「なんで、どうして……恨むぞ悪魔(ヂャーボル)」
「アヤツの仕切りじゃ、諦めい」
北西のルート(隼人)で、キース・ブルーに付き添うナースが恨み言を言いながら車椅子を押しており、サミュエル博士が容赦なくマジレスしていく。
このチームも人数が多い。
隼人、キース・ブルー、キース・バイオレット、サミュエル博士、アル、そして備品ちゃんこと始の子飼いであるテレパシストのニーナ・カレーニナである。
サイボーグやら、モデュレイテッドARMSが道中にいたが隼人やバイオレットがいち早く排除している。
そして……
「久しぶりだな、サミュエル」
「テメエ……キース・ホワイト!」
隼人が反応するが、サミュエルが一歩前に出てくる。
「互いに死にぞこないじゃが……まだ馬鹿な真似をするか」
「ククク…サミュエル、このパーティーは盛大だな!!
ゲストが大挙してご登場だ!
ブルーメンの連中だよ!!
愉快じゃないか! 我が息子(キース・ブルー)や娘(バイオレット)が父を殺すためにやって来た!!
だが、他のオリジナルARMSはどうした?」
「聞かずとも察しておるじゃろう?」
「お前達や巴武士、雑魚を陽動にしてパンダースナッチを討つ気だろう?
無駄な事を!精鋭たるモデュレイテッドARMやホワンを掻い潜って倒すつもりだろうが……」
「ジェームズ・ホワンなら来れまい……奴には最強の刺客が襲うからな」
「高槻巌と高槻始か!?奴ら親子はアザゼルΩを追いかけているだろう?」
『高槻巌』『高槻始』に反応する隼人だが空気を読んで黙っている隼人(その単語で全てを察したが……後で始に問い詰めるつもり)。
サミュエルはそのまま続ける。
「オリジナルARMSが活動しているのは想定外だが、貴様らを皆殺しにしてから他のARMSを始末してくれる」
「ッハ!武士に轢かれて逃げたヤローが偉そうに」
「精々負け惜しみを言うがいい、新宮隼人。
"ヒト"という種は、ここに終焉を迎える!
そして…アザゼルと融合し、私の意志が世界を満たす!!
この私が創造した、有機生命と無機生命の融合種ARMS… それが新しい世界の支配種…
"地球"(ガイア)と共振し、コンタクトすら可能な最強の生命だ!
この私の意志が地球の意思となる!!」
キース・ホワイトの演説を一発の乾いた銃声が止めた。
キースの腕に銃創が生じる。
サミュエルが小型拳銃を取り出し、キース・ホワイトへ向けて発砲したのだ。
サミュエルの抵抗を嘲笑するホワイト。
「サミュエル……どういうつもりだ?」
「エドワウは生命をかけても貴様を止めようとするじゃろう、それこそARMSの抑制チップを外してでもな。
じゃが……もうたくさんじゃ。
あの時、ワシが手を汚すべきじゃった……じゃからじゃよ」
「フハハハ……こんなオモチャで私を殺せると思ったか、耄碌したなサミュエル。
そんな劣化した頭脳は私には不要だ……!」
キース・ホワイトは、腕をARMSを発動し『神剣フラガラッハ』でサミュエルを両断しようとする。
「ホワイト……ワシは既にお主を殺し終えておる」
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「こうなったら……ホワン隊長が教えてくれたコマンドを使うぞ!!」
形勢が不利になったと判断したハインツ達は、『最後の手段』を使う。
カシム以外の突如モデュレイテッドARMS達がドクンと反応を起こし、ARMSリミッターが外れた。*1
ハインツ達はその衝動に身を任せている。
「もう後戻り出来ない最後の封印…僕達が求めていた究極の"力"!
この共振は……僕の身体にみなぎる…
僕の中に…みるみる膨れ上がっていく!!
「ハインツ……」
YAMAの事前情報からモデュレイテッドARMSの完全解放は不可逆と聞いていた武士は悲しげに見つめる。
だが、ハインツは高笑いをしながら勝ち誇る。
「ハハハハハ…君達は、今から僕達に引き裂かれて死ぬんだから…
やっとわかったよ、これまでの僕達がどれだけ不完全な存在だったのか…
ずるいなぁ…君達は、この感覚を知っていたんだね。
さぞかし僕達が馬鹿に見えただろうね」
隼人ならば『馬鹿なのは今のテメーだ!』と言うだろう。
人間として生き、死ぬことができないのだから。
「だが、その前に……裏切り者を粛清する!」
「いけない!!」
武士は、ハインツがカシムを始末しようとするのを止めようとするが、他のモデュレイテッドARMS達も攻撃してきて阻まれる。
しかし、ハインツの前に立ちはだかるコートの男。
「超越者たるARMSに無価値な人間が立ち向かうとは、愚かな!
手足をバラバラにしてくれる!」
力任せで腕を振るうが、コートの男はナイフを取り出してそれを受け流す。
常人では簡単に力負けするはずなのに……、ステンレスや炭素鋼のサバイバルナイフでは容易に砕けるほどのARMSのパワーであるはずなのに…
コートの下には近未来的なボディアーマーを装着されていた。
「貴様……サイボーグだったのか!!」
「馬鹿か、人間に決まってんだろ!
……二代目(ツヴァイ)の野郎がくれたA・Mスーツとかいうヤツのお陰でサイボーグと殴り合いができるくらいにはパワーが出るし、オリハルコン製ナイフのお陰でARMSに傷を入れることも可能なレベルの硬度だからな」
「ならばレーザーで死ね!!」
ハインツは腕からレーザーを照射して男を殺そうとするが、男が手榴弾を投げる。
爆発するかと思いきや、スモークが噴出する。
スモークで光を拡散させてレーザーの殺傷力を低下させているのだ。
男はA・Mスーツの防御力でそのまま突貫していき、ゼロ距離まで肉薄する。
そして胴体に拳銃を発砲する。
ハインツは、ARMSの装甲では通常の拳銃では貫通しないとタカを括っていたが……その男が使った銃は普通じゃなかった。
ハンドメイドで一から設計・製造された拳銃で、対物ライフルの弾丸を拳銃で使うシロモノだった。*2
想定以上の威力でARMSの装甲を突破してハインツに手傷を負わせたのだ。
「おのれ……!
だが、ARMSの再生……あ、あ、あががががが」
ハインツほ身体に異変が生じた。
ARMSがさらに肥大化していくが、同時にハインツのARMSが崩壊を始めている。
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「ば、馬鹿な……!!私は選ばれし……!」
「レッド・キャップスのガウス・ゴールがジャバウォックの小僧をお見舞いした『ヴェノム』じゃよ。
それも改良しておる」
サミュエルが撃った弾丸はヴェノム(ARMSを自壊させるコンピューターウイルス弾)だったのだ。
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「カシムの借りは返したぞ」
「Jesus……!!」
ハインツは崩壊しながらも悪態をつきながら男を道連れにしようと突っ込むが……男はハインツの眉間に向けてバケモノ拳銃を発砲していく。
崩壊していくARMSにはもはや硬度を維持できず、陶器のように脆く、粉砕していく。
ハインツの残骸は風化し塵になった……。
「———それが俺の名だ」
2000年以降であればアメリカで開発された、対物ライフル用の .50 BMG弾(12.7x99mm NATO弾) を使用する単発式のピストル・サンダー50 BMGや、スナイパーライフルをベースに作られた50口径の大型ハンドガン・UAR Fifty BMG ピストルは存在するのだが……
AMスーツ使用前提で使うバケモノ拳銃を一から製造したのだ、始監修、YAMA製造の。
エグリゴリでも開発しているかというと……わざわざ拳銃サイズで作らないで普通に長物を製造して使うので、サイボーグでも。
中途半端ですがここまで、次回でこっちの戦いは終わります。
尚,メインディッシュは後回し。
あと祭は後回し。
高槻始の本編最後の相手は……
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毒親ことキース・ホワイト
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糞実父こと高槻崖