涼がレッドキャップスを蹴散らした。
だが、涼達はARMSの共振を感じた。
ヘリが通りかかり、キースシリーズが顔見せをしてカツミのアメリカにいる写真をよこして去っていった。*1
まぁ涼を絶望させてジャバウォックを暴走させるのが目的で、一度希望を持たせてから絶望に叩き落とす方がダメージはでかいからな……。
弟や弟の嫁をオモチャにするキース・ブラックにまだ奴の中で寝ているキース・ホワイトにはケジメをつけさせるが。
そんでもって、涼達はブルーメンのリーダー『ブルー』に会いにいった。
……彼の正体は、かつてアリスの声を聞いてオリジナルARMSを外に出そうとしたキース・シリーズになれなかった男だ。
ARMSの侵食した上半身とそれを抑えるリミッターをつけなければたちまち侵食して死んでしまうし、普段の移動は電動車椅子だ。
親父の手でエグリゴリから脱出し、鐙沢村に匿ってもらいながらARMS研究を犠牲をだしながらやっていた……クソ実父が裏切って一族諸共村が消えたが。
エグリゴリの強大な力を持つこと、最高幹部がキースシリーズでオリジナルARMSに興味があるまではキース・ブルーが教えた。
「……母さん… オレ…必ずここに帰ってくるからさ… ………だから…」
「…ええ…わかってるわ………
私はいつでもここで待ってるわ だからがんばってきなさい」
ブルーメンに提供された新居で母さんと涼が話している。
仲間と一緒にカツミを取り戻しにいくわけさ。
藍空市で亡くなった人達のための慰霊碑が、ブルーメンの手で建設してくれるそうだ。
ガウス・ゴールのバカタレの被害者はゼロにはできなかった。
だが……死亡者がテレビで見せしめに殺された市長をはじめとした18名で済んでクリフ、ヴォルフ、キクロプスが慰霊碑に刻まれずに済んだのはせめてものの慰めと思い込まないとやってられない。
キャロルは、原作通り十三先生が引き取ることに。
キャロルの肩をつかんで、第二の人生を幸せに暮らすように、とユーゴーは言い、ヴォルフがキャロルの頭を撫でていく。
「……み、皆絶対生きて帰ってこなきゃダメだよ…
わ…私…ずっと待ってるから…」
「………わかってる…だから私がいない間も、亡くなった人のお墓にお花を飾ってあげてね」
「仲間の仇は僕達で取るよ」
「立派なレディになりなさい」
「………」
なお、クリフ、ヴォルフ、キクロプスは馴れ合いはしないと言ったが、仲間の敵討ちのためにブルーメンに参加する。
まぁ超能力部隊なんざいないし、ドラッケンみたいなサイボーグ部隊と連携取れなさそうなのでウチで引き取るけどな!助けてやった恩があるし。
ユーゴーにお守りの銀のロザリオに偽装したオリハルコンの超能力増幅装置はクリフ経由で渡したが……ジャバウォックを止めるために命を燃やそうとする彼女の命綱になればいいが。
一方では、隼人の方も荷支度中。
だがアルもついていくと言い出すが、隼人はそれを頭ごなしに拒否する。
十三先生の元でお世話になってればいいと言う隼人だが…
「………冗談じゃない…
僕にはまだやらなきゃいけない事があるんだ…」
「…ふん バカな事考えるなよ、てめー…
弟を奴らに殺された復讐のためとかそんなくだらねー事をほざいたら、オレの怒りの鉄拳が飛ぶぜ!!
もしそんな事を考えてるならとっとと忘れな!!
これからてめーはまっとうな人生を歩めばいいんだよ」
「ちがう、僕はそんな事は考えてない!!おまえなんかと一緒にするな!!
ジェフは………ジェフは…僕が殺したんだ
お父さんも…お母さんも…」
そう語るアルの目から、涙がこぼれる…
己の才覚に溺れて、人との接し方を致命的に間違えた……クラスメートを毒ガスで殺め、その事に責任を感じた両親がアルとジェフを殺そうとした所を返り討ちにしたのだから。
「だから…僕は…彼らのためにも…戦いたいんだ………」
「…ちぇっ…勝手にしろ………」
武士の方も両親達に旅立ちを告げていく、
それを聞いて彼の父親も武士を引き取った時のことを話し始める。
「おまえは…医学の道をともに歩んできた親友が、私達に授けた子だったんだ…
…娘の麻耶が生まれる一年前だったな…
しばらく音信普通だった彼が血相を変えて私の家に訪ねて来たのは…
一人の赤ん坊を胸元に抱えて…」
―この子の名は武士だ… サムライの武士と書いてタケシと読む…
オレは おまえを無二の親友だと思うから、この子をおまえに預ける 私に何かあったら面倒を見てほしい…
この子は常に何者かに監視される運命にある
そしていつか身体のどこかに大ケガを負う事になるがすぐに癒えるという事件が起こるはず―
「それがこの子にとって大きな運命の変転の時だ…とな…
私は彼にどういうことなのか問い詰めてみたよ
しかし彼は、鐙沢村で働いているという事以外くわしい事は話してくれなかった…」
「それで…その人は今…何処に…!?」
「死んだよ………おまえを連れてきた次の日に…殺された…
…私も医者だ…おまえの身体の特異性にはすぐ気がついたよ
私は…恐ろしかったが、偽のカルテを作成して私の病院でおまえを育てる事にしたんだ…私の息子としてね。
だが…結局私にはわからなかったのだ…
彼が……どのようにしておまえのような新人類を生み出したのかがな!!」
武士の父親の叫びを聞いた武士は穏やかに話しかける。
「ありがとう…お父さん…何もかも話してくれて………
これで僕は、今度の旅で見つけなければならない事がわかったよ。
この僕が一体何者で…なんのために生まれて来たのかを… 僕は…それを知るために…」
「…勘違いするなよ、武士!!
私は決してお前を研究の対象として育ててきたんじゃない!!
おまえがどんな人間だろうとかまわない、これだけははっきりしている。
おまえは…私達 家族の一員なんだ!!
お前の帰ってくる家はここしかないんだぞ!!
私達は…いつまでも待っている…気をつけて行って来なさい」
家族の暖かさを感じ、涙があふれ出る武士であった…
出発当日、学校前に集結する一行であった。
振り返ってみれば、全てが始まったのはこの学校で隼人のドヤ顔からだ。
あれからまだ2,3ヶ月だが感慨深い気分であったと思われる。
そこに兜警部補も顔を出す、彼も同行するようで、すでに辞表も提出してしまったとの事。
まぁ市長が死んで都市が封鎖された挙句に中性子爆弾が街中で起爆する所だったのに政府が無かったことにして警察でも黙らされたからな……殉職者が原作より出ていないから余計に蟠ったいたが。
なお、兜刑事以外は家族や身内がいるから沈黙するしかなかったわけだが。
「ブルーメンの連中からおまえらのお守りを頼まれてな
というより、警察機構に縛られてんのも少々飽きがきてた頃だったし…」
「正義の味方になるためにね!!」
李さんにからかわれつつも、ARMS一行を扇動する兜元警部。
そんな様子をよそに、涼がアマツバメが飛んでいくのを見つけるのだった。
学校でラッペリングしながらアマツバメは珍しいと言ってはしゃいでカツミちゃんに叱られていたもんなぁ涼。
「…アマツバメか…」
(みんなのそれぞれの思いを乗せて………
オレ達も飛び立とう………
未来に向かって…)
という感じで章の終わりっぽい感じになったわけだ。
で、自分はというと……まだ日本に残っています。
(暁とボーには報酬を渡してスプリガン世界に送還した……また依頼するかもとは言っておいた)
正確にいうと空間移動で移動しているので密入国でーす!
トレーラーにクリフ達を招いているわけで。
「今日から一緒に勉強する『XーARMY』の三人だ。
あと野生の予知能力者の遠山遥くんと、その護衛役の野生の剣術の気狂い略して剣キチの土方護さんだ。
俺は高槻始……涼の兄貴さ。
あ、涼達にあっても教えないように」
「よろしくねーイケメンが多くて嬉しいわ!」
「学校の真似事かい……少し軽くないか」
「よ、よろしくお願いします!」
「……」
ヴォルフはイケメンが多くて嬉しそうにし、キクロプスは無言でわからん。
クリフはこのノリに困惑し、遥は浮世離れした面々に面食らっているし、土方はメッチャ俺を睨んでいるし。
全員の紹介をしてから俺が音頭を取っていく。
「このチームの目的は……ぶっちゃけ弟の涼達のサポートだ。
でも現段階では別行動をとってもらう。
台場さん、沢渡さんはブルーメン・ヨーロッパ支部に行ってサイボーグ部隊『ドラッケン』のメンテナンスを。
XーARMYトリオはドラッケンと一緒にヨーロッパのエグリゴリの戦力を潰していきます。
涼達が活動してエグリゴリのお膝元アメリカで総力戦をするだろうからドラッケンが向いやすいようにするってのがある……なお気難しいオッサン達なので喧嘩を売ったり買ったりしないように。
遥君は……予知能力があっても現状単体だと無力なので最低限自衛できるように仕上げます。
新宮流古武術の新宮十三先生を紹介しますので鍛えていきます、幸い近所ですので。
ジーザスと土方さんは遥の護衛と関東の『掃除』ですかね。
自分は飛び回る感じでね」
・
・
・
<新宮家>
「お久しぶりです先生」
「おお、始じゃないか!元気そうじゃし稽古はサボってはおらぬな感心感心。
巌は元気しとるか?」
「相変わらずですよ……そろそろ『奴』の尻尾をつかまえられそうなんですがね」
「お爺ちゃん、この人は?」
キャロルが十三先生に俺のことを聞いてくる。
「おお、隼人の兄弟子の始じゃ……で、その子は?」
「この近所の学校に通っている遠山遥君……先日、両親を…」
「そうか…」
「彼女を鍛えてほしいのです、才覚は間違いなくありますので」
「お主が言うなら間違いないが……お主で守ってやれぬのか?」
「予知能力を持っていてエグリゴリがあったらいいよねというついで感覚で狙われているんで。
一人の時でもある程度凌げる必要があります」
「え、私と同じ超能力者なんだ!」
「あと、花嫁修行ですかね」
「「花嫁!?」」
「知り合いじょ剣キチに遥君が助けられたらしいんだが、未来で結婚するみたいなんで。
剣キチの花嫁だから足手纏いにならないで旦那さんを支えてきたいって」
「(赤面)」
・
・
・
<高槻家>
「ジョワンさんお茶でもどうですか?」
「いえ、お構いなく」
涼が旅立ち、ブルーメンの職員がやってきた。
住居をボロボロにされたので新居を提供していた。
そして涼達がアメリカに旅立ったのを留学という体裁にしたという報告を美沙におこなっていた(なお新宮家や巴家にも派遣している)。
「私だ」
「!?」
「銃を構えるな、『ビルトビルガー』だ」
素戔嗚尊の仮面を被った男がいつの間にか立っていたのだ。
ブルーメン職員……ジョワンは思わず銃を構えるが、仮面の男が静止した。
ジョワンも外部協力者の存在を知っていたが初めて見たようで警戒した。
「今回、先んじてガウス・ゴールがスナーク狩を行うことを察知して情報をブルーメンやARMSの少年達に渡し、XーARMYを救出して戦力化し、こちらの手勢を持ってレッドキャップスを撹乱して被害の軽減を行った。
……我々に相応しい報酬があるべきだとは思わないか?」
「(我々に追加報酬を強請る気か!?私にそんな権限もないし、ブルーメンにどこまで出せるか……)」
重い空気が流れる。
そして美沙が奥から何かを持ってくる。
「(笑う女豹がどういう交渉材料があるんだ?
まさか、ゴネるチンピラを銃で黙らせるのか……。)」
「はい、これ持っていってね。
始の好きなハンバーグと、お父さんの好きなオカズね」
「やったー!」
美沙のまさかの重箱とタッパーを山積みして渡してきて、それを無邪気に喜ぶ仮面の男に吉本新喜劇ばりにすっ転ぶジョワン。
思わずツッコミを入れるジョワン。
「なんなんですか!」
「何って……息子や旦那への差し入れ」
「そうそう、外国の食事ばかりでは飽きるし、やっぱ我が家のご飯が一番でプライスレスよ」
「じゃあなんだったんだあの小芝居は!?」
「うーん、可愛いジョークだね」
「どこがだー!」
「母さんが無力なふりしてエグリゴリの人質になっているよりは遥かに可愛いかと」
キース・シルバー
「ふん…あれがARMSのオリジナル共か…
くだらんな…あんな奴らを見にわざわざ我々が出向く事などなかった!!
しかし"レッド"もあんなガキ共にやられるとはいい恥さらしだ!!
まあ所詮はシリーズにも加えられない初期不良品という事だな」
キース・グリーン
「しかしシルバー兄さん、レッドだって同じ遺伝子プールから生まれた兄弟じゃないか、そんな言い方は…」
シルバー
「甘いな、グリーン あんな奴に弔辞を述べる必要はない」
キース・バイオレット
「それにしてもあの坊や達、いい目をしていたわ… あの子達、必ず来るわよ 私達のいるアメリカまでね………
私の招待状をあのジャバウォックの少年は受け取ったもの…」
キース・ブラック
「フフフ…プログラムは動き出したのだよ……… 長い間止まっていた砂時計がひっくり返され、砂が流れ出した…
プログラム"ジャバウォック"…誰にも止められない
これはヒトが"知恵の木の実"を食べた時からの宿命だ この惑星に発生した"ヒト"という種の運命が、そこで決まるのだ!!」
始は瞬間移動できるので美沙ママからオカズお調達してパパンと一緒に食事したりしている。
検疫?まぁ無視よ無視!その辺は気は使っているけど。