ぼっち・ざ・ハーレム!   作:ぼざろが面白い部

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なかなか原作キャラ同士のSSがなかったので急遽作りました




第一話 ぼっちちゃんと出会い

 

 

 

 

 (また今日も憂鬱で退屈な日々が始まった)

 

 

 

 桜が散り始めの季節、ここは秀華高校一年生の教室、その最後列の席にピンクの長い髪にジャージ姿の後藤ひとりは机に伏せながら考えていた。

 既に一限目の授業も終わり現在は10分の休み時間、教室では友達同士の会話が聞こえる中、腕を枕にして寝る姿は眠たいわけではない。

 

 ただお喋りする友達がいないのである。それならば、読書したり別の作業をしたりすればいいじゃんと思われるだろうが馬鹿言っちゃいけねえ、友達居ないのがばれてしまうだろいい加減にしろ!ということである。

 陰キャにも多少なりともプライドはある。寝たふりをすることで友達と一緒にお喋りするよりも睡眠欲を優先しているんですがなにか?というふうにある種の防衛本能が働いているのである。

 

 そんな中、後藤ひとりは完全に覚醒しきっている脳内で昔のことを回想していた。

 

 

 

 

 

 

 後藤ひとりには人生の中で友達と呼べるものが存在しなかった。

 

 幼稚園の頃から遊びの輪に入れず、小学生でも一人で過ごすことが多かった。和気藹々としながら遊びの約束をしている同級生たちを横目に早足で帰宅するのが日課となっていた。その頃から人とは関わり合いたいが自発的に動けず、段々と話しかけてくれるのを待っているような受け身の姿勢になっていった。

 

 しかし、後藤ひとり中学一年生の時に転機が訪れる。学校から速攻帰宅してテレビを見ていたひとりは暗い学生時代から一転してスターとなったバンドマンのインタビューを目にした。

 

(こ、これだ……!)

 

 その日から父親からギターを借りて没頭した。毎日6時間、他の同級生たちが部活したり塾に行ったり習い事をしている間、すべてをギターの練習に注ぎ込んでいた。

 目標はテレビで見たバンドマン。根暗でもバンド活動すれば輝ける……なによりチヤホヤされたい認められたい!と承認欲求を持ち合わせながらひとりはただひたすら練習に明け暮れた。

 

 その結果、ギターヒーローというハンドルネームで動画投稿サイトに人気バンドのカバー動画を投稿し、、3年間の集大成が8万人近くの登録者を獲得することができた。多少なりとも承認欲求は満たされたがまだまだ足りない。

 中学3年間ではバンドを組めなかったが、高校生になればバンド活動できるはず……!そのためには誰も自分を知らない片道2時間の高校に志願し見事に合格……これで後はバンド活動をしてクラスの人気者になり、大衆の注目を集めいずれは武道館ライブ……!やったね、たえちゃん!チヤホヤされるよ!

 

 

 

 

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(そんなふうに考えていた時期が私にもありました……)

 

 

 現在、一限目の休み時間。2限目の始まりを知らせるチャイムが聞こえる中、ひとりは机に伏して走馬灯のように今までの人生を振り返りながら頭の中で呟く。

 

 この一か月間で今まで受け身でコミュ障のひとりに友達や知り合いなどできるはずもなく、高校デビューはあっけなく無残な結果に終わった。結果としては後ろの席にいるいつも一人でいる目立たない子という印象がクラスメイト達の認識であった。

 いや、それもう今までの学校生活と変わらないじゃん!と思う方がいるかもしれないが、これにぼっち後藤、今朝咄嗟に思いついた秘策を用意していた。

 

 今、彼女の右隣にはクラスメイトから声をかけてもらえることを期待してギターがある。そもそもバンドやっているアピールは向こうも話を振ってくれるきっかけになるのではないかと考え、急遽持ってきたmy guitar。相変わらず自発的でないひとりは声をかけられるのを待っていた、待っていたのだが…………

 

 

(け、結局……誰一人話しかけてくれる人は……いませんでした……)

 

 

 現在、放課後――――ひとりは俯きながら廊下を歩いていた。

会話0人参加者は誰一人くることなく、何時もの学校生活……いや、苦役を終えた彼女は何が駄目だったのかを考える。

 

(そ、そうだ……次はカバンとかに……バ、バンドっぽいアクセサリーをいっぱいつけてくれば……!)

 

 的外れな思考に至った後藤ひとりは自ら黒歴史を増やすとは考えずに、重たいギターケースを背負って帰路についた。

 

 

 

 

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(ぜえ……ぜえ……少し…………休憩………………)

 

 

 

 

 ひとりは帰り道の途中、肩で息をしながら公園のブランコで休んでいた。チワワほどのパワーしかないひとりにとってギターを背負って帰るというのは、普段慣れていないせいか中々骨の折れる作業であった。

 華の女子高生とは思えぬグロテスクに青ざめた顔は誰かに見られれば通報案件だが、幸いにもスーツを着たサラリーマンの男性しか公園におらずどうにか息を整える。

 

 

「ハア……ハア……」

 

 

 

「パパ~!」

 

「あなた~ごめんね遅れちゃって」

 

「よーし、飯食いに行くか~!」

 

 

 

「……………………………………」

 

 

 息を整えている間に男性の家族が迎えに来て、家族睦まじく帰っていった。それを黙って見ていたひとりはあの家族と正反対の境遇に涙が少し溢れてくる。

 

 

 

(私はこの先……誰とも関わらずに……愛されずに……生きていくんだろうか…………?)

 

 

 

 ひとりは将来のことについて考える。後藤ひとりは運動も勉強も苦手である。元々が勉強の要領は悪く、今の高校を卒業しても対した大学には行けそうにない。いや、行けたとしても今までと変わらないじゃないか?ただ、時間を空虚に浪費していくのではないか?

 

 

 積極的に話しかければいいとひとりも頭で理解している、理解しているが他人が怖いと感じる。話しかけてももし……もし辛辣な対応をされたら……その勇気は次の時には内から湧き上がらないと感じる。だから、待っている。待ち続けている。自分を傷つけない人を。

 

 

(……………………もう帰ろう)

 

 

 何度も繰り返してきた答えのない問答を終了し、ブランコから立ち上がったその時、

 

 

 

「あー―――――!! ギター―――――ッッッ!!!」

 

 

 丁度、帰ろうとしたとき大きな声で呼ぶ声がする。ひとりは振り返ると公園の入り口から金色のサイドテールの女性がこっちに向かってきた。

 

 

(えっ、あっ、わ、私…………?)

 

 

 人違いかと最初思ったがギターケースを担いでいるのは自分一人しかおらず、いきなり声をかけられて心拍数があがる。その女性は後藤ひとりの前に立ち止まった。

 

 

「それギターだよね!? 弾け…………るの…………」

 

 

 ひとりと恐らく別の高校生の女生徒は目と目が一瞬合った。

 ひとりはすぐさま視線を逸らし、女性は目を見張って言葉を失う。数秒の空白の後に女性は

 

 

「今からバンドに入って、なんやかんやで私と添い遂げてーーー!!」

 

 

 

(え………………)

 

 

(えええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!)

 

 

 後藤ひとり、人生で初めて同性から大胆な告白をうける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後に結束バンドとして活動する大胆な告白をした女性こと伊地知虹夏はこう語っている。

 

 

「いやーーーびっくりしましたよ!まさか偶々声かけた人がぼっちちゃんだって!」

 

 

「一目見て心で理解しましたよ! あっ、この子めっちゃ可愛いって!」

 

 

「結構、面白い所あるしやるときはビシッ!って決めてくれますから!」

 

 

「それに…………」

 

 

 

 

「一目惚れって…………あるんですね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ちなみに虹夏は同性としてではなく人間として好きな模様

結構突っ込みどころはありますが…………こまけえことは気にすんな!
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