ゴン、クラピカ、キルア、俺は初戦は問題なく勝利した。(原作のようなサダソがズシを人質にするような真似はしなかった……聖騎士の兄に粛清されかねないから)
ゴン達は順調に4大行は覚えつつある……応用まで覚えないとクラピカの仇の幻影旅団に抵抗すらできないだろうな。
カストロは独学とはいえ2年近く研鑽を積んだおかげか、基本4大行をマスターし、応用まで手が届いている……だが、
「ギル殿……」
カストロは、自分を更に追い込みたいと兄貴に申し出た。
確かにこのまま順調に成長はできるが……ヒソカを見返せるかは今のままでは絶望的だ。
念覚えて調子に乗って取り返しのつかない選択をしたわけだし。
「一つ手はある……俺も自分の念を高める荒業をしている。
赤ん坊の時点でほぼ能力のメモリは埋まったからな。
故に基礎パラメータをあげているが……。
お前さんの能力の開発余地を最適化する事、自身の甘さを無くす修行を提案できる」
「本当か!?」
「俺の考え通りに『発』を作ればいける……だが、しくじれば自分の念で命を落とすけど……やるかい?」
「構わない!頼む!!私に修行させてくれ!!」
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ホテルから離れた荒野で私、カストロは瞑想している。
ギルリバス殿の助言で『発』を開発し、それを発動した……。
発動に成功したと確信した……。
目の前に黒い影法師は現れる…長髪に黒いローブに端正な顔……
『ククク……カストロ、カストロ!
自惚れ屋のナルシスト!
思い通りの『発』は発動して強くなれると思ったのか!?
甘いぞ!お前は今日ここで死ぬのだ!』
私は無言で拳を構える……影法師も私と全く同じ構えをする。
それは当然だ。
なぜなら……
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「ギルリバスさん、貴方はカストロに何を言ったのです?」
「そうだぜ兄貴。
わざわざ俺たちと別行動をとらせていたけどよ」
「自分自身で殻を破るために命を掛けてもらっている……しくじれば自分自身で死を招くだろう」
「!?」
「それを助太刀することは出来ないし、奴も見せたくないであろうよ」
「んだよ、オッサン!結局何を教えたんだよ!」
ウイングさんはそういう荒業へ追い込んだ兄貴へ怒りの眼差しを送るが、キルアは呑気に聞いてくる。
キルアは実家が実家だけシビアなんだろうがよ。
「カストロのダブルを改造しようとしたわけだが……」
「分身と位置を入れ替えるとか分身と合体してパワーアップするとか、ダメージ分身に押し付けるとか考えたが結局、新しい能力が開発できずにダブルを使い続けて稼働時間や連携の強化しかできなかったな」
「ダブルは頭打ちなわけだ……だからそれを開発するダブルを作らせた」
「カストロは強化系で苦手な具現化系の発展の余地はないと貴方達は言っていたのでは?」
クラピカは訝しむし、キルアも同意した。
ゴンは、兄貴の言葉を読み解こうとしたが知恵熱を出して煙が出た。
「カストロの開発した念は『具現化系じゃない』」
「え?」
「ダブルは具現化系だろ?」
「具現化系じゃないダブル?
ズシ、わかる?」
「ゴンさん、俺もわからないっす」
「……ギルリバスさん、そう言うことですか」
ウイングさんは答えに気がついたようだ。
俺は、実際に兄貴がカストロに何を吹き込んだか知っているけどよ……盲点ではあったな。
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私と影法師の虎咬拳は激突するが……私が吹き飛ばされる。
「く……強い!」
『ククク、当然だ。
俺は『理想のお前』だ。
お前の弱点も理解している……だが俺はお前のように甘くもないし、弱点は通用しない!」
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「ボクシングの練習でシャドウボクシングってあるじゃない?
ただパンチを空気に向かって殴るだけじゃない、『相手』を想像して殴る。
相手がどうのように仕掛けるのか?どのように避けようとするか?ってね」
「心源流でも型稽古など相手を想定した練習があります。
ですがカストロ君は……恐らく自分自身……『自分が正しく指導され、強化系として育成されたカストロ君』を産み出して戦っている、そうですよね?」
「さすがウイング先生、ご明察だ」
「は!?理想の自分を出せるなら実践でも苦労しねえじゃねえか!?」
「言っただろ、具現化系能力は一切使用していない。
まぁ自分自身を具現化できるまでの想像力は前提だがな」
「???」
キルアがわからずに兄貴に噛み付くし、ゴンは首を傾げている。
俺は補足していく。
「『ノーシーボ効果』って知っているか?」
「熱い鉄を当てられたと錯覚することで、脳からの指令によって本当に皮膚が赤くなったり水ぶくれができたりする現象だったなレオリオ」
「クラピカの言う通りだ。
カストロはその思い込みを『強化』した……誓約もつけてな」
「誓約?」
「念を強化する為のテクニックだ。
ただ念弾撃つより『1日に4回しか撃てない』とか『人差し指からしか念弾を発射できない』とか制限を入れることで威力や精度を高めることができる……腕を切り落として拳銃を仕込んだ義手にしてそれで発射するとかでも念弾の威力が上がった話もある。
クラピカ、能力作る時に『幻影旅団以外に使えば死ぬ』とか誓約を適当に作るなよ?うっかり無関係のヤツに能力向けて死亡とか間抜けな死に方をしかねないからな」
『誓約』の話を聞いて考え出すクラピカに釘を刺す。
頭のいいキャラのつもりだろうが、幻影旅団絡みだと冷静さを失うから信用できないからな!
兄貴がどういう『発』にしたのか説明した。
「ゲーム風に言うと自分と同じレベルのカストロ君……ただし強化系の理想の成長をしたカストロ君をイメージしたわけだ。
それと対峙して戦うだけさ……レベルの高いイメージだと殴られたダメージも再現できるくらいだ。
それを念で強化して命懸けで打倒する『発』……
カストロの恐れや精神の隙や弱点を容赦無くつくから間違いなく今のカストロより格上だ。
それに敗北すれば高確率で死ぬ」
「「「「!?」」」」」
兄貴はギャラクトロンを上空で放って観測していて、敗北したら即座に俺を向かわせて心肺蘇生を試みる手筈になっているが、即死した場合は救えない。
それを理解したからこそウイングさんは怒りの表情になっている。
「なぜ止めなかったのです!?」
「確かに基礎を積んで実戦を積んで地道に強くはなれる。
だが、アイツは許せなかったんだよ」
「え?」
「自分自身の拳を信じきれなかった事を……その後悔はアイツにはあまりにも大きすぎた」
念を覚えた時に自分の虎咬拳を磨き更に長所を高める事をせずダブルという奇策に頼ったのは一重にヒソカへの恐怖からだ。
恐怖から逃げ、安易な手に縋った時点で武術家という生き方を裏切り、半分辞めていたようなものだった。
「自分の
「でも理想の自分相手っすよ?
勝てるわけがないっす」
「ズシ君。確かに育成とちってメンタルボロボロのカストロ君と理想の綺麗な妄想カストロくんでは妄想カストロ君のほうが戦力は高いよ?
でも確実に負けるわけじゃない。
念で大事なのは例え相手が格上も負けると思って戦うんじゃない。低い勝ち目でも拾いに行くんだ!」
「お、押忍!」
「いい返事だ。でも念目覚めたてでベイブレード(ギド)に試合を組もうとするゴンは間違いだからね!
低い勝ち目どころか勝ち目のない戦いで勝とうとするのはバカです」
「う……」
「妄想カストロ君より一つだけ本物に勝る点があります」
「本当っすか?わからないっす」
「成長できるんだよ、闘いの中で」
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私は戦った…分身と連携した真虎咬拳で戦ったが……私がダメージを負い、ダブルの維持ができなかった。
そして完成系の強化系の
身体が動かない……骨も折れ、立ち上がれない。
『終わりだ。
結局……貴様は何も成せずに無様に屍を晒す。
せめてもの情けだ、全力で殺してやる」
……私はこれで死ぬだろう……呆気ない……無様で情けなく……何もできなかった……。
私の人生が走馬灯のように流れる…。
我が師の雄大で雄々しい虎を思わせる武に惹かれ弟子入りした。
「カストロよ、お前はよくぞここまで身体を鍛え上げ、技を磨いた」
「恐縮です」
「だが足りぬ」
「……何が足らないのですか?私は門弟の誰よりも長く修練をしていきました」
「心じゃ」
「心……」
「人の技として打っておる……それは悪いとは言わぬ。
じゃが虎咬拳の真髄は五体を虎の牙と化すことだ。
全身全霊で己の五体を虎にするには魂も虎のように荒ぶらなければならぬ」
我が師は、大木に掌を打ち込む……いや、虎の牙が引き裂く。
「五体を鍛え、技を磨くのは前提条件……虎咬拳は心で放つのじゃ」
それは皆伝を与えられる前の最後の教えだった。
「虎……咬……拳……」
『稽古の続きはあの世でするんだ……」
私の虎咬拳が……ヤツを引き裂いた。
「馬鹿な……攻撃が見えなかった……この身体で動けるはずもない……分身を出せるはずが……」
私は薄れゆく感覚の中、命を振り絞り
ヤツに勘付かれないように、森林に息を潜め、獲物を狙う虎をイメージする。
私という死に体の獲物をトドメを刺すという最後の隙を晒した
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「私は……」
「起きたか、寝坊助。
二日間寝っぱなしだったぜ」
私はベッドにいた。
大きな手傷を負っていたはずが塞がっていた。
レオリオ殿が私のベッドの側にいた……彼の
ギルリバス殿が部屋に入ってきた。
「お疲れ。
この修行で
そして『自分より格上の念能力者との戦い』という経験と勝利を得た」
「勝利……」
ヒソカに破れ、念に目覚めた……その時から私は武術家でなくなってた。
格下を蹂躙する事を戦いと勘違いしていた。
だが……あの戦いは、違った。
「ギル殿」
「どした?」
「感謝します……久しぶりに『武術家』をやれました」
「……そうかい」
カストロの新能力
内なる影(ヴィジョン)
具現化系ではない、強化系の発。
ぶっちゃけ刃牙のやっているイメージトレーニングである、ただし敗北して死亡(ゲームオーバー)が実装されている。
カットしているけど延々とカストロの至らない部分をネチネチ言葉責めしてメンタル削るわ、弱点をついてきます。
強化系の綺麗なカストロが。
なお、これは何度もできます。
カストロが成長しても成長したカストロの理想があるので内なる影は強くなっていきます。
こうやって自分を見つめ直しながら戦うのでメンタルが強くなっていきます。
故に慣れてくると妄想カストロはパラメータが今のカストロと同じだったのが若干パラメータが上回ります。
強化系カストロばかりだと慣れてくるのでバージョンアップします。
(兄貴の提供した念の戦闘動画やら漫画・アニメ、兄貴からの可愛がりなど新しい刺激が入るj
内なる影「ククク、カストロ君。
君のデータは解析済みです。
君は99.9パーセントの確率で敗北するのです、この『多多益善・虎咬拳』を!」
(白衣を着てメガネをかけた妄想カストロ君の横に装甲車両先端部に虎の頭の模型が現れる)
カストロ「ぐ、具現化系の私だと……!?」
内なる影「フフフ、君の真・虎咬拳はよく練られている。
だが出来損ないだね」
カストロ「なんだと!」
内なる影「私なら空から攻めるね、この飛翼・虎咬拳でね!」(オーラで翼のような形で噴出して飛ぶ妄想カストロ)
カストロ「空中戦だと……!?」
内なる影「天誅!」(イメージが形になった瞬間に不意打ちしてくる)
カストロ「なんとぉお!」
内なる影「ログイン天誅を躱すとはやるのう!
じゃが既におまんは『幕末天誅・虎咬拳』の術中じゃ!」
なんかバリエーションが爆発的に増えた。
カストロが創作物で並行世界やらマルチバース物を読んだら出てきた。
「これは、アカシックレコードから並行世界や並行宇宙の私を『発』で映し出した結果でしょう」
とカストロは断言した。
なお、気になった聖騎士の兄は鑑定屋に確認するも……
「『超・虎咬拳』とか魔改造して旅団のウヴォーさん倒したりキメラアントと戦う魔改造カストロはいてもそんなトンチキは観測していないんですけど」
どうやら存在しない(並行宇宙の)記憶が溢れた結果のようだ。
結果的にゴン達より豊富な実践経験を積んでいくカストロになる模様。