「僕が抑える!その隙にトドメを指すんだ!」
「チィ……流石に刀で急所まではいかないか……援護に徹するか」
「まぁ対物ライフルでイケるか」
「うおおおおおおお!!」
魔王・クリフが対モデュレイテッドARMSへの主力になっている。
ジャバウォックには惨敗したが、増幅器込みならモデュレイテッドARMSの動きを阻害できるようだ……これならキース・レッドのグリフォンにもある程度抵抗できそうだ。
土方も流石にオリハルコンの刃でARMSを両断するのは面倒なようで援護に徹している。
ボーは相変わらず五月蝿く、暁は普段使わない対物ライフルでモデュレイテッドARMS達へヴェノムを撃ち込んで倒している。
一番倒しているのは武士が白兎(ホワイトラビット)を完全解放し、ニューヨークで見せたわ輝きながらに高速移動で粉砕していった。
モデュレイテッドARMSで生きているのはカシムのみになった。
武士は、XーARMYのヴォルフから着替えを貰って着替え終え、戦いの跡を眺めている。
「(……… ……… ハインツ… 君達は僕ら自身の胸像だ…
"力"に縛られ、自分を見失ってしまった哀れな人間だ…
君達は…自分達の人生を自分で選択する勇気がなかったんだ…
君が今考えている事がぼくにはよくわかる…
せめて…人間の姿のまま死にたかっただろう…)」
「おい、そいつらは行き着くとこまで行き着いた外道だ。
コイツらを野放しにして、身内に被害に行かなかっただけマシだろうが」
「御神苗のようにどっぷり裏に浸かっているなら甘いの一言だが……。
そうじゃないお前に対して言えるのは『割り切れ』。
後に引きずっていくと死ぬからな」
「少年達をより良い道に導けなかった上に、貴様に尻拭いをさせた我々大人の責任だ。
優れた者は、先頭に立って導き護るものだ、間違っても弱者を淘汰するものではない。
……お前は正しいことをした、胸を張れ少年」
ハインツ達の死を悼む武士に対して男達なりの言葉をかけた。
外道は死ね!というスタンスの土方は放置すり危険性故に殺して正解だと断言する。
傭兵の暁は、リアリストらしい割り切った言葉を残す。
ヒトラーの影響を受けたキース・ホワイトの思想に対し、同じくヒトラーの影響を受けたボーは、武士を不器用なりに慰めていた。
「すいません、心配をかけました」
「別に構わん……」
武士の言葉に簡潔に返す土方だった。
ジーザスは、カシムを応急処置を行う……ARMSのおかげでカシムは簡単に死なない故に処置は楽であった。
しみじみとした様子でジーザスは呟く。
「アイツ(始)に借りが貯まるな…」
「当初の予定通り、カツミさんは高槻君に任せて僕達は他に敵がいないか見て回ろう」
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「おのれ……!ヴェノムはブラックが対策していたはず……!
それに、ホワンやモデュレイテッド共はどうした!?」
「ヤツらは来ぬよ」
ARMSを崩壊させながらもがくキース・ホワイトへ冷酷に宣告するサミュエル。
キース・ブルーの頭に手を乗せるナース。
「悪魔(ヂャーボル)からの伝言よ。
『アイツの中に眠っている寝坊助を起こすのは魔弾はいらない』って。
私のテレパシーでアンタの思念を叩きつけるわ」
「……かなわないな。
ではエスコートを頼むよ」
原作ではブルーは、特攻してハンプティ・ダンプティの完璧な能力に傷をつけたが……
備品ちゃんことニーナのテレパシー能力でキースブラックの意識を覚醒させていく。
ヴェノムへの抵抗をしていたハンプティ・ダンプティの抵抗をキース・ブラックが抑えつけた。
自己崩壊をさらに促進していくキース・ホワイトは、妄執を垂れ流す。
「四十五億年前前、"大衝突"<ビッグインパクト>で生まれた異なる起源を持つ二つの生命…
人類とARMSは、出会うべくして出合ったのだ!!
この私の中で、より完全な"生命"として統合され進化するためにな!!
これは何者も変えられない宇宙の摂理を!!サミュエル……貴様が……!」
「ふん、そーかい… まあ、オレ達にゃ、進化も宇宙の摂理とやらも知ったこっちゃねーや!!
要は、てめーのジコチューな夢にいつまでも付き合ってられねーって事だけだ!」
隼人は横から口を挟みながら騎士のブレードを展開する。
しかし……ホワイトは、もはや何もしなくても死んでいくだろう。
「まだ…だ… まだ…終わっていない… 終わるわけにはいかないのだ!!
私はキース・ホワイト… "神"として君臨するために、地獄から蘇ってきたのだから!!
地球と言う惑星は… その四十五億年の歴史の果てに、新たな進化を必要としているのだ…
なぜわからんのだ!?馬鹿どもめ!!
なぜ今になってARMSが人間に与えられたのかという事を!!
あの時…"アザゼル"の何たるかを知った時…
私は、運命の命ずる声を聞いた… 究極の進化"神"になる道がここにある!!
遠からず人という種は、地球すら食い潰す…
人間は…滅びなければならないのだ!
すでにその時期はきている…
地球は…新しい"進化"を望んでいるのだ!!
アザゼル-Ω…… "地球"<ガイア>の意志を継ぐ者へ
"アリス"の憎悪とともに我が意志をおまえに託し、ガイアと融合するはずだったはずが……」
「そんな事は不可能だ」
倒れるホワイトに、アルがキース・ホワイトにとって残酷な事実を宣告した。
「キース・ホワイト…おまえは、一つ大きな間違いを犯している。
アザゼルはおまえの言う進化なんて求めてはいない アザゼルが惹かれたのは、常にヒトの心なんだ。
ティリングハースト博士が僕に託した未完成論文にこうあったよ。
アザゼルこそは四十五億年の孤独そのもの… だから寄り添うものを求めた…
いろんな意志が互いに惹かれ合い、結びつこうとするのは生命としての本能…
"宇宙の摂理"はそこにある…とな!!
そんな事もわからんおまえに、アザゼルが心を開くと思うか?
"進化"という幻想に縛られているだけの哀れな奴なんかにな!!」
アルの言葉に…ホワイトの脳裏には、かつてのサミュエルの言葉と、始の言葉が浮かんだ。
―人類の進化なんてお題目を掲げながら、一人一人の人間に思いをめぐらすことを知らない…
おまえ達こそ地獄に落ちろ!!―
—— ここで俺に殺された方がアンタにとってはマシな結末だろうからそんな慈悲はくれてやらない。
予言してやるよ、お前は虚しい最期を遂げる。
それまで、あなたはお山の大将を気どるがいいさ、この廃墟の町の王様ですら勿体無いがね——
そして、キース・ホワイトは狂ったような高笑いを上げながら、その身体が崩れていく。
隼人は、騎士のブレードを振り下ろし、キース・ホワイトに止めを刺した。
復讐の炎を燃やしてなのか……いや、哀れな男への介錯だったのか……。
・
・
・
鎧沢村の中心地……巨大な繭になったパンダースナッチの内部にある"アリスの世界"……。
そこに"黒いアリス"が虚な瞳で、カツミへ花の冠や胸飾りを座っているカツミにつけている。
「きれいよ、カツミ…。
あなたはがんばったわ 私の支配によくここまで抵抗したわね。
おかげで、掌握するのにとても遅れてしまった…
でも…もうおしまい
あなたは私の夢に完全に完全に閉じ込められた…やってくるジャバウォックもすぐに破壊するわ。
そうしたら、あんな汚い人間なんて、すぐに凍りつかせるの…
海は氷河と化し、地表質量の急激な変化で自転軸がくるい、地殻変動も起こる…
ヒトという種はそうして滅ぶ… あとの世界はあなたと私だけ…」
そしてアリスは、カツミのその背に抱きついた。
「………『ママ』…嬉しい…私の欲しかったものが、ようやく手に入った…
この"夢の世界"<アルカディア>で いつまでも暮らしましょう」
カツミは、その様子に困ったような表情をしながら返答する。
「ねえ、"アリス"…涼は…あなたに負けないわ。
それに……」
カツミは周りを見渡す。
無数の黄巾力士達が蠢いている。
神輿を担ぎ、提灯が掲げられている。
縁日が作られて、ベビーカステラやたこ焼き、リンゴ飴にケバブ、ヨーヨー掬いなどの屋台が黄巾力士が作っていた。
何処からともなく祭囃子が鳴り響く……。
祭りだ……!祭りだ……!
ソイヤ……!ソイヤ……!
うまい……!うまいぞ………!*1
「……こういう理想郷はちょっと……」
「ハム……美味しい」
「…………」
この瞬間は……黒いアリスは人類への殺意より白いアリスの能天気な所業への怒りの方が上回っていた。
高槻始の本編最後の相手は……
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毒親ことキース・ホワイト
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糞実父こと高槻崖