「いやぁ若とラフィニア、初々しくて可愛らしいカップルですねー。
まだお若いのにお互いに相手を慈しむようで、堪らなく応援したくなりますねー」
『抱けぇ……!抱くけぇ……!』
「いや、なんで俺たちは覗いているんだよ」
「アッシュさん、雇用主の(家内)安全を守るのも仕事なのよ?」
「酷い欺瞞を見た……!
うひょーたまんねー!
尊い……守護らねば……!!ー
ハイランド王城・会議室にて……
「皆さん、何もかも足りません!」
シャネルズの開口一番に出た世知辛い現状である。
連合騎士団の軍費は膨らむ一方だし、フレイム王国も開拓やインフラ整備は進むが収入はすぐに入るわけではない。
マイセンはそれにツッコミを入れる。
「わかっておる……ウォート殿、妙案はあるか?」
「戦に勝つには兵・食・金が不可欠です。
この内「食」はナシェル王子がヴァリスと交わした和平条約によって供給された食料で解決しました。*1
「兵」に関しては、私やシャネルズが下準備を整えている百の勇者が到着すれば解決します。
あとは「金」ですね、ある意味一番厄介ですな。
フレイムの方も開発は進んでいますが食糧物資は行き渡らせるには金が必要です。
そこで、アルボラ山脈に住む金鱗の竜王の財宝とマーモ島の邪竜の財宝を狙います」
「狂気の沙汰だ!」
原作では金竜の財宝のみだったが、この世界では両方取りを狙っているようだ。
マイセンが思わず叫ぶのは無理もない。
金竜はシューティングスター以上の実力があると言われ、邪竜はそこまでではないが奸智に長けた存在と言われているからだ。
「ハハハ、可笑しいですよね!
ですが手っ取り早く金を手に入れて、魔神に取り入ろうとする馬鹿が出ないように釘を刺すならこれが早いです。
ワイバーン等竜種を味方につけやすくなるのは大きいですし。
コレはマイセン王、ウォート先生、ニースが担当します。
気性が穏やかで理知的なので話せばわかります。
呪いに全力で抗おうとするのでマイセン王が応戦することで呪いの方向性にそって動いてもらう隙にニースが呪いを解除していただきます。
マーモにはワタクシ、アッシュ、ベルドの旦那、フレーべの親方で行きます。
……想定より魔神がアンデッドを作る活動が大きいのが気になります。
あと先日マーモに寄った時に魔神が黄金樹目当てでダークエルフの森に入り込んだので……ダークエルフにもう一回接触するのも兼ねて行きますので、最悪またコールゴッドで避難させます」
こうして二手に別れてドラゴンクエストと洒落込んだ。
「賢者様は、怖くないのですが?」
「怖くてたまらないよ。ただ、わたしは臆病者だからね。十分な勝算がなければ、ここには来なかったわけだよ。
だから、信じてくれていい。わたしをではなく、わたしの臆病さをね」
ウォートとニースはこんな語らいをしながら山を進んでいく。
やがて一行は金鱗の竜王の姿を目の当たりにします。その鱗は金色に輝いていた、
エイブラやブラムドのように哀しそうに警告してきた……それ以上近づいたら殺さないといけないから来ないでくれと言ってるようだ。
戦いそのものは一瞬……!
マイセンが勇壮に金鱗の竜王と戦いはじめる。
金鱗の竜王は呪いに耐えると苦痛を味わう、そこでマイセンは金鱗の竜王と戦うことで、その痛みを引き受けた。
その戦いっぷりは正に勇者そのものでした。
ランスを竜の顔面に叩きつけて牙を回避し、炎のブレスも転がりながら致命傷を避けた。
ウォートが転移魔法でニースを竜王の前に転移させ、ニースは解呪の魔法を使った。
呪いを解除した瞬間は、荘厳な雰囲気で、もし吟遊詩人ならば伝説を目の当たりにしたいであろうシーンであった。
金鱗の竜王はやはり穏やかな性格だったらしく、呪いから解放してくれたことに心からの感謝の意を示してきました。
ニースは気を失ってしまいますが、それをウォートが受け止めます。
「似合わないな……私では」
マイセンは金鱗の竜王に自らの名を与えて心を掴み、以後彼は金鱗の竜王マイセンと呼ばれるようになった。
マイセンは竜王を連れてハイランドへ帰還した。
その荘厳の極みに人々はひたすらにマイセンの名を称えた。
宝は竜騎士達が何往復もして運んでいるのですが、何時まで経っても終わらない……恐ろしい量の財宝であった。
ウォートは、マイセンと二人きりで語る。
「わたしは、モスという国を高く評価しております。小国とはいえ、それぞれが立派な王国。
それでいて、竜の盟約によって結ばれ、対外的にはかたく団結する」
「何が言いたいのだ?」
「わたしはロードス全土がモスのようになればと思っております。ロードス全土を、竜の身体に例えたいと……」
マイセンをロードス統一の覇道を説いたのだ……ナシェルを統一王にする、ブルークも望んだ覇道に。
戦後には必ずやロードスは荒れるが、魔神を滅ぼすその軍勢があれば、ロードス諸国を訳もなく屈服させることが可能だと。
ナシェルを王にし、ベルドとファーンがその両脇を固め、ウォートは万色にして無色の存在としてその手腕を振るう。
ベルドとファーンは絶対に両立しない。しかしその上にナシェルがくれば、2人は互いに補い合う最高の両輪になると。
そしてナロモブにはその知恵の実力で宗教、商業、学業、軍事……様々な分野で辣腕を振るってもらうのだと。
「わしの余命は……道化の賢者殿と薬師殿のお陰で希望が持てるようになった……だが私はいい加減、孫がいても可笑しくはない年だ。
夢のひとつぐらい、持っていてもよかろう。
わしとて一国の主、人並みの野心はある。我が娘がロードス公妃となり、我が孫がロードス公王になるのであれば……。
中心がスカードになるかフレイムになるか……」
この時ウォートの夢は大きく躍進した。
荒野の賢者は最大の協力者を、ロードス統一の夢を叶える為の盟友を得たのだ。
魔神を倒し、乱世に支配されるロードスを統一し、玉座にナシェルが座る。そしてその傍らで、ウォートは宮廷魔術師のローブを着る。
カストゥール滅亡以来誰もが望みながら、誰も叶えられなかった夢に王手がかかったのだ。
.
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676:野良勇者
親より見た襲撃者だな、マーモではよくあるが。
(「ヒャッハー!」
朗らかな笑顔をしながらメイス振り回して野良勇者へ殴りかかる一般ファラリス神官戦士。
「寝てろ」
「ミズノリョウ!(断末魔)」
シェイドを飛ばして昏倒させる)
677:アウトロー(笑)
ヒャッハーしてる……でもこんな友好的そうな笑顔で殴りかかるのはサイコパスだよぉ。
678:ホグワーツの暗黒皇帝
……殺した方が、いや『俺』がいるなら『使える』かもな、ソイツ。
679:鑑定屋
何を言って……なんでショーデルがいるんですか!?
680:名無しの転生者
誰?
681:エンマニンジャ
後のファラリスの大僧正、ベルドの側近であるマーモ評議員の一人。
笑顔を絶やさないけど笑顔で外道行為をするっぽい。
ヴァリ騎士団に討ち取られたけど死んだ瞬間にラストカース、いやコールゴッドで暗黒神殿の全てを生贄にして道連れにした。
同じコールゴッドが使えるヴァリスの神官王エトしか生き残らなかった位だ。
682:名無しの転生者
バグナードはアラニアの賢者の学院で学生をしているから……ここで一般ヒャッハーしてても可笑しくないと。
683:名無しの転生者
危険の芽を摘むか、カーラみたいに。
684:野良勇者
一か八か、やってみるか……
.
.
.
放置していたショーデルが起きる。
俺はファラリスの教えについて言う。
「汝の成したいように成すがよい、か」
「いけませんか?」
「いや、やるのは勝手、やった結果が自分に返ってくるのを甘んじて受ければな。
だがお前は不自由だ」
「ええ、私は貴方達に負けましたし」
「そうじゃない、お前は不自由だ、ファリスの信徒並に!!」
「なんですと!」
「欲のままに行動したら悪をなさなければならないわけじゃない!
つまらぬ固定観念に囚われてる!
欲のままに動くという事は欲によって自分の心が囚われている……自由じゃない、つまりファラリスの自由さではない!!亅
「なん……だと……?
では、汝の成したいように成すがよいは欲のままに動くのではないのか?」
「やりたい事の障害を力づくで解決しようとして返り討ちに遭うかもしれぬ、勝っても怪我をして寝込むかもしれぬ。
金を渡すなり、交渉で勝ち取る方が楽かもしれぬ……奪うしかできないのは自由じゃない。
自由とは選択肢の広さも必要なのだ!」
精神点を気絶するまで削られただけに憔悴している中、考えが上手く纏まらないだろうな。
若いせいもあるだろうが。
俺は、ショーデルの肩に優しく手を置く……ドライアードの魅了を使わない。
俺はチャールズ・マンソンだと自己啓発しながら語る。*2
「だが、君は筋がいい。
ファラリスの声を聞き、実践しようとした。
そして失敗しても生命を拾い、ファラリスへの見識を深めた……」
「……」
「君、俺の弟子になるといい」
「見た所、ファラリス神のしもべではないようですが」
「ファラリス神だからと言って異教徒から学ばないという時点で思考が自由ではない。
学ぶもよし、学ばないのもよし……自由に選択してこそのファラリスの道ではないのか?」
「貴方を師とさせていただく」
「宗派は違うが、一緒に自由な生き方を考えていこうか」
「正気かよ?」
アッシュが思わずツッコミを入れる……ベルドは好きにしろと言ったが。
いや、まさか成功するとは……。
ベルドや俺が圧倒的な力を見せたのもある。
ベルドのカリスマに惹かれたのもある。
だが、俺の屁理屈が効くとは…。
「若いの、面白い奴だな」
ドワーフのおっさんが話しかけてくる。
「アンタは?」
「ワシはコークス。
知識の額冠という宝を探しておる」
「金になるからか?」
「まさか!ワシは最高の武器を作るのが目的だ!
剣にエンチャントを施すのための知識が欲しいのだ!」
ソードワールド2なら魔法制限はないが、この世界では古代語魔法や精霊魔法はドワーフは使えないルールだが……
733:ホグワーツの暗黒皇帝
コークスだと?
俺が蘇ってカーディスを倒す時に世話になったな。
剣を鍛えて古代語を刻んで剣を強化したな……俺があった時には100年幽閉されていたと言っていたが……
734:寺転移のK.K
なるほど、世界の差異だな。
コークスが幽閉されないと小説版になるのか。
そうか……実現不能と思ったプランがいけるかもしれん。
「その場所も知っているし、使わせてもいいと思う」
「なんだと!?」
「条件がある……俺達の仲間になれ。
石の王国を奪還してあそこにしかないミスリルを精錬して武器を鍛えることが出来る工房を取り返すつもりだ。
使わせてやるから最高の武器を俺達にもたらせ」
「面白そうじゃ……お前さんには嘘はなさそうじゃな。
ワシを連れて行ってくれ」
「どんどん拾うな……」
「使えるヤツはなんでも拾うんだよ!」
よし、魔神王抹殺プランが増えた!!
仲間が増えた所で、ダークエルフの森に行く。
前回、ベルドと俺とアッシュで屈服させたから話が早いか。
シャネルズの格好をして……と。
「何の用だ、人間」
「魔神はこの辺に遊びに来ていないか心配で、ワタクシ、夜しか寝られませんでしたヨ」
「ふん……羽の生えた奴が来たからエフリートで焼き払った」
「ハハハ、大変でしょうに……
黄金樹ごと逃げるのと用心棒置くの、どっちがいいですか?」
「逃げるのは癪だな…だが数が多いと同胞が犠牲になるかもしれぬ。
用心棒というが貴様がなるのか?」
「ハハハハハ、ワタクシのようなグラスランナーのようにか弱い筋力では心許ないでしょうに。
いるじゃないですか、この島最強の生物が」
「貴様、正気か?」
「ハハハハハ、真っ当な古代語魔法や精霊魔法では傷がつかない魔神王をブッコロしようとするより遥かに易しいですぞ?
ギアスを解除したら襲いかかりそうなので屈服させます。
竜を支配する魔法のアイテムがありますが怨みが溜まりそうなので、最初は交渉します。
ダメなら殴ってから再交渉します。
そして黄金樹を守ってもらうやり甲斐と自由を与える対価に魔法王国の財宝をいただきますが」
「……暗黒神のしもべでもそこまで阿漕なことはしないぞ?」
「皆は幸せになると思いますヨ?」
ルゼーブ族長、キチガイを見るような目で見ないで。
竜語魔法と古代語魔法と暗黒魔法のすべてを10レベルで使用でき、精神抵抗に+4のボーナスを持つレベル15のエルダードラゴン相手にカツアゲしに来たというから無理もないか。
シナリオ上ではシューティングスターが16レベルで強いが、データ的にはナースの方が厄介なんだよなぁ。
数百人からなるマーモ軍を全滅させ、アシュラムやバグナードを含む精鋭部隊も数十人もの戦死や魔術師を死に至らしめたと小説で描写されていたからー無理もないか。
「勝算は?」
「頭はいいからヤバい奴だと認識させればイケますな、ハハハハハ」
「また神下ろしか、芸がないな」
「ベルドの旦那、ワタクシがワンパターン?
売れない芸人じゃないんですからレパートリーはありますよ!
神の化身とか神獣を呼ぶだけですよ」
「「「(一緒じゃないのか?)」」」
ベルド、アッシュ、フレーべの心は一つになった。
ルゼーブもシャネルズの実力を知っていてハッタリではないと理解した。
「私も行こう。
対価に同胞を生贄に捧げるとか言い出すなら狩り殺して財宝を当てにすればいい」
さて鑑定屋、ナースのねぐらは……え、人間の苦しみ、怯えるところが見たいから港街に来るって?
よし、躾けよう。
.
.
.
邪竜ナースは、暗黒神の従僕であり、竜族でも恐らくもっとも自由を望むであろう闇竜でありながら、古代より暗黒神の最高司祭、カストゥールの魔術師達……そして原作では黒の導師バグナードなどに永くに渡って隷属させられていた。
それ故に、自由を渇望し、人間へ怒りを抱いている。
魔法の使えぬ蛮人の世界になった自分を阻む者はいない。
今日も魔法で縛られた憂さ晴らしに人間を喰らいに来たが……
変なのがいる。
戦闘に人間やドワーフ、ダークエルフの混合した集団がいる、それはいい。
だが……青い巨大な巨人と青い巨大な狼*3がいて、青い狼の上に人が立っている。
さらにその背後に白い巨大な鳥、2体の巨人の幻影が見える……おかしい、神々は互いに争い肉体を失ったはず。いや弱い神は大陸やロードスから離れた地に住まうが……こんな強くはない!!*4
「ニンジャブルー……ナロモブ!」
「何者だ!?」
「そんなことはどうでもいい!
貴様、自由が欲しいか?」
「わかりきった事を聞くな」
「では取引だ。
魔神がこの島に来たら容赦無く殺せ。
奴らは黄金樹目当てだからな……黄金樹の守護者になれ。
それと人間を喰うな……用心棒代に月一で獣を送る。
あと守っている魔法王国の宝も無用の長物であろう、持っていくぞ」
「………」
「嫌なら死ぬか、南の海へ退去するか……」
巨人と狼は神の眷属であろう……控えめにみても互角以上も力であろう。
……人間が食えぬのは非常に癪だ……だが……
(※「Don't Boo!ドンブラザーズ」BGM)
「いいだろう……ただし、生贄は月2回だせ」
「ハハハハハ、取引成立ですな!
聞かん坊の火竜シューティングスターに比べて話がわかる!
ああ、彼はもういませんがね」
奴を既に殺しているだと!?
……我の判断は正しかった。
敵対していれば奴の後を追うところだった……!!
三神将…… 「愛や勇気、希望といった人間の正の感情の化身」であり、2000年前に妖怪軍団と戦った、3人の賢人の魂が昇華した存在……神である。
じかーい、じかい。
ラフィニアとの同棲生活が始まったナシェル。
ナシェルはラフィニアに誘われて、ハイランド内に与えられら領地へ向かうが……魔神が襲撃する!
前任者の騎士が魔神を倒すが……
「裏切り者のナシェルめぇ……!貴様がが領主である限り村を狙い続ける!」
そう言い残す。
前任者の騎士や領民はナシェルに領土の返上を求める。
そして再び魔神の襲撃!!
ナシェルの下した決断とは……?
ドン26話 「タマとりがっせん」
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
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野良勇者
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史上最強の大工
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Zさん