「始君,優と一緒に来てくれ」
「パードゥン?」
思わず聞き返した。
まぁ大体原作通りだったがな。
古代遺跡から謎の文字が刻まれた石版が発見され、その文字をアーカムの人工知能を持つスーパーコンピュータに分析させると、「YAMA」と呼ばれるプログラムが始動する。
YAMAは世界中の核弾頭を使用し5時間後に人類を抹消すると言い放つ。
それを解決するのが優とマックス隊なんだが……追加オーダーで俺をYAMAの前に連れてこいという要求がYAMAからしてきたらしい。
「まぁいいぜ、ただし!」
「……」
「死人を出したくないので事前準備をさせてもらう」
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「なんだよ、これ?」
「魔法陣。ミッションで怪我して戦線離脱する奴を転送する為のな。
……まったく世界危機だから大盤振る舞いだぜ。
本当、触媒もバカにならない」
実際は何もいらないがな!
だが、ホイホイ運送屋にされそうなので凄く手間も金もかかると嘘をついたが。
「まぁお前ら命綱にしてVIPだからな尊べ、敬え」
「なんだとぉ〜」
と優とだべっていると……髭のダンディなオジ様がきたぜよ。
「ジミー・マックスだ」
「マックスのオッサンも一緒かよ!」
「噂は聞いている」
マックス隊のナイスガイ達とも自己紹介及びブリーフィングが進む。
マックス隊が偵察し、そこから優が切り開き、俺をエスコートすると。
「……俺はお姫様じゃないんだぜ?」
「これは世界の存亡に関わるミッションだ、わかってくれ。
大の虫を生かすために小の虫を殺していかねばならない」
「……俺は『ゲスト』に過ぎないからな。
一応聞いておいてやる。
だが口は挟むし、死にかけたら置き去りにしないし、魔術で魔法陣へ強制送還させるからな」
そうやってビルディングの奥に鎮座するスーパーコンピューターまでいくことになるが……
隔壁を下ろしてからの水責め……と見せかけて電撃をかましてくる(AMスーツの優なら安全に罠解除できる)。
酸素濃度を極端に上げて酸素中毒を起こさせ呼吸困難にさせて判断力を低下させて銃を発砲させることで自滅を誘発したり、作業用ロボットを突貫工事で改造してリベットを射出するSFの暴走ロボットみたいな所業をしたりした。
あとスパコンで作業中だった研究員を洗脳して、ディスプレイを見れば同じように洗脳するようにするわ…。
原作ではマックス隊は死傷者を出して最終的にマックスと優だけでYAMAと対峙したわけだが。
……まぁこっちでもそうだったが、心臓止まった奴は俺の心霊治療で強制的に蘇生して魔法陣送りにして死人だけは無くしたが。
優は『俺が先頭にたって対処すればよかったんだ!』とキレるがマックスは優を無傷で温存させていく方針を推し進める。
で、最新部に到達してYAMAが話し出す。
その途中で過去に"モヘンジョ・ダロ"や"ハラッパー"などのインダス文明圏を破壊したのを明らかにしたが……。
「人間は分からん。平和に思いをはせながら、未だに終わらぬ戦争・・・一方的な貧困・・・利潤だけを求めた結果の環境破壊人類はまるで地球を蝕む癌細胞のようだ。
しかも人間は自分達が破滅に向かっている事を知っている。
ならば何故それを止めようとしない!?いや、むしろその可能性を意図的に無視しようとするのはなぜだ!?
我の推測では、人間は滅びたいのではないか!?
・・・だがその反面未だに子孫を生み育てている・・・全くもって自然の理に反している・・・。
高槻始……異世界の人間よ、お前はどう考える?」
「当事者で死ね!と言われれば『死にたくない、殺そうとするお前が死ね!』の感情論で排除するが。
まぁ他人事で見れば愚かだしやらかしが酷いから裁かれて滅べと言われればそれはそうとしかいえん」
「おい!!」
「……まぁ俺の世界も愚かでやらかしているけどな主にエグリゴリとかエグリゴリとかホワイトとかホワイトとか糞実父とか必ず滅人滅相してくれる。
おっと話が逸れたな。
まぁ痛い目にあったり先人の知恵を知ってどうにかマシな道を歩むよう努力してしくじれば滅びるなら仕方ないのでは?としか言えん。
絶対的に正しい意見なぞ出せんからな。
で、反対に質問するが……環境云々言っているが『お前さん、自然はどうでもいいだろ?』」
俺のYAMAへの質問に優とマックスは反応した。
俺の発言が突飛に見えたのだろうさ。
「はぁ!?」
「待て始、奴はスーパーコンピューターから現在の文明を観察して核ミサイルを撃とうとしたんだ。
ならば自然を壊す我々を排除しようとしたのではないのか?!?」
「自然を乱すゴミと思えばこうやって試しや遊びはせずに粛々と終末計画を遂行するだけでは?」
自問自答して試練を課す時点でね……。
YAMAは俺の回答を無視し、優にマックスを犠牲にするように仕向ける。
マックスも地球の為ならとやれというが優はその拒否してYAMAの入ったコンピューターを破壊しようとするが防衛システム(AMスーツを貫通するウォータージェットによる狙撃)で迎撃される。
「優!私を」
「おい!簡単に生命を諦めるな馬鹿野郎!
マックス、お前は神様になったつもりか!」
いい加減、スカした態度に俺もキレる。
「戦場で生き残ることは上手になったつもりか?
今のお前は『護っている』つもりだ」
「何も知らない若者に何がわかる!」
「生憎、殺し合いはそこそこの経験だが医療という人の生き死にに関わる戦場なら毎日経験しているが。
『神の手』と言われた師匠ですら助けられない生命がある、俺なら尚更だ。
『死に行く人を救うために学んだ』つもりが『今死なない人間を選別した』だけなんじゃないかってね?
人の生き死にをどうこうするのは烏滸がましくてもそれでも手を怠けずに動かすしかないのが医者ってもんだ。
最後の最後で咄嗟に動くなら仕方ないが、諦めが早すぎる。
そもそも優!『自分は殺人マシンじゃありませーん!』といってチンケな力一つ制御できないでどうする!
そんなものを飲み込んで過去の自分を超えやがれ!あんな水鉄砲で床舐めやがって朧なら避けてYAMAを破壊しているぞ!」
「……言ってくれる」
「後方で偉そうに言いやがって無茶言うなよ」
「無茶ぶりされたのをクリアーするのはスプリガンでは?」
何度も水鉄砲で撃ち抜かれる優。
最後まで意思を貫いてYAMAの目の前に来た。
そして優の眉間に水鉄砲が命中する。
「優!」
「……なんでだよ」
優は死ななかった。
YAMAは水圧を弱めていたのだ。
『御神苗優、君は高槻始を連れてきて、私の前にたどり着いた。
賭けは君の勝ちだ』
YAMAは敗北を認めた。
もし、YAMAの言う通りホイホイしたがってマックスを犠牲にしたら核ミサイルを発射してモヘンジョダロやハラッパーのように滅んだ文明の仲間入りする所だった。
そしてスーパーコンピューターからYAMAは消去された。
優はまだ何処かにYAMAが人間文明を見守っているのでは?と考えているようだが……
「真相はここにいるわけだが……なんでここにいる?」
『君が興味深いからだ』
俺の量子コンピューター内蔵のコートにYAMAが(勝手に)インストールされていた。
YAMAにとって、異世界の人間故に興味深い観察対象のようだ。
そして俺の質問の答えは的外れではなかったようだ。
YAMAは人類への侵犯者でなく、どこまでも人間に奉仕する為に組まれたプログラムであったのだ。
人間は究極「何がしたいのか?」を追求していって、行き着いた結論が冷酷にも「自滅」…という結論まで辿り着いたから旧文明を介錯したのが真相のようだ。
文明が滅んでもYAMAが生き残ったのは計画を完了するためだったという……旧文明も今回の件に巻き込まれた俺達もいい迷惑であった。
「迷惑千万じゃないか」
『この世界……そして君の世界も観察していきたい。
無論、対価として君に敵対しないし、協力もしよう』
「……俺の許可なく文明や生命を破壊するなよ?」
こうして厄介な隣人(人じゃないが)ができてしまったわけだ。
これがエンマニンジャの由来である。
なお、変身を2回残している。
(モグリの)医者故に生命を諦める奴はブン殴るのがエンマニンジャ。
このスタンスは同盟ではスミスくらい。
スミスは前世が医者志望で自分の最期を煉獄でも浄化できないくらいに残っているので死んで償うとか言い出すバカは大嫌いです。
パケチが生命を引き換えに怪盗団を逃がそうとしたのを見て実はブチ切れていました。だから無理矢理生かしてケジメを付けさせていた部分もある。