ポケモン ~剣盾の世界へLet's go!~   作:YY:10-0-1-2

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 いよいよ次100話目です。YYです。

 え?99話目なのになんで100話のこと話してるのって?ははっ。なめんなよ?


 諸事情により、7月はほぼ、投稿出来ず……。許してヒヤシンス……

 ただ、8月から毎日投稿していきたいと思ってます。カロス地方が終わるまでは〜ですね。えぇ。頑張ります。

 さて、ユウトの目の前に居るのは……まぁ、タイトルから分かりますよね。

 それでは本編どうぞ。


第99話 兄と妹

 

 

 ジムリーダーキバナがジムトレーナーの中でもチャンピオンに勝てると言われていた……チャンピオン候補のユウトを下したというニュースは早く出回った。

 

 ユウリやマリィにも、ソニアにも、ホップにも、ダンデにも、そしてジムチャレンジャーの資格を剥奪されたビートでさえ。

 

 皆が嘘だと思った。

 

 ユウリとマリィ、ホップはユウトにロトム通話を試すが、一向に出る気配は無し。

 ソニアはユウトの実家を訪ねるも、母親が1番心配していることを見て、帰ってきてないと確信する。

 

 「どこ言っちゃったの……?ユウト君……」

 

 ソニアは、夜空に光る星を見てそう問う。

 

 その答えは、宇宙に飛んでいき、消える。

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 

 ベンチに座る人影。

 ツンツンしている黒髪に着いているリボン型の髪留め。そして、黒色の所々黄緑色の入ったフードの着いている服。

 

 項垂れていて顔は見えないが、その特徴でユウトとわかる人は少なくはないだろう。

 

 だが、ここは深夜の、しかもワイルドエリア。

 

 人なんておらず、ポケモンさえも気にせずに寝ている。

 

 (何がいけなかったんだろうな……)

 

 ユウトは自身に問う。

 

 (決して舐めていたわけじゃない。対策だってバッチリだった)

 

 

 オニゴーリ、ルンパッパ、オニシズクモ、ルガルガン、マルヤクデ、そしてインテレオン。

 

 (砂嵐の対策はした。オニシズクモにも相性がいい雨状態にもした。オニゴーリだって、一撃必殺技で勝ちを取ってくれた。ルガルガンも、マルヤクデも、インテレオンも。仕事をしてくれた)

 

 ──じゃあ何がいけなかった?

 

 再び自分に問う。

 

 (レベル差……そうだ実力差だ!)

 

 まるで希望を見出したかのような、ハイライトの入っていない黒い目を上に向ける。

 

 (キバナの構成は殆どレベルが高かった。きっとそうだ!)

 

 笑みを浮かべ、そして、その笑みを消す。

 

 「いや……違うな……これは言い訳だ」

 

 自分で言って再び項垂れる。

 

 「ポケモンのせいにする……か。ハハッ、落ちぶれたな俺も……」

 

 そう言って、体育座りになり、顔を疼くめる。

 

 (あぁ、消えてしまいたい……なにが、ユウリなら大丈夫か?だ……俺がダメじゃ、ダメじゃ……それも言えるわけないだろ……!ずっと、師匠ヅラしてた。後方保護者ヅラしてた)

 

 顔を強く膝の間に疼くめる。

 

 (情けねぇ、クソ野郎……!クソックソックソクソクソ!!)

 

 決して泣かないように、唇を噛む。

 これじゃ、なんの約束も果たせていない。

 

 メッソン、ジメレオン……インテレオンとの約束も。母さんとの約束も。

 

 (あぁ、消えろ……!約束も守れねぇんじゃ、チャンピオンになる資格もねぇだろ!)

 

 「お兄ちゃん…」

 

 (遂に幻聴すら聞こえてきたか……)

 

 「お兄ちゃんってば!」

 

 妹の声……あぁ、そうだ。お前とも約束してたっけ。絶対ポケモンチャンピオンになるって。

 

 「お兄ちゃんってば!!」

 

 耳元で大きな声が響き、バッと顔を上げたユウト。そして、そこにいた人物に驚いた。

 

 ユウトに似ている顔に、惹き込まれそうな瞳。長く、煌びやかなショートカットの黒髪。

 そして、ベージュ色のトレンチコートワンピースに、赤色のロゴ入りキャップ。

 

 「やっぱりお兄ちゃんじゃん!」

 

 ユウトは口をパクパクさせている。

 それを見て、目の前の女の子は暫く見つめてから、プッと口から空気が抜けるかのような声を出す。

 

 「ちょっ、お兄ちゃん……何その顔……や、やめて……ははっ!アハハハハ!!」

 

 いきなり笑い出す女の子。

 

 「お兄ちゃん、変な顔してるよ……何やってんの…」

 「は? え、なんで、え?」

 「うゆっ」

 

 ユウトは手を動かして、女の子の顔を掴む。

 ベタベタと手で触り、ちゃんと実在していることを確認する。

 

 「もう、お兄ちゃんったら、妹の顔をベタベタ触るなんて……」

 「もしかして……優羽(ゆう)か?」

 

 女の子は……いや、原崎優羽はにっこりと笑い、頷く。

 

 

 

 

 

 

 ■

 

 

 

 

 

 私、原崎優羽は死んだ。

 死因は、殺傷だ。決して、自分で……とかじゃなく、やられた。

 

 あの日から、ずっと恨んでいた。

 お兄ちゃんを殺した犯人を。

 

 お兄ちゃんは、空手をやっていた。だから、通り魔なんて屁じゃ無いはずなんだ。*1

 お兄ちゃんは、私を庇ってくれたんだ。あの通り魔から。

 

 私は犯人を見つけだすために、警察学校に入ってトップ成績で卒業した。

 

 たくさん努力した。努力、努力、努力、努力努力努力努力努力努力努力努力!

 たくさんの努力を積んだ。お陰で犯人を見つけ出すことが出来たのは幸いだった。

 

 ちゃんと捕まえた。本当はお兄ちゃんと同じ目に遭わせてみたかった。 

 だけど、お兄ちゃんはきっとそんなことは望まない。

 

 だから、捕まえた。

 

 だけど、新人に犯人を手渡そうとした時に、隠し持っていたナイフで腹部を刺されてしまった。

 

 お陰様でお陀仏してしまった。

 

 だけど、きっと犯人は捕まえてくれたはずだ。あの新人君は正義感が強いから。

 

 

 で、転生した。ポケモンの世界に。

 

 そこで初めて知ったよ。お兄ちゃんがいること。

 

 お兄ちゃんが、元気に活躍しているのを見て、私も飛び立てるぐらい嬉しかった。

 

 お兄ちゃん、会いたかったよ。

 お兄ちゃんは、私を守ってくれた……。だから今度は……。

 

 「お兄ちゃん、次は私がお兄ちゃんを守るよ」

 

 強く、意志を表明をしてやるんだ。そうすれば、きっと……。出来ないことなんてないんだからさ。

*1
※個人の意見です

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