横浜伊勢佐木異人町……ではなく、伊勢佐木異人町。伊勢佐木長者町駅。
夜中、酔っ払いが駅から降りたのはいいがベンチで寝てしまう。
ようやく起きて深夜、千鳥足で駅を出ようとする……。
「ういぃいい……んんん?」
トイレから物音がする。
酔っ払いは気になったのと尿意がしたのでトイレに向かうが……
女子トイレに女性が一人立っている。
ゾッとするほど整った顔だちだが……男は彼女に片足が無いことに気がつく。
彼女は……カシマレイコ。
ちょうど2000年ごろに流行り出した怪談で、日本の都市伝説の一種だ。
鹿島大明神、カシマさま、カシマさん、仮死魔霊子などとも呼ばれる。
この怪談は「過去に起きた悲惨な事件」の話を知ってしまった者に、電話や夢で「謎」の問いかけがあり、それに正しく答えられないと身体の一部を奪われ死ぬとされる。*1
その問いは……
「手をよこせ」*2
「え?」
適切な問いを答えられないサラリーマンだった。
正しい回答ができなかったサラリーマンは、猛獣のように突進してきたカシマレイコに腕をもぎ取られるところであったが…。
「破ぁああ!!」
そうだね、発勁だね(※そうだね、プロテインだね。ばりに当たり前のように言わないで欲しいな)。
サラリーマンの背後から気弾が飛んでカシマレイコに命中して吹っ飛ぶ。
黒い僧侶の袈裟を纏った美男子……髪は剃っていないが僧侶のようだ。*3
「オッサン、今のうちに逃げな。
これは悪い夢だ」
「ひいいいいい!」
サラリーマンのおっさんは腰を抜かしそうになるがどうにか立ち上がり、逃げていった……。
僧侶は独鈷を構え、カシマレイコはばね仕掛けのように跳ね起きる。
そこに数人の少年たちが駆け寄ってきた。
「孔雀先輩!大丈夫ですか!!?」
「大丈夫だ、一番。
こういうのの専門家だからな、俺は。
コイツを成仏させて報酬の中華食い放題が待っているからな!」
この僧侶、同盟の転生者で寺転移のK・Kこと、『高野孔雀』である。
孔雀王の主人公として転生し、イザナギを倒し、戦国時代にタイムスリップまでしたが全ての因縁に決着をつけたと思ったら『阿佐ヶ谷Zippy』の世界に転移した存在だ。
今回の依頼人は春日一番の世界の異人三のからの依頼だった。
彼らのテリトリーに行方不明者や謎の変死体が発見された……その犯人の発見、警察の領分でない場合は『落とし前』をつけろ方針になり魔法の領分に首を突っ込んだ春日一番と愉快な仲間達に白羽の矢が立ったのだ。
春日は、ナンバ、足立、キム、超に明智も加わって討伐することにしたが、丁度遊びにきていた孔雀も中華食べ放題の報酬で助っ人にして現在に至っている。
「カシマさんか、キャバクラの姉ちゃんが怖がっていたなぁ」
「カシマレイコだったな、俺が聞いたのは」
ナンバと足立は前世で聞いた怪談話を思い出し。
「孔雀さんがやったのは中華の発勁に似ていますね……ですが少し違うような」
「高野山の真言密教がベースだからな……空海法師が中国で学んだからその流れだと思うぜ?
天之手力男神と相撲で『発勁用意(ハッケヨウイ)』と殺し合ったから相撲も入っているかもしれないが」
キムと孔雀が武術談義になり……
「なんか女性相手に数人で袋叩きする絵面だよね」*4
「妖怪相手とはいえ気が引けるな」
「女だからと油断すると生命取りになるよ」(※明智君、背後から春ちゃんにマサカリ叩き込まれたもんね)
カシマレイコが吠えると地面から悪魔が湧いてくる……同時に異界化する。
湧いてきた悪魔は西洋トイレ便器から少女の幽霊が出てきた『ブキミちゃん』*5と『花子さん』、そしてゾンビ日本兵がポップしてきた。
トイレ繋がりでブキミちゃんや花子さんが召喚され、カシマレイコの噂の発生時には男性の傷痍軍人だった繋がりかゾンビ日本兵が召喚された……ペルソナ2罰のエネミーである。
「数だけは多いな……まぁいいさ皆殺しだ」
「明智さんすでに死んでますよ」
「天然かよ!」
ボスバトルっぽい雰囲気なのに呑気な明智と一番であった。
近年、女性と言われることも多いが噂の発生時には男性の傷痍軍人だったとも言われたり、「終戦直後の米兵が行き来する時代に、女性が米兵に強姦された挙句に両手足を撃たれたが、そこを医者が通りかかって一命を取り留めたが両手足を失い、女性は自分の美しさにプライドを持っていたので、そのショックで列車に投身自殺をしたが...」というパターンが見受けられ、上記二つを混ぜ合わせたと考えられる。
また、上記以外にもトイレに現れるパターンもあるが一律して「聞いた人間の所に現れる」「命を奪われる」「体が欠損している」のいずれかが織り込まれることがある。
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん