魔法の設定とかについてはふんわりとした感じです。
四葉真夜は、生殖機能を失ったはずであった。
事実、彼女の子宮はもう使い物にならなくなっていた。
だが、奇跡が起きる。
卵巣は辛うじて無事だったのだ。
これに喜んだ彼女は、九島和人という男の精子と自身の卵子を人工受精させて、四葉に使えていた女性に托卵させた。
そして男女の双子が産まれ、母親からの愛を受けて育った。
そのふたりは、今ーーーーー
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「咲夜さん、なぜ第三高校に行ってしまわれるのですか?和夜くんは第一高校なのに……」
「ごめんなさいね深雪。婚約者と同じ高校にってお母様から言われてるの。」
豪邸で紅茶を優雅に飲む絶世の美少女ふたり。
新雪のような清らかさと可憐さを持つのは司波深雪。
満月の夜のような静謐さと淑やかさを持つのは四葉咲夜。
どちらもその容姿が示す通りに同世代では相手になるものはほとんどいない優秀な魔法師だ。
「わたしはまだ認めてません。咲夜さんが他家に嫁ぐなんて……。」
「お母様の決定よ、逆らうことはできないわ。そんなに不満そうな顔をしないで、深雪。これでも私はあの人のことが好きなのよ?」
「わたしのほうが咲夜さんを好きです!」
「ふふ、私も深雪のことが好きよ」
頬を染めてぷんぷんと怒る深雪を嗜める咲夜。
従兄妹と双子の弟と同じ高校に通えないのは残念だが婚約者である青年と一緒の高校に通うのも楽しみなのだ。
「それにね深雪。九校戦であなた達と戦えるのすごく楽しみなのよ。なんだかんだ、私たち戦ったことないでしょう。」
「そうですね。わたしも、咲夜さんと戦ってみたいです」
もとの天使のような笑みを浮かべた深雪を見て、咲夜は安心した。
この可愛い従妹と不満を持たせたまま別れるのは嫌だったから。
「幸いにして、私と和夜はある程度本気を出してもよいと許可を貰ってるから。」
流星群も仮装行列も使っていい、と母から言われたことを思い出した。
流石に精神干渉系の魔法は使わないが。
「和夜のことよろしくね。あの子結構無理をするから」
「はい。わたしもお兄様も見てますので、安心してください」
憂いた目をした咲夜がぱっと目を輝かせた。
「そうね!あなた達兄妹が見てるなら安心して離れられるわ。」
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「結構いいところまでいけたと思ったんだけどなー。やっぱり体術だと達也には敵わないか……」
「深雪に匹敵するレベルかそれ以上に魔法が使えるのに俺に体術で勝てたらちょっと立つ瀬がないよ」
「それもそうか。まだオレは鍛え足りないってことなのかもな」
道場の隅で水を飲んでいる美しい青年と、タオルで汗を吹いている平凡な青年。
少し長い黒髪を鬱陶しそうに耳にかけている青年は四葉和夜。
四葉家の次期当主最有力候補である。
ごく平凡そうな見た目の青年は司波達也。妹である深雪のガーディアンで、今年の春からは和夜のガーディアンも勤めることになる。
二人は妹と双子の姉が優雅にティータイムしている一方で、道場で体術の鍛練をしていた。
「それにしても咲夜だけハブられたみたいになってちょっと面白いな。深雪は笑い事じゃありません!!って怒ってたけど。」
「一条の跡取りと婚約しているんだから予想はできていたことだったな。」
「まあオレはオレなりに高校生活を楽しむとしますか。あ、安心しろよ。達也と深雪は中学生時代の友人って体でいくからな。」
「そのほうが俺たちにとってもいい。へんに初対面のふりをするより楽だしな」
なんだかんだ仲がいい男二人は笑いあった。
感情の機微がなく家族への感情以外のものを感じない達也が大切に思える数少ない一人だ。
四葉和夜は、大切な従弟であり、親友であった。