさせるから引いちゃくれねえか?」

 

 

一番は、対話で解決しようとした。

明智は、思わず一番を凝視してしまった。

確かにヤクシニーで制裁しようとしたが七人ミサキと違って理性もあるので話し合える部分があると一番は直感的に捉えたからだ。

歓喜天はしばし沈黙を続けていたが…。

 

 

「良かろう……ただし条件がある」

「条件?」

「その不届き者に道理を叩き込む事、そして……別口で不届き者がいるのから私の代わりに制裁しろ」

「殺しはできませんよ」

「二度と悪事ができぬ様心を折ってしまえばそれでよい。

 成功しれば駄賃くらいはくれてやろう。

 ……依頼は使いを出して知らせよう、さらばだ」

 

 

歓喜天はそう言って消えていった。

スミスは溜息をついた。

 

 

「おっちゃんの本気が見れなくて残念です」

「じゃが、春日のボンが丸く治めおった……デビルサマナーの素質があるかものう」

「殺しにかかる相手に話合いとかどうかしているよ」

「こっちの都合で一方的に倒すのも筋が通らねえと思ったんで」

 

 

一番に苦言を言う明智だったが、自分のライバルのようなお人好しな部分は嫌いではないと感じている。

スミスはこの調子だと春にチクられるので、おっちゃんへどう口止めさせようか考えるのであった。

 

 

 

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歓喜天の依頼とは?

それを待つ明智と一番達の元にくる豪徳寺からの厄介事!

 

 

次回 パンケーキが如く 『TATUJIN』

 

 

『達人は保護されているッッッ』

 

 

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薩摩ホグワーツの魔法生物 その2
噛み噛み薩摩白菜
ホグワーツで猛威を振るった噛み噛み白菜の強化版。
煮込むと大変美味(こちらは漬物にしても旨いらしい)。
ただし過酷な環境で育つために咬合力も強大なものになっており、一撃で獲物の首から上を噛み砕き、これをチェストする。
生半可な装備でこの白菜に挑むことは自殺行為なのでやっぱり魔法省から法的規制を受け生物兵器扱いされている。
何より恐ろしいのは、薩摩の魔法使いたちがこんな恐ろしいやつらを難なく捕まえて普通に食材として利用しているのだ。

昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……

  • ピーコックニキ
  • エンマニンジャ
  • 野良勇者
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