創世王と見るホロライブラバーズ.blacksun 作:雫お嬢様
「あー……あたし、ラミちゃんの友達の獅白ぼたんです」
「あっ、これはどうもご丁寧に……雪花さんのクラスメイトの南晄太郎です」
「ぼたんで良いよ。あたしも晄太郎って呼ぶし」
「了解。よろしく、ぼたん」
「それでさ、ちょっと聞きたいことがあんだけど」
すると、ぼたんは
「……アレってバイクだよね?」
「バイク(型生命体)だよ」
「……なんで浮いてんの?」
「昔、魔界で乗り回してたら不思議なことが起こったんだよ」
「どういうこと……?(困惑)」
困惑するぼたんとラミィ。
校舎の屋上に陣取って狙撃していたら突然バイクに乗って宙を疾走する男が現れたのだ。驚くのも無理はない。
キングストーンが(勝手に)不思議なことを起こすことが日常と化した晄太郎は、最早常人の思考ではなくなってしまったのだ。かわいそう。
「……もう一個質問。このままあたしらを見逃してくれない?」
「(ここまでやられて見逃すわけ)ないです」
「だよねッ!」
ぼたんが【
「ラミちゃん足止めッ!」
「は、はい!」
普段からコンビを組んでいたからか、突然の指示にも対応できたラミィの氷の魔法が床に展開され、晄太郎の下半身が凍り付いた。
「おらー!」
すかさずぼたんのフルオートライフルが火を噴く。哀れ、晄太郎(のホロライブ学園の制服)は穴だらけになった。
「ッスゥーーー……なんで効いてないの?」
「よく見ろ!服が蜂の巣になっとるやん!どうしてくれんのこれ?」
「あれだけ実弾を撃たれたのに血が一滴も出てないように見えるのは……ラミィだけでしょうか?(素朴な疑問)」
「あんな豆鉄砲が効くわけないじゃん。俺は太陽だぞ(意味不明)」
「「ええ……(困惑)」」
ドン引きする2人。残念でもなく当然であった。
その時、バトルエリアに校内放送が鳴り響く。
『バトルロワイヤルに参加中の新入生にお知らせします。残存している生徒が20名を下回ったので、数名の上級生が戦闘に参加します。上級生を打倒すると特別点が加算されます。ふるってご参加ください』
その放送が終わると同時に、3人の目の前に光の粒子が集まる。何者かが転移しようとしているのだ。
「あちゃー……目の前に上級生来ちゃうじゃん。あたしら運がないね」
「どど、どうしよう!?」
「良いこと思いついた。2人共、ここは一時休戦といかないか?」
「良いよー。何処までやれるか分かんないけど」
「寧ろこっちからお願いしますぅ!」
乱戦を予想した晄太郎達は即席のチームを組む。その直後に転移の光が晴れ、2人の上級生が姿を現した。
「おおっ!早速新入生達を発見!白上ってばツイてますねぇ!」
「『戦いの中での出会い』……やっぱりうちの占いの通りだ!」
現れたのは白髪の狐獣人と黒髪の狼獣人のコンビだった。
身体能力が他の種族より秀でた獣人の上級生の登場にぼたんとラミィが警戒を強める。
「では、早速自己紹介を。こんこんきーつね!白上フブキです!」
「きつね……?猫じゃないのか?」
「狐じゃい!!!」
「ゆるして」
晄太郎に猫の獣人と間違えられてキレるフブキ。
狼の女はその様子を見て苦笑しつつ、自らも名乗る。
「おはみぉーん!うちうち、うちだよ!」
「誰だよ(ピネガキ)」
「大神ミオだよぉ!最後まで言わせて!?」
若干涙目になりながら叫ぶミオ。
2人の上級生は晄太郎を睨みつけた。
「くっ……なんという事だ!ターゲットが俺に集中してしまう!!」
「自業自得なんだよなぁ(呆れ)」
臨戦態勢に入るフブキとミオ。
それを見て狙いが自分だけだと悟ると、晄太郎はぼたんとラミィの前に出た。
「良いだろう。そこまで
「ちょっ……1人で行くつもり!?」
「正直、学生相手に使うのはちょっと大人気ないかなぁとも思ったが、新入生より戦闘経験を積んでいる上級生……所謂負けイベが挟まると言うのなら……」
「どうするつもりかな?生意気な新入生くん?」
「こうする」
晄太郎は自身の両拳を堅く握りしめる。すると、晄太郎の腰に展開状態の【世紀王サンドライバー】が出現した。
「な、何を……!?」
その場にいる者たちが混乱する中、晄太郎は腕を鋭く振り上げ、叫ぶ。
強き自分へ変わるための、その言葉を。
「変……身!」
力が収束するように、【サンドライバー】の機構が閉じていく。
太陽の如き輝きを放ち、黒殿様飛蝗怪人の肉体の上から追加装甲である漆黒のリプラスフォームを纏う。
唖然とするフブキとミオの前に、黒き太陽が降り立った。
「俺は、太陽の子!仮面ライダーBLACK SUN!!」
晄太郎は自身のもう一つの名を告げる。
自らを鼓舞し、立ち塞がる敵を倒すため。
邪悪なるものを絶望に墜とし、虐げられし者達に希望をもたらすため。
仮面ライダーは、名乗りを上げるのだ。
「ゴルゴムの怪j……じゃなかった。上級生の獣人!ゆ゛る゛さ゛ん゛!」
なおゴルゴム時代の癖がまだ抜けていない模様。
■
【サタンサーベル】を握る信彦の右腕が陽炎のように揺らめき、銀殿様飛蝗怪人としての腕が一瞬だけ現れた。
怪人達の頂点に君臨する創世王……その候補の片割れが変身したことにより、周囲の怪人の肉体が反応しているのだ。
「晄太郎……変身したのか……?僕以外の奴と……(嫉妬)」
「団長達を相手によそ見してるなんて余裕だね……っと!!!」
信彦は自らの頭部を狙って振り下ろされた【グレートメイス】を躱しつつ、目の前の上級生に目を向ける。
自慢の攻撃力・防御力に物を言わせて前線で暴れ回る白銀聖騎士団団長――白銀ノエルと後方から弓矢と魔法でサポートする副団長――不知火フレア。
2人の上級生を相手に立ち回る信彦の背後には、負傷の回復に努める王冠を被った少女――姫森ルーナの姿があった。
「姫森さん。大丈夫?」
「だいぶ回復できたのら……でも、もう魔力が……ルーナイトを呼べないのら……」
ルーナは大量の騎士を召喚・使役することに長ける召喚師タイプだが、フレアのエンチャントを受けたノエルの猛攻により騎士は全滅し、殆どの魔力を使い果たしてしまったのだ。
「分かった。後は僕に任せて。出来れば後ろから応援しててくれると嬉しいな」
「おお~カッコいいねぇ男の子!これでショタだったらなぁ……」
「でも、怪我人を庇いながらあたし達をたった1人で倒せると思ってるの?」
「思っていますよ、先輩方。事実、僕の方が強いですし」
信彦の発言に目を細める2人。戦闘者としてのプライドが刺激されたのだろう。
「ふ~ん。なら見せて貰おうか……なッ!!!」
ノエルが再びメイスを振り下ろすが、信彦はそれを避けずに片手で受け止めた。
「っ!?……か、片手で……!?」
「姫森さん」
「……ふぇ……?」
驚愕するノエルとフレアを無視して背後のルーナに話しかける。
「僕の力はね。僕を救ってくれた親友のために捧げると決めているんだ。でも、今この時だけは、
守るべき者の前に立つ信彦。その腰に現れた【世紀王ムーンドライバー】の光が、優しく周囲を照らし出した。
夜空に浮かぶ月のように。
「変身……!」
黒き太陽
入学直後に負けイベを挟む運営に怒りを向ける
影の月
晄太郎が大好き。愛が重い
ラミィ
状況が目まぐるしく変わり過ぎてそろそろ清楚の皮が剥がれる
ぼたん
生まれて初めて守られる側に立った事に新鮮さを覚えつつ、自分を庇う男の背中にちょっとドキドキしている
ルーナ
信彦のナチュラルな騎士ムーブで無事惚れる
上級生ズ
詳細は省くが、結論を言うと彼女達はバトロワを敗退する。