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助けてください!人理君が息していないんです!!終局特異点
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3321:名無しの転生者
……じんるいあくちゃんと立花は無事か。
バッタモンニキがゲーティアぶん殴っているけど……。
3322:名無しの転生者
ここまでは原作通り……いや、辛ぇよ……。
3323:悪役おじさん
若い子が、娘と同年代が亡くなるのは居た堪れない。
立花くんも理代ちゃん悲痛の叫びが……
3324:エンマニンジャ
ドクターロマンがとうとう出てきた。
でもこのままだと原作通りだが……
3325:じんるいあく
(ドクターロマニが輝きながら姿が変わろうとしている。
「魔術王の名はいらない、と言ったな。
では改めて名乗らせてもらおうか」
人間ロマニ・アーキマンからソロモン王へ姿を変えた。
「我が名はソロモン。
ゲーティア、お前に引導を渡す者だ」
「生憎だが、その役目は奪わせてもらう」
バッタモンが背後からソロモン王の肩に手を乗せると光がバッタモンの指に集まり……ソロモン王からロマニへと戻った)
えええ!?
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「神のラジコンだった『ソロモン王』の役割はもらっていく。
死ぬなら歳の順の方がいいだろうに」
「な、なんてことするんだ!!」
「その姿は……?」
威厳に満ちたソロモン王からヘタレのロマニの口調に戻って人理の請負人を非難した。
藤丸は、『彼』の見たことがない姿を見て問いただす。
「ソロモン王とは、王でありながら奴隷より不遇だ。
奴隷は自身の境遇を嘆いたり、怒ったり他者を妬んだり慈しむことはできる。
だが……千里眼で多くの悲劇があったとしても神が望まない限り助けることどころか、何の感情も持つことが許されない『神に捧げられし者』だ。
ソロモンの後任の人類の原罪を背負った救世主も悲惨だがな……イエス・キリストって言うんだけど。
自由意志はあった……が、神のシナリオに沿わなかった場合の最悪の未来を脳内に啓示として叩き込んでくる。
だから、自身が責められ、処刑されるという恐怖と戦いながらゴルゴダの坂を上がっていった……*1。
申し遅れたな、俺は彼の不祥の弟子『ユダ』だ」
「ユダだって!?救世主を裏切って死に追いやった……」
「まぁ営利目的でも音楽性の違いで裏切ったわけでもない。
『神のシナリオ』なんだがね」
「神のシナリオだと……!!」
ユダでもある事に驚きを隠さないロマニ。
そして、千里眼越しでもユダは欲で裏切ったとしか思わなかったゲーティアは『神のシナリオ』という言葉に反応した。
「救世主にして神の子イエスが人々に裏切りられながらも人々の原罪を背負った劇的に処刑されることで『神の法』を敷く為にね」
『神のシナリオ?」
「マスターには『テクスチャー』と言えば馴染み深いだろうけどね。
まぁ、俺は気に入らなかったので処刑人に金握らせて偽装処刑させてギャラリーも死んだと騙くらかした。
そして、神の威光の届かない地へ逃げてもらったのさ。
人間イエス・キリストの生命は奪わず、救世主イエス・キリストは死んだって寸法よ」
「……もしかして北米のハリスさんって……」
真実に気がついた立花であったが、ユダは無言で指を口に当てるジェスチャーで口止めをした。
「で、そういう生涯を送ったおかげで対神の子、対救世主の特化したスキルや宝具になったわけだ。
で、ソロモン王の力は頂戴したわけさ。
では二代目ソロモン王が調伏してやる」
「薄汚い裏切り者をやった抑止の犬如きが!
人類最高の愚者の力を盗んだ所で勝てると思ったか、おめでたい奴め!」
「生憎ソロモンほど優しくはない、ソロモンと違って俺とお前は他人だからな。
ゲーティア……お前はソロモンを詐称して愚行を行なったわけだが……。
お前は人理焼却を『偉業』と言ったが、そんなもの……
「左道邪術だと……!!」
「ああ、仙道の究極の目標、究極の術って知っているか?
その紛い物でお前を始末する」
バッタモンは大きく叫ぶ。
ユダの外見から太公望へと姿を変え、更に姿が変わる。
髪が短く切った立花達と同年代の青年へと姿を変える、『指に10個の指輪』をつけている。
その姿はロマニ、いやソロモンと顔立ちの似た青年になった。
「姿を変えたようだが……小細工など消し飛ばしてくれる!」
「生憎、『勝ったのは俺たちだ』」
「ライダー……どういうこと?」
「ゲーティアはソロモンの第一宝具の使い方など知らなかったがな……。
ソロモン王が全能の指輪を天に返した「人間らしい英雄」の逸話を宝具として再現したモノ。
彼がそれまで為し得た偉業・奇跡・魔術、その全てを手放す別れの詩なのだが……俺が代わりにやった。
所謂、退職代行というやつだな」
「ライダー!?」
「そ、そんなことはできるはずがない!!」
理代は、人理の請負人の真意に気がついて、顔から血の気が引いた。
ロマニは、できるはずがないと動揺した。
「原則的に宝具の担い手でないと宝具は発動できない。
だがね、例外は作れる。
ソロモン王の力はこの『元祖ソロモン王の指輪』に封じ込めた」
「元祖ソロモンの指輪……?たしかに指輪が10個あるけど……」
「カッコいいだろう?
英雄王にお使いをこなした時におねだりしたらくれたぜ?
『魔術王を詐称するヤツをつまらないインチキで破滅させると言ったら笑って進呈されたよ」
英雄王は最古の英霊とされ、世界のすべての宝を宝物庫の中にあると言われていた。
ならば……ソロモン王の指輪の原典も当然入っていた。
直近の特異点で英霊王から『ソロモン王の指輪に原典』を手に入れた人理の請負人は、対ゲーティアの切り札にしたのだ。
「サーヴァントを辞めた俺が退去しなかったのは他の英霊のサポートもあるが、この指輪を依代にしているのがデカい。
おっと、究極の仙術、仙道の目標を言っていなかったな。
魂は輪廻転生を繰り返すが……仙道は輪廻の輪から抜け出すのが究極の目的でその手段は究極の道術なのさ。
時空のあやふやなこの場所ならうってつけだ」
「なにを!何をするんだ!」
「立花君……二代目ソロモンは、サナダムシの指輪の権限も接近戦でハッキングしている。
俺は大小多くの聖杯戦争で勝利して願いを叶えていた……一部はマスターの護りになるように望んだけどね。
さぁ、今こそ願いの履行の時だ……と言っても少年漫画じゃないんだ既に願いは叶っている。
『俺を人理の請負人の役割を解き、全てのアヴァターを剥いだ二代目ソロモンとなった俺をこの時空から放逐する』ことはね」
人理の請負人の全身が徐々に崩壊していく……。
「やめろやめろ……全能の座は」
「もう捨てちゃったからなぁ、『覆水盆に返らず』、だよ」*2
「何故だ……何故ソロモンやお前はそんな決断を下せたのだ……!!」
「前にも言ったが、ソロモンには怒る自由すらなかった……お前さんと同じ視点でいたのに違う結論になったのはその為だ。
俺か?教えてあげません……俺だって人並みにキレたり失望もするが……それでもお前さんの様にはならんよ。
さて、二代目ソロモンが全てをぶん投げたからソロモンの遺体も当然消滅する。
ソロモンが全能の指輪を返した再現だ。
人理の影響が出ない様にアバターは人理に置いてきた。
前世では普通の人間だった俺とソロモン王の全ては消える……結果的に偽ソロモンになったロマニは昔ソロモンだったというカッコいい過去が消えて、ただのヘタレになったわけだ。
これで神代の時代も終わりというわけだ、神秘でなく物理主体の世界になる」
「貴様……そんな単純な話であるものか!
英霊である事、人理に請負人である事を放棄した!
それは生命の放棄ではない——己が存在、全ての放棄だ!
ソロモンの作り上げた物は、全て無価値になる。
この時間神殿は『無限の時間』も消失する」
72柱の一個の群体からバラバラに解けていくゲーティア。
ソロモン王の功績が現れないとゲーティアは叫ぶ。
ソロモン王と人理の請負人という存在は英霊の座から消滅するのだと。
「生憎、俺は座からの分身じゃない。
常に現世に降りるのは本体だ、何度も死んだのが本当に死ぬだけの話だ。
人類が到達しないと言ったが……道教の三代教主(元始天尊、太上老君、通天教主)なら到達できる境地だ……やらないだけで。
『営鎮抱一』今、俺は究極の仙術……の偽物とは言え仙人の究極目標に達成したのだから道教の親玉と並んだ……というかやり切ったなら暫定トップを言い張っていいな!」
胸を張る人理の請負人に立花が問う。
「死んでしまうの?」
「あっはっは、前世で死んだと思ったら何度も生き死にを繰り返したんだから今更だ。
別に死にたいとか死んでよかったとかいうつもりはない。
長年の社畜生活にはウンザリだって話だ」
ロマニも搾り出す様に言った。
「本来はボクが消えるべきなのに……」
「人間歴20年足らずのドルオタのキッズのロマニ君がしおらしく責任を取る必要はないのさ。
それに……ここで消えたら、推しのアイドルはネカマやったマーリンだった衝撃の事実を発見した日に消滅することになるから、『推しのアイドルの正体がマーリンだったというショックに世を儚んで自殺したという汚名』をカルデア中に喧伝する羽目になったぞ?」
「それは……いやだなぁ……」
「まぁまだまだ人生は長い。
精々楽しんだりしんどい思いを堪能するといい。
あと、ソロモン辞めたんだからお前の指輪もここに置いていけ」
「ああ、ありがとう……」
人理の請負人の慰めに泣き笑いになるロマニ。
そして、その話を涙を流したまま聞いていたマスターであった理代。
「ずるい……ずるいよ、ライダー……きいていない!」
「ああ、言わなかったからな」
「……」
「俺はレールを敷いた……。
ゲーティアの不死性はこれで打ち砕いた。
ここまでやって負けるボンクラに育てた覚えはないからな?
(ストームボーダー改修案も未来に託した……これでいい)
アレに落とし前をつけてやれ。
ゲーティアは人類の一生は『憎悪と絶望の物語』と否定するが……
人間の物語は『愛と希望』に満ちた物語だと教えてやれ!
人間讃歌を喉が枯れるまで歌ってやれ!!
それが俺の最後の願いだ。
マスター……冬木の地で絶体絶命の危機に助けを求めてきたオーダーは完了したという解釈でいいかな?」
「うん……でも」
「……でも?生憎クレームは聞き流すぞ」
「名前……貴方の本当の名前を教えて」
「ああ…言っていなかったな……俺は……」
人理の請負人でなくなった男は本当の名前を告げる。
「私、忘れない……」
ゲーティアは、崩れ去る時間神殿の中で吠える。
「——笑わせる。
貴様らの戯言など何一つ届かない。
死ね。ここで死ね人間ども。
我々の偉業は、何の支障もない」
「(各部署で小細工、破壊工作の類はしておいたんだよなぁ)」
「ソロモンを殺し、藤丸兄妹を殺し、英雄たちを退去させる!
我らの結合は解けているが時間は十分にある!
最後の一柱になるまで我が第一宝具を回せば良い!
命に限りは必要ない!
死を前提とした物語など、私には無用だ!
失せるがいい、人間たちよ!
72柱の魔神全てを以て、貴様たちを宇宙の塵にしてくれる!」
消滅しつつある人理の請負人は立花達にサムズアップをする。
「ロマニ・アーキマン、お前の忍耐の日々は正しく報われた。
そして今日から本当のお前の人生が始まる。
藤丸立花君、藤丸理代君……もうひと頑張りだ、行ってこい!l
「うん……行ってくる!」
「◽️◽️に最大の敬意を……」
「ありがとう、さようならカルデアの皆」
カルデアの人々へ不器用な笑みを浮かべる人理の請負人。
ゲーティアへ…いや、別のものへ視線を向けて親指を地面に指す。
「あばよ、クソッタレの人理、俺は自由だ」
その言葉を最後に消滅した。
——— 終局特異点 冠位時間神殿ソロモン / 究極偽仙術 営鎮抱一 ———
<特異点消滅・人理修復>
一番勝率の低いプランは魔神柱の組織を取り込んでロマニを昏倒させて指輪を奪ってゲーティアと肉薄してから自分を異世界へカタパルト射出!勝率が一割。
聖杯ドーピングや特異点で事前準備で丁半博打に。
ユダのアバターをゲットできて二代目ソロモンなのってカタパルトが七割の勝率。
英雄王から原典のソロモンの指輪をもらって十割。
次回がバッタモンとじんるいあく、最終回。
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん