・エンマニンジャ…異空間に放逐
・スミス……コンパックで適当な生物と強制合体からわざと失敗してスライムにして踏み潰す。
・バカやピーコックニキ……圧倒的に格上の神格で押しつぶす。
・魔神博士……科学的に解析してどうにかする。
・赤先生……念仏タイムから旗で串刺しか、通りがかりで突然のレッドファイト。
ナロモブ「自由について悩んでいる君に……この世界で1000年早い自由に対する創作物を君に貸そう」
ショーデル「我が師よ、たかが本でそんな劇物など邪悪な魔力でもあるのですか?」
ナロモブ「純粋な作者の力量、かな」
彼の手にはフォーセリア共通語に翻訳された『ボボボーボ・ボーボボ』が……(龍魚くんの取引で買った)。
(ドンブラザーズオープニングのこれまであらすじのBGM)
「ヒャッハー!」
突然だが弟子ができた……将来の凶悪犯ではあるんだが……うん。
「若いの、面白い奴だな」
現代で破壊神を破壊できる武器を作り得る天才を捕まえた……うん。
「ニンジャブルー……ナロモブ!」
「何者だ!?」
「そんなことはどうでもいい!
貴様、自由が欲しいか?」
「わかりきった事を聞くな」
「では取引だ。
魔神がこの島に来たら容赦無く殺せ。
奴らは黄金樹目当てだからな……黄金樹の守護者になれ。
それと人間を喰うな……用心棒代に月一で獣を送る。
あと守っている魔法王国の宝も無用の長物であろう、持っていくぞ」
「………」
「嫌なら死ぬか、南の海へ退去するか……」
圧迫面接で邪竜を用心棒にできためでたい!
いやぁ、邪竜ナースの説得が成功してよかった……勿論、呪いは解除したぜよ?
いや、獣将ファイターと神将で威嚇しようと思ったら背後に三神将様が応援に来てくれたのが大きい。
ベルドが『魔神王より強いだろ」と直感で気がついたが……その通りだよ!鑑定屋がカーディス、魔神王、アトンがスクラム組んでも大丈夫と分析しているし……。
次の懐柔方法はルゼーブになろうお馴染みの『RYOURI』でおもてなしをしてナースにも興味を持たせて沼に沈めてくれる。
ああ、財宝はマジレンジャーの力で財宝を小さくして宝箱に収納しておいた……フレイムの公共事業や福祉で消える運命だはが。
ああ、知識の額冠をコークスに被せてドワーフでもできるエンチャントを学んだらしい……実践は石の王国奪還後になりそうだが、一応ハイランドやフレイムの工房を借りて練習出来ればいいが。
ショーデルはマイセンやナシェルに協力者として申請しておいた……ファラリス教徒だから問答無用で殺さないようにと……やらかしたら俺が直々にスレイするので。
マイセン王もウォートの野望に乗っかるつもりなのでマーモも勢力下におきたいわけだ……ショーデルやルゼーブみたいなマーモの申し子を排除じゃなく飲み込める度量を持っていただきたい、スパーク君みたいな不幸王のように!!
早速だけどショーデルくんはいい仕事をしてくれた。
なぜかと言うと……
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・
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ナシェルはラフィニアに誘われて、ハイランド内に与えられら領地を訪れた。
今のナシェルは竜騎士で上級騎士、しかも王女の旦那であり、未来のフレイム王を期待されている。
マイセンは飛地でもかまわないと領地を与えた。
その領土には村があり、現在は近衛騎士のハイゼルという男が領主代行として治めており、ナシェルより幾つか年上、20ぐらいの若き騎士だ。
王家直轄地は村の代表である村長が徴税を行う事があるし、文官や商人が税吏として派遣されるケースがある。
今までは暫定ラフィニアの配偶者の土地なので、彼女の近衛騎士をしていたハイゼルが治めているんですね。領民に好かれるよい領主だそうな。
貴族のルールで先触れを出す必要がある。
既にナシェルに預けられている見習い騎士のアドルという少年が先触れの使者として村に行っており、彼が騎士として叙勲されればナシェルの部下になる……ハイランドの騎士になるかフレイムの騎士になるかはナシェル次第ではある。
因みに……警護としてルシーダがついている。
ナシェルとしては、魔神との戦いを放棄する気はない……たかだか千戸ぐらいの村の為に、前線を離れる訳にはいかないからだ。
こうしてラフィニアと轡を並べて領地に向かっている時でさえ、連合騎士団と魔神との戦いが気になって仕方がない……。
一般的に領主というのは、もし領地に何かがあれば、何をおいても領民を助けなければならない。
故にナシェルは、代官を置いて統治代行をするつもりである。
「評判はいいみたいだから、そのハイゼルという騎士にこれからも領地を任せたいとおもいます。
ニアも信頼しているからね」
「その……私は昔はお兄様の真似をして剣を振り回したり馬を乗り回して市井に出たり………近衛騎士のハイゼルに迷惑ばかりかけて」
「お転婆だったんだねニア」
ナシェルは目を瞑るとスカードの景色が目に浮かぶ。
ナシェルはスカードの民を説得してフレイムに疎開させた……恐らくこの先の戦いでスカードは荒廃するだろう。
ナシェル自身もスカードのエールについての知識があり領土を富ませることは出来るだろう。
だが……ただの領主ではいられないだろうと確信している。
魔神との戦いの後の、大きな揺り返しが起こり、ロードス統一の戦が始まる事、そしてフレイム……いやナシェルが中心になる事も。
ナロモブは直接は言わなかったがフレイムへスカードの民を移住させナシェルの地盤になるように差し向けているだろうと推測できるナシェルであった。
父は既に死にドッペルゲンガーに入れ替わり、リィーナは生贄になり魔神王になった……もし、ナシェルが全てが終わった後、スカードに残ればどこかで止められたのではと後悔し続けていくだろう……フレイムで常に忙しい状況判断にいる方がまだ気が楽ではあるだろう。
そしてマイセン王としてもフレイムの王になった方が利益があることもナシェルは理解しているが……
「邪念だぞ」
ナシェルは自分を戒めた。
迷いを持ったまま魔神と戦えば死あるのみ。
魔神との戦いが終わった後に考えればいいと、未来の選択はひとまず保留にして今はラフィニアと一緒に領地に顔を出す。
しかし村についてみると……どうも村人の様子がおかしい。
ナシェルはラフィニアに言われたとおりに笑顔を浮かべますが、反応が薄い。
気がなさそうに会釈したりするだけで、歓迎しようとする気配はない。こういう経験のないラフィニアには、それは結構ショックな事でした。
ナシェルはスカードを出てからの旅で度々そういう目にあったから慣れたものだが……ルシーダに頼んで村人から事情を聞き出すよう頼んだ。
余所者でナシェルの部下(正確には違うが村人視点)には話す気はない……が、ルシーダはドライアードの魔法で魅了し話を聞き出した。
ルシーダが手に入れた情報によると……歓迎されていないのはラフィニアではなくナシェルのようだ。
やはりスカードの王子としての過去が付き纏っている。
村人たちとてナシェルが今やフレイムの解放者であり、竜騎士である事は知っています。竜騎士である事は、ハイランドにおいては最高の誉れだ。
では何故村人がナシェルを歓迎しないかというと、魔神の襲撃があり、魔神はハイゼルが倒したからだ。
しかしその魔神は今わの際にナシェルを裏切り者と言い、ナシェルが領主である限り村を狙い続けるという呪いの言葉を残した。
村人が怖がるのも無理はない……都市すら滅ぼす魔神相手では、いくら王様直々の采配であろうとも、身の危険が付き纏うのならば怖いに決まっている。
ナシェルを標的に狙ってきたというのは前例にないが……ナロモブの話ではリィーナは魔神王の依代になった。
依代の影響でナシェルへ執着を持っている可能性が高いと……。
2人を恭しく迎えたハイゼルですら、
「ナシェル王子、無礼を承知ですが領地を返上していただきたい」
と言い出す始末だ。
これにはラフィニアが更に大きなショックを受けました。
ナシェルとしては小さな村の為に拘束されるわけにはいかないので、無能と謗られようとも返上した方がマシだと思っているようだが。
その日は2人は領主の館に泊まるが…。やはりラフィニアは涙を浮かべてナシェルに抱きついてくる。
「ナシェル様……私は悔しいです」
その目には涙を浮かべている。
しかし抱き合ってると次第に落ち着いてきた……恋というのは偉大である。
「もし魔神がニアを狙ってきたら、きっと私は今までにないほど辛いだろう。
魔神へ刺し違える程に」
「ナシェル様…」
「私は……もうスカードに戻る気はない。
私の帰る場所はニアの所だ……魔神を倒すのは、その為なのだから」
ナシェルは無駄な時間を使いたくないので、揺さぶりをかける。
村人一同を宿に集めて、領地を返上する気はないと宣言したのだ。
「わたしはマイセン王に命じられて、この村の領主となった。おまえたちが何と言おうと、わたしはこの地位を捨てるつもりはない。
王命に従えぬという者は、ハイランドに対する反逆者と見なす。厳しく罰するから、そう心得よ!」
「あなたたちには失望いたしました。ハイランドの王女として、この日のことをわたしは生涯、忘れません」
二人は言うべき事を言って、反論も許さずさっさと退場する。
「結構役者だねニア」
「ナシェル様こそ」
村人は激しく議論を戦わせます。
従って魔神の標的にとなるか、従わずに反逆者となるか……ある意味究極の選択である。
村人は心底ハイゼルを信頼している……妖魔や魔神から自分達を救ってくれた、いずれは王女と結婚する領主様。そういう認識だ。
ハイゼル自身も自分の仕える相手はマイセンでなくラフィニアだと心に誓っている。
それはきっと、ただの主従関係ではなく……それ以上の感情を持って。
村人の議論は長く長く続きますが、ハイゼルは自分は騎士だから王命に従うというだけであった。
答えの出ない議論は続く……しかし中には第三の選択肢を出す存在はいた……そして魔神が動き出した。
「ナシェル様、魔神が出ました!」
見習い騎士のアドルが慌てて入ってきた。
ナシェルは現場に行ってみると、以前現れたのと同じ魔神だとのことだ。
「(あの魔神は…!)」
その魔神をナシェルは知っていた……そしてその恐るべき能力も。
だからナシェルは全てを悟った……今回の事件の真相を。
ナシェルがハイゼルに加勢しようとすると、ハイゼルは一刀で魔神の首を刎ねます。
「裏切り者のナシェルめぇ……!貴様がが領主である限り村を狙い続ける!」
村人の間からも大きな歓声などが上がる。
「帰れ!ここの領主はハイゼル様だ!」
「魔神の王子はスカードへ帰れ!」
民衆は残酷なまでに正直であった。
ルシーダは、そんな熱狂を冷めた目で見ていた。
ナシェルは翌日に答えを出すとして村人を解散させた。
ハイゼルには領主として参加を求めたのを領民に納得させた。
その夜、ラフィニアはハイゼルに会いにきた……護衛としてルシーダはいたがラフィニアの頼みで席を外すよう言われ、扉の外で待った。
「ラフィニア様、ナシェル王子との婚姻を解消してください。
そうしなければ魔神に狙われます!」
「何故魔神殺しが魔神を恐れるのです?」
「魔神と戦ったからこそです!」
「私はあの方と添い遂げるつもりです。魔神を滅ぼすナシェル様の妻なのですから絶対に逃げないですし恐れません!」
ラフィニアはハイゼルを悲しそうに見つめる。
「昔のあなたはとても頼もしくて、わたしはどこへでも安心して行くことができた。でも、あなたは変わってしまったのね……」
そう言ってラフィニアはハイゼルの前から姿を消しそんなラフィニアを、ハイゼルは止める事は出来なかった。
「すべては領民のためなのです。そしてラフィニア様の……」
ラフィニアは涙を流しながらナシェルを抱きしめる。
そんな時、声がした。
「話は聞いた、若よ」
「ナロモブ……生きて帰ってきたのですね。
それとこの人は?」
マーモに邪竜の束縛を解放しながら屈服させるという難業へ挑んだ彼が帰還したのだ。
「マーモで拾った人生の弟子的なショーデル君だ」
「よろしくお願いします。
お噂は予々……我が師からも聞いております」
笑顔で話すショーデル……なおこの笑顔のままメイスで人間を撲殺するし、暗黒魔法を飛ばすサイコパスだが。
ラフィニアをルシーダに任せ、三人で話し始める。
「で、どうする?」
「魔神ガランザン……またの名を魂の魔神。下位魔神の中ではある意味、最も恐るべき魔神」
「王子、博識ですね」
ショーデルの言葉に頷きながら続きを話す。
「顔はドクロ、片腕は鎌になっていて、蝙蝠のような羽を生やしてる。下位魔神で最も強く、ザワンゼンという上位種もいます」
「(パブリーズが戦うんだよなぁ……未来の話だが)」
「魔法などは使えない代わりに、魂の契約という能力があります。他者の肉体に自分の魂を封印し、例え倒されても翌日に復活します」
「ほほう、興味深いですねえ」
「宿主を操りませんが、契約時に様々な甘い言葉で誘惑してきます。これを承諾すると抵抗の余地なく寄生されます*1。
寄生した者を殺害して燻り出し、他の宿主を獲得する前に倒してしまうしか私は知りません……ウォート師やナロモブなら妙案はあるかもしれませんが」
「大体あっているが……寄生する人間の精神を奪う生態がある……ルシーダや俺がシェイドを飛ばして昏倒すれば炙り出せるな。
恐らくハイゼルは、ガランザンが現れた時に必死になって戦った……でも勝てないと悟った、村人や姫を殺すと脅迫された。
その結果彼はガランザンの宿主となる事で大切なものを守ろうとした。
無力とは、時に人を思いやる真心を踏みにじるもんさ……ガランザンの甘言は全て出任せなのに縋るしかない」
ショーデルは、話を聞いて手を叩いて喜ぶ。
「さすが、我が師!
で、騎士様の処遇はどうしますか、殺しますか?
王の命令に反逆し、魔神に内通するんですから処刑ですね!
そして加担した村人も連座で処刑ですね!
さぁファ(ラリスに生贄……と言ったら斬られそうなので)、手を取り合って処刑しましょう!」
まるで某組織の二代目経営顧問ばりに処刑を推進するショーデルのおでこを平手で叩くナロモブ。
「まずは若はどう判断します?」
「仮に生かしたとしても、裁きにかけられたら死罪は免れない。
それならば、彼の名誉を守るために斬り捨てて、マイセン王にはハイゼルは魔神と戦って戦死したと報告するつもりでした」
「悪くない判断ですが……ギリギリ及第点です」
「我が師ならばどうします?」
「騎士様が死骸を晒しても村民は若を魔神以上の化け物認定するし、だからいって殺しても税が取れない。
時には名誉で生命をやり取りし、生命を投げ捨てないといけない盤面もありますがね……勿体無い」
「勿体無い?」
「嫌でも騎士が死ぬご時世……ですがね代官やれる近衛騎士が死ぬと損失が大きい。
替えが効きにくい……育てるのに時間がかかる。
故に名誉など踏みつける。
死骸を晒さず、無様を晒してもらおう」
「我が師は悪でございますな」
「統治者は偉大な善の光を見せなきゃならんが時には偉大な闇を抱かにゃならん。
そういう意味ではベルドの旦那は資質はある……よっぽどじゃないとやらないがな。
こういう筋書きはどうだ?」
ナロモブの話を聞いてショーデルは嬉しそうであった。
ナシェルも検討の結果、ナロモブの献策を採用することにした。
翌朝、ナシェル達が村人達とハイゼルの前に現れる。
ナロモブはシャネルズとなり、ショーデルはファラリスの神官服ではなく文官風の服装になっている。
ハイゼルは怪訝そうにシャネルズとショーデルを見ている。
「ナシェル王子、その方々は?」
「彼らは…」
「ハイランドから来ました。
今回の一件は、マイセン王はお嘆きになるでしょう」
「ハハハハハ、ワタクシはシャネルズ・ラッツスターというしがない道化師でございます」
シャネルズは道化師らしいエンターテイナー風な挨拶を行う。
ショーデルは格好は文官だが実際は無位無官(まぁマーモの暗黒教団の司祭ではあるが)……でも嘘は言っていない。ハイランドにベルドやアッシュを置いてきたからナシェルの元に来たので。
「貴方が噂の道化の賢者ですか」
「ハハハハハ、ワタクシのファンですか嬉しいですね。
ではファンサービスを」
「ファンサービス……ぐぁ!」
シャネルズと後方にいたルシーダが同時にシェイドを召喚してハイゼルに叩きこむ。
不意打ちで精神抵抗しきれずに直撃して昏倒した。
村人とは悲鳴をあげた。
だが、ハイゼルの身体から黒い煙をあげてガランザンが姿を現した……寄生する精神が消耗して隠れることができなくなった。
ガランザンが他の村人に寄生しようとしたら、ガランザンに攻撃をするつもりだ……ガランザンも隙を晒すよりナシェル達の排除を優先するつもりのようだ。
因みに、未来でパブリーズと呼ばれる冒険者達が他の人間に寄生されるリスクがあるから上位互換のザワンザンを密室で倒したわけだが……シャネルズは寄生された奴にシェイドを叩き込むかダイヤモンド・アイの外道照神霊波光線で暴き出せる。ハイゼルにシェイドを叩き込んだのは魔神側に加勢する危険性も考慮したのと、村人へ恐怖を叩きこむためである。
ショーデルはラフィニアの前に立ち、護衛役をする。
ルシーダはウィスプを召喚してガランザンに特攻させ、シャネルズはバルキリージャベリンを発射する。
ナシェルは竜笛でワールウィンドを呼んでから魔神に切り掛かる。
一般的にガランザンの攻撃手段は右手の鎌のみ。牙も爪も尻尾もないし、毒や魔法も使えない……のだが、コイツは原作描写で魔法を使っている……ザワンザンではないが、亜種なのであろう。
ラフィニアの方に向かおうとするが……
『見苦しいぞ、魔神め』
ワールウィンドが上空から火炎のブレスを吐いて妨害する。
ナシェルがその隙にガランザンの喉笛を突いて止めを刺した。
原作ではワールウィンドとナシェルで苦戦の末撃破であったが……(データ的にはワールウィンドだけでも楽勝だったりする)、数の差が大きかった。
ナロモブは、昏倒したハイゼルに最低限の精神譲渡魔法で起こす。
「ナシェル王子……」
「魔神はシャネルズの手で貴方の魂から追い出し、私が倒しました」
魔神が倒されても先日のような歓声が上がらず、村人達の顔は不安そうでした……これは原作でも同様であった。
自分達が信じていたハイゼルは魔神に寄生されていたし、その魔神とハイゼルをナシェルは倒した。
ナシェルは魔神と同じか……村人にとっては恐怖の対象が変わっただけなのかもしれない。
民衆は残酷なまでに正直、そういう事です。
ナシェルがどんなに誠意を尽くしても、どんなに彼らを思いやっても、彼らはきっとナシェルを恐れる。"魔神殺し"は魔神以上の脅威なのだと。
ナシェルの戦いを見守ったラフィニアはその事が悲しかった
だが……
「王の命令に叛き、村人を扇動し、魔神に内通する……王の耳に入れば処罰は免れないでしょうな、村人共々」
ショーデルは、笑顔で語る。
後の暗黒大僧正の語りの巧さはこの時から片鱗があり、村人全員に聞こえる程だ。
ナシェルとは別の分かりやすい恐怖が村人を襲う……国に逆らう反乱者の末路は一つだ、知らないとはいえ魔神側に加担したので役満である。
ハイゼルは叫ぶ。
「この村人には罪はない!」
「そうですね、貴方が魔神に加担したのを知りませんでしたしね。
ですが王の命令に叛き王女の伴侶を愚弄したのは確か。
それを加味すると……今回の年貢は倍になりましょうか?」
「増税するという事は、村の作物を残らず差し出す事になる!」
「お役人様、我々は飢え死にしてしまう!!」
思わず村人達も叫んでしまう。
だが、ショーデルは穏やかな笑みで語る……繰り返して言うがコイツは役人ではない、『ハイランドから来た』男だ。
「地虫たちは土を食べて生きています。あなたがたも、そうすればいい」
「何を言う!我々は人間なんだぞ!」
「それでは、明日から地虫になってください」
ショーデルの外道な発言に、ハイゼルは叫ぶが笑顔のまま返す。
ロードス島戦記でカノン王国の代官になったマーモの暗黒司祭ログナーが同じ事を言ったのできっと弟子だったのだろう。
村人が絶望に苛まれるがナシェルが止める。
(※「Don't Boo!ドンブラザーズ」BGM)
「そこまでだ。
魔神に敗北し、村への被害を抑えるには最善であったと思います。
マイセン王は聡明です、その事を考慮にいれて村へ無体な真似はしません」
「王子…」
「貴方が慕われていたのは間違いなく貴方の統治の手腕によるものです。
私は魔神の戦いを続けなければならない……この地を代わりに治める者が必要です」
ハイゼルは、首を横に振る。
弱々しい動きで自分の剣に不名誉印をつける。
「私は王の沙汰を受けます……貴方にも、ラフィニア姫にも合わせる顔がない……」
沙汰の結果、ハイゼルは本来なら処刑であるが今までの功績と事情を考慮して騎士の資格を剥奪した。
村の統治者も別のものが代官を行うことになった……ナシェルの温情のせいか最初のような恐怖感は薄れていったようだ。
そして、ハイゼルは……
「ハハハハハ、これをどうぞ」
「賢者殿、これは……?」
「私と若の連名での紹介状です。
フレイムに行けば開拓する事業は進んでいますが代官やれる人間はさほど多くないのですヨ?
『本来』なら魔神ごと殺されるはずの貴方ですが、生まれ変わった気持ちで身を尽くすとイイでしょう」
「……感謝します、賢者殿」
「いえいえ、私の弟子が貴方や村人に粗相をした詫びデスヨ?」
「弟子……あの者は役人ではなかったのか!?」
「嘘は言っていませんよ。
役人っぽい服装で『ハイランドから来ました』と言っても『ハイランドの文官』とは言っていませんし。
言動も(マーモの)一般論しか言っていませんし。
It's a joke(冗談だよ、気にしないで)ってやつです」
ハイゼルは、最後の言葉は聞いたことのない言語だったが、全てがこの賢者の掌の上だったのだと言う事だけがわかった…。
例えば7レベルのナシェル君なら7回失敗するとアウト……なおレベル12かつ精神抵抗4のナロモブは12回ファンブルしないと無理。
ガランザンが生き返る度に、宿主は精神力を1点永久に失う。
だから無限に蘇ってくる事はない……新しい器を探すだけでしょうが。
じかーい、じかい。
ハイランドに集結する百の勇者。
だが、問題も当然発生する。
響きはいいが烏合の衆をどうやって運用するのか。
ドン26話 「けっとうマシマシ」
昼行灯の次に鑑定屋の世界に行くコテハンは……
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ピーコックニキ
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エンマニンジャ
-
野良勇者
-
史上最強の大工
-
Zさん