<ゾルディック家 応接間>
部屋の中には三人。
銀髪の長髪の偉丈夫、老獪さを秘めた老人、顔に包帯を巻いた貴婦人。
「行ったか……」
「あそこまでの念の化け物は初めてじゃわい」
当主のシルバ・ゾルディックと、先代当主にしてシルバの父でゼノは『来客』との会談を終えて一息つく。
「なんというゴロツキ……イルミを痛めつけた相手なのに!」
「そういうな、キキョウ。
あの男は誠実に対応していた。
その気になれば簡単に始末できただろうさ、我々ごとな」
シルバは、少し前の話し合いの事を思い出す。
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『キル(キルア)の友人の兄』を名乗る者がキルと一緒にやって来た。
「(イルミから聞いたが……成程、簡単にアイツを制圧できるわけだ。
大都市でもし、化け物じみた男が少しでも癇癪を起こした瞬間、念の心得がないものなら即死するであろう)」
「いやぁこの度、ご子息に手を挙げた事をお詫びします。
あ、これつまらない物ですが」
気さくな様子で菓子折りを渡してくる化け物。
「暗殺者ってのはまぁ感心しないですが……人類にとって兵隊、娼婦、農家と同じくらいの時期からある仕事ですからねぇ。
一般人を巻き込まない社会の上やら裏でやる分には許容できるんですよ。
イラっとしたから殺すとか言い出さない限り」
「安心せい、ワシらは金にならん殺しはせん」
「……でも長男さんはそうじゃないですが?
ハンター試験で俺や弟や試験補助員(黒服)ぶっ殺そうとしましたしー。
そもそも外出先でキルア君の友達になろうとした子供を殺しましたよね?
口車で離れさせるなり、金や脅しでも何とかなるのに。
……本当なら『裁いて』やるんですがね?
こっちが派手に弟の友人の兄を叩き殺すのもねー?一応ハンター試験合格した手前、自重しましたが。
それに仕事で必要と聞いたのでそっちのクライアントやゾルディック家の仕事に差し支えるから配慮しましたが?」
「(運が良かったな、イル。
巡り合わせ次第では遺体すら残らず消し炭にされて)」
「貴方、さっきから黙っていれば」
「キキョウ」
シルバは、『燃』を込めてキキョウを静止する。
イルが余計な事をして返り討ちにされたにも関わらず、見逃したのだ……とシルバは、この時点で大きな『貸し』になっていると理解していた。
なにせ、ゾルディック家の顔写真だけでも賞金になるのだ。
そのまま賞金首として渡しても良かったはずだ……その気になれば正面からゾルディック家を敷地ごと滅ぼせる怪物なのだから。
「まぁキルア君も『色々』あったでしょうから家業への反発もあるでしょう。
こうして一度話し合う必要があると思いまして。
自分という邪魔者がいて野暮なのは承知ですがね、『針』で躾けられちゃあ堪らない。
一応ハンターライセンスを取りましたし、しばらく外の世界へ見聞を広めては?」
「キルアはまだ子供です!」
「そりゃそうですがね、仕事を継ぐにしても継がないにしてもある程度の社会性とか常識って必要だとぼかぁ思うんですよ。
長男君のような全方位敵に回す動きは論外ですよ?
それと、そろそろ『念』を教えてもいいと思うんですよ、ハンターになった以上覚えるのは義務ってもんですし。
ああ、変の偏らない様に正道で成長させますんで。
そういうの含めてキルア君の面倒を見ようかなーって。
弟の友達二人もハンター試験合格した以上教える必要があるんで.
……正直、力づくでも叩き込まないと確実に問題を起こすので!」
化け物がげんなりした様子で話す……そういう部分は人間味があったが。
キルアもシルバに向かって色々と話した。
シルバは考えた末に
「わかった……。
外に出て色々学んでこい。
そして強くなったならお前に『アルカ』を任せてもいい」
「アナタ!」
「だが約束しろ。
たまには帰ってくる事、そして仲間を裏切らないこと」
「ああ、約束する」
キルアとシルバの話し合いが終わり、キルアと化け物は退出した。
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クラピカとゴンが試しの門を開けられる様になったのを確認して兄貴はキルアを連れて邸宅に入って行った。
なんか知らないが話し合いがうまく行って良かった。
皆イルミの野郎みたいだったら兄貴のせいでゾルディック家が地図から消滅していただろうしな。
「と、いうわけで家庭板案件は一先ず解決しましたー。
ゾルディック家から重りセットも貰いましたし、それで鍛えるのは続けます!
とはいえ、レオリオは医学部の勉強しながら鍛えるのは既定路線……まぁ大学は飛び級して単位は大体なんとかなっているので残りは資格試験を合格するだけなんだよなー。残りの座学はリモートでいけるし。
なのでハンター仮免の諸君の教育をつづけまーす!
あ、賞金首ハンターになるならクラピカ君の助けになるよ!」
「どういう……ああ、あのバケモノか」
クラピカは直ぐに答えを言い当てたが。
兄貴の
偶に法で届かない悪人とかぶちのめしているが……まぁ兄貴はギリギリ制御している。
兄貴は未だに成長を続けている……
まぁ医学の基礎に限界はなく、現場では限界しかない……だから俺は限界を越えるべく勉強をするし、念も鍛えるし、ハンターの地位を利用していくんだが。
「では鍛えるのと当座の活動資金調達に天空闘技場にヤーマヤー!*1
ネテロ会長に問い合わせて、正道の指導者がいるのを聞いたので接触するぞー!」
「オッサンが教えるんじゃねーのかよ!」
「こっちは知識があったとはいえ我流だからねー(原作知識やら他漫画の修行を参考にしたから)。
あっちは教育のノウハウ、データは豊富だからね。
こっちの教育方針が間違いはないか検証もしたいんでね」
「天空闘技場かー俺も行ったことあるぜ」
「おやキルア君もですか?
奇遇ですねー、自分も金儲けの種銭を稼ぐのに利用しました。
……(念未使用)戦いながら勉強したけど戦闘のセンスがなくてねー素人のゴリ押しのなっちまうんだよなー。
ああ、200階から先に行っていないだろうキルア君?」
「そうだけどよ、なんでわかった?」
「二百階からは別次元でね。
知らないで行くと一生モノの障害を負う羽目になりますよー俺とレオリオは楽勝だけど!
ただ、ハンターの基本を履修すればいいチュートリアルになるよ!」
『念』の使い手がいるって事か……。
しかし兄貴はなんでも詳しいよなぁ。