突然、蓮の携帯が鳴る。
着信先は『芳澤すみれ』だ。
蓮が電話に出ると……
「先輩!あの悪魔……じゃなかったスミス先輩がひどいんです!」
開口一番にすごく怒ったすみれの声だ。
『殺してやる……!』的なドロドロな感じじゃなくて『プンプン』という擬音のする感じであざとい感じがするが。
<再現回想シーン>
「今日も練習頑張ったなー。今日のご飯は何かなー……ってスミス先輩!?」
練習を終えて食堂に向かう途中で壁に背中を預けているスミスがいる。
なお、この場に他の人間はいない。
「わざわざ何のようですか!」
「ドンツクドンツク……」
ボイスパーカッションでノリノリのスミス。
『芳澤は所詮……恋愛の敗北者じゃけぇ……』
「なんだとぉ……!!」
『何年も世界体操界の女王に君臨するも『蓮の恋人』になれず何も得ず、
終いにゃ、クソダサファッションがSNSに流出し、
実に空虚じゃありゃせんか?
芳澤クソダサファッションリーダー!
芳澤恋愛敗北者!」(※ TARGET78「熱帯夜 その2」伏線回収……なわけあるか!)
すみれは渾身のローキックをするが
「Sガード!Sガード!」
スミスは、身体がSの文字になるようにジャンプして防御してからダッシュで去っていった……
<回想終了>
「いや、そんな面白……ゲフン酷いことをわざわざするほど暇じゃないぞ。
こっちでも偽物のお前さんが出ていたぞ……いつも通り俺に辛辣でメッチャご飯食べていた。
あーあー、かなしいなーおれがそんあわるいやつとおもうなんてー
去年すみれ君『妹の事よろしくお願いします』といっていたからせんぱいらしくしていたのになー」
「す、すいませんスミス先輩。頭に血が上っていました」
「すみれ君は『優しくしてかっこいいグレイテストな先輩』と言っていたのに」
「それは嘘でしょう、絶対!!」
冤罪とわかって申し訳ない様子だったすみれがスミスの言葉でツッコミを入れる。
「「「「(オモチャにされているな)」」」」
歴代ワイルドの心が一つになった瞬間である。
そんな時、入り口のドアが開く。
「すまねえが貸切だ」
「同士スミスの用があると申し上げておく」
「メロぺじゃないか、パケチにつきっきりだと思ったが」
「そのおっぱい、服装……エリザベスの妹だね!」
青い独特のコンシェルジュの服装をした美女……ベルベットルームの力の番人であるメロぺであった。
理と琴音はエリザベスとテオドア、悠はマーガレット、蓮はラヴェンツァがお世話になっていた。
ほぼ初対面的な琴音は顔とおっぱいと服装を見てエリザベスの妹だと結論づけた。
「あーラヴェンツァの姉か」
「妹と申しげておく」
「ラヴェちゃんのほうがちっちゃいのに……」
竜司と春は見た目で判断したがメロぺの方がロールアウトが後発なので妹なのだ。
スミスが話を切り出す。
「同士スミス、不詳の愚姉を助けていただきたいのです」
「そういうのは蓮に頼んだ方が喜ぶんじゃないのか?
それに、今シャバで心の中にある認知存在が一人歩きしだしているんだが」
「普通ならそうです。
ですが、愚姉は不祥事を起こし、雨宮様に助けられるのは恥の上塗りになるかと」
「あー……でも蓮聞いてしまっているし、いいのか?」
「今回の一件が愚姉の失敗が原因なのです」
メロぺは紙芝居を用意して語り始める。
<BGM 全ての人の魂の詩 リコーダーバージョン@脱力系)
「マイトリックスター……」
ラヴェンツァは雨宮蓮のことを思うと胸が高鳴る。
客人へのスタンスはエリザベスに近い(※なお、今もなお、愛人の座は虎視眈々と狙ってる)。
蓮の寵愛を一身に受けたい。
だがライバルが……ライバルが多すぎる!
皆、魅力的で、雨宮蓮の心を射止めえる存在である。
(※杏、双葉、真、すみれ、べっきー、一子,竹見先生、一二三、千早、ラヴェンツァと10ルート構築である)
「(自分の持ち味を活かせば……!ワイルドである彼の一番の理解者である私が一番近いはず……)」
『男はボインちゃんが好きなんやでー♪』
ラヴェンツァのイマジナリースミスがウクレレ弾きながら煽っている。
ラヴェンツァは自分の胸をペタペタさわる……。
「(私には未来が……お姉様のようになる未来が……)」
『蓮みたいな有料物件がいつまでもあると思うなよ?
そして未来があるってそれってあなたの感想ですよね?」(※外見が変わらないという可能性もあるし…)
心の中のイマジナリースミスに煽られ、青筋を立てている(側から見れば自爆以外の何者でもない)。
ラヴェンツァはスミスへ強いライバル心がある。
確かに上の姉兄だってワイルドとの試練で敗北したことはある。
だが、あくまで命懸けとはいえ『試し合い』であった。
それに対してラヴェンツァは二つに分けられ、自分が何者か忘れていたとはいえ、実戦の殺し合いで鎧袖一触で敗北した。
そして元の姿になっての試練も乗り越えられてしまった。
その後も度々スミスの元に行き勝負(釣りやらテレビゲーム等実戦以外)をするが悉く敗北しているラヴェンツァであった。
「特訓です」
特訓して強くならねば、特訓して大きく(意味深)成長せねば……!
.
.
.
「そう言って『水鏡の森』へ修行に行きました」
「水鏡の森?それは『虚の森』と同じような場所かい?」
「その通りです鳴上様。
水鏡の森の奥は湖になっており、その水面を除くと自身の見たくないものを覗くことになり、同時に覗かれる危険がある場所です。
鳴上様の対峙したマヨナカテレビの中の霧と同じく、普通の人間が入り込めばシャドウと対峙し一歩間違えば自身の影に殺されます」
「そんな場所が……」
愚姉は、そこで山籠りをしました。
時には拳振い
、
また時には滝の水を浴び、
大自然の中で食料を調達したりしました。
「ですが……」
「恐ろしい敵を生み出してしまった」
メロぺの話を口を挟むスミスの声。
だが、スミスは発言していないし、スミスのいない方向から声がした。
スミスは部屋の中に気配がひとつ増えていることにようやく気がついた。
春は、声の方向を向いて反射的に声にする。
「スミス……くん?」
スミス以外がそれを見て絶句した。
ラヴェンツァが心の中にあったスミスへのライバル心が歪んだものとしてイマジナリースミスを生み出したのだと…。
「よう、
スミスが窓の太陽をバックにしてタバコを加え、両手でヤクザの神っぽいポーズをしている。
これで黒スーツなら決まっているのだが……。
黒いテンガロンハットに、『チチをもげ』と白い文字で書かれた黒いTシャツに黒いブーメランパンツを決めている。
恐ろしいまでに歪んだ認知であった。
なお、これを見たスミス本人は無言で震えている……笑い転げるのを抑えるのに。
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん