リンカーネーションナイトメアことリンちゃんなら日中は四六時中早口で捲し立てる外国語ラップをエンドレスで聴かせるブラックケースを引き起こして、夜はノクス……というか古川雄輝氏の『ごほうびごはん』のOPダンスにゼッツ後期OP『pray back』を当てた通称『心の味噌汁ダンス』を玖門宗馬動けない状態でエンドレスで見せつけるという軽めの罰を叩き込んでみたい衝動が……
「おーやってるやってる」
『介入はしないのか?』
「YAMA、あれは隼人の肥やしだから手出し無用だ。
介入するのは『終わってから、目立たないように』、だ」
『了解した、火事場泥棒』
「ぬかしよる」
ジャバウォックを求めて共振反応を追ったキース・レッド君だったが、その反応は騎士<ナイト>……もとい隼人だった。
今こそ隼人は復讐を果たすため、ARMSを展開させてキースとの勝負を望むけど、レッド君も隼人は眼中にないと冷たい反応だったが、隼人をエサにジャバウォックを引き出す算段をつけるのだった。
『始』
「ん?自己を確立するのを身近な兄弟にしか目を向けられなかった
『生憎、彼には興味はない……『彼の付属品』には興味があるが』
ナイトのブレードで切りかかる隼人だったが、その一撃はキースの首に傷一つつけられなかった。
ARMS最強の高度を誇るとされるナイトのブレードをいとも容易くへし折り、キースの一撃が隼人の胸を刺し貫く。
「ARMS最強の硬度とかいってしばしば折られたり斬られたりするからなぁ……うーん、噛ませ扱い?
(単分子ブレード「神剣フラガラッハ」やレッド君の超振動
『始』
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キースの刃が、俺の胸を刺し貫く。
貫かれた胸から血が噴出し、キースの目の前で倒れる俺……
(死ぬ…… オレが…!? 死ぬのか…!?)
キースの体をアルの銃弾とキャロルのサイコキネシスで攻撃するけど効果がねえ……
そして、キースの腕がARMSに変化させ、アル達に向かって歩いていく。
だが、キースの前に
「……… なんのつもりかな、ご老体…」
「あいにくと"死ぬのは年寄りから"というのが、この世の決まり事よ。
未来ある若者を、おいそれと非道な悪漢の手にかけるわけにはいかぬわ!!」
十三は、自分を犠牲にしてでもアルとキャロルを逃がそうとする。
だがその行為はキースには気に入らねぇみてーだ。
(…や…やめろ… 冗談じゃねえ…あの時と…同じだ…
もうあんな光景は見たくねぇ…
くそっ…死んでる場合じゃねえぞ…
頼む…体よ、動いてくれ…
もう…復讐なんてどうでもいい…オレは、守りたいだけなんだ…
オレの大事な人を守る力が…欲しい!!欲しい………)
【 力 が 欲 し い か !! 】
朦朧とした俺の意識がクリアーになっていく。
目の前にはジャバウォックと違う……騎士の様なナニカが居る。
【我は待っていた… 我が主君が仁愛の心を持つことを… 我が力を得るにふさわしい資格を持つことを!!】
「な…… なんだ、おまえは……!?」
【………我が名は…"騎士"(ナイト)!! 貴殿と血の盟約を結ぶ為に生まれし者…】
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キースの歩みを止める。
俺には感じないが……ARMSに凄まじい共振反応がしたのだろう、そして離れた場所にいる涼達にもな。
十三の困惑した声を上げる……キースは後を振り返れば、倒れていた筈の隼人がいなくて困惑している。
「漸くお目覚めか」
『始、指の力を抜く事を推奨する。
両上腕に擦過傷ができている」
「おっと」
少しばかり入れ込んでいたか……。
俺はキースの脇腹に槍が突き刺さるのが見えた。
キースの前に、右腕を槍とした甲冑の騎士の姿をしたものが立ちはだかる!
「……… ………き…… 貴様は一体!?」
【我が名は"騎士"(ナイト)!! これより神宮隼人の剣となりて汝を滅ぼす!!】
隼人の願いを受けて遂に完全解放した騎士が顕現したか。
騎士<ナイト>へと変化した隼人がキースの眼前に仁王立ちで睨みつける。
十三が困惑した所をアルが解説していく。
「お…おい、これは一体……!?」
「高槻のジャバウォックと同じだ…リミッターが外れて暴走…
いや…ちがう、開放されたんだ!!
ARMSの本当の力が…!!
これが、ARMSの完全な戦闘形態なんだ!!」
騎士<ナイト>を前にしても、キースは不敵な笑みを浮かべていた。
土手っ腹刺されるのは痛いんだけどね……痛覚抑制機能はARMSにあるんかねえ?
でも原作で隼人が傷ついた騎士から感覚をよこせといった瞬間に七転八倒していたからなぁ……。
そうこうしている内に、ARMS"グリフォン"の真の力を開放させる…!!
「オレがおまえ達の"兄"だという言葉の意味を教えてやる オレもまたお前たちと同じなのだ…」
キースが両手を広げると、その肉体にARMSが広がり、肥大化した身体が衣服を破いていく……服屋さんが近くにあったなー。
仮面ライダー響鬼といい服装がおじゃんになるのは後始末や経費が面倒なんだよなぁ。
「選ばれた遺伝子のプールから誕生した存在…
だが、オレの方が優秀な因子を持つゆえに、先行してこの地上に生まれ落ちた…
おまえ達は所詮『二級品の種』でしかなかったのだ!!
だから"ブルーメン"などという貧弱な組織がおまえ達を手に入れることが出来たのだ!!
だがオレはちがう!!おまえたちのようなコントロール不全の"オリジナル"ではなく、より調整された完璧な実戦用ARMS…
ジャバウォックに対するまで伏せておくつもりだった我が力…
騎士<ナイト>よ!!存分に味わわせてやる!!」
おう、頑張れや。
俺や糞実父ならサクッと倒せる程度の凡夫。
キース・レッド君も変態していく。
鋭い棘に覆われた頭部に鋭い爪と刃、猛禽のごとき瞳の鳥人間<グリフォン>。
真の姿を開放したARMS同士の戦いが始まった。
騎士<ナイト>のほうはグリフォンを相手に攻めあぐねているようだ……騎士<ナイト>はレッド君の強さの底を見るべく『見』に徹しているようだ。
グリフォンは圧倒的な攻撃力で矢継ぎ早に攻撃を仕掛けてくる!!その威力に十三先生も驚愕している。
アルが天才らしく解説しており、グリフォンの特性は超音波攻撃による分子分解攻撃、まともに喰らえば騎士<ナイト>の装甲でもひとたまりもないと言っている。
ビルの上に逃れて凌ぐが、グリフォンの分解攻撃はビルの一角を一瞬で塵になった。
崩れるビルから逃れる騎士<ナイト>……その時、自警団の一団を巻き込んでしまう。
追撃にかかるグリフォンから子供を庇う騎士<ナイト>だが、左腕の盾を失う。
そしてその隙を見逃さず、グリフォンは騎士<ナイト>の槍を鷲づかみにした!
「…おまえの負けだ…
強力な"力"を持ちながら、ゴミ共に気を取られる愚か者が!!
おまえにARMSを使う資格などない!!」
「バカヤロー、人間はゴミなんかじゃねえ!!
オレはおまえとは違う!!
強い力を持つことの恐ろしさをよく知っている!!」
「ほざけ!!しょせんそんなものは弱者の戯言だ!!
貴様のような出来損ないは、あとかたもなく分解してやる!!」
槍をつかむグリフォンが、フルパワーの超音波攻撃の振動を始める。
だが、騎士<ナイト>の槍が突然光り輝く!!
【おまえの力…全て見せてもらった…そのていどの力では我を倒せはしない…
見せてやる!!我の本当の"力"!!
ミストルテインの槍の威力を!!】
白熱化する騎士<ナイト>の槍が、逆にグリフォンの腕をバラバラに分解させる!!
これがジャバウォックが暴走した際にナイトが止める為の使うアンチARMS兵器であるミストルテインの槍!
ミストルテインは、北欧の伝承に登場するヤドリギを意味する言葉で、不死身の神バルドルが唯一傷つくのがヤドリギでロキがヤドリギをぶつけてバルドルを殺傷した訳で……基本ARMSはコア叩き割らない限り再生するから半分不死みたいなもんだしな。
「そ…そんなバカな…
このグリフォンの腕が一瞬にして粉砕だと…!?
なんだ、あの槍は!?」
【侮るなよ、キース・レッド…
今までの戦闘でおまえの能力は見切った…
今こそ見せてやる、我が魂の槍、"ミストルティンの槍"の本当の力をな!!】
レッド君は両腕を再生させようとするが再生が働かない。
騎士<ナイト>の槍には、ジャバウォックと同様に、ナノマシンの機能を停止させる事ができるからな。
両腕を封じたことでアルも勝ちを確信するが、十三先生は手負いの獣ほど厄介と警戒を強める
するとグリフォンは、その髪を逆立たせて全身を超音波兵器と化し、騎士<ナイト>を粉砕しようとする。
『始』
「ああ、チャンスは一瞬だ」
グリフォンの超音波攻撃にたじろぐ騎士<ナイト>であったが、彼らは動揺はない。
【ふん…愚かな奴だ…】
(キース…たしかにおまえは兄弟かもしれねぇ…
復讐鬼だったこのオレによく似てる…
だが………それももう終わりにしよう………)
騎士<ナイト>はグリフォンへ向けて一気に踏み込む。
ミストルテインの槍が、グリフォンの脇腹を砕く!
(あばよ…キース…)
グリフォンの身体は真っ二つに粉砕された。
そして……隼人のARMSは解除された。
全裸になった隼人の身体を見て顔を赤らめながら両目を隠すキャロル。
アルが気を利かせて着替えを調達し、隼人に渡した。
キースを討ったことで隼人の復讐も終わった……と隼人視点では見えるだろう。
だが、上半身だけが残ったキースから告げられる事実は、隼人を困惑させる
隼人の父親を殺したのは、キースではないと。
「ふざけんじゃねえぞ…この期におよんでまだそんなシラを切るつもりかよ!
オレの目にしっかり焼きついてんだよ!!
親父やお袋、そしてこのオレの左腕をぶった切った、てめーのその顔がよ!!」
「…… ふふ…それがどういう事かいずれお前も知るだろう…
この街での戦いに生き延びられたらの話だがな…
……オレは…あいつらの待っている高みへのぼるつもりだったが…
"ジャバウォック"の力を手に入れ、より高みへ…
………だが…手は届かなかった………
所詮…オレは… ………あいつらにおよばぬ『欠陥品』だったという事か…」
レッド君は悔しさに涙を流しながらその顔が砕け始める。
「オレも…おまえ達もある人物の手にした試験管の中にいるモルモットだ…
オレ達の行動も…オレ達の意思も…
すべてがある目的のために蓄積されているデータに過ぎん…
そこから出ようとあがいてはみたが、オレは失敗した…。
私のARMSのコアがすでに消失した。
ARMSの心臓部であり、これが失った時がARMSの死ぬときだ。
ククク…おまえはここでオレに殺されていたほうが幸せだったのかもしれん…
おまえ達を待っているものは……
さらなる地獄…だ!!」
そして、キースの身体は灰のごとく砕け散った。
十三先生がその最期を見てポツリと漏らす。
「生きては戦場の修羅、死んでは一握の灰……か……
まさにこの男にふさわしい生きざまであり、死にざまだったな…」
「……ふん… 冗談じゃねえぜ… オレはおまえとはちがう!!
もしオレ達が誰かのモルモットだというのなら、その試験管をぶち壊して自由になってやる!!」
勝利こそしたものの、キースの最後の言葉は隼人の心に暗い影を落としている。
……まぁこの後、その意味が分かるがな!
まぁ隼人はもう大丈夫だな。
「……で、どうだYAMA?」
『解析を開始したばかりだ。
だが、ミストルテインの槍を完全に受ける前に始が奪い取った『グリフォンのARMSコア』のハッキングは容易だ。
意思のない機械であり、ミストルテインの影響でコアの機能が停止しているからファイヤーウォールは働いていない、いわば鍵が開いた空き家のようなものだ』
「結構!これで『アレ』を悪用できる」
『アレ』っていうのは……スプリガン世界の南極で回収したロードスの巨人だ。
オリハルコン製で多少のダメージを再生する超兵器。
足止めして魔術で隔離したままだったアレはケイ素とオリハルコン合金で地脈からエネルギーを得て自立行動できる。
隔離しているから停止しているがYAMAのハッキングすらうまくいかなかった。
だがケイ素生命体アザゼルを解析・調査してこさえたARMSなら操作可能だろうと俺は考えた。
エグリゴリから失敗作のARMS被験隊から抜くのはリスクがあった。
パッとしない量産型ARMSより、へんに暴走しないゲッターロボアークばりに有能で固有能力があるけど意思がないアドバンストARMSをYAMAが解析してケイ素合金オリハルコンを動かせるようにするのが俺の狙いだ。
「タイミングが早すぎると抜き取る前にグリフォンが抵抗して超振動で腕が消し飛ぶし、遅すぎるとナイトのブレードに斬られるかコアがぶっ壊れるからな!」
最新型アルクベインのようなオリハルコンアーマーにするか、必要な時にロードスの巨人を召喚してジャケットを被せる……パイルダーオンしてマジン・ゴーしていくか。
まぁ解析してから決めればいいか!
で、涼の方を『視る』とだ……
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病院と思わしきベッドの上で、戦争中継を見ている老人『ガウス・ゴール』。
二年前、彼の元にイラク軍が自分を雇いたいと言ったそうだが、今の老人の姿を見てその依頼を撤回された。
そこを訪れたのはキース・レッド。
「ふふふ…なるほど…
"残忍なる知将"といわれた、元傭兵ガウス・ゴールといえども寄る年波には勝てないご様子で…」
「………きさま… このわしを笑いに来たのか!?
なんの知恵も経験もない若造が!!」
「………ご無礼は謝罪します、大佐…………
しかし…もし…どこかの誰かがあなたに与えてくれるとしたらどうします!?
あなたの戦場経験と才能を収める新たな肉体を…!!
あなたが再び戦場の人生に舞い戻るチャンスを手に入れられるとしたら…!?」
「………もし…そんな事ができるのならこのガウス・ゴール…
悪魔に魂すらも売り渡すじゃろう!!」
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完全解放されたジャバウォック。
以前と違い、全身が高熱を発し、腕を振るえば火柱が生まれる程だ。
ただ怒りのままに行動すりのではなく、高槻涼の意思と共に力を振るっていく。
なす術もなく蹴散らかされるレッド・キャップス。
「(冗談じゃない!このままではレッドキャップスは全滅してしまう……!)」
「ガウス大佐!ジャバウォックが此方に向かって来ます!」
「撤退する!(なんたる無様……!エグリゴリの情報部め調査が足りんわい!)」
ガウスは指示を飛ばして指揮車を撤退ポイントへ向かわせる。
自身の醜態に憤慨しながらもエグリゴリの情報が甘かったと責任転嫁をする、
ジャバウォックもガウスに追いつき、核攻撃を想定したトレーラーの装甲をもやすやすと溶かしてしまう。
だが、ロケットランチャーでジャバウォックに当てると車から落とすことに成功する。
ガウスは、レッドキャップス全隊員にジャバウォックの足止めを指示する。
脱出ポイントに到着したガウスだったが、予定時刻を待たずに自分一人だけで逃げ出そうとしている。*1
「くくく…まだわしには多くの時間が残っている… 部隊などいくらでも再編が可能…
エグリゴリの、頭脳を移植する技術がある限り……… わしにとってチャンスは無限だ!!」
だが、その時突如ヘリがガクンと揺れる。
「なんて操縦だ、きさ……」
ガウスはパイロットに悪態を吐こうとするが絶句する。
ヘリのパイロットは血を吐きながらしわがれた老人と成り果てていた…。
ガウスを乗せたヘリは、藍空市の東側に落下していく。
炎上するヘリから、どうにか抜け出すガウスであったが……
そんな彼の周囲をパツパツスーツを着た金髪マッチョと、大柄のパワードスーツを着た東洋人、そしてどこかで見たことあるような東洋系のコートを着た男に囲まれた。
「くっ…うう…
き…きさまら、何を見ている!!さっさとわしの前から消えんか!!
さもなくば全員撃ち殺すぞ!!」
「この外道が!このボー・ブランシュが……」
「ボー、コレは奴の獲物だ」
大柄の東洋人……暁巌が金髪の男のボー・ブランシュを静止する。
コートを着た男が銃をホルスターから抜き出す。
わめき立てるガウスの下に、男達はガウスに蔑みの視線を送る。
そしてコートの男は強い憎しみ……怨恨の籠った目で睨む。
ガウスが、視線を彼らから外した時、ショーウィンドウに写った姿を見て愕然とする。
彼の姿もまた、しわがれた老人と成り果てていたのだ……若い身体のクローニングを行ったが老化の防止処理は行われなかったのだ。
そう、レッドキャップスもまた使い捨ての実験部隊にすぎなかった。
そして、血を吐きながらその場に倒れこんでしまうガウス。
生命惜しさに助けを求めようとしたが、無理だと悟る。
そして仮にここを凌げてもどの道自分は老衰で死ぬと自覚した。
「(思い出したぞ、『砂漠の兎』の生き残り……殺し屋『ジーザス』!
ククク……殺せ!
その憎しみの視線を受けながら死ぬのが戦場の勇者たるワシに相応しい最期じゃ!
このガウス・ゴール………悪魔に魂を売り渡したのだからな……!)」
銃を構えた『砂漠の兎』の最後の生き残りであるジーザス。
だが……奴は銃をしまった。
ガウスは愕然とする。
暁がジーザスを一瞥して問いかける。
「いいのか?」
「ああ……ここで殺せばアイツは満足して死ぬ。
俺は奴にそんなモノくれてやるつもりはない
「な……!」
「お前はここで乾いていけ」
涙を流し、血反吐にまみれながら、ガウスは息絶える。
数々の戦場を生き抜いてきた『勇者』の、あまりにも惨めな末路であった……。